007 途方も無い過去に埋もれる約束
人通りの少ない魔導院の裏口門の入り口にピンク色の腰まである髪を二つに結んでふんわりと縦巻きに纏めた髪とスカートと帽子や髪留めのリボンのスプライト柄のスタイルの良い女性が待ち構えていた。
「はっ、随分胸のデカイ女がソフィアなんだな。」
「ちょっ、アンタそれは最低でしょ!」
ソルは彼女に近くなりそう言う。当たり前だが彼女不機嫌そうにムッと睨んでこっちを見る。
「…貴方達かしら、失伝魔導の情報提供者って?」
「ああ、伝言貰ったからこの裏門で待ってたんだろ?」
「そうね。……にしてもエルフにエンドリアの騎士、それに認識阻害のマントをした失礼で怪し奴。ん?……へぇ、あれが。ダインスレフにオハン?……まぁ、良いわ。何時ものデマでもなさそう出し付いて来なさい。」
何やら一人で納得したようで彼女はズレたモノクルを指で軽く押して学院とは逆の方向に歩いて行く。俺たちはそれに大人しく付いて行く。
「ここよ、急だったから片付いては無いから変にいじらないでよ。」
住宅街とは離れた位置にある小屋にたどり着き彼女は部屋の奥へと入って行く。その小屋の中は何というかごちゃごちゃと本やら紙やら魔導具やらが散らかっていた。
「ゴミ溜めか?」
「凄い有様ね…。フォローできないわ。」
「本に出てくるマットサイエンシストの部屋見たいだ。」
「……そこのフードの失礼さはどうにかならないのかしら?それにエルフってどいつもこいつも小言が一々煩いから黙ってなさい。」
「な、何よ!煩いって!それにさっきからエルフ、エルフって何よ!」
「誰を呼んでるか分かるのだからそれでいいじゃない。…それで誰が失伝魔導の話をしてくれるのかしら?」
「……おい、ソフィア。話がある。図書館に俺たちを招待しろ。」
ソルは突然に会話するでもなく意味のわからない事を言う。それは勿論、ソフィアの称号を持ってる彼女を呼んだ訳でもなさそうで、彼女も一瞬困惑気味に眉をひそめその後直ぐに戦闘態勢を取り構え声を荒げる。
「貴方、ソフィアを狙ってっ!……え?どうして私の意志とは関係なく図書館が開いてるの?」
しかし、戦闘は始まる事はなかった。そこはさっきまでいたごちゃごちゃに散らかった部屋ではなく、本棚が立ち並び綺麗整頓された本で埋め尽くされた広い空間に変わったからだ。
「……ソルフェーゼであってますます?」
そう、彼女の後ろからひょっこと現れたのは床まで伸びた夜色の美しい髪に深緑のドレスを纏った少女だった。
彼女を見るなりソルはアッサリとフードを外す。すると、図書館の空間と共に現れた少女はパァーッと笑顔になりソルに向かって駆け出してソルに飛び付いた。ソルもそれを大人しく受け入れる。
「ソル!13596年7ヵ月と23日、8時間10分4秒ぶりですね!変わりなく聡明そうでソフィは嬉しいですです!」
「久しいな。ソフィ。」
少女は機械的な喋り方をする様に聞こえるのに何処か幼い喋りをする。しかし、13500うんたら年といったのだろうか今神歴が13616年ならその創生にソルは矢張り生きていたのだろうか。そんな途方も無い時間…そもそも旧魔歴も生きていたのだからソルの生きている年月は凄い。
「……約13600年前?もしかして貴方、フード外したその姿…見た感じは傷ありよね?何でソフィアと知り合いなのかしら?まさか、伝承の傷ありとか言わないわよね?」
「正しくその通りですです!流石は私のドロシー!名推理!」
「…実在してたの?それに生きてる年月が俄かに信じ難いけど本当に永遠を?」
