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花火の国

宇宙にはたくさんの神秘が。


ぽん「いもけんぴが」ぽりぽり


ロマンがないですね。


ぽん「そう」ぺろぺろ


私、指を舐めてはいけないと何度も何度も言いました。


ぽん「はーい」ぽり


お姉ちゃんである、ぼんちゃんからも。


ぼん「…………」


ぼんちゃん?


ぼん「そうだよ。始まりはロマンの減少だった」


ぽん「空想の国のこと?」ぺろぺろ


ぼん「前に話したよね。空想の国とロマンの関係。そして、僕が国外へ空想提案を行うことを決めた理由について」


ぽん「うん。覚えてるよ」ぽり


警報「久しぶりの警報です!」


ぼん「びっくりしたなー。どうしたの?」


警報「ミサイルがいっぱいです!あ、いや、大丈夫なんですけど、あのそのー、警報として一応というか……」


ぼん「ありがとう。助かったよ」


警報「やっと役に立てた!」感激


ぽん「ミサイルじゃなくて花火みたいだよ」まぶしー


ぼん「それはグラサンをかけなきゃ」すちゃ


ぽん「でゅわ」すちゃ


ぼん「ナレーションさん、あれは?」


あの卵形の星は花火の国です。


ぼん「まるでさっきのことのように思い出すなあ」


ぽん「わすれんぼうの国、なんやかんやで助かったね」


ぼん「さすがだよ、なんやかんや」


ぽん「僕もなんやかんや欲しいなあ」


ぼん「あはは、それは難しいだろうね」


ぽん「そう」


ぼん「あの国、行ってみる?」


ぽん「うん!」


というわけでいつもの。


ぽん「着陸」


いあああああ!えあああああ!おあああああ!


ぽん「到着」


ピース「たまや!私はグリーン・ピース、ピースちゃんだよ!」


ぽん「がおっしゅ!ぽんちゃんだよ!」がおー


ぼん「ちっーす!美しすぎる女神だよ!」きらっ☆


ピース「こんな危険日によく来たね」


ぽん「危険日?」


ピース「今日は二日に一度のストレス発散日なんだ」


ぼん「へえ。それはいいね」


ピース「あなた達もストレス発散しちゃう?爆発したら困るでしょう」


ぽん「爆発したことないよ」


ぼん「そうならないように、ソニックブームがあるからね」


ぽん「え」


ぼん「よし!花火を作りましょう!」


ぽん「おー!」


ピース「じゃあついておいで」


ぽん「危ない!」


前ぶれなくピースに降り注ぐ花火。


ぽん「ピースー!」がーん!


ピース「ちっくしょおおおおおお!!」がばっ!


ぽん「!?」びくっ


ぼん「まさか……!」


他人のストレスが八つ当たり爆発したのです。


ぽん「ふぇぇ……」ぷるぷる


ぼん「大丈夫だよ」さっ


ピース「大丈夫ちゃうわあ!」びんた!


ぼん「あべしぃ!」ずしゃあ!


ぽん「お姉ちゃーん!」ががーん!


ピース「やかましかあ!」


性格が豹変。

ぼんちゃんのサングラスを、わざわざ拾い投げるほどにです。


ぼん「ぽんちゃん、よく見てなさい」すくっ


ぽん「もう、そっとしとこう……」びくびく


ぼん「こういう時はね、優しく抱き締めてあげるといいんだよ」むぎゅ


ピース「なれなれしいわあ!」腹パン!


ぼん「ひでぶっ!」ずしゃあ!


ぽん「ふぇぇ……」しくしく


ぽんちゃん、泣く。


ピース「泣いとる暇あったらやな、はよう花火の一つくらい作らんかい!」


ぽん「どうしたらいいの?」しくしく


ピース「やからついてこいや!」


ぽん「ふぇぇん!」号泣


ピース、ぽんちゃんを自宅へ連行。


ピース「家燃えてもうとるやん。せやから今時古民家に住むんは嫌やってん」いらいら


ぽん「恐いよぅ……」びくびく


グリーンえんどう「お帰りピー……ス……おかあさーん!にげてー!」たたっ!


