三話、キラーアント
26層、ダンジョン八分の一地点
「まさか休息ちてんがあるなんてね♪」
「ここ広ーい、探検したいね、アルトナ行こう!」
「相変わらずだな飛車は、多分何もないぞ」
「確かこういう中継層には魔物は湧かないはずだったと思うのね」
「あっ、ちなみにここは通りすぎるから、下に行くよ」
『やっぱりそうですよねー』
30層、
「うわー、」
「あからさまに嫌がる痴権に同意なのね」
「まあ、そうじゃな」
そこにあるのは大量の宝箱、30個近くある箱は宝箱とイメージするよりトラップと考える方が妥当だと誰もそう思うのだった。
「開けよー!」
「落ち着いて飛車」
「仙吉のいうとうりだぞ、気をつけて開けろよ?」
「結局あけるんだな・・・・・」
「宝を目の前にスルーするわけないでしょ、アルトナ♪」
「す、てん、ばー、い」
各々が一つずつ箱を開けた。
「わーい!お薬だ~」
「その言い方は危ない人って勘違いされる言い方だから!やめて」
「マセキが出てきたのじゃ」
「鑑定しないとわかんないからとりあえずしまっとくわ」
「空箱かよ・・・・・」
「ドンマイアルトナ」
「剣が出たよ」
「おっ、仙吉の見立てはどのくらいのレアりティだと思う?」
「Rくらい?」
「斧がでたのね、多分N」
「くっそぼろいな、N以下じゃね?」
「全部、アイテ、ム、だっ、た」
「って早!残り全部開けたのかよ」
「キルイったらすごいスピードで開けていくんだから、びっくりしたよ♪」
「とりあえず全部しまっとくわ」
「ないようは?」
「飛車、あとでいい?」
「えー、」
「わーた、わーた、50000テトラ、レベル2の魔法13冊、レベル3の魔法5冊、レベル4の魔法1冊だな」
「へぇー、まあいいやボス部屋行こう」
ボス部屋、
「宝箱かよ(笑)」
「宝箱だね♪」
「宝箱だー!」
「宝箱じゃな」
「宝だー、金か?アイテムか?宝石か?」
「トラップだろ・・・・・」
「トラップだと思うのね」
「トラ、ップだ、ろ、明らか、に」
「気をつけてねー」
「ボス部屋なのにボス無しで宝とかないだろ普通」
戦闘体勢にはいる。
いつでも対応できる。
しかし・・・・・
反応がなかった。
「がちもんの宝だー!」
「待てソオ、まだ本物ときまったわけじゃ・・・・・」
「仙吉、無駄だと思うよ」
ソオが箱にたどり着く、迷わず開ける。ソオは・・・・・
口を開け悔しがる。
「空じゃねぇーか!!!!!!!」
叫びながら上を向くソオ、ボス部屋の箱が空とか萎えそう、だけどボス倒してないからな、仕方ない気がする。
「金発見!」
「なんでも金に見るなよ(笑)」
「痴権、違うぞ、上じゃ!」
カチッカチッカチッカチッカチッカチッ、
「あり?」
「キラーアントとかかな?」
「そうだろうね♪」
「おっ先、」
『ずるい!!』
真っ先に飛び出したのは隆二だ。ありに向けて大剣を振るう。しかしかわされてしまった。
「うん、ステータス的に無理、撤退する」
『え、マジでいってんの?』
「皆声揃えて言うけどさー、あたんないよ、一対一ならさ」
「全員で行くってこと♪?」
「いやいや、当たってもダメージはいんないだろ、俺らは技量が高いだけ、時間かけるとか意味ない」
「皆、戻ろう、かなり時間もたってると思うから」
「隆二の言うこともそうだし、ミリュミアさんも待たせてるんじゃない?」
「飛車が言うならそうする・・・・・」
「相変わらずローテンションだなアルトナ」
「俺が開けとか無かったら閉じ込められてたからね。」
「仙吉ナイスじゃよ」
他の皆も賛成の意を示し、町へ戻った。
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「グスン、」
「悪かったって」
そこは集会所の端っこ、なんと一日も立っていましたとさ
ちなみに分身は消えてます。
「遅いわよ、お腹が空いて・・・・・」
「今換金して来るから、ちょっと待ってて」
「わざわざ一年待って得たスキルもあるんだから、これからも頑張ってね」
「はいはい」
「換金いくらになるかな?」
「ただいま精算していますので少々お待ちください」
「なんかすみませんね、いっきにたくさんお願いしてしまって」
「まあ、私は受付なので構わないんですが・・・・・」
「そういうこと言うのね」
「新入りですからね」
「この世界に新入りしました(笑)」
「そうなんですか?何かありましたら気軽に相談でもしてください」
「ありがとうございます、早速で悪いのですが・・・・・腕のいい鍛治仕さん知りませんか?」
「鍛治仕ですか?」
「はい、武器が弱くて話にならないんですよ」
「武具はその人の実力ではないんですよ、単なる戦力強化のアイテムですから」
「でも強い人はランクNの武具を使いますかね?」
「それもそうですね、では一つ心当たりがあります。」
「え!?マジですか?」
「ええ、って言ってもまだ可能性ですが」
「そうですか、一様詳細だけ聞きます」
「今はかなりピンチのギルドがあるんですよ、そこに凄腕の鍛治仕さんがいるんです」
