第三章 12、実況中継「三条の空からこんにちは!」
「こんにちわ。ニュースJAPONの時間です。えぇ今日も始めに連日異常事態が発生している新潟県中越にあります三条市上空と中継を結んでいます。今井日さーん! そちらはどんな様子でしょうかぁ??」
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「はい! こちら三条市上空をヘリコプターで取材中です! ご覧下さい! 連日の局地的地震の多発により、五十嵐川に架かる橋などは倒壊し、地割れなども起きておりますが、奇跡的にも死者、行方不明者は出ておらず、軽傷者のみとなっております!」
「今井日さーん! 政府が出した緊急事態宣言により、市民の多くは避難したと聞きましたが、まだ市外へ避難をしていない住人もおられるんですか??」
「はい! 地震は三条市の五十嵐川と信濃川の合流点を中心に起きており、そこから離れた場所に住む市民はそのまま自宅で様子をみているようです。ですが中には震源地に近い住民の方の中にも避難されていない方々もおられるようです!」
「なるほどぉ~。その方々は何故避難しないのでしょうか?」
「新田さん、詳しいことはわかってはおりません! というのも政府の宣言により、市外から市内へ入ることを制限されているため、なかなか取材が出来ていないからです!」
「なるほどぉ。昔ながらの土地を離れる気がないということでしょうか? いずれにせよ、この多発する謎の大地震により、家屋は倒壊し、ライフラインもままならない状況が続いているというわけです。今井日さぁん! 例の不思議な光る柱はどうなっていますかぁ??」
「はい! この地震が起き始めると同時期に出現した謎の光る柱は5本! 赤、黄、緑、白、青と5色の輝きを放ちつつ、三条市内各所に今現在も点在しております!」
「うぅ~む。これも不思議な現象ですが、他にも何か変化などはありますかぁ??」
「はい! 新たな情報としましては、先程もお伝えした合流点には嵐川橋という橋が架かっているのですが、その付近に昔のお城のような蜃気楼が見えます!」
「今井日さぁん、お城ですか??」
「はい! 新田さん、お城です」
「…………わかりました! 今井日さん、新たな動きがありましたらよろしくお願いします! 気を付けて取材を続けて下さぁい!」
「はい!」
「うーん…………連日の局地的地震、5本の謎の光る柱、そして新たにお城の蜃気楼…………謎は深まるばかりですが、皆さん人命第一ですから! それではこれらの現象につきまして専門家の方々に意見を聞いていきたいと思います。まずは多発する地震についてですが、井戸田教授! これはいったい?」
「はい。我々も調査を進めていますが、これまでにこの地域での大きな地震が起こる可能性は予見していませんでした…………」
「ですが、新潟県は昔から地震が多い地域といったイメージもありますよねぇ?」
「おっしゃるとおり! 日本史上最大のコンビナート災害をもたらした新潟地震(64年)、新潟県中越地震(04年)、更には中越沖地震(07年)と確かに大きな地震にみまわれた県ではあります。そして、県のほぼ中央に位置する三条での大きな地震は1828年に越後三条地震、遡っては1670年に西蒲原地震が起きてます」
「うーん。とすると今回のような地震が起きても不思議ではないと?」
「いえいえ、たった今、名前の上がった地震は余震などを含めても今回のようなものではなかった。今までと違うのは大きな揺れが断続的に今現在も続いているということなんですね。いつ終息するのかわからないということなんです。このまま続いていけば、もしかすると。もしかするとですよ? 日本海沖の地殻を揺るがし、後々には世界的な地震を引き起こす可能性も否めません!!」
「なんですって!? これは困ったことになりました。あの光る柱に関してはどう思われますか? 超常現象に詳しい山口さん!」
「はいはい。この大地から延びる5色に輝くあの光の柱は、おそらくは地脈を通してこの地を守護するために出現した霊的なモノに違いありませんねぇ」
「霊的な………ですか?」
「えぇ! 私にはヒシヒシと感じられますねぇ! 5つの元素霊の加護が!」
「エレメンタル…………ですか!?」
「そうですねぇ! 何か大きなきっかけを持って地震を鎮める霊的な建造物と私は思いますねぇ」
「…………なるほどぉ。で、では最後にお城のような蜃気楼について、歴史学の第一人者だあられる、疋田先生!」
「あれはねぇ。昔、三条にあった三条城で間違いないですなぁ」
「ほほう。昔はこの三条市にお城があったと?」
「そうそう。詳細はわかってはいないんだが、確かに存在はしてたんですなぁ」
「では何故、この時期に蜃気楼として現れたんでしょうか??」
「それはねぇ………私にはさっぱりわかりませんですなぁ!」
「…………なるほどぉ」
「そんなことよりもっと地震について話させてくれ!」
「いやいやぁ、超常現象をもっと知りたいはずですよぉ! 視聴者の皆さんはぁ!」
「そもそも三条城とは古くからあったわけでだねぇ………云々」
「ちょちょ! 皆さん落ち着いて下さい! ここで一旦CMです! ん? 中継が入ったようです! どうしました?! 今井日さぁん!」
「新田さん!! 驚きです! 私共も連日、空から三条市周辺を取材し、信じられない光景を目の当たりにしてきましたが…………これは奇跡としか言いようがありません! ご覧下さい!! あちらの上空に空を飛ぶ少女逹が見えます!!!!」
「なんですってぇ!? 今井日さぁん!」
「空を飛ぶ少女逹です! 新田さん! 映像みろ!」
「…………こ、これはいったい…………」
次回 13、轟音の中、聞こえた希望の言葉!




