第四話 なんか居た
「わーい! はやくてたのしいです~!」
「わははははは! どんどんはしっちゃうよー」
「はしっちゃうです~!」
ハナちゃんに道案内してもらって、灰色の森を軽く流す。
エルフ達が使っていたらしき道は、まあまあ整備されていてそこそこ走れた。
ハナちゃんもしっかりしがみついている割には、それほど疲れては居ないみたいだ。
移動も楽ちんだからなのか、流れる風景をみてキャッキャしっぱなしである。
もう三十分以上は走っているかな? 特に時間は計っていないけど、まあそんくらいだろう。
結構良いペースで進めているので、休憩含めても三時間あれば村に着けるかもしれない。
時間的余裕が見えてきたので、ここらで一回休憩しようかな。
ちょっと喉が渇いてきたし。
「ハナちゃん、そろそろ休憩する? 喉が渇いてきちゃったよ」
「あい。きゅうけいするです~」
ハナちゃんも特に急いでいるわけではないので、問題ないみたいだ。
それじゃあ、適当な場所を見つけて休憩しようか。
「それじゃ、ここら辺でいいかな?」
「もんだいないです~」
いったん足を止めて、適当な場所にリアカーを停める。
ちらっと確認したけど、車体もタイヤも異常は出ていないかな。
ちょっとお高めの奴を買ったから、これ位で壊れるような物じゃないとは思うけど。
「タイシタイシ、おやつたべてもいいです?」
リアカーを確認していると、ハナちゃんが期待を込めた眼差しで聞いてきた。
……前におやつを食べてから一時間経ってないけど……まあいいか。
駄菓子は一つ一つが少量だから、食べた分量はそれほどでもないと思うし。
「まあ、いいんじゃないかな。計画的に食べてね」
「あい~! けいかくてきにたべるです~!」
おやつの許可がでたので、大喜びでおやつを取り出すハナちゃんだ。
「あや~、くちのなかぱっさぱさです~」
……この喉が渇く状況で麩菓子を食べるそのセンス、俺は好きだよ。
麩菓子は、一瞬で口の中の水分もってくよね。ぱっさぱさだよね。
「ほらハナちゃん、飲み物をどうぞ」
「タイシありがとです~」
スポーツドリンクをコップに入れて、渡してあげる。
「おいしいです~」
俺も小腹が減ったから、手軽に食べられるものを軽く摘まんでおこう。
カロリーの取れる例のアレで良いかな。
俺はこれのチーズ味が好きなんだよね。甘すぎないのが良い。
「タイシ、なにたべてるです?」
「これは栄養が手軽に取れるようにって作られた食べ物でね、とっても便利なんだ」
ハナちゃんが興味津々で手元を見ている。
ちょっと食べて貰おうかな。チーズ味は乳製品に慣れてないと厳しいだろうから、プレーンにしとこう。
一本を食べるくらいならそれほど量もないから、軽食には良いかもな。
「はいどうぞ。これも喉が渇くやつだから、飲み物も一緒にね」
「ありがとです~」
さくさくちまちまと食べていくハナちゃんだけど、お味はどうかな?