「まさかその潰れたギルドから吸収しろと?」
「その通りです。さすがですね」
「ハハハ、面白いなそれ、じゃあいつ頃に潰れそうですか?」
「だいぶ悪い顔しますね(笑)、転生者としては面白い出来事だと思いますよ」
「あなたも転生者ですか、俺も転生者なんですわ(笑)」
「そうですか、奇遇ですね。女の私が父の影響でいろいろアニメ見たりして手に入れた知識のおかげでいろいろ情報が手に入りましたが、普通そういうのは男の子が多いですよね父に影響されなかったらそもそも知りませんからね」
「確かに、アニメ見たりしてるのは多分男子の方が多いと思いますが、女子も異世界とかのアニメ以外とかは見そうだと思いますよ」
「まあ、話を戻しますと当てがあるとしたらさっき言ったギルドだけですねギルドマスターはヘリルです。」
「どこにいますかね?」
「それはわかりません」
「わかりました。ありがとうございます」
「あっ、あの人ですよヘリルさんのギルド員です」
「何人くらいいるんですか?」
「5人です。」
「わかりました。ありがとうございます」
「あっ換金終わりましたよ」
「どのくらいで・・・・・」
「かなりの量でしたからね、金貨30枚と銀貨8枚銅貨2枚です」
「ありがとうございます」
「頑張ってくださいね」
俺は軽く頭を下げさっきのギルド員の人に話を聞きに行った。
「隆二、何をするの?」
「ミリュミアか、急に話しかけないで欲しいんだけど」
「それより何する気?」
「勿論勧誘だけど」
「勧誘?」
「そう、ヘリルって人のギルドから引き抜くの」
「え・・・・・」
「?何か問題でも」
「引き抜くって本気?作れてSSRくらいの武具しか作れないのよ」
「えーーーーーーー!」
「所詮4流の鍛治しなんていらないでしょ」
「うん、マジかよ、良さそうな職人いないのかよ」
「そういうこと、なかなかいい鍛治仕なんていないわよ」
「雑魚装備でどうしろってんだよ、ギルドバトル勝てないよ?」
「ギルドバトルって・・・・・いいよっ、気にしなくて、」
「えー、でも高笑いしながら下の雑魚共を見下したいのに・・・・・」
「そんなこと考えてたの!?」
「とりあえず帰ろう」
「そうね」
「・・・・・でなんで武器やに?」
「借金返しに」
「借金してたの!?」
「少しね」
「あっ、お客さんこの前の金返しにきたんですよね?」
「そうですよ、だからそんな怖い顔しないでください」
勿論冗談だ、ニコニコしてるからね
「で、用はそれだけ?」
「ああ、あんまり金に余裕がないからな」
「そうかいそうかい、じゃあ金貨10枚」
「ほい、」
そっと金貨10枚を差し出す。隣で驚いているミリュミアは放置でおけ、
「じゃあさいなら」
「ああ、これからも贔屓にしてくれよ」
「ああ、機会があればね」
もう来ないけどね(笑)
「あっ、」
「どうかした?ミリュミア?」
「今日は何食べる?」
「ご飯のことしか頭にないわけ?」
「だって金貨たくさんあるから・・・・・」
「普通の冒険者っていくら稼ぐんだ?」
「人にもよるけど平均すると駆け出しの人なら一日に銀貨一枚くらいだよ」
「そうなの?」
「さすが転生者ってところだね、一日ぶっ通しで潜ってただけはあるわ」
「悪かったって」
「それより知ってる?」
「何が?」
「修正が入ったのよ」
「修正って?」
「ギルドなんだけどね、場所が決められてるの」
「は?」
「各町にギルドホームって建物が世界中に出来てきてそこからギルド内に入るシステムなんだよ」
「へぇー、そういうのがあったんだ。」
「修正とかはギルドマスターしか知らないから仕方ないわよ、ダンジョンにこもってたんだし」
「まあ、行ってみればわかるか、それでどういう変更点があるのか具体的な説明を要求する」
「詳しくかー、まずはどこでもギルドに行ける状態がなくなったってところかしら」
「どういうこと?」
「ギルドによってはダンジョン前でギルドマスターがギルドを開けてキャンプがわりにしてたのよ」
「何それ便利」
「それが決められた場所からじゃないと入れなくなったってわけ」
「それだけ?」
「あとは、ある強豪ギルドがエリアを支配してたのよね、」
「ギルドを使って交代でそのエリアを独占したってこと?」
「そう、それでドロップ品を独占してたのよ、落ちたらギルドに保管って方式で」
「そりゃセコいな」
「というわけ、あっ!あそこよ」
「おっ、あれかー」
・・・・・ビルだぞこれ、異世界の雰囲気ぶっこわれるわ
「見てみて、人がたくさん出入りしてるよね」
「そりゃ見ればわかるよ」
「じゃあ中に入ってみよっか」
「たくさん人がいるんじゃないの?」
「そう思うでしょ、でもねほら!」
中にはいるとそこには・・・・・誰もいなかった。
「驚いたでしょ、ギルドによってそれぞれ別れてるんだよ」
「で、この空間に扉が出来てギルドに入れるってわけか」
「それがこの修正だよ」
「まあ、別になんの支障もないからないいけどね(笑)」
「私達にとっては、だけどね」