「そうですよ!ソルフェーゼと最高の主様がうみ、もがっ」
「それは言うんじゃねぇ。」
ソルは微妙な顔付きをして未だにベッタリとくっ付いていた少女の口を手で優しく塞いだ。そして黙ると直ぐに話した。
「ごめんなさい。つい、彼女の学ぶ姿勢が私は大好きなのですです。」
「まぁ、好きそうだな。探究心が旺盛と聞いた。」
ソルは見た事無いような穏やかな表情で笑みを向ける。
それに俺とアーシェは少し驚く。ソルの笑うって言うのは嘲笑いを含んだものが基本だからだ。
「にしても懐かしい人達がいるですね。人格投影の魔導が起動中ですです。起動完了。投影されますます。」
そう呟いたソフィアらしき少女の言葉の後に俺とアーシェの隣に何かが現れた。
「あっらー久々ねぇ小娘。相変わらずこの限定異空間に引きこもっているのねぇ?」
「ほら、スレフ。虐めてはいけませんよ。お久しぶりですね。ソフィ。」
現れたのは血色で染めた様な赤黒い真紅の髪をポニーテールで纏め、金の瞳に目元のアイシャドウも含め濃い化粧と甘ったるい香水の匂いを纏った割に襟のついたマントに露出の少ないフリルを存分にあしらったシャツ。金の糸で刺繍された黒のパンツスタイル。しかし、女性と言うには骨格に違和感があるのに声はどちらとも言い難い。
もう一人は髪を団子に纏めてそれを複数のかんざしで留めてる美しい金の髪にそれに見合う美しい色彩の青い瞳と美しい声。少し露出度の高いオリーブグリーンのマメードドレスを身に纏った女性だった。
「ソルがいる以上。オハン姉様ににスレフ兄様がいる意味は何と無く理解ですです。」
「え、ダインスレフなのか?しかも兄様って男?」
「あらぁ?ヴァヴェちゃん、私の心は女よ?性別なんて心の前では関係ないわぁ。男って不粋な言葉今後言わない事よ?でも、ヴァヴェちゃんだから今回は許すわぁ。」
「え、それじゃあ貴女がオハンなの?」
「はい、左様でございます。アンフィルは劣化種なのに本当に美しい声ですね。今までの女性主人の中で一番でございますよ。」
「あ、えっと…貴方程では無いわ。」
「あら、ありがとう。」
今まで姿を見た事も無かったし、ダインスレフは声だけは聞いてたけど、何故だか二人とも俺たちやソルの事を見下してる様な目で見てた。その視線にアーシェは苦笑い気味にソルは普通だとばかりに気にしてはいない。
「……それでだいぶ物々しいメンツを揃えてる様だけど、古の傷アリが私達に何の様なのかしら?ただ、失伝魔導を教えに来てくれたってなら大歓迎だけど?」
「そうだな。俺にソフィアが必要でな。んでだ、テメェにも俺と行動を共にしてぇわけだ。」
ソルも5宝達に負けないぐらい俺たちを見下す感があるがソルの場合は自分すらも見下してる物言いをする。寧ろ、どう思われようが気にしてないのがだろう。面倒ごとはある程度避ける様だが。しかし、魔女はその物言いに苛立つ事なく普通に答える。
「それは残念ね。私はこの街を離れられないから諦めなさい。」
「あんまり言いたかなかったが、テメェが釣れんなら弟子にすると言ってもか?」
それをソルが持ち出すと、彼女は目を輝かせるもそれは一瞬でとても残念そうな顔をする。
「それが本当だとしても、本当の本当に、いえ、一生の後悔だけれども無理なものは無理なのよ。この首の紋を見なさい。貴方なら解るはずよ。」
そう言うって首ものタイリボンを外すして襟を開くと首を一周巻く様に紋が刻まれている。それはまるで首輪の様だった。
「…ッチ、呪いか。それも、術者解除タイプの。」
