第二十話 送別会だよ!
新年を迎え、村も新たな装いに……はなっておらずいつも通りである。
年が変わった以外まったく変化は起きていない、いわゆる平和そのもの。
そんな中、新年をのんびりすごしていく。
「大志さん、こうやってのんびりするの、久しぶりですね」
「そういやそうだね。ユキちゃんも骨休めしてね」
「はい」
元旦は各家庭におせちを配り、一家団欒をして貰っている。
俺とユキちゃんも、ハナちゃんちで朝からお酒を飲んでだらだら状態だ。
堕落しきっているけど、たまには良い物だね。
「わきゃ~ん、この本、わかりやすいさ~」
偉い人ちゃんも遊びに来ていて、今はくぴくぴとお酒を飲みながら、のんびり本を読んでいた。
小学校の国語教科書なんだけど、結構すらすら読めているっぽい。
学習能力の高さは、さすが偉い人だなって感心してしまう。
村のエルフたち、あっという間に抜かれているでござるよ……。
(このルート、むずい~)
(ハーレムルートだもの!)
そして神輿とオレンジちゃん、なんか女主人公の恋愛ゲーをやっている。
今は逆ハーレムルート狙いのようだ。
神輿だってモテたい、そんな年頃なのかも。……そっとしておこう。
でもお父さんとしては、逆ハーレムはどうかと思うよ。
そんな感じで、神輿が熱中するゲームの内容にヒヤヒヤしていたときのこと。
「おもち、やくですよ~」
ハナちゃんがたくさんの切り餅を抱えて、ぽてぽてとやってきた。
ちょっとしたおやつに、お餅を焼くようだね。
(おそなえもの~!)
(ごちになります!)
神輿とオレンジちゃんはそれを聞いて、ゲームを放り投げてばびゅんと飛んでいった。
花よりお団子って感じで、お父さん一安心だよ。
そのまま食いしん坊な子で居てね。
「きゃい~! あぶりおだんご! あぶるやつ!」
「ふくらむおだんごだね! ふくらむやつ!」
「たのしみですね! たのしみ!」
「もっちもちのやつ~」
それにつられて、遊びに来ていた妖精さんたちも、きゃいっきゃいでストーブの周りに集まる。
お餅はこねて丸めて切ったやつなので、お団子大好き妖精さんたちの好みに直撃するフードだ。
みんな大はしゃぎでお目々キラッキラですな。
「わきゃん? おもちを焼くって、なにをするのさ~?」
「そのまんま、おもちをやくですよ~」
この様子に、のんびり読んでいた偉い人ちゃんも、興味津々でストーブの方へと向かった。
そしてハナちゃんの返答は、まさにそのまんまであった。こまかく解説する気ゼロである。
まあ、見れば分かるからね。
「このたべものを、こうしてあぶると……」
「わきゃん! なんか膨らんださ~!」
「さらにこうするとですね~、こうなるですよ~」
「わきゃきゃ~ん! うごき始めたさ~!?」
……ん? 動き始めた?
ハナちゃん一体何焼いてるの!?
「きょうのは、げんきがいいですね~」
「ハナちゃん、なにしてるの?」
「あえ?」
ヤバい雰囲気を感じて、慌てて俺もストーブの方に行ってみる。
すると――。
「うっわ! お餅がなんか動いてる!」
「え? 大志さんどうされ――うっわ! ほんとに動いてます!?」
果たしてそこには、アメーバのように動くお餅があった。
これはなんです?
「は、ハナちゃん……これってお餅なの?」
「あい~。やくと、ふえるやつをまぜてあるですよ~」
「え? 焼くと増えるの?」
「ふえるですね~」
……確かに、動いていると言うより増えているといった方が近いかもしれない。
加熱されていくごとに、うねうねとお餅が増えている。
なんぞこれ?
