第三話 いろんなお仕事始まり始まり
「えっと……私の名前は、入守大志ですよ。免許証を見てください」
バイトちゃんが俺の名前を勘違いしているっぽいので、免許証も出して身分証明をする。
それを見たバイトちゃんはと言うと――。
「うっわ、いろんな免許持ってる。大型二種はまだしも、大特とけん引もあるのはびっくりです」
「見るべきところはそこじゃないと思う」
思わず突っ込みを入れてしまったが、なぜまずそこを見るのだ。
名前と顔写真を確認しようよ。あと女子なのに免許区分詳しいね。
土建でバイトしまくってた影響かな?
「ほんとだ、じゃあ志郎さんというのは……」
ようやく名前を確認したようで、免許と俺の顔を交互に見ながらお問い合わせだ。
この勘違いは、あの倉庫業務のバイトのせいだろうな。
「それは私の父の名前ですね。以前の倉庫業務では、責任者が父でしたので。私はその名前を借りて運営していたのですよ」
「そういう事ですか」
どうやらバイトちゃんは、倉庫に張り出されていた責任者の掲示を見て、俺の名前を勘違いしていたらしい。
そういや苗字でしか名乗ってなかったな。これは俺が悪い。
まあ仕事だと普通苗字で呼び合うから、特に考えていなかったな。
「あ~、そういえば、私は苗字までは伝えてなかったですね」
「聞いてないわ」
そしてユキちゃんは逆に、俺の名前だけ告げて苗字は伝えてなかったようだ。
だからバイトちゃんは、入守という情報から、俺にたどり着かなかったと。
これはうちの家名を秘匿するためであり、それもまたしょうがない。
そうしてお互いすれ違ったって感じだ。
まあそれはそれとして、二人は知り合いっぽいよね。どういう関係なんだろう?
「二人は知り合い?」
「ええまあ」
「ユキは幼馴染なんです」
「おお、長い付き合いなのですね」
「そうです」
確認してみると、幼馴染らしい。
この二人と俺は別々に知り合い、いつの間にか共通の知人になっていたというわけか。
世の中のめぐりあわせの、なんとも不思議なことよ。
……単に田舎なので、世間が狭いとも言う。
働く場所が限られているので、いつの間にか知り合いの知り合いとかになってること、良くあるもんな。
近所のコンビニで顔見知りになったおばちゃんが、お袋の友達だったとか同級生のオカンとかもうほんと何度もあったよ。
高橋さんとバイトで行った工事現場の親方が、親父の同級生とか。
田舎あるある現象である。
「田舎の世の中は、狭い」
「大志さんの言う通り、ほんとそうですね」
「まさにそれ」
この数奇でもない、田舎なら良くある出会いに、俺たちは僻地の民として納得する。
感動も何もない。驚きはしたけど。
「ま、まあ……また時間があるときにでも、三人でお話しましょう」
「そうですね」
「大志さんとユキの事、色々聞きたいです」
ひとまずお互いここで話に花を咲かせる時間はないので、今日はこの辺にしておこう。
詳しい話は、またいずれってことで。
また今度お話しましょうと約束して、俺たちは帰路についた。
「大志さん、あの子が例の魔女さんなのですよ」
「そうなんだ。いずれご挨拶しようと思っていたけど、まさかすでに知り合っていたとは……」
「世の中狭いですねえ」
「ほんとだねえ」
車内で助手席に座るユキちゃんから、バイトちゃんが、あの魔女さんだと教えて貰う。
つまり彼女は神秘業界の方であり、そう言う意味でも狭い世界だ。
「タイシ、おともだちたくさんです~」
「おうさまだからね! おうさま!」
後部座席ではハナちゃんと妖精さんが、話を聞いていたのかキャッキャしている。
でもまあ、会社やっていると自然と知り合いは増えるわけでね。
とにもかくにも、バイトちゃんが共通の知り合いだったのが判明した。
お互い一緒に働いてそれなりに親しい仲だ、何かお願いするときも、スムーズにいくかもしれない。
今度会って話をするのが、楽しみだね。
