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第3話 運命共同体、よ。
「やっぱフルーツ路線が一番安パイだな」
「だよねー」
私も頷く。
だって、明らかにそっちの方が売りにイケそうだし。
「赤は」
「りんご」
「橙は」
「みかん」
「黄色は」
「レモン」
「緑は?」
「ミント」
「青は」
「ブルーベリー」
「藍は」
「プルーン?」
「紫は」
「ブドウでいいだろう」
メモメモ、と私は手帳に書き込んだ。
それぞれのイラストも添えて。
「じゃ、自分はもう用済みだよな。あばよ」
立って向きを変えた幼なじみのパーカーのフードを遠慮なく引っ張る私。
カエルが喉を潰されたような悲鳴が上がる。
が、気にしない気にしない。
「まだ用事は有るわよ?」
喉元を押さえながら、涙目で幼なじみは私を見上げる。
「一体これ以上何の用があるって」
「試作よ。試作せずにどうするの」
「試作にまで自分を付き合わせるのかよ⁉」
まるで地獄を見たかのような言い分である。
その逆、天国へと誘うかの様な天使スマイルで私は言い放った。
「あんたと私は運命共同体よ」
幼なじみの魂が半分抜けていくのを、はっしと掴みほくそ笑む私の図がそこにあったのだった。
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