「混ぜたのって、何を混ぜたの?」
「これを、がんばってこなにしたやつです~」
添加物について聞いてみると、ハナちゃんは青い木の実をぴょいっと取り出した。
たしかこれ、エルフの森にあったな……。
この木の実を粉にして混ぜると、焼くと増えるやつができるらしい。
「これって、食べ物が増える効果があるの?」
「じっさいには、ふくらんでるだけですね~」
「そうなんだ」
「あい~」
よくわからないけど、膨らむ効果があるっぽいね。
ふくらし粉みたいなもんなのかな?
「これを入れて膨らませると、良いことあるの?」
「たくさんたべたきには、なれるです~」
「そういうものなんだ」
「あい~」
沢山食べた気にはなれるらしい。栄養価やカロリー的には、変わんないってことか。
味はどうなんだろう?
「味はどうなるの?」
「かわんないですね~」
「なるほど、面白い木の実だね」
「なんにでもつかえるわけじゃないけど、べんりではあるですね~」
そう言いながらハナちゃんは、ちょいちょいと箸を使ってどんどん膨らむお餅をコントロールしていく。
手際良いね!
「へえ……沢山食べた気になれるふくらし粉って感じですか」
ユキちゃんも話を聞いていたらしく、倍くらいに膨らんだお餅をみて興味津々の様子だ。
ふわっと顕現した白耳しっぽが、好奇心旺盛に揺れている。
そんなんで正体バラすこのうかつさが、俺は好きだね。
「やけたです~。タイシ、どうぞです~」
「あ、ハナちゃんありがと」
「ユキも、どうぞです~」
「あら、私も? ハナちゃんありがとうね」
「あい~」
キツネさんの毛並みを鑑賞しているうちに、謎添加物の入ったお餅が焼けたようだ。
ハナちゃんにこにこ顔で、お皿に取り分けてくれた。
……しかしえらい増えてるな。重さはそれほどでも無いけど。
本当に、膨らんでいるだけなんだ。
じゃあ、味はどうなんだろう? パクっと行ってみるか。
「……あ、普通のお餅の味だ」
「ほんとですね。単純に膨らんだだけって感じです」
「たべごたえは、ふくらんだりょう、そのまんまになるですよ~」
「確かに、沢山食べた気にはなるね」
「ですです~」
味に変化は無く、食べ応えだけ増す。なんだか不思議な感じだ。
「大志さん、これってダイエット食品に使えそうじゃないですか?」
「……確かに」
そしてユキちゃん、この謎ふくらし粉の有効活用法を思いついたようだ。
確かに言われたとおり、見た目の分量と食べ応えだけ増えているぽいからね。
それが本当なら、摂取カロリーを抑えつつ満足感はある程度得られるかもしれない。
「面白そうだね。子猫亭に丸投げしてみようか」
「ええ。それが良いかもです」
もしこれがダイエット食品に使えるなら、なんかすっごく儲かる気がする。
世の中の乙女たちが繰り広げるエンドレスな戦いを、少しでも楽にしてあげられるかもしれない。
食卓がサラダのみで彩られるという戦いに、終止符を打てるかも!
……あれ? でもこんな食材があるなら、なぜ女子エルフたちはおふと――といまだに戦っているのだろう?
こんな凄い武器があるのに、彼女たちは常に苦戦を強いられている。
というか負けっぱなしだよね。なぜだろう?
「……ねえハナちゃん。こんな凄い木の実があるのに、なぜ女子のみなさまは戦い続けているの?」
「あえ? おかあさんたちが、たたかいつづけるりゆうです?」
ふとした疑問を、そのままハナちゃんにぶつけてみる。
すると、ハナちゃんはにっこりと微笑んで――。
「ふくらんでるだけってしってるから、ゆだんして、たくさんたべるのがりゆうです~」
と、おっしゃった。身も蓋もない理由である。
なるほどね。つまりこうなわけだ。
食べ物が膨らむから、もっと食べても大丈夫よね!