「呪い?こないだ使った呪術とかとは違うのか?」
「そりゃあな、呪術ってのは一種の相互契約だ。けどなぁ、呪いはちげぇ。自分を代価にして一方的に授けんだ。実に胸糞ワリィ。」
「えぇ。私はソフィアの称号を賜ったその日からこの都市の外には出られない呪いを授かったわ。でも授けたのは学園院の委員に弱味を握らされた魔導士なのよ。前のソフィアの魔導士も同じだったわ。」
「ハッ、ならそんな呪いなんてなぁ。どーとでもしてやらぁ。そもそも、ソフィアをここに預けてやったのは俺だ。その末裔は約束違えたってわけだ。」
ソルはニヤリと笑って言う。ソルは何時だって余裕そうでいつだって全てを馬鹿にしたように鼻で笑って任せろと言う。
「約束…この都市の逸話のソフィアの誓いの事を言っているのかしら?」
「"汝、叡智の図書を約束のその日まで守る事を誓う。"このソフィアを授かる時に必ず誓う言葉の事?」
アーシェは相変わらず歴史的な事に関しては詳しいらしく直ぐにピンと来たらしい。
「俺が言った約束は確かにそれだな。」
「どんな、約束だったんだ?」
「もう魔導院では誰も知らないわ。正直誰との約束とも残っていないもの。それにソフィアはその事に関しては知識を閉ざすの。いつもは私が知識を求めれば喜んで私に知識をくれる。けれど、この事に関してはエラーとしか答えなかったのよ。」
そう、彼女は言ってソルの側を離れないソフィアをみる。
それを呆れたように自業自得だ言うよに鼻で笑うのはソルではなく俺の隣にいたダインスレフ達だった。
「フフーン、契約は重いものぉ。」
「何時になっても下等な者共はそれを理解できないのですね。哀れな。」
「奴等は5138年3ヶ月と16日、14時間35分18秒前にそれを違えました。違えた時点で約束は我等に言語化は不可能ですです。故にエラーとしか解を返せないのですです。」
5宝の彼等は皆口を揃えて目を瞑り呆れた様に口にした。ソルはそれに悲しそうな顔をするだけだ。
「俺がした契約だ。何でも破れるものであったのは変わらねぇ。テメェ達との契約程の力も拘束力も俺には持ち得てねぇからな。」
「フフーン。そーねぇ。ソルちゃんは技術と経験しか無いものねぇ。まぁそのおかげでぇ、あのお方の才能を最大に活かせたのだけどぉ…。それにぃ、同情するのは貴方がほんとぉーに可哀想だからぁねぇ。この約束の関連自体は私達にもぉー関連してるしぃ。私のだぁーい嫌いな貴方の唯一のお願いなのだしねぇ…。腹ただしぃのはぁ仕方ないのよぉー。」
「劣化種としては我等に最も近く、元の主人のお気に入りだからなのも確かですが…。それよりも哀れだったから仕方なく私もソルとは約束交わしてるに過ぎませんの。それとソルは約束を違える事はないのは知ってる事実なのですから。」
「ソルはとても良い子ですです。そして、とても賢く。新しき事を拒む事はしない。素晴らしい子なの!だから、見てられなかったですです。それを裏切る奴等は憎いのですよ。だから、ソル為に一人だけ選んでそれ以外には此処は開く事は二度とないです。それが約束を違えた罰なのですです。」
どうやら5宝達はソルと何らかの約束をしている様だ。ダインスレフは元からソル事は大嫌いと言っていたがなんだかんだで最後は口を聞いていたのは可哀想と言う事だったのだろう。
だが、何よりも気になるのはさっきからオハンは劣化種と連呼しているし、姿がソフィアの力のお陰で今は武器ではない本来の姿なのだろうか?そんな彼等の耳はエルフの耳を横長にしてそれに羽毛が付き小さな羽根の様になっている。正直そんな種族は見た事も聞いた事もなし、本などでも見た事がない。5宝とはなんなのだろうと疑問が深まるばかりだ。
