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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第二十一章 エルフ重工
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第十一話 わきゃきゃんごほうび


「先生、ありがとうございました」

「結果が出ましたら、またお話しましょう」

「はい」


 翌日、長い長い検査は終わり、院長さんにお礼を言って病院を後にする。


「きゃ~ん……」


 しかし、検査を受けた偉い人ちゃんはといえば……。


「あわきゃ~……」


 ……燃え尽きて真っ白になっておられる。

 表情も、チベットスナギツネのような悟ったお顔。


「ゎきゃ~ん……」


 黄緑しっぽもだらりと垂れ下がり、力がない。

 ちたま医療の精密検査は、かなりキツかったようだ。

 まあ、人間ドックはちたま人の大の男ですら、つらく感じると聞いたことがある。

 親父が「いくつかの検査はトラウマ製造機だ」と、遠い目で語っていた。

 偉い人ちゃんも、ばっちりそれを体験したでござるね……。

 

「ゎ~ん……」


 ハイライトが消えた目で虚空を見つめながら、偉い人ちゃんはふらふら歩いていた。

 すまぬ……すまぬ……。

 

「お疲れさまでした。よく耐えましたよ」

「――ああああ! はずかしかったさ~……」


 声をかけたのだけど、その弾みで心の奥底に仕舞おうとしていた、何かを思い出してしまったらしい。

 真っ赤な顔を両手で隠して、わきゃんとしゃがみこんでしまった。

 いったいどんな検査があったのだ……。

 

「た、大志さん。彼女はがんばりました。とってもがんばりました……」

「あわきゃきゃきゃ~……」


 そして補助のユキちゃん、恥ずかしがる偉い人ちゃんの背中をさすってあげている。

 しかし彼女も、すっごくお疲れのご様子。


「ユキちゃんも頑張ったね。本当にありがとう」

「いえいえ」


 ユキちゃんは二日にわたって、偉い人ちゃんを支えてくれた功労者だ。

 ほんと彼女には頭が上がらない。感謝しております。

 この献身に報いるためにも、何らかのお礼はしないと。何がいいか、後で考えておこう。

 

 ――さて、いろいろあったようだけど、無事精密検査は終わった。

 あとは、パーっと打ち上げしよう!

 子猫亭で豪遊しちゃうからね!

 

「二人とも、本当によく頑張りました。今日はこの後、ごちそうで打ち上げしましょう!」

「わきゃん!? ごちそうさ~!?」

「ええ、美味しいお料理を出すお店で、飲んだり食べたり思いっきりやりましょう!」

「わきゃ~ん! それはたのしみさ~!」


 ごちそうと聞いて、偉い人ちゃんがしゃきっと立ち上がり、現世にご帰還なされた。

 黄緑しっぽはぴんと立って、お目々はキラッキラ。

 復活早いね!?

 

「ユキちゃんも、今日は大盤振る舞いするから楽しんでね」

「はい!」


 ユキちゃんも子猫亭で豪遊は楽しみなようで、耳しっぽをぽわっと顕現させてにこやか笑顔に戻った。

 それじゃあ、このまま子猫亭へ一直線で向かいましょう!

 

「わきゃ~ん、ごちそうたのしみさ~」

「がんばったご褒美ですよ。思いっきり食べて飲んでください」

「ありがとうさ~」


 移動中の車内でも、偉い人ちゃん大はしゃぎだ。

 わっきゃわきゃんと外の景色を眺めながら、しっぽをぱたぱた振っている。

 

「今回はフルコースをお願いしてあるから、ユキちゃんも楽しみにしててね」

「わあ! フルコースですか!」


 ユキちゃんは偉い人ちゃんに付き合って、この二日あんまり食べていない。

 おなかはペコペコのはずだから、子猫亭の本気料理は相当染みるだろう。

 俺も彼女たちが苦労している間は、何かを食べようと思えず、結局食事はしなかった。

 二日間何も食べていないから、個人的にもめっちゃ楽しみだ。

 

「二人とも、もうすぐ到着だよ。食い倒れる覚悟はよろしいかな?」

「かくご、かんりょうさ~!」

「とことん食べますよ!」


 もうすぐ到着というところで、二人を煽りに煽る。

 空腹と閉鎖空間での長い検査という環境で溜まりに溜まったストレスを、食欲方面へと誘導し爆発させるのだ!

