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 終章1、大集結!! 改めてまじまじ見るとたまらんのぉ

 人間誰しも同じ行為を続けていると慣れてくるものである。

 人の人生とはまさに反覆の繰り返しなのだとつくづくそう感じさせることが多い。

 

 誰が見ても麗しい美少女軍団は前述の通り、タイムスリップというおおよそこの世に存在しない行為をやってのけ、数回目となるとすっかりこなれた感じで当たり前のように天文へと戻ってきた。


 いや厳密には帰る場所は令和なのだから戻ったという表現には語弊があるのだが、それはそれとして。



「ねぇ! 競争しない!?」


 茜は何を思ったか、何の脈絡もなく突然そう言うと、巌鉄斉屋敷までのレースを所望した。

 すぐにのったのは栞菜であり、咲良であった。まことはすっかり板についた仕方ないわね的な、もうしょうがないわねといった顔を姫子に向け、姫子もまた天性のぶりっ子な素振りで答えた。


「じゃいっくよぉ!!」


 それぞれの能力を駆使しゴールを目指していく。

 まことと姫子は悠々と空を飛んでの優雅なものだが、空を飛べない3人はそんな空の人となった2人を睨んだ。


「お~い! 早くしなよ~」


 まことの余裕ぶりに憤慨した地上の3人は腕を組んで考え込んだ。いや、発起人の茜だけは不敵な笑みを浮かべている。


「へへぇ。私、必殺技の他にも考えた技があんのよ」


 そう言ってまるで華麗なるショーに出るかのようなポージングをしたかと思ったら、競技でも始めるかのような準備運動を入念に始めた。


 ポカンと見詰める咲良と栞奈を尻目に、茜は叫んだ。


「雷よ! 私の道を作れっ」


 瞬間、雷がバチバチと等間隔に落雷し、落ちた雷は柱となり、順々に高さを増していった。

 そして柱の最高峰をハンマーで打ったかのように平らにしていく。


「んじゃおっさきー!」


 茜はそう言って助走すると、まるで翼が生えたかのような跳躍で、雷で出来た柱をピョンピョンと飛び越えながら行ってしまった。


「なにそれぇ!ずっこい!!」


 もはや禁句でしょそれと軍司に突っ込まれた栞菜は焦ると耳に付けていた火花のイヤリングから着想を得て、自身の能力、つまりは光とは何よりも早い存在であると閃いた。


「フフン。咲良、あたしもお先!」


 そう(うそぶ)いた栞奈を注視した咲良と軍司だったが、それは残像のようにうっすらと消え去り、数メートル先に栞奈の姿はあった。


「なにそれぇ! ずっこい!!」

「あんたも早くしなさいよ」


 栞菜はもはや禁句を無視し、閃光の度に小さくなっていった。

 取り残された咲良もそこまで首って曲がるものなのかと突っ込む軍司を無き者として、突如発想が舞い降りたかの如く手をポンッと叩いた。


「なるほど、そういうことか! じゃあたしも」


 咲良は手に灼熱の炎を宿すと満面の笑みで向かう方向を確認。跳び箱を飛んだ瞬間のような形で体勢を整えた。


「んじゃ軍司、おっさきー!」


 そう言うと真下の地面に先ほどからの爆発寸前の炎を打ち込み、その爆風で天高く飛んで行った。

 

 形の良いお尻を軍司に向けながら。

 技どころかなんの能力も持たない軍司は正真正銘取り残された形になった。



「なにそれぇ! ずっこい!!」 


 と、先ほど自分が禁句だと言った言葉をうっかりもらして、ダッシュするのであった。



 熾烈(しれつ)なレースは余裕のはずのまこと、姫子を追い越す勢いで落雷を飛び飛びする茜、瞬間移動する栞菜とデッドヒートを繰り広げたが、巨大な放屁(ほうひ)をしたような格好の咲良があ~れぇ~と言う頓狂な声を上げて巌鉄屋敷に突っ込んだことで終わりを迎えた。


 勢揃いした5人は遅れて来た軍司を確認すると一斉に声を揃えた。


『たのもぉ!!』


 そこへ想定外の美女がイチオシのアイドルにでも会瀬(おうせ)たかのような喜色満面な顔を作って現れた。


 てっきりパートナー達が出迎えてくれると思っていた面々は鳩が豆鉄砲でも受けたかのようなあっぽん口をあけた。


「あ、あなたは誰?」


 まことは質問し、皆はウンウンと頷く。

 半武装した美女は一礼すると自己紹介を始めた。



「私は四季彩(しきさい)神無(かんな)といいます。叛乱党の一員でしたが、影虎様に拾って頂き、只今は一軍を任されております!」


 その後も延々つらつらと四季彩の長話は続いたが、鍛冶ガールの気配を感じたか、鎮地盤周辺を見回っていた各パートナー達は急ぎ舞い戻って来る。

 久々の再会であった。


 

「やっと戻って参ったか! このバカ娘がっ」


 初代・巌鉄斉は厳しい言葉とは裏腹ににこやかな表情でそう言い、まずは積もり積もった話をするために屋敷の一室に招き入れた。


 令和も天文も指令室は巌鉄斉の家なのだ。

 最奥に巌鉄斉、それを囲むように神々が並んで座った。

 五柱神は待ちわびていたパートナーであり、イチオシのアイドル達に目を細めた。


 成長は時に急激にくるものか。鍛冶ガールらはまた一段と身も心も成長したかのように見えた。

 だが、エロの称号を持つ巌鉄斉は令和の萬屋すーさんのように、一人ひとりを頭のてっぺんから爪先(つまさき)までを舐めるように、しかも繰り返し見続けた。



(やっぱ()()()のじぃさんは軽くてエロいなぁ…………)


 そう思った軍司の額には玉のような汗が光るのであった。



 次回 終2、何事も段取りが最も大事であることを知ることもまた段取りである!


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