「どう? 味は凄い美味しい! ってほどじゃないけど、まあまあ美味しいとおもうんだ」
「けっこうおいしいです~。おやつでたべるなら、いいかもです~」
まあ、俺もおやつ代わりに食べるときあるからね。
それに味も美味しく感じているようだ。
これもお店に置いたら良いかもな。今度考えとこう。
その後しばらく、ハナちゃんとまったり休憩をした。
小腹も満たしたので、まだまだ走れる。
さて、もうちょっとがんばりましょうかね。
◇
「タイシ、もうすぐつくですよ!」
「そうなんだ。じゃあこっからは歩いていくよ」
「あい~」
何度か挟んだ休憩時間を含めて三時間ほど、そろそろ村に着くようだ。
大体計算通りかな。距離にしたら……三十キロにちょっと及ばないくらいか。
徒歩だけなら、確かにこの距離はちょっときついだろうな。
それにここまでの道中、森はずっと灰色一色で全て枯れていた。
かなりの規模の森だろうけど、それが全部こうなってると考えたら驚異的だ。
エルフ達の決断が遅れていたら、やばかったろうな。
ヤナさんが早い段階で移住を提案しなければ、まずいことになっていたかもだ。
普段は地味な印象で一歩引いた感じがあるヤナさんだけど、決断するときはきっちりやるあたり凄いな。
族長としてふさわしいと思うし、ヤナさんを後継に指名した元族長もたいしたもんだ。
あとは、それに従った他の方々も同様だな。
皆がきちんと判断して、かつちゃんと行動したからなんとかなったんだと思う。
実際に枯れた森を見てようやく実感が持てたが、よくこの状況で村にたどり着いたなって思う。
残されたエルフ達が全員で協力しあわなければ、多分無理だったなこれ。
そういう協力し合える人たちだったから、地球に来ても和やかに村で過ごせているんだろう。
あとはエルフ達の神様が手を貸そうと思えたのも、それがあったからかもな。
「なつかしいです~」
ハナちゃんは村が近づくにつれ、懐かしさを感じているようだ。
もうすぐ到着するらしいから、こっから先は一緒に歩いて行こうかな。
せっかく戻ってきたんだし、自分の足で歩いて村に入った方が良いだろう。
「それじゃハナちゃん、一緒に歩いて行こうか」
「あい~! ハナもあるくです~」
ぴょいっと肩車から降りて、ぽてぽてと歩き始める。
足取りもしっかりしているから大丈夫だな。このまま行こう。
そして五百メートルほど歩いた頃だろうか、広場みたいなのが見えてきた。
「ハナちゃん、もしかしてあれかな? 広場みたいなのがあるけど」
「あい~! むらがみえたです~!」
おおっと。
元いた村が見えたので、ハナちゃんは大喜びで、てててっと走って行ってしまった。
特になにもないだろうけど、単独行動はちょっとな。
追いつかないと。
ハナちゃんに追いつこうと、走ろうとしたその時――。
「あややややっ!」
「わわわっ! だれかきた……って――ハナちゃん!?」
「ハナちゃんか!」
「ひさしぶりね~!」
「ばう~……」
ハナちゃんの驚いた声と――他の人の声が聞こえた!
なんだ!? 他に誰かいるのか!?
知り合いっぽいけど、一体誰だろう?
「タイシタイシ! へいげんのひとがいたです!」
「わわわっ! まただれかきたー!」
「みみ、みじかっ!」
「でかっ!」
「ばう……」
声がした方に走っていくと、ハナちゃんの他に三人の人が居た。
それと、なんだかおっきな動物も。
……平原の人?
「ハナちゃん、その人たちは? 平原の人って聞こえたけど」
「あい~! いつもしおとかをもってきてくれるです~」
……そういえば、前にそんな話を聞いたことがあるな。
村に塩を初めて運び込んだときだっけか。
確か「平原をあっちこっち移動する部族」みたいなことを聞いた記憶がある。
「あわわわわわ……」
「わわわ……」
「ばう……」
いきなり現れた俺を見て、平原の人? 達はおっきな動物にしがみついて、ぷるぷるしている。
おっきな動物は伏せたまま、なんだか動かないけど……。
しかし、俺の外見はエルフみたいに耳長じゃないからびっくりしたのかな?
でも、俺も彼らを見てちょっと驚いてる。
彼らの見た目は――ダークエルフっぽかった。
頭髪は銀色、肌は褐色、そして目の色は金色だ。
体格は……村に訪れたエルフ達と変わらない感じかな。
そんなダークエルフっぽい三人が、俺を見てぷるぷるしているわけだ。
「みんな~。このひとはだいじょぶですよ~」
「……だいじょうぶなのか?」
「こんなでかいひと、みたことないんだけど……」
「まあ、やさしそうなふんいきはあるわね……」
ぷるぷると怖がっていた三人の警戒を、ハナちゃんが解いてくれてるようだ。
ここはハナちゃんにお任せかな?