 さあ、あと少しで子猫亭に到着するぞ。

 人間ドックお疲れ祭り、始まりだ!



 ◇

 

 

 ゲンザイチ、コネコテイ。

 オレタチサンニン、オナカペコペコ。

 オレサマ、オマエ、マルカジリ。

 

「今日はフルコース料理だ。まずは前菜から。ホタテとスモークサーモンのカルパッチョだぞ」


 タイショウ、オリョウリモッテキタ。

 コンゴトモヨロシク。

 

「……大志さん、目が虚ろですけど大丈夫ですか?」


 ――はっ!

 ユキちゃんが心配そうな顔で、俺を見ている。

 空腹のあまり、前菜一つでコロッと仲魔になる状態に陥っていた。

 というか、女神〇転生ごっこしている場合ではない。

 お料理に集中しよう。

 

「わきゃん? あかいおさかなさ~!」

「美味しそうですね!」

「スモークサーモンはこのグレープフルーツと食べると、絶品だよ」

「わあ!」


 そのお料理をみた偉い人ちゃんとユキちゃん、ぱああっと笑顔になっているね。

 葉物野菜の周りにスモークサーモンが並べられ、グレープフルーツが添えられている。

 そして手前には、でっかいホタテの貝柱がみっつ。

 前菜と言っても、結構ボリュームがあるのがよいね!

 

「さっそく食べましょう。頂きます!」

「頂きます!」

「いただきますさ~!」


 三人で頂きますをして、前菜の攻略を始める。


「ぅわきゃ~ん! とってもおいしいさ~!」

 

 偉い人ちゃんは、沖縄旅行のビュッフェで鍛えたので、ナイフとフォークの使い方はマスター済み。

 器用に食器を使い、なかなか上品な仕草で食べ始める。

 教えてないのに、きちんと外側のカトラリーから使うあたり、ドワーフィンでも同じような作法があるのかも?


「ひさびさの、おさかなさ~」


 そして偉い人ちゃん、スモークサーモンを噛みしめて、感動のあまりぷるぷるしているね。

 俺も食べよう。それでは、一口。

 

 さわやかな酸味のあるスモークサーモンは、香り高く、そして柔らか。

 さっきも言ったように、グレープフルーツと一緒に食べると酸味が協調されてアクセントがついた味になる。

 疲れた体に酸味が染み渡る、素敵な前菜だ。

 その酸味は、添えられている葉物野菜をつまんですっきり解消。

 そうして口を落ち着かせた後は、でっかいホタテの貝柱をば。

 ホタテ独特の風味と旨味が、カルパッチョの酸味があるタレとよく合う。

 ふんわり触感のホタテちゃん、良い仕事しているね。

 

「わわきゃ~ん! おいしいさ~」

「ほのかな酸味が、体に染みこんでいくようです」


 偉い人ちゃんとユキちゃんも、じーんとしながら前菜を食べている。

 先ほどまでの疲れ切った顔とは違い、活力が戻ってきたようだ。

 

「お次はスープだ。かぼちゃのポタージュだぞ」

「いいかおりさ~」

「おしゃれですね!」


 前菜を食べ終えたら、お次はスープ。

 とろりとした濃厚スープだけど、かぼちゃの優しい甘みとミルクのコクがほっとする一品。

 とてもあったかくて、舌触り滑らか。

 この前菜とスープで口と胃を整え、次の料理に備える。

 