これだけ食べても、まだ大丈夫。大丈夫なのだから、もうちょっとくらい……いいよね?
これさえあれば、無敵よ! じゃあ、もっと食べてもいいのかしら? そうに違いないわ!
わかる、手に取るように分かる。
彼女たちだいえっと戦士の思考が……わかってしまう。
沢山食べても、実際のカロリーは本来のまま。その安心感が、さらなる油断を招くのだ。
結局の所、食べ過ぎなだけである。
「……良く分かった」
「みんな、ほんきでやせるきないですよ~」
完璧に納得した俺と、真実を告げてしまうハナちゃん。
この世の真理は、ここにあり。
「――ハナ! ちがうの、やせるきはあるのよ! やせるきは!」
そして俺たちの真理を探究したお話を聞いて、カナさんたまらず乱入!
めっちゃあせっておられる。
おもちを食べながらという格好なので、説得力はマイナスであるのだが。
「ほんとです? いまも、おもちたくさんたべてるです?」
「うっ……それは……」
そのお姿に、当然ハナちゃん無情の反撃! カナさん言葉に詰まる。
おまけに、おもちは二個目を手に取っているわけでね。語るに落ちるとはこのことよ。
というか、なんちゅう不毛な話をしているのだろうか。
「どこも、大変さ~」
「わたしたちはふとらないからね! へいきだね!」
「たにんごとだね! たにんごと!」
俺たちが不毛なやりとりをしている横では、焼き上がったお餅を偉い人ちゃんと妖精さんたちはもぐもぐと食べながら、なんか他人事である。
「たくさんたべても、もんだいないからね! もんだいなし!」
「きにしないかんじだね! きにしない!」
きゃいっきゃいなサクラちゃんとアゲハちゃん、さらに追い打ち!
「――はたして、ほんとうにそうであるか」
……しかしイトカワちゃんだけ、口調がいつもと違う。
あと、表情が真剣なんだけど。一体彼女に、何があったの?
「ゆだんたいてきだよ……。たいてきだよ……」
本当に何があったの!?
◇
謎のエルフふくらし粉事件は起きた物の、特に何も無く平和に三が日が過ぎる。
本当に何にも起きていないあたり、俺たちはとてつもなくだらだら過ごしたわけだね。
そんなのんびり毎日だったけど、今日は賑やかに過ごすよ。
偉い人ちゃんの、送別会をする日なのだから。
「というわけで、今日は送別会をずどんと行いますよ!」
「わきゃ~ん、おもいっきり楽しむさ~!」
「さわぐですよ~!」
午後からエルフィン湖畔リゾートでバーベキューなどを行い、偉い人ちゃんをちやほやしまくる、という趣旨だ。
もちろんお酒もたっぷり用意してある。
ハナちゃんもお正月をのんびり過ごして力をためたのか、めっちゃ気合い入っておられるね。
「がうが~う」
「がう」
「ぎゃ~う」
あと、海竜たちも送別会に参加だ。
これは明日偉い人ちゃんをお隣の湖へと送り届ける役目があり、そのお礼を前払いって意味も込めて、一緒に楽しもうという考えだね。
「きょうはおもいっきり、にぎやかにいくですよ~」
「せっかくのそうべつかい、たのしくいこうじゃん!」
「おりょうり、たくさんつくるわ~」
「うちらも、もりあげるさ~」
「おだんごもつくるよ! つくるよ!」
村人たちも、思いっきり楽しむ気満々だね。
しんみりせずに、にぎやかに行こうとしてくれている。
そうそう、それが良いよ。
ともあれ、まずはバーべーキューで盛り上がろう!
「はいみなさん、さっそくお魚とかお肉とかお野菜とか、焼きまくりましょうか」
「「「はーい!」」」
みんなに声をかけると、さっそくバーベキューの準備が始まる。
さてさて、まずは火をつけ――。
「――タ~イシ、ひおこしするです?」
ハナちゃん!? すでに手のひらの上で炎を灯してらっしゃる!
