しょーとなのりー いちまいのり
もこ「朝ごはんできたやよ」こと
ぽん「わーい!なにラーメン!」
もこ「どっからどうみても、うどんやよ」じとー
ぽん「ほんとだ」
もこ「夜の当番は、おまたんよ」
ぽん「わかってますよ」ふーふー
ぴょん「いただきますは?」セタップ
ぽん「いちいちもー。ちゃんとするから」
ぴょん「挨拶はしっかりね」
ぽん「はい!いただきます!」
ぴょん「めしあがれ」
もこ「ぴょんぴょん。毎日、朝から夜まで料理当番で嫌にならんの?」
ぴょん「料理は好きだから。もこちみたいに上手じゃないけど」
もこ「おちは、ぜんぜんやよ」てれてれ
ぽん「手がぱたぱたしてる。嬉しいんだ」
もこ「うっとっちい!ヤケドしてまえ!」
なのり「熱いなのりー」ひりひり
もこ「ちょっち。ふーふーしいよ」
なのり「ふーってしたら冷めちゃうなのり」
もこ「そりゃそうやよ」
なのり「温かいうどんが食べたいなのり」
もこ「はあ?はあ?はあ?」
なのり「ごめんなさいなのり……」のりしおー
ぽん「昨日テレビで見た後輩イジメってやつだ!」
もこ「やめっち!違うもん!」
ぴょん「小皿に移して、ゆっくり少しずつ食べよう」こと
なのり「ぴょんちゃん、ありがとうなのり!」
ぽん「先輩失格ー」くすくす
もこ「七味入れてあげっちや!」さっさっ
ぽん「やめて!そんなに入れないで!」
なのり「なのりは、とろろ昆布」ささっ
ぽん「それ美味しそう!入れて入れて!」
なのり「はいなのり!」ささっと
ぽん「おー……お?」
なのり「どうしたなのり?」
ぽん「ぷちねば……」
なのり「味は美味しいなのり」もむもむ
ぽん「ほんとだ」うまうま
ぴょん「なのりちゃん。食べ終えたら、いい機会だから、君のことをよく教えてくれないか」
なのり「なのり!」
ということで。
なのりちゃんが用意したパネルを使って。
なのり「自己紹介なのり!」のりのり!
ぽん「その紙テープ、めくっていい?」
なのり「だめ!」さっ
では、自己紹介を始めるなのり!
なのり「お名前は、なのり・のりのりなのり!七才です!」
ぽん「めくっていい?」
なのり「なのりの楽しみなのり!」ぺり!
ぽん「そう」
なのり「なのりは、天日星の国からやってきました」ぺりりー
ノリ族の女の子なのり!
ぽん「ナレーションさん、うるさい」
もこ「うっとっちい」
のりしおー……。
ぴょん「てんぴぼし。ということは、異星人なのか」
ぽん「ノリ族だからノリノリなんだね」
なのり「なのり!」のりのり!
彼女の故郷。
天日星の国は、年中ぽかぽかで海がきれいなところ。
天日の人と呼ばれる人が暮らしていて、ノリ族やコンブ族やワカメ族といった多種族がいます。
なのり「おじいちゃんがワカメ族で、おばあちゃんはコンブ族なのり!」
そんな彼女の実家は海苔の養殖と加工を営んでおり、彼女は生粋の、のりっ子なのです。
ぽん「海藻まみれだね」
みなさんがよく知る海藻のほとんどは、ワケ・ワカメコンブノリさんによって、天日星の国から運ばれて来たものなんですよ。
ぽん「ワケワカメコンブノリさんてわけわかめこんぶのり」
なのり「ワケさんは、海藻を守るためにお国をつくった凄い人なのり!」
ぽん「へえ」
ちなみに。
ぼんちゃんが過去に訪れ、君のハートにストリートアートレボリューション、というこの上なく面倒くさい革命を起こした勢盛の国。
そこは、ノリ族が散歩で訪れた地で、夜中に意味なく興奮して盛り上がったノリで作った国といわれています。
ぽん「は?」
ぴょん「は?」
もこ「はあ?」
では。
自己紹介に戻りましょう。
なのり「チャームポイントは!」ぺり!
この瞳を隠す長い前髪です。
ぽん「なんで隠してるの」
ぴょん「危なくないか」
なのり「大丈夫!見えるなのり!」
ぽん「どんなだろう」めくり
なのり「あわわ……!」
ぽん「かわいいおめめ」
なのり「恥ずかしいなのり!」かくし
ぽん「ごめんちゃい。なのりちゃんも、見つめ合うと素直におしゃべりできないタイプなんだね」
なのり「なのり」てれてれ
ぽん「サングラス貸してあげる」ひょい
ぴょん「あ!」
ぽん「どうぞ」
人のものを勝手に取ってはいけません。
ぽん「借りたの。いいでしょう」
ぴょん「…………」こくり
もこ「話しいよ。なんで頷くだけやよ」
ぴょん「…………」ふい
もこ「めんどっちい」
ぽん「本当にね」
もこ「こっち見ない!噛むよ!」がるる!
ぽん「味があるから、よーく噛んでね!」
なのり「ねえねえ。自己紹介続けていいなのり?」セタップ
ぽん「なかなか似合ってるね」
ぴょん「…………」ばっちぐー
なのり「えへへなのり!」
さて、かわゆすな彼女の魅力は、他にもまだまだあります。
ぴょん「ほっぺのハート」
なのり「正解なのり!」ぺり!