「あい~! ハナにもほかのひとたちにも、やさしくしてくれてるです~!」
こっちにてててっとやってきて、足にひしっとしがみついた。
ハナちゃんなりの、親しさアピールかな?
……それと、ハナちゃんが色々俺のことを説明してくれているけど、割と照れるな。
「ほかのひとたち? みんなどこにいっちゃったのさ?」
「だれもいなくて、こまってたの~!」
「もりもなんかへんだし、いったいなにがおきたの?」
ハナちゃんの様子を見て警戒が解けてきたのか、三人とも口々に質問をしてきた。
彼らは森が枯れたことや、皆移住してしまったことを知らないようだ。
どうしてそうなったのかはわからないけど、これはちょっと話をする必要があるな。
「あ~……そのあたりを説明しますので、ちょっと腰を落ち着けましょうか」
「せつめいするです~」
「はあ……」
「そのまえに、このこをなんとかしないと……」
「ばう……」
この子? おっきな動物を心配そうに見ているけど、さっきから元気が無いんだよな。
このおっきな動物、どうかしたんだろうか?
「このおっきな動物さん? なんだか……元気が無いみたいですけど」
「おなかがへって、うごけなくなっちゃったんです」
「たべものがなくて……」
「このままじゃやばい~」
「ばう~……」
なるほど……もうこの森で採れる食料はないわけだ。
この動物は体が大きいから、必要とする食料も多いだろうな。
そんな状況でこの森に来てしまったら、そりゃ困るだろう。
……しかし、手持ちの食料でなんとかなるかな?
二人で十日分は持ってきてあるけど、足りるかどうかはわからない。
この動物がなにを食べるかもわからないから、聞いてみないことには判断が付かない。
「……一応食料はありますが、この動物ってなにを食べるのですか?」
「? フクロオオカミですから、はっぱとかくさとかをたべますよ?」
――オオカミなのに草食なの!?
あとは「フクロ」とか付いてるから、この動物も有袋類なんだろうか……。
……まあ、このフクロオオカミ自体に興味は尽きないけど、まずは食べ物だな。
しかしどうしよう……。
「草食なのですか……困ったな……」
野菜類なんて持ってきてない。あるのは保存食だけだ。
草食動物でも、穀物を食べて栄養には出来るけど……。
このフクロオオカミがそうであるかは、わからない。
うかつに変な物を与えるのもちょっと……。
出来れば、植物をたべさせてあげるのが一番だけど……。
「しょくぶつがなくて、もうどうしたらいいか」
「オオカミちゃん……」
「こまった……」
ダークエルフこと、平原の部族の三人は困り果てているけど、俺も困った。
これは手持ちの装備だと、打開策が無い……。
野菜、持ってくりゃよかったな……。
いったん引き返して、野菜を沢山運ぶか?
……ちょっときびしいな。
向こうでの準備もあるし、大量の野菜も必要とするだろうから、移動も遅くなる。
そうなると、再びここに来られるのは、一日くらい後になってしまう可能性がある……。
あんまり待たせてしまうと、フクロオオカミがどうなるかわからない。
彼らを村に招くとしても、フクロオオカミはもう動けない。
さらに迷子像も転送水晶も、ここまで大きい生き物には対応していない。
一つ当たり三人が限界だし、すぐさま彼らを村に招くのは不可能だ。
こんな状況は想定していないから、俺とハナちゃんが戻る範囲でしか準備して来なかった。
他の誰かの救助なんて、最初から想定していない……。
この状況を打開するには……。
……運ぶのも大変、連れて行くのも大変ならば――こっちで野菜を育てちゃうのはどうだろうか。
この森で地球の野菜が育つかどうかはわからないけど、まあやってみる価値はあるかな。
これなら大荷物を持ってくる必要はない。
種をポケットにつっこんで、ハナちゃんをおんぶして全力疾走すればいいだけ。
これなら二時間もあれば戻ってこられるな。
それくらいの時間なら、彼らだって待てるだろう。
よし、ひとまずはこれで行こう。なんとかなりそうだ。
それじゃあ、いったんあっちの村に戻って、種を持ってくるかな。
もんじゃ焼き用のキャベツを育てようと、種は準備していたから――。
――ん?