「つぎは魚料理だ。舌平目のポワレをどうぞ」

「おさかな! おさかなさ~!」

「あ、私これ好きなんですよ!」


 今度は子猫亭でも人気料理、舌平目のポワレが出てきた。

 本格的なお魚料理に、偉い人ちゃんわっきゃわきゃんとテンションアゲアゲになる。

 ユキちゃんもこれが好きなので、耳しっぽがぽわわんと顕現だね。

 ちなみに俺も好きな料理でござる。

 

「おっさっかっなっ! いただきますさ~!」

「わあ……素敵」


 偉い人ちゃんはさっそく、ちまっと身を切り分けぱっくんしている。

 ユキちゃんは、美しく盛り付けられたポワレをしばし見つめているね。

 ここでフルコースを食べるのは初めてだろうから、じっくりお楽しみくださいだ。

 

「あわきゃ~……、おさかなおいしいさ~……」


 あ、偉い人ちゃんがまたじーんとしている。

 この舌平目のポワレは、塩コショウの味付けがされ、オリーブオイルで表面がぱりっぱりに焼かれている。

 そこに白いクリームソースがかけられ、付け合わせにはアスパラガスとパプリカ、それとベビーコーン。

 彩り鮮やかで、見た目も楽しい。

 味の方はといえば、これまた美味しい。

 舌平目の身を一口分を切り分け口に運ぶと、まずはクリームソースのほのかに甘く、濃厚な味がこんにちは。

 次にオリーブオイルでパリッパリに焼かれた皮が、塩コショウと香ばしい風味を主張。

 そしてすぐさまふわふわの白身が、淡白だけど、それでいてしっかり感じる舌平目の旨味を届けてくれる。

 最後にこれらの味が混ざり合い、料理の味が完成だ。

 いつ食べても、素敵なお魚料理だね!

 

「わきゃ~ん、けんさはアレだったけど、そのあとがこれなら、やったかいがあったさ~」

「ですね!」


 ……おや? 偉い人ちゃんの中で、検査の後はフルコースって認識が出来ちゃってるぞ。

 ユキちゃんもなんだかおんなじ意見ぽい。

 ああいや、検査の後は必ずこれってわけでは……。

 

「おさかな、とってもおいしいさ~」


 ……ま、まああえて言うこともないか。

 それに健康診断の習慣がない彼女が、いきなりヘビーな人間ドックを乗り越えたわけで。

 こうしたご褒美があるって思えれば、またなんか検査の必要性が出た時でもがんばれるだろう。

 前向きさを維持してもらうためにも、そのままの認識でいてもらった方が吉だな。

 

「魚料理の次は、ソルベだ。一休みって感じで味わってくれ」

「わきゃん? ひとやすみさ~?」


 そう考えているうちに、ソルベがやってきた。

 柑橘系のシャーベットだね。


「味が濃い料理が続かないよう、さっぱりした甘味で一拍置くって感じだよ」

「なるほどさ~」


 大将が説明してくれたけど、この後はどっしりお肉料理なわけで。

 ここらで一拍置くのは、大切だね。

 

「たしかに、さっぱりするさ~」

「ありがたいですね」


 大将の説明を聞いて、偉い人ちゃんわっきゃわきゃんとシャーベットを食べ始める。

 たしかにさっぱりしたオレンジシャーベットで、口も胃も落ち着くね。

 この後に控えるお肉料理も、万全の体制で食べられるというものだ。


「頃合いを見て次の料理を持ってくるから、ゆっくりしててな」

「わかったさ~」

「楽しみですね!」


 ご機嫌でシャーベットを食べる俺たちに声をかけて、大将は厨房へ戻っていった。

 一休みしている間は、雑談でもしていよう。

 

「二人とも、子猫亭のフルコースはどうかな?」

「ここのフルコースを食べるのは初めてでしたが、素晴らしいですね!」

「とってもおいしいさ~」


 話を振ると、ユキちゃん耳しっぽふわわ状態で答えてくれた。

 偉い人ちゃんも、満面の笑顔だ。

 しかし、ユキちゃんはフルコース初めてか。


「ユキちゃんは、フルコース初めてなんだ」

「はい。その……お小遣いのやり繰りがアレでして」

「お小遣い……」


 そういえば、ユキちゃんは二十歳を過ぎた大人キツネさんなわけだ。

 でもまだ、彼女はお小遣い生活。あ、涙が……。

 こんなに働いているのに、定収入が無いというね。

 それもひとえに、俺のせいかと思う。

 うちの手伝いでつきっきりだから、会社勤めとか無理だもん。

 

