おまけ。『俺たちの話し合いは始まったばかりだ!!完!!』←この便利さよ。
おまけです。ちょっとだけ、グレンラガンについてさいごの書き足しを。
ここでテーマにしたいのは、あれです。ラスボスのアンチスパイラルが人類を滅ぼそうとした理由についてです。
なぜアンチスパイラルは人類を、地球を、螺旋族を滅ぼしたかったのか。
それは螺旋の力が危険だからでした。螺旋の力は進化の力。シモン達人間の持つ無限の螺旋力はやがて暴走して宇宙を滅ぼす。そんなアニメの設定でした。
アンチスパイラルは最終話で撃破されるのですが、『この』問題。螺旋の力が宇宙を滅ぼす問題。解決しないままアニメは終わります。
解決するために、これから螺旋族全体で話し合いをしよう、というシーンでエピローグです。
「『俺たちの話し合いは始まったばかりだ!!』エンド」です。
こういうの、00年代ロボットアニメでよくあります。エウレカセブンとか蒼穹のファフナーとか、……あとなんだっけ。まあいいや。
『敵宇宙人との対話の可能性は開けた……世界、平和になるかー?!』
とか
『人類はまだ未熟だ……まだその時ではないのだ……その時まで、おやすみ……』
みたいな終わり方。対話の可能性が繋がるだけで、具体的に大きな解決が得られるわけじゃない。
おいおいこんな終わり方でいいのか?!大きな問題が解決してないじゃん!!もやもやするじゃん!!
って、自分は思うのです。個人的には好きではないです。それ引き伸ばしちゃうのんって、思ったりもします。
が!!
『プロットの綺麗さ』を考えると、グレンラガンの場合はこれでいいのです。あとエウレカセブンも。
ファフナーは……テーマなんだっけ。島の生活を守る、的なのでしたっけ……?そもそもあれテーマなんてありましたっけ……?もう忘れました(痴呆)。OPはさいこうです。
んで、なぜ世界の問題は解決してないのに物語はきれいに終わっちゃうのか?
それはグレンラガンのテーマが『ドリルで天を突く(創る)』ことだったからです。
一話とタイトルでテーマが提示でされて、最終話でシモンは螺旋の力で天元突破。天の光はすべて敵だったのが友となりました。
これで、物語のテーマは完遂したのです。
だから物語はここで終わってもいいのです。
むしろここで終わらばければならない。
物語のテーマやタイトルが回収されれば、世界の問題や謎は残ったままでも許されます。むしろそれがさわやなか余韻とさえなります。
なろうの実例、また勝手に出しますと!
村崎羯諦さんの
『明日から始める綺麗の実践方程式』
https://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n0746fn/
連載モノです。お得意ナンセンス。世界観は最後まで謎のままです。意味わかんないです。これでも二回読みました。
読んでわかるのは、
『どうやら架空の日本で大変なことが起きそうで、なんだかわからないうちに解決に向かったらしい……?』
くらいです。自分の読解力は置いといてください。
物語は謎なのに、でも読後の爽快感ったらとんでもねーです。
なぜか。
それは作品のテーマ(って言えるのかどうかも不明ですが)が最後になってようやく……マダムのくだりがまさか……いやネタバレしたくない。
これぞ『ぎゃていずむ』って感じです。『ぎゃていずむ』って言葉、いま自分が考えました。わりとうまくいったきがします。
村崎羯諦さんの魅力は、
『謎の世界観×走る文体×クリアな構成・オチ』
ですなあ。
いろいろ謎なのに構成はクリスタルクリア。読ませる文体。スラスラ頭に入ってくる。なにそれ。謎過ぎて自分は『作者様はクスリでもやってんじゃないか』って上記の小説感想欄に書きました。
初対面(?)なのに失礼なことをしました。軽く流してくださる村崎羯諦さんは優しいです。
と、話が逸れました。
何を言いたかったかといいますと、『テーマやタイトルの回収』ってのは大事だと思います。少なくとも自分にとっては。
逆に言えば、ですね。
テーマがあいまいなまま、世界の問題も解決しないまま、
『おれたちのはなしあいがはじまったんだー』
『じんるいはまだそのときをむかえていないー』
って言って商業作品が終わったとしたら、
『……問題丸投げか?打ち切りか?スタッフ力尽きた?』
とか思ってちょっとしょんぼりします。自分は。
似たようなエンディングでも、テーマやタイトル回収のあるなしで読後視聴後の印象がまるっきり変わります。
こーいうの、大事だと思いますなあ……少なくとも、自分にとっては。
◇◇◇◇
そんなこんなで、グレンラガンについて長々と書いてしまいました。
アニメみた方なら百も承知ですが、グレンラガンの魅力はプロットだけではありません。
魅力的な脇役(とその成長)、ド派手な戦闘描写、なんか難しそうな用語、ナイスな音楽、それらを飲み込む熱い勢い。その複雑な混ざりあい。
なのですが、このエッセイのテーマは『初心者が小説の書き方を勉強する』でした。
グレンラガンの複雑さは初心者が書く小説の域を大きく越えています。ああいったのは複数人のプロが本気で作った結果なのでしょう。
アニメ観てて『しゅごいいい』って思いますが、一人じゃあなかなかできない。少なくとも初心者ができるような芸当じゃない。
でも、学べるところは学びたい。ちょっとだけでも。プロットの綺麗さ、テーマ回収の仕方、魅力的なキャラクターとか、そんなところを。
これはそんな章だったのでした。