……。
…………種の準備、どうしてたっけ?
たしか、ポケットにつっこんで…………ありました。
……今までの長考は一体何だったのか。
種、持ってきてたよ……。
「……ハナちゃん、スコップとかじょうろとか、あったりする?」
「? あるですよ?」
よし! 充実しているとは言えないけど、ハナちゃんのおかげで道具はある。
無くてもあり合わせでなんとかするけど、あるんならそれを使うに越したことは無い。
「ハナちゃん、ここでにょきにょきしよう」
「あえ? にょきにょきです? ここで?」
「うん。ほら……キャベツを作ろうって言ってたよね?」
「……タイシ――たねをもってきてるです!?」
ハナちゃんも気づいたようだ。
キャベツを作ろうと種を準備して、ポケットに入れたままだった。
そうです。準備してたのに、ド忘れしてました……。
……まあ、結果よしだ。
「うん。ハナちゃんとキャベツを作ろうと思って、準備してたんだ。忘れてたけどね……」
「タイシ! すぐにそだてるです~! オオカミさん、おなかいっぱいにするです~!」
キャベツを育ててどうするか、ハナちゃんも理解してくれたな。
スコップとじょうろをぴょいっと取り出し、もう準備万端だ。
こっちの世界でハナちゃんのにょきにょきが使えるかはわからないけど、試してみる価値はある。
「それじゃハナちゃん、始めよう!」
「あい~!」
◇
「ばうば~う!」
「すっごいたべてるです~」
「美味しいかな?」
「ばう!」
キャベツの量産は上手く行った。
こっちの世界でも、ハナちゃんのにょきにょきは使えることが判明したわけだ。
そう、この灰色の森でも――ハナちゃんの力は通じた。
これがなにを意味するかはわからないけど、覚えておこう。
まあ、それはそれとして。
大量のキャベツを前にしたフクロオオカミは、大喜びでばりばりと食べ始めた。
相当お腹が空いていたみたいで、夢中で食べている。
「たくさん食べるんだよ」
「たべるです~」
「ば~う!」
このフクロオオカミに、地球のキャベツが合うのかどうかはわからない。
ただ、お腹はふくれるだろう。
はらぺこで動けなくなるよりは、だいぶマシなはずだ。
「オオカミちゃん、よかった~」
「いちじはどうなることかと……」
「たすかりました~」
平原の部族の三人も、ほっとした様子でフクロオオカミを見守っている。
ものすごい心配していたから、このフクロオオカミも家族みたいな扱いなのかな?
俺が村に入ってきたときも三人は相当怖がっていたのに、フクロオオカミから離れようとしなかったし。
三人とも、フクロオオカミを見捨てて逃げようとはせず、踏みとどまっていた。
あの三人にとってこのフクロオオカミは、大切な家族か、もしくは仲間なんだろうな。
「ばうば~う!」
そんなフクロオオカミも、野菜を食べられて元気を取り戻してきたかな。
なんとかなって、よかった……。
……しかしこれ、けっこうギリギリだったかも。
ハナちゃんを数時間でこの村に到達させられる、そんな組み合わせでないと間に合わなかったぽい気がする。
そうすると、少人数でかつそれなりの速度で移動できなければならないので、人選は限られる訳か……。
――待てよ? それだけだとフクロオオカミは救えない。
俺がたまたま、もんじゃ焼き用にとキャベツの種を用意していたから良かっただけの話で……。
話で……。
――まさか、「門」が開いた条件って。
俺とハナちゃんが触れている以外に――。
――「植物の種を持っていること」もあったんじゃ?