◇
「こっちのおしごとはおわったから、おうちにかえるさ~」
「あっちでたくさん、おしごとするさ~」
「あわきゃ~」
エルフ重工基本条約が無事締結され、偉い人ちゃんとお供ちゃんたちが、あっちの湖に帰還することとなった。
当然大量のお仕事が待ち構えているわけで、約一名柱にしっぽを巻きつけながらしがみ付いて、凄く帰りたくない感を醸している。
「あや~、きもちわかるです~」
「だね。でもお仕事あるからなあ」
「たいへんですね~」
そんな様子をハナちゃんと眺めているが、まあしょうがない。
行政トップの権力者なので、お仕事しないとね。
「おしごとかたづけたら、またくるさ~」
「ほらほら、かえるさ~」
「あわわきゃ~」
そして偉い人ちゃんは柱からべりりとはがされ、二人がかりで持ち上げられ連れ去られていく。
手慣れているので、あらかじめこうしようと打ち合わせがされているように思う。
行政トップを逃がさない、これも危機管理であるのだろうか。
まあお仕事大変なのはネコちゃん便による通信でわかっているので、こちらは何も言えない。
すまぬ……すまぬ……。
「まあまあ、うちらがつくったねばねばのやつ、もってくさ~」
「たくさんつくったさ~」
「わきゃ~ん、ありがとうさ~」
そんな偉い人ちゃんを見かねてか、村のドワーフちゃんたちもお土産を渡している。
ドワーフちゃん謹製の納豆だね。大豆を渡したら、もうほんと全部納豆に加工してしまいよった。
ワサビちゃんとちっち言うあの植物たちの畑が実ったら、もっと量産するに違いない。
なお見た感じは、藁の納豆そのものである。作り方がちたまのやつと一緒とは、面白いものだ。
「志郎さん、準備は大丈夫?」
「ばっちりしといた」
そうして連行される偉い人ちゃんとは対照的に、親父とお袋はワクワク顔だね。
二人で異世界観光を、存分に楽しんできて頂きたい。
「こちらでも船の試作を進めますので、形になったら検討会をしましょう」
「わきゃ~ん、そうするさ~。そんとき、またくるさ~」
「たのしみさ~」
「こうえきひんも、もってくるさ~」
あとは帰還するドワーフちゃんたちに声をかけて、今後の予定を軽く伝えておく。
こうしとけば、またこっちにくる口実も出来るというもの。
お供ちゃんたちに持ち上げられたままの偉い人ちゃんも、名残惜しそうだけど多少は元気になったね。
それじゃあ、お見送りしようか。
「お見送りしますので、一緒に行きましょう」
「いくです~」
「またきてな~」
「まってるわ~」
「おうち、おそうじしておくさ~」
村人たちからのお見送りを受けながら、洞窟へと移動し、ドワーフィンへ抜ける。
そこには、おとな海竜が待機していた。
「がうが~う」
「送迎の役目引き受けてくれて、ありがとうね」
「が~う!」
この海竜は好奇心旺盛で、安全な大河のあるところで遊べるよって募ったら、立候補してくれた。
偉い人ちゃんたちを送ったあとは、しばらくお隣の湖で遊んでいくらしい。
お仕事兼観光って感じだね。お引越し大作戦時に参加した子でもあるので、勝手知ったるって所も安心だ。
「おみやげ、たくさんさ~」
「かえったら、のみかいするさ~」
「いいかもさ~」
もちろんお土産もたくさんいかだに積んであり、主に食料品だね。
ちたまで買った道具類や衣服などは、仕舞っちゃう空間に入れてあるんだろう。
あっちで仲間の子たちに、見せてあげるんだろうな。
「ではでは、じゅんびかんりょうさ~」
「おせわになったさ~」
「わきゃ~ん、またくるさ~」
そうしているうちに準備が整い、お隣の湖へ向かうメンバーは、海竜の背中の上に乗る。
しばしの別れだけど、まあ遊びに来ようと思えばすぐだからね。
その時を楽しみにして、お見送りしよう。
「それでは、いってらっしゃい」
「いってらっしゃいです~」
海竜が泳ぎだし、お互い手を振りながら別れを惜しむ。