まさに魔法だよそれ!
「な、なんか凄いねそれ」
「キジムナーびを、まねしてみたですよ~」
そう言いながら、キャッキャと手のひらの炎を掲げるハナちゃんであった。
そういや、沖縄の時真似てたな。こっそり修行していたようだ。
「ま、まあ……せっかくだから、ハナハ先生に火起こしをお願いしよう」
「あい~! まかせるですよ~」
やる気みなぎるハナちゃんに点火をお願いすると、にぱっと微笑んで――。
「――えい!」
見事なスライダーで謎の炎を投げ、バーベキューコンロにストライク!
コントロール抜群ではないか。どこのプロ野球選手です?
「うっわ! なんかほのおがとんできた!」
「ばっちりひがついたわ!」
「ハナちゃんすげえ! すげえけどよくわからない」
この火起こし芸をみたエルフたち、またもやワーキャー大騒ぎだ。
「ふい~」
そしてハナちゃんは、とっても満足そうなお顔だね。
無駄に体力を消耗している気がしなくもないけど、それは気にしないことにしよう。
「――さて、それでは焼き始めましょうか」
「「「おー!」」」
無事火がついたところで、さっそく食材を調理開始だ。
「わきゃ~ん、美味しそうさ~」
「たくさんたべるさ~」
「こっち、やけたさ~」
続々と焼き上がるお料理は、今回の主賓というか主役である偉い人ちゃんの元へと運ばれていく。
大好きなお魚料理が沢山あって、とっても嬉しそうだ。
「もちろん、良いお酒も用意してありますよ」
「うわきゃ~ん、これはうれしいさ~」
俺も負けじと、お高いお酒をお酌してみたりする。
偉い人ちゃんにっこにこで、くぴくぴとお酒を楽しんでいるね。
こいつは市販のメタノール濃度が低いやつだから、沢山飲んでも大丈夫だ。
じっくり、楽しんでほしい。
(おそなえもの~)
(これはきくね!)
ちなみに神様ズも便乗して、つおいお酒をあぶだくしょんしていた。
チャンスを逃さない方々である。
(よっぱらっちった~)
(ぐにゃぐにゃだね!)
しかし強いお酒だけに、神様たちは早々に撃墜される。
ドワーフちゃんと同じペースで飲んだら、そうなるよね。
でもまあ、神秘的飛翔体のお二方も、楽しんでおられるようで何よりです。
とりあえず、この酔っ払いゴッドたちは俺が回収しておこう。
「神様、ちょっと休憩しましょうか」
(おてすうおかけします~)
(ありがと!)
落ちてきた神様たちを受け止めると、なんだかご機嫌でぴかぴか光った。
そしてそのまま神輿は俺の頭に乗っかり、オレンジちゃんはポケットへインしたね。
しばらく、ごゆっくりしてくださいだ。
「ハナも、とっておきのおりょうり、だしちゃうですよ~」
「わたしもおてつだいしたよ! したよ!」
「三人で開発した新メニュー、食べてみて下さい」
墜落してきた神輿とオレンジちゃんを救助していると、ハナちゃんとイトカワちゃん、あとユキちゃんが何かのお料理を持ってきた。
銀色のアレで蓋してあるからどんなものかはわからないけど、新メニューを三人で開発したようだ。
まあユキちゃんが監督したっぽいから、大丈夫だとは思うけど。
とりあえず、声をかけてみるか。
「三人で、何か作ったの?」
「あい~。みんなで、がんばったですよ~」
「せっかくだから、何か新しい物を作ろうって話になりまして」
「じしんさくだよ! じしんさく! しっぱいしてないやつだからね!」
三人に声をかけると、みんな結構自信がある感じだ。
イトカワちゃんの成功作品とか、レアものだもん。
少なくとも、俺は一度しか食べたことが無い。
……まあ、それは考えないでおこう。
それはそれとして、一体どんなお料理かな?