「なぁ、お前達は何の種族なんだ?」
その疑問を訪ねると俺の隣にいたダインスレフがニタァと笑う。この雰囲気はアレだ意地悪される時のだ。あの部屋にいた時も何度か本の中での話でわからなかった事を聴くとそうやって意地悪をされたのを覚えている。
「あっらぁー?ヴァヴェちゃんは相変わらず知りたがりの怖いもの知らずねぇ。そう言うところだぁーい好きよぉ〜。」
「ただの加護付きってだけの種族値下位の人間の癖して命知らずなのですね。如何にも早死にしそうな感じがスレフ好みそうな子。」
「でしょぉー?だからぁ長生きさせてあげたくってねぇ?でもぉ、辛い目にもぉたくさんあって欲しいわぁー。」
「スレフ兄様は相変わらず悪趣味ですです。理解不能。」
中々に答えてくれる感じではない。その反応を見てアーシェ達も俺に便乗するように問いかける。
「でも、そうね。何故種族値上位の私達エルフを劣化種と言っているのかも気になるのも確かなのだけど…。」
「普通は気になっても聞けなかった事をその騎士君はあっけ無しに言っただけね。私達は雰囲気の恐ろしさに聞けないわよそんなの。明らかにタブー感あるもの。」
俺はそんなに空気が読めないのだろうかと外に出てソル以外と話す事でそんな事を思うようになってきた。そして、もう俺には馴染みになったソルのため息が聞こえそれと共にソル手がポンと俺の頭を叩く。それにより俺はソルに目を向ける。
「世間知らずだかんな。俺が解答をやらぁ。コイツらは古代に滅びた魔族って種族だ。俺の知る過去にも現代にもコイツらに敵う上位種族は産まれちゃいねぇ。」
魔族なんて聞いた事も文献にも載っていない。少なくとも俺は聞いた事がなかったし、アーシェを見ても、魔女の方を見ても2人とも眉を潜めていた。
「そんなに凄いのに何で今は知られてないんだ?武器の中に隠れ住んでるのが普通なのか?」
「な訳ねぇだろ。ただ滅びただけだ。コイツらは世界を守る為にその命を散らした。んで世界を守る過程に最後の部族長達が自らの魂を武器に封じたのが5宝の誕生と言われらぁ。まぁ10万年前も昔の話だかんな。俺だって伝承でしか知らねぇ。」
ソルはそう簡素に告げる。どうやら5宝とは10万年も昔からあるらしい。それは途方も無い年月に思えてきた。流石のソルも産まれてないなんてどれ程に昔なのだろうか。そんな事を思えばアーシェが呟く。
「……そんな伝承聴いたこと無いわ。」
歴史に目が無いアーシェだ。知らない伝承を聞かされてショックとだったのかと思えばその表情はまだ知らぬ歴史を聞いてそれに思いを馳せていると様だが。
ソフィアの所有者の魔女は眉を潜めた。しかし、今何か言うつもりはない様だ。
「だろうな。神暦で消えた伝承だ。もとより旧魔暦の時点で失われつつあった伝承。知らねぇのは当然だ。……まぁんなどうでも良い事はこれで今は満足しとけ。それより魔女の件だ。ソフィ、図書館で騒がしくして悪かった。」
「そんな事ないよ!ソルが私に会いたい時にいつでも声かけてくれたら私はいつだって招待するの!」
「悪いな、その時は頼む。」
「うん、いつまでも待ってる。だから、また着てね。」
ソフィアはちょっと寂しげな顔をすると、もといた書物と実験道具の散乱した小屋に戻ってくる。ダインスレフもオハンも人の姿などではなくなっていた。
不意にアーシェが部屋の窓を見ると驚いた様に声を上げる。