「……」

「あれ? 大志さんどうされました?」


 考え込む俺を見て、ユキちゃん首をかしげて見つめてくる。

 このけなげな娘さん、ご本人は何も含むところが無いようだけど、このままじゃいけないよね。

 タダ働きさせすぎ。若い娘さんなのだから、出費もそれなりに多いだろう。

 女子が普通に生きていく上でかかる必要経費は、男子が想像する以上に多い。と、お袋が力説していた。

 なんとかしないといけない。

 

 ……あれだ、うちの会社で雇えば良いか。

 代表取締役付秘書ってことにして、正規職になってもらおう。

 そうすれば、お給料が出せる。

 仕事の内容的にも、そのまんまだからぴったりだ。


「あ~、あれだ。ユキちゃんには、苦労かけてるなって思って」

「いえいえ。とことんまでお付き合いしますから」

「ほんとありがたい。お世話になります」


 けなげなユキちゃんの回答を聞いて、ほんと頭が下がった。

 ありがたやありがたや……。


「フフフ。一生、逃がしませんから……」

「ん? 何か言った?」

「え? 何のことですか?」


 ……今一瞬、不穏なつぶやきが聞こえた気がするけど……。

 ま、まあ気のせいか。オーラが黒くなっているけど、気のせいのはずなんだ。

 俺は危機管理に自信があるから、これ以上は突っ込むまい。

 祟りが怖いわけではないのだ。そのはず。

 キツネさん系神秘は属性的に要注意な存在で、危機回避能力が必須である。

 

「フフフ……」


 さて、俺の危機回避能力が、華麗に身の安全を確保してくれたところで。

 ユキちゃん社員化計画は、いずれお話しよう。ヘッドハンティングだね!

 彼女のご家族と会う約束はしているから、その時に相談して同意を得よう。


「おし、本日のメインディッシュ持ってきたぞ。じっくり熟成A5ランク信州牛の、特選フィレステーキだ!」

「うわきゃ~ん! なんだかすごいやつ、きたさ~!」

「おおおお! 豪華ですね!」


 これからのプランを考えているうちに、本日のフルコースにおけるメインディッシュが登場した。

 白いお皿の上に厚さ五センチの、美しく網目模様に焼き上げられた熟成フィレ肉がどどん!

 この素敵なお肉を、ワサビちゃん醤油でいただく。

 付け合わせは、とろけるバターが乗せられた皮つきホクホクジャガイモと、ニンジン。

 バターソテーされたインゲンに、ほっこりかぼちゃ。

 そしてお肉と言ったら米なので、どどんと大盛ライスもついてくる。最強の組み合わせだ。

 

 これ、普段はお店で出さない高級お肉を使った、特別料理だったりする。

 身内しか食べられない、子猫亭珠玉の隠しメニュー。

 幻のメニューとも言われ、俺も久しぶりに食べる。


 ……なぜ幻かと言えば、この牛さんを育てているとある牧場からは、お肉がたまにしか入手できないからである。

 今回幸運にも、そのお肉が市場に出てきたのだ。

 偉い人ちゃんの、普段の行いが良かったからかもね。

 