「わきゃん? しんさくお料理さ~?」
「どうぞです~」
わくわくして待っていると、とうとうハナちゃんが蓋をぱかっと取った。
そこには……ひとくち大の青白い炎が、たくさん並んでいた。
――キジムナー火料理だー!!!!!
「わ、わきゃ~ん……。ヤバそうなの、来たさ~……」
この見た目に、偉い人ちゃんわりと引いている。
明らかにキジムナー火料理が進化しているけど、見た目がまたこれね。
どうみても、怪しい呪術の結果生まれた「何か」にしか見えない。
「白身魚をにんにく味噌床漬けして、それをキジムナー火で包みました」
「いっしょうけんめい、おだんごつくったよ! おだんご!」
「キジムナーびがくずれないよう、じっくりひをとおすの、たいへんだったです~」
しかしこの料理を生み出した三人、ものすっごいドヤ顔な感じである。
これほどの自信を見せるからには、味は確かなのだろう。
でもまあ、これは偉い人ちゃんのために作ったお料理だ。
覚悟を決めて、食べて頂きたい。
「た、タイシさん、いっしょにたべるさ~」
なん……ですと……?
偉い人ちゃん、俺を巻き込むつもりでござるか!?
「ささ、こっちにおいでさ~」
ゆらゆらと手招きする偉い人ちゃんだけど、俺を逃がすまいとその眼光は鋭い。
「そうです~。タイシもどうぞです~」
「遠慮なさらず。ささ、大盛りにしておきましたよ」
「しっぱいしたやつもまぜておくね! あじみしてないやつ!」
おまけに、三人に回り込まれた。もう逃げられない。
というか、イトカワちゃんどさくさに紛れて失敗作混ぜないで良いのよ?
「はい、たくさんあるですよ~」
「わ、わきゃ~ん……」
なすすべも無くハナちゃんにお皿を渡され、俺と偉い人ちゃんなぜか正座になる。
……ここは一つ、俺から行きましょう!
「では、頂きます!」
「あい~」
――熱! 中めっちゃ熱い! 外側の炎より中身が熱々だよ!
しかし、それが味噌とにんにくの風味を引き立て、淡泊な白身魚も濃厚な味わいとなっている。
身はふんわりジューシーで、特製のタレとも良く合うね。
この主張の強い具を、キジムナー火が優しく包み込んでまろやかにしてくれ、その不思議な食感と相まって文句なく美味だ。
なんだろう、綿飴みたいな食感なんだけど、淡泊な塩味というか。
そんなふわふわキジムナー火の中に具を閉じ込めるのは、大変だったろうな。
「あ、これは新感覚だね。味も文句なしに美味しいよ」
「確かに、ふしぎなたべものさ~」
俺が食べたのを見て、偉い人ちゃんも一口食べ、びっくり顔だね。
見た目の禍々しさとは裏腹に、味については冒険していないという。
というか、見た目が冒険しすぎなのだけど。
「これは面白いお料理だね。みんな良く開発できたと思うよ」
「たいへんだったですよ~」
「せっかくだから、キジムナー火っぽい見た目を追求しまして」
「こだわったよ! こだわりのしなだよ!」
三人を褒めると、みなさんにっこりだね。
頑張りが認められたら、そりゃ嬉しいものだもの。
さてさて、それじゃあ残りも味わいながら、食べようかな。
ん? これだけ色が違うな……。
「しっぱいしたやつだね! どうぞ! どうぞ!」
「さようで」
どさくさに紛れて混入した、失敗したやつでござるか。
……どれどれ。
「明らかにお茶漬けの味がする。これはこれで美味しいかな」
「なかみいれわすれたやつだけどね! いれわすれた!」
「なぬ?」
見た感じ、明らかに中身はあるんだけど。
でも入れ忘れたとな。
じゃあ、この中に入っているのは何なのだ……?




