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第1話 はじまりは……

私には小さい頃からの夢があった。

それは……。



「え?」

「だーかーらー!」

私は幼なじみの色鮮やかな髪の毛を指して叫んだ。

「あんたみたいな()()のカラーの()()()()()()()を作るって言ってんの!」

そう私が叫んでからきっかり三分後。

幼なじみは盛大に吹き出した。

それはもう盛大に笑いだした。

「けーけけけっ。うーぷぷぷ!」

言っておくが幼なじみは決して獣ではない。

至って普通の人間が笑っているだけなのに、文字にするとひどい笑い声だな。

って違う!

私は我に帰って幼なじみの額にデコピンをした。

衝撃で仰け反りかえる幼なじみ。

「~っ!」

今度は痛くて声が出ない様だ。

それに溜飲を下げて私は改めて言った。

「虹色のアイスクリーム、作りたいのよ。絶対に」

小さい頃からの夢。

叶えたいから、日頃こんな頭色をしている幼なじみを仕方なく頼るのだ。

本当はもっと他に適任者が居るのは分かっている。

某アイスクリーム屋さんに就職が決まっている紗菜(さな)ちゃんとか、藍染めの職人に弟子入りした正也(まさや)君とか。

だけれど。

私は頭の色だけは()()()()()()な幼なじみを頼ることにした。

そう。

幼なじみのコイツは頭の色が虹色なだけであって、IQはめっちゃ高いのだ。

「お願い。あんたの頭の色、じゃなくて知識が頼りなの」

「………………」

「ちょっと聞いてんの!?」

黙ってスマホを弄くる幼なじみに痺れを切らして私は脳天にチョップをお見舞いする。

身悶え転げ回る幼なじみ。

やっぱり痛いらしい。

「……暴力女」

何か呟いているみたいだなー、もう一発くらわすかー。

「わ、待った待った!」

ストップをかける幼なじみに私はにっこり微笑んだ。

「協力」

「しますします!」

こうして夢への一歩を歩み出すことに成功したのだった。



お読みくださり、ありがとうございます。

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