「このお肉料理はメニューにない特別な物で、めったに食べられないから、とくとご賞味あれ」

「わきゃん!? とくべつなやつさ~!?」

「オーラが違いますね!」


 二人に特別料理だと説明すると、お目々キラッキラになった。

 ふふふ。A5ランク信州牛、しかも熟成肉の実力、とくと味わって頂きたい。


「これはメインに良く合うワインだ。一緒に楽しんでくれ」

「おさけ! おさけさ~!」


 そしてお肉に良く合うワインも出てくる。

 偉い人ちゃんはここ三日お酒断ちしていたから、とっても嬉しそうだ。

 たくさん飲んでいただきたい。

 俺は車の運転があるから、飲めないけど。


「全員分来たね。よし、食べよう」

「そうするさ~!」

「頂きます!」


 そして全員のお肉が揃ったところで、みんなで一斉に特製フィレステーキにナイフを入れる。

 フィレなので脂身は無いのだけど、やわらかく焼き上げられていてすっっとナイフが沈み込んだ。


「わきゃきゃ~ん、するっときれたさ~」

「肉汁があふれてきましたよ!」


 一口分を切り分けると、じゅわわっと肉汁が出てくる。

 切った部分を見てみると、内部は綺麗なピンク色で、美しいミディアムレア状態。

 この時点で、食欲大爆発だ。

 

「わわ、わきゃ~ん……なんもいえないさ~……」

「……」


 そのお肉を一口食べた偉い人ちゃんとユキちゃん、恍惚の表情に。

 あまりのおいしさに、ぷるぷるしているね。

 俺も二人を眺めていないで、お肉食べなきゃ。

 

 一口大に切ったお肉を口に入れると、まずはちょうどよい加減の塩胡椒と、カリっと焼かれた表面の香ばしさが舌を楽しませる。

 そのまま噛むと、今度は旨味たっぷりの肉汁が、じゅわっと染み出して来た。

 じっくり火を通されてジューシーなそれは、噛むごとにふわりとした触感に変わっていく。

 脂身のないフィレ肉なのに、やわらかふわふわ。最高の焼き加減だ。

 外はカリカリ、中はジューシーでふわふわ、さらに塩胡椒がお肉本来の味を引き立てる。

 思わずうっとりする、幻のフィレステーキだ。


「ちなみにこのワサビちゃん醤油をつけて食べると、美味しさ超増幅だよ」

「ためしてみるさ~」

「どれどれ……」


 さらに、このフィレステーキにはワサビちゃん醤油も添えられている。

 これにつけてお肉を食べれば、またこれ絶品!


「きゃ~ん……」

「ほわ……」


 お試しした二人も、「ぽわわ」という表情でお肉を食べいるね。

 このソースで食べると、フィレステーキをわさび醤油で食べるあの美味しさに加え、ワサビちゃん効果が加わる。

 お肉の旨味が増幅され、長く残るようになるのだ。

 これにより、満足感も増幅される。味も濃くなるけど、ライスを一緒に食べると丁度いい。

 炭水化物の持つ淡白な味とほのかな甘さ、そしてわさび醤油フィレステーキが口の中で出会い、また違う旨味へと変化していった。

 

「……いきててよかったさ~」

「ホントですね……」


 絶品フィレステーキを味わう二人、生きている実感を噛みしめている。

 おなか一杯食べて、検査で疲れた体を回復させてね。


「このおさけも、おいしいさ~」

「飲みやすいですね!」


 ワインも好評で、二人ともどんどん飲んで行く。

 たんとお飲み。


「ほい、食後の果物だ」

「きれいないろさ~」

「お次はデザートだ。ブルーベリータルトお待ち!」

「わきゃ~ん! あまくておいしいさ~」


 その後も果物やデザートとして豪華なケーキ、美味しいコーヒーが続き。

 ユキちゃんと偉い人ちゃん、大満足のお食事会となった。


「うわきゃ~ん! きょうはさいこうだったさ~!」

「そうですね!」


 帰りの車内は、もう偉い人ちゃんもユキちゃんもほくほく笑顔だ。

 二日に及ぶ大変な検査の埋め合わせは、できたかな。


「わきゃ~ん、あかいしっぽめざして、がんばるさ~!」


 体質改善を目指す努力も、続けていくモチベーションが上がったみたい。

 ほっと一安心だね。

 それじゃあ引き続き、めざせ赤しっぽ計画、進めていこう!

回避できてません、直撃してますよ。

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