やがて、姿が見えなくなった。
「やっぱし、おみおくりはちょっとさみしいですね~」
「その分、また会えた時嬉しくなるよ」
「そうですか~」
ハナちゃんはちょっとさみしそうだけど、すぐに会えると思う。
なぜなら、偉い人ちゃんとお供ちゃんたちを接待漬けにしたからね。
今後もなにかと口実をつけて、遊びに来るのではと。
視察も出来たと思うので、次回はほかの子も連れてくるかもね。
その時を楽しみにしながら、こっちはこっちで仕事を進めよう。
◇
ここはとある世界の、とある村。
今日はなんだか、ぽかぽか陽気でいい感じ。
日向ぼっこには良いお天気です。
「あや~、ぽっかぽかですね~」
「ギニャニャ~」
ハナちゃんも、おうちのテラスでのんびりぬくぬく。
うららかな春の日差しに照らされながら、ティータイムですね。
隣のフクロイヌも、のび~っとくつろいでおります。
なんとも平和なひと時ですね。
「でも、なんだかお腹がちょっと、すいたですね~」
「ギニャ?」
ただハナちゃんは育ちざかりです、どうやら小腹が空いちゃったみたいですね。
ワサビちゃん葉っぱ茶だけでは、お腹は満たせないのです。
「お母さんにお願いするですか~。ちょっとまっててです~」
「ギニャ~」
とりあえず、お母さんにおやつのおねだりをするみたい。
フクロイヌにはテラスで待っていてもらい、ハナちゃんはぽてぽてとおうちに入っていきました。
今日はおうちにお母さんと二人っきり、他のみんなはお外でお仕事中です。
静かなおうちの中を歩いてゆき、個室のドアをぽふぽふとノックしました。
「はーい」
お母さんの返事を聞いて、ハナちゃんガチャリとドアを開けます。
ちゃんとノックとお返事を待ってからお部屋に入る、良い子ですね。
「お母さん、ちょこっとお腹がへったです~」
「あら、そうなの?」
「あい~」
そうして個室に入ったハナちゃん、お母さんにおやつのおねだりです。
きゅるると可愛らしい、お腹の音も聞こえますね。
でもそれ、ちょこっと減った、というレベルではない気がしますが。
お腹ペコペコなのでは? お昼を食べてから、そう時間は経っていない気がしますけど。
「あ~、今ちょっと、おやつ切らしているのよね」
「あや~、そういえばそうです~」
しかしハナちゃんちは家族が多いので、よくおやつの在庫切れを起こしちゃいます。
今日はちょうど、そんな日のようですね。
まあだいたいハナちゃんが食べているのですが。
「……どうしようかしら。私もなんだか、お腹が減って来たわ」
「どうするですかね~」
お手軽おやつがないので、二人は困ってしまいました。
とりあえず、外部調達が必要ですね。
「お店で買うのも、良いのだけど……」
「このところ、ちょっとお店で買い過ぎたですね~」
「そうね」
この間まで冬だったため、寒くてめんどい時は買って済ませていたわけですね。
ただし楽なのと引き換えに、お貯金がゴリゴリ減っていきます。
なるべくなら、節約したいところでした。
「それなら、じゃがいもを採ってくるですか?」
「あら! それは良いわね!」
しかしここは農業が盛んな隠し村で、農作物ならたくさんあるのです。
湖畔リゾート近くに開墾した畑は、冬が来ないため年中収穫可能なパラダイス!
特にジャガイモの作付けが盛んですね。ほっといてもわっさわさ増えるものですから。
割と自由に収穫して良い、結構使い勝手の良い畑となっているのでした。
狩猟採集していた方々ならではの、狩場のようなジャガイモ畑なのです。
「じゃあじゃあ、一緒にお芋を採りに行きましょうか」
「あい~! お母さんと一緒に、お芋掘るです~」
このお母さんの提案に、ハナちゃんにっこにこですね。嬉しいのか、エルフ耳もぴっこぴこ。
大好きな母親と一緒に趣味の農作業ができて、おまけにおやつも獲得出来ちゃいます。
楽しいイベントの始まりですね!