……もう検証不可能だけど、この状況を見るとそれっぽい気が。
向こうで検証してわかった気になってたけど、まだまだだなあ……。
……まあ、そのあたりを今考えてもどうしようも無いか。
もう検証は出来ないわけだし。
神様の計らいに感謝、というところで手じまいにしよう。
今これから考えるべきは、平原の部族の三人と一頭を、どうするかだ。
食料が無くてまずいことになっていたので、このまま放っておける訳が無い。
この森からべつの森に移動するにしても、彼らの手持ちじゃ足りないだろう。
俺とハナちゃんの食料を分けるにしても、二人で十日分くらいしかない。
彼らは三人いるから、恐らく足りないと思う。
キャベツだけは沢山あるから、フクロオオカミはなんとかなるかな?
フクロオオカミだけなんとかしても、意味はないけど……。
まあいいか。とりあえず現状を説明して、彼らはどうしたいのか聞こう。
色々決めるのは、それからでいいや。
「それではそこのお三方、ちょっと現状の説明でもしましょうか」
「げんじょうのせつめいとかですか」
「ええ。この村の方々が今どうしてるか、とかですね」
森がなんでこうなったかは説明できないけど、村人がどこへ行ったかはある程度説明はできる。
まずはそこを説明して、今現状を理解してもらおう。
「その説明が終わったら、これからどうするか相談したいかな、と」
「どうにかなるものなの?」
「しょうじき、どうしたらいいかわからなくて……」
「これからどうなっちゃうの~」
三人とも色々と参っている様子で、しんなりしている。
耳もへな~っとしていて、困り果てているのが見た目で分かるな。
……でもご安心を。なんとかできちゃいます。
フクロオオカミさえ動けるようになれば、ほぼ現状の問題は解決したも同然だからね。
そこら辺の説明は、食事でもしながらってことで。
おなかが膨れれば落ち着きも取り戻すだろうから、とりあえず食事だ。
「まあ皆さん、とりあえず食事でもしながら話しましょう。こちらは食べ物に余裕がありますので」
「「「たべもの!」」」
異常事態に参っていたお三方、食べ物と聞いた途端しゃきっとした。
……うん、このあたり、村に来たあのエルフ達と、根っこは変わらないのね……。
なんだか安心した。
「タイシタイシ、ラーメンがいいとおもうです~」
食事と聞いたハナちゃんから、ラーメンのリクエストだ。
そうだな……こういう状況で、すぐに食べられるからね。良い提案だ。
「ハナちゃんそれ良いね。じゃあラーメンにしよう!」
「あい~! みんなでラーメンたべるです~!」
ハナちゃんは、ラーメンの要望が通って大喜びだ。
「ラーメン?」
「きいたことないりょうり~」
「おいしいのかしら?」
ラーメンを食べたことがない平原の方々は、首を傾げている。
まあ、美味しいって事だけ伝えておけばいいか。食べてみればわかるだろうし。
「ラーメンはすぐに食べられて、しかも美味しい料理なんですよ。まずはこれを皆さんにごちそうします」
「それはたのしみですな」
「おいしいりょうり、たのしみ~」
「おなかぺこぺこだったの。たすかります」
平原の部族のお三方も、おいしい料理と聞いてキャッキャし始めた。
ここら辺の反応も、あの村に来たエルフ達と同じだな。
……もう基本的に、見た目がダークエルフなだけでそれ以外は違いが無いと認識しとこう。
村でやっているような感じで対応すれば、良いんじゃ無いかな。
「タイシ、じゅんびてつだうです~」
ハナちゃんも、もう木の板と棒を取り出して火付けの準備は万端だ。
キャンプ用のガスバーナーだから、まあ点火時には活躍できるかな?
お湯を沸かして注ぐだけだから、手間もかからない。
早速準備しよう。
村に来たエルフ達と基本同じと考えれば、このカップ麺も喜んでくれるはずだ。
――それじゃ、異世界でもラーメンを振る舞いましょう!