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日本語バージョン
私は夜中に毒花僕――地球のカーネーションのようなもので、ビュラオ星ではメスに贈る花として定番――を持って家を出ようとした。だが、背後から殺気を感じて私は固まってしまった。恐る恐る振り返った。
そこには怒りの形相を浮かべた妻が立っていた。妻は殺意を込めた視線で私を睨みつけてきた。
「あんた、また不倫相手のところに行くつもりじゃないでしょうね!」
「もちろん行くに決まってるじゃないか」
私は妻の視線に怯えながらも、ハッキリとした口調で告げた。妻は我慢の限界が達した様子で、私に暴力を振るってきた。私は必死に妻に抵抗した。
気づくと、妻は血まみれで倒れていた。しばらく呆然としていたが、我に返った私は助けを求めるかのように不倫相手の家を目指して駆け出した。
※宇宙連合協会所属のラビュラさんがビュラオ語を日本語に訳してくれました。
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