「フクロオオカミさんに、送迎お願いしてくるです~」
「お願いね」
ということで、ハナちゃんはお母さんと、お芋掘りに出かけることになりました。
母娘二人でフクロオオカミに乗って、せっかくだからフクロイヌも連れて湖畔リゾート近くの畑に向かいます。
「ば~うばう」
「いつもありがとです~」
「楽ちんね~」
「ギニャニャ」
フクロオオカミに揺られて、ゆ~らゆら、のんびり畑へ移動ですね。
ふわふわの首筋を撫でてあげたり、飴玉をあげたりして仲良く向かいます。
これもまた、楽しいひと時でした。
「到着です~」
やがて目的のジャガイモ畑に到着し、ハナちゃんとカナさんはぴょいっとフクロオオカミから降りました。
「……またなんか、畑が広がってるわね」
「ドワーフさんたちが、なんか広げてるです? ほらそこ」
「ほんとだわ」
畑を見たカナさん、いつの間にか拡大していることにちょっと驚いておりますね。
ハナちゃんの言う通り、ドワーフちゃんたちがせっせこと広げているのでした。
指さす先に、わっきゃわきゃとしっぽを振る集団が見えます。
「こんにちわです~」
「わきゃ~、ハナちゃんこんにちはさ~」
「ジャガイモ採りに来たさ~?」
「そうです~」
ハナちゃんは農業仲間でもあるので、和やかに挨拶ですね。
というか半分くらいは、ハナちゃんがにょきって作った畑なものですから。
自由にさせておくと、そこかしこで野菜栽培を始める子なのです。
完全に趣味入ってますね。ちなみに食べられるやつしか育てていません。
「やっぱり、広い土地で食べられる植物を育てるの、楽しいさ~」
「ついつい植え過ぎちゃうさ~」
そしてドワーフちゃんたちも、半分趣味入ってますね。
村の湖に行けば、ほくほく根っこはたくさん採れるわけです。ここで畑を拡大する必要性は、それほどありません。
でも楽しいので、わっきゃわきゃと農作業に励むのでした。
彼女たちも、食べられるやつしか栽培していないのは、ご愛敬ですね。
「それじゃあ、お芋掘りしましょうか」
「あい~」
挨拶も終わり、良さげなお芋をお母さんと物色ですね。
植える時期をずらしてあり、年中どこかでは収穫できます。
食べごろなエリアを見定めて、んしょんしょとお仕事を始めました。
「えい! あやや~」
そして気合を入れすぎたハナちゃん、お芋を引っこ抜くとき勢い余って尻もちをぺったん。
しかし頑丈なお尻のため、全くのノーダメージです。
なんともたくましい子供なのでした。
「美味しそうなやつ、そこそこ集まったですね~」
「ちょっと採りすぎたかしら」
「かもです~」
尻もちぺったんの甲斐もあって、良い感じのジャガイモをまあまあ収穫できたようですね。
ただちょっと、おやつというには多めに採りすぎちゃったみたい。
「それなら、おすそ分けするですか?」
「良いわね~、あとハナは偉い子ね~」
「えへへ」
おすそ分けを提案すると、カナさんにっこにこでハナちゃんの頭をなでなでしました。
ハナちゃんもえへへと嬉しそうです。
「でも、どこにおすそ分けしようかしら」
「あっこでフネのお仕事しているところに、もってくです? タイシがつくったあの場所」
「それが良いわね」
おすそ分け先をどうするか考えたカナさんですが、ハナちゃんは決めてあるようですね。
指さす先には、湖畔の近くに大志が設置した、エルフ重工仮設事務所がありました。
八畳くらいの小さな小屋ですが、もうお仕事は始まっています。
「なんかあっこで、『ずめん』を作ってるって話、聞いたです」
「タイシさんのお仕事のお手伝いにもなりそうね」
「あい~」
ということで、間接的ですが大志のお手伝いになるよう、差し入れすることになりました。
カナさんとハナちゃん、ジャガイモを抱えて、トコトコぽてぽてと事務所に向かいます。
「おじゃましますです~」
「おーう」