大豆姫子「きゃあー!」たたっ


ぽん「どうして逃げるの……助けて……」ぐすっ


ピース「はんっ、前にダチ十四人と家ん中で三輪車乗り回したん、まだ気にしとるんやろな。みみっちぃやっちゃで」


ぽん「ぷちひどい」


ピース「ようやっと泣きやんだか。ほな、作るで」


二人は地下シェルターへ。


ぽん「いつもここで作ってるの?」


ピース「下手したらヤバいし、前みたいに失敗して、よその国に花火撃ち込んだらしゃれならんからな」


ぽん「それってもしかして……」


ピース「失敗して悪かったのう姉ちゃん!」ぎろり


ぽん「ごめんなさい!」ひっ!


ピース「はい」


ぽん「大きいカップ麺」


ピース「カップ麺ちゃうわあ!」


ぽん「ごめんなさあい!」しくしく


ピース「ええか、まず蓋半分開けるやろ、そう、で、中から火薬を取り出す」


ぽん「こわこわこわ……」おそるおそる


ピース「その火薬の袋開けて、ほんで中の麺に」


ぽん「麺?」


ピース「間違えたんですう!ごめんなさいねえ!」


ぽん「いえいえいえいえ!」くびぶんぶん!


ピース「次は中に発熱燃料を線まで注ぐ」


ぽん「ひぃぃ……!」がくがく


ピース「手え震えとる!われ死にたいんかあ!」


ぽん「じにだぐないよおおお!!」号泣


ピース「はい蓋閉めて、このペットボトル、やない、ロケットボトルを蓋の上に取り付けたら終いや」


ぽん「ふぅーうーふー……」そっ


ピース「しんどかったやろ、お疲れさん。ほなさっそく出掛けよか」


ぽん「うん」


外は炸裂音轟き煙たくて仕方ない様子。


ピース「えらい盛り上がっとるやないか」うきうき


ぽん「そういえばお姉ちゃんは?」


ぼん「また一つ、いい経験ができたね」ふっ


ぽん「お姉ちゃん!」


ぼん「ずっと見守ってたよ」さわやか


気絶してました。


ぽん「鼻血出てるよ」


顔面を強打しました。


ぽん「散々だね」


ぼん「ちょっと向こうで泣いてくる」とぼとぼ


ぽん「あ!待って!」


ピース「はやく打ち上げよう!」わくわく


ぽん「え?」


テンションが上がったおかげで、どうやらストレスから解放されたようです。


ぽん「それは良かった」ほっ


ピース「花火をそっと置い……逃げなきゃ!」はっ!


ぽん「え」


ピース「もうすぐ四分!発散する!」たたっ!


ぽん「ヤバいヤバい!」たたっ!


花火は無事に空高く打ち上がりました。


ぽん「ふぅ……」


それは煙を晴らし、きらびやかな満開の花を茜空に咲かせました。


ぽん「すっきり」にこやかー


ピース「ねー」にこやかー


ぼんちゃん。


ぼん「もう平気」ぐしぐし


本当に本気で泣いていたんですね。


ぼん「スワンボートフィナレティ!」


ぽん「行くね。ばいばい」てをふりふり


ピース「またね!ばいばい!」ふりふり!


ぽん(二度ときません)


ぎゃあああああ!ぐわあああああ!あちゃあああああ!


ぼん「はあ……」ぐったり


ぽん「お姉ちゃん、大丈夫?」


おおおおお!ひひひひひ!いたたたたた!


ぼん「僕なら平気だよ」にこ…


ぽん「そう……無理しないでね」


ぼん「うん。ありがとう」ぎゅ


ぽん「んふふ!」すりすり


たまたまたまやー!ふえふえふえー!いよいよいよー!


ぼん「よし元気でた!」


ぽん「いっぱいストレス発散したね」


ぼん「れりーごー!」

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