愛おしくなる海苔です。
ぽん「頭のたこ焼き」
なのり「正解なのり!」ぺり!
彼女の(ノリ)巻き巻きサイドテールを可愛く飾る、たこ焼きのかんざし。
そして、お洒落に前後逆に着こなした、タコさんのオーバーオールもそうです。
もこ「そういえば、はいてる長靴もタコさんの吸盤柄やね」
ぽん「タコさん好きなの?」
なのり「なのり!」
天日星の国にはタコさんはいないので、とても恋しい存在なのです。
なのり「なのり!」
ぽん「もしかして、たこ焼き食べたい?」
なのり「なのりんりん!」のりのり
ぽん「じゃ、今度たこパしよう」
なのり「やったなのりー!」
もこ「どんだけ好きやよ」じとー
ぽん「この頭のたこ焼き、ぷちリアルかも」つんつん
なのり「これは、空想の国でもらったなのり!」
弾力や香りが本物と同等ですが、食べられませんから食べようとしてはいけません。
ぽん「そう。て、空想の国に来たことあるんだ」
なのり「楽しかったなのり!」
ぽん「ぷち思い出した。間違えて注文した物がアイドルにたくさんプレゼントされたって、いつだったかニュースで見た気がする」
なのり「それなのり!二万八千個もらったなのり!」
ぽん「やばすぎー」
もこ「なんで全部貰ったっちや。それどうしたんよ」
なのり「村で配ったなのり!」
ぽん「大大大迷惑かも」
なのり「みんな喜んでたなのり!」
ぽん「そっか。タコさんもたこ焼きもないもんね」
もこ「いいお土産になったんやね」
続いて、ファンが語る魅力を紹介しましょう。
なのり「そんなの用意してないなのり!」
世界に散らばるマイマイクマ達が集めたインタビューを、鮮明な立体映像でどうぞ。
リーゼント「可愛さマジパネえ。俺的には、いつもノリノリなんだけど、テンション下がったら、のりしおーってなるとこがマジパネえっす」
青髭ダイナマイト「プロレスラーの仲間達も大好きって言ってます。あ、僕的には笑ったときの八重歯がたまんないです、へへ、恥ずかしいな何言ってんだろう」
ギャルママ「落ち着いた澄んだ声。あ、でも、ライブってる時は大声になんだよね。それでも心地よくてヤバい」
ぼん「みんな瞳のチラリズムに惹かれがちだと思うんだけど、僕的にはあどけない横揺れノリダンスがオススメだね。こう、ピュアーって感じで大人にとってはたまらないんだよ」
たこさん「あの子になら食べられてもいい!なんて!ははは!」
お父様「なのりー!頑張れー!パパは誰よりも愛しているぞー!ちゅきちゅきだ」
お母様「あなたやめて……もう。なのり、気をつけて帰ってきてね。今日も一日頑張れ!」
なのり「はい!頑張るなのり!」
インタビュー、いかがでしたでしょうか。
もこ「イカもタコもない」じとー
ぽん「タコはいたよ」
なのり「あー恥ずかしいなのりー」もじもじ
ぽん「もこちゃんより愛されてるね」
もこ「はあ!?」
ぽん「はーい。ごめんちゃーい」ぺろ
なのり「なのりは全然なのり。やっぱり先輩が一番なのり!」
もこ「そ」てれ
なのり「ずっーと前、テレビでノリノリな先輩を見て、なのりはアイドルを目指したなのり」
ぽん「そうなんだ」
なのり「誰よりノリノリしてたなのり!」のりのり
ぽん「今は?」
なのり「のりしおー……」
もこ「そこまで言われて、ずっと黙っておれんち」
ぽん「お?」
なのり「のり?」
もこ「おちは変わる。わがままになる」
ぽん「なってるよ」
もこ「いちいちもー!」おててぱたぱた
ぽん「ふふっ。おもしろー」くすくす
もこ「意地悪言わないで!イジメないで!」どたぱた
ぽん「じゃ、ほっとく」真顔
もこ「かまっち!かまっち!」おててぱたぱた
いい加減にしなさい。
ぴょんちゃんの髪がピーンとなってますよ。
ぽん「ぴょんちゃんて目つき悪いよね」
ぴょん「!」
全方向に攻撃しないの。
そんなことばかりしていると……。
もこ「今日だけ手を貸すっちや」へいたっち
ぴょん「助かる」ぽふ
ぽん「やばっ」にげっ
もこ「逃がさないなのり!」とびつき!
ぽん「どうして!どうしてあなたが私を!」
もこ「そういうノリなのり」
ぽん「そっか」
もこ「髪の毛めちゃめちゃにしてやる!」わしゃしゃ!
ぽん「別にいいけど」
ぴょん「半ケツにしてやる!」ぬがし!
ぽん「ツヤがあるでしょう」
ぴょん「つ、通用しない……!」
もこ「同じ女の子とは思えん……!」
残念なことに、そういう子なんです。
ぽん「ぷちひどー」
もこ「なのりを見てみい!おちらパジャマやのに、しっかり着替えて髪も整えてっちや!」
なのり「えへんなのり!」
ぴょん「しまった!オレまで着替えていない……!」がくっ
なのり「サングラス返すなのり。これで少しはマシなのり」
ぴょん「ありがとう」セタップ
ぽん「なのりちゃん、いい子いい子」なでなで
なのり「んふふー!」にまー
こうして、今日も仲良しな四人なのでした。
めでたしめでたし。