「どう言う事、時間があまり変わらない?私達だいぶ話していたと思うのだけど…。」
「よく気付いたな。そりゃあ、限定異空間の影響だ。あそこは時の流れがちげぇからな。あそこでの体感は約1/100程度だ。ソフィアがあんだから時間がかからねぇ方法でと思ったが交渉じゃあ解決出来ねぇみてぇだかんな。」
「……本当に呪いを解くと言うの?」
「嗚呼、5宝を所持している以上俺の庇護下だ。俺の願いの為に5宝に選ばれた奴が困っているのなら救うだけって事。俺といたくないと言うのなら力尽くと言うだけだが。」
ソルは5宝に選ばれたならば問答無用で自分の連れにする気らしい。それに当たってどんな障害も関係ないのだろう。例え、本人が拐われようが裏切ろうが関係ないのだろう。
「なぁ、名前なんて言うんだ?俺はヴァーシュヴァネッヂ・エンドリアってんだ。長いからヴァヴェって呼んでくれ。」
そういうて魔女は少しキョトンとして俺をみた後に俺から目をそらして名乗る。
「…そう言えば、名乗ってなかったわね。私は、ドロゼェリア・クラスタリカ。クラスタリカドラゴンと魔女のハーフよ。気軽にドロシーとでも呼んで。」
「私はアンフィル。エルフの村、エドロックの村長よ。私のことも気軽にアーシェと呼んで頂戴。」
「そう、けれどアーシェは納得いくのだけれど…。この騎士君は大丈夫なの?それと師匠はソルフェーゼと言う名前なの?」
どうやら、ここでもこの名前は信じて貰えない様だ。アーシェの時もそうだったけどそんなに居ない名前なのだろうか。ソルは名乗る気は無い様だから俺がドロシーち解答する。
「ソルの名前はあってるぞ。後、俺にはそれ以外名乗る名前も身分も無い!」
「へぇ、そうなの。とりあえずわかったわ。そこのフードがソルフェーゼ師匠。アーシェ、ヴァヴェね。しばらくよろしく。」
「え、アッサリ納得するのね。」
「だって、師匠が彼の名を名乗るのを認めているのでしょう?彼が古の傷ありなのならば、世界の事情など把握してるはずなのだから。彼は少なくともエンドリアの第2王子と同じ名前なのでしょう。」
「…確かにその考えは間違えじゃないわね。古の傷ありは世界を監視していると言われているのだから。」
前にアーシェが遺跡で話した伝承に確かにそんな内容の話があったなと俺は思った。そんな話をしてればソルはため息をついていい加減にその問答を辞めろとばかりに言う。
「…なぜ俺が師匠なんだ。まぁとにかく、ヴァヴェに関しちゃあ、何は実感させられる事実だ。今後、六花や北斗としたエンドリアの兵が敵として現れる可能性があるのは覚えておけ。そもそも、ダインスレフはエンドリアの王剣だ。それで今は信じろ。」
「……そうね。本当だろうと嘘だろうと私には興味のない事。よろしくね。3人共。」
「よろしく頼む。それと俺のことはソルと呼べ。」
「えぇ、分かったわ。ソル師匠。」
その言葉にソルは盛大に顔を歪める。
「おい、師匠と付けるな。」
「だって、私の呪いを解いて、弟子にしてくれるのでしょう?弟子にてくれなければ私は付いて行きませんよ?」
「……ッチ。わーたよ。俺が言い出した事だ。取り敢えず今日は夜になる。色々始めるとしても明日だ。取り敢えず明日もここに集合でいいな?」
「ええ、ここは私個人の研究室だから他に助手もいない事だし平気よ。」
「よし、なら俺たちは適当な宿に泊まる。さっさと来い。」
そう言ってソルは鬱陶しそう足元を見ながら外に出る。俺もアーシェもソルの歩いた跡をそのまま辿ってこの小屋を出た。
明日はきっと大変な日になるのだろうか。