目的地に到着し、ハナちゃんぽふぽふと事務所のドアをノックですね。
すぐさま返事が返ってきて、ガララと引き戸が開きました。
「ハナちゃんどったの?」
出てきたのは、なぜかマイスターでした。
事務所の奥にはマッチョさんとおっちゃんエルフもいて、あーだこーだと図面を引いているのが見えます。
というか腕グキさんとステキさんもおりますね。面積に対して、明らかに人員過剰でした。
「おすそ分けで、ジャガイモもってきたです~」
「まじで? ハナちゃんあんがと」
「あら~、良いジャガイモじゃない~」
「いい出来栄えのジャガイモとか、すてき」
事務所すし詰めなのは気にしないハナちゃん、おすそ分けのブツを差し出しました。
腕グキさんとステキさんもやってきて、見事なジャガイモを見てキャッキャしていますね。
「ちなみに、なしてジャガイモの差し入れなん?」
ジャガイモを受け取ったマイスターは、差し入れの理由を問い合わせですね。
「おやつにしようと収穫したら、ちょっと採りすぎたです~。だから、おすそ分けです~」
「なるほど」
「茹でたジャガイモを、みそバターで食べるですよ~」
「あらあら~、美味しそうね~」
「みそバタージャガイモとか、すてき」
ハナちゃんがおすそ分けの回答とともに、おやつのプランを提示ですね。
それを聞いたみなさん、じゅるりとしていますよ。
ほっくほくのジャガイモに、味噌とバターの組み合わせは、素朴ながらも珠玉の逸品です。
無理もない事でした。
「それなら、ここでお芋を茹でて、みんなで食べましょうか」
この様子を見たカナさん、みんなでおやつの提案ですね。
付き合いの良い主婦というのは、機転が利いております。
「それが良いです~!」
「そうしようじゃん!」
「なら、みんなで休憩するわ~」
「そうすべ」
カナさんの提案に、みんなも大賛成!
かくして、事務所前でジャガイモおやつとなりました。
「うふふ~、よく煮えるですよ~」
常にアダマンお鍋を仕舞っているハナちゃん、すぐさまその辺の石でかまどを作成し、ジャガイモを煮始めました。
というか燃料である灰化した薪も持っているあたり、いつでもどこでもお料理可能なよう備えているようです。
食いしん坊エルフならではの、装備品ですね。
「みそとバター貰ってきたじゃん」
「ありがとです~」
たださすがに味噌とバターは携帯していなかったようで、湖畔リゾートのリザードマン屋台から貰ってきたようです。
持ちつ持たれつ、良い関係ですね。
そうしてみんなでジャガイモが煮えるのをじりじりと待ち、とうとう完成です!
「配るですよ~」
「はいどうぞ、こちらもどうぞ」
ハナちゃんとカナさんが熱々のお芋をお皿に乗せて配り、準備完了です。
ではでは、頂きますですね!
「あっつあつで、美味しいです~!」
「おやつに良いわね」
「うめえじゃん」
「たまんねえ」
「これはいいな~」
「ふとっちゃうわ~」
「湖を眺めながらおやつとか、すてき」
こうして湖を眺めながら、みんなで楽しいおやつを堪能です。
ほんわかのんびり、素敵なひと時ですね。
「こうして、こっちでお料理するのも良いかもね~」
「そうね。お弁当も良いけど、炊き出しとかもしようか」
ほくほくジャガイモを食べながら、腕グキさんとステキさんが相談していますね。
どうやら事務所にいたのは、お弁当を持ってきたからのようです。
大志がいない間にも、エルフたちは独自に事務所の運営を快適に出来るよう、頑張っていたのでした。
「ここも、もっとにぎやかになるですかね~」
「そうなったら、楽しいわね」
「あい~」
その様子を見ていたハナちゃん、にこにこ顔で言いました。
カナさんも賑やかになるのは楽しいのか、ハナちゃんと一緒に笑顔ですね。
美味しいおやつを食べながらの、ほんわかとした午後のひと時は、こうして楽しく過ぎていくのでした。




