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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第二十章 未来へと繋がる、色
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第二十二話 しっぽ調査隊


 ここはとある世界の、沖縄らしきところ。

 とあるリゾートホテルの大浴場では、のんびりとお風呂を楽しむ方々がおりました。


「わきゃ~、これはクセになるさ~」

「村に帰ったら、絶対に作るさ~」


 ドワーフちゃんたちはみんなで仲良く、寝る前のサウナを堪能中ですね。

 もうすっかりハマってしまったようで、しっぽをぱたぱた振ってご機嫌です。


「私たちは、こっちがいいね! こっち!」

「のんびりだね! のんびり!」

「じぶんだけのおふろ~」


 妖精さんたちは、洗面器にお湯を入れてのんびりしております。

 自慢のかわいい羽根もゆるく光って、リラックスしている感じがしますね。

 洗面器は檜造りなので、ある意味檜風呂。

 体が小さいと、洗面器でも豪華な浴槽に早変わりしちゃうのです。


「お肌ぷるぷる……お肌ぷるぷる……」

「お肉もぷるぷる……」

「それは言ってはダメなの」


 飲み放題で酔いつぶれなかった女子エルフも、何名かおります。

 腕グキさんとステキさん、ナノさんですね。

 お酒控えめにしたので、夜サウナで抜け駆けお肌ぷるぷる作戦中のようです。

 ただ、お腹のあたりも若干ぷるぷる……ま、まあ見なかったことにしましょう。

 村に帰れば、ある程度電気に変換できます。あと一日か二日ごまかせば乗り越えられるかも。

 それまでは、気にしないのが一番ですね。


「……わきゃ、そろそろ剥がれそうさ~」


 そんな中楽しい夜お風呂の光景ですが、やっぱり偉い人ちゃんは挙動不審。

 しっぽの先を常に気にしております。


「ち、ちょっとお水飲んでくるさ~」


 おや、こそこそとサウナ室から脱衣所へ移動しましたね。

 そして誰もいないことを確認して、ドワーフコスメセットを展開。


「お手入れするさ~」


 筆を手に取り、作業を開始しようとしたところ――。


「――何をお手入れするさ~?」

「クワ~?」

「わっきゃああああああ!」


 またもや、子供ドワーフちゃんとペンギンちゃんにロックオンされてしまいました。

 二人ともんぐんぐと水を飲んでおりますね。

 どうやら最初から脱衣所にいたようですが、ちっちゃくて見えなかったみたいです。


「わわ、わきゃ……な、何でもないさ~」

「そうなのさ~?」

「そうなのさ~」

「クワワ~?」


 冷や汗ダラダラでごまかしにかかる偉い人ちゃん、ドッキドキ状態ですね。

 とりあえず何でも無いで押し通す気です。


「そ、それより、お水を飲んだら一緒にサウナ入るさ~」

「わきゃ~、一緒に入るさ~!」

「クワ~」


 一緒にサウナに入ろうと誘って、なんとかごまかし完了ですね。


「お姉さん、またサウナで色んなお話、聞かせて欲しいさ~」

「わきゃ~! お姉さんなんて、良い子さ~!」


 子供ドワーフちゃん、偉い人ちゃんにお話のおねだりですね。

 どうやら彼女がしてくれるお話が、大好きみたい。

 さっきの出来事はすっかり忘れて、わっきゃわきゃと喜んでおります。

 ……偉い人ちゃんも、お姉さんと呼ばれて大はしゃぎ。

 仲良しさんですね。


「今日は、運河ってやつの話を聞かせて欲しいさ~」

「まだ構想段階だけど、それで良いなら話すさ~」

「クワ~クワ~」


 やがて、二人はトークのネタを決めつつ、仲良く浴室へ戻っていきました。

 ペンギンちゃんも、その後をご機嫌で歩いていきます。

 みんなで、楽しくサウナを堪能しましょう!


 ただ……偉い人ちゃんひとつ忘れておりますね。


 ――しっぽのお手入れ、しなくて良いのかな?



 ◇



 偉い人ちゃんの色が、黄色のまま変化していない。

 この不可思議な出来事に対し、数々の謎を見事に放置してきた実績のある我々が、どどんと調査に当たることとした。


「というわけで、偉い人ちゃんを調べようと思う」

「どうやってしらべるです?」

「相手は女性ですから、お手柔らかに……」


 ハナちゃんから手法について尋ねられ、ユキちゃんからは方法について手加減を求められる。

 この辺は大丈夫だ。緻密に練られた完璧な作戦があるんだよ。


「お嬢様方、ご安心下さい。作戦はちゃんとございます」

「作戦ですか?」

「どんなさくせんです?」


 その作戦とは――。


「とりあえず飲みに誘う感じで」

「それはさくせんではないです? とりあえずとかいってるです?」

「行き当たりばったりと言いませんか?」


 作戦を告げると、二人から即座につっこみを受ける。

 なぜだ、三秒くらいかけて考えた、完璧な作戦だというのに。


「ひとまず、ロビーの売店でお酒を買ってくるよ」

「じゅんびからして、いきあたりばったりです~」

「ま、まあ出来ることはしましょうか」


 つっこみの嵐だけど、ゴリ押しで実行だ。

 というか、酒の力を借りて話の流れで聞いちゃう戦略なんだよこれ。

 盛り上がってきたところで「そういえば、しっぽの色おかしくないですか?」ってさりげなく聞けばなんとかなると思うんだ。


「それでは。作戦に必要なブツを購入するから、ロビーのお土産屋さんに行こう!」

「それはそれで、たのしそうです~」

「ついでにお土産買っちゃいますか」


 ということで、三人でキャッキャとお土産屋さんに足を運ぶ。

 リゾートホテルだけあって、品揃えがけっこうステキ。

 お菓子やぬいぐるみや、水着やマリングッズ、それにお酒もたくさん置いてある。


(すてき~)


 なぜか神輿もついてきたけど、まあしっぽ黄色のままだよ発見をしたのは神様だ。

 お礼の意味も込めて、この謎の飛翔体様に何か贈り物をしよう。


「神様、何か気に入ったものがありましたら、贈りますよ」

(ほんと!)

「あや! みこしぴっかぴかです~」


 神様に提案すると、ぴかぴか光って喜んだ。

 それでは、じっくり選んで下さいな。


(どれにしようかな~)


 ご機嫌神輿がお供え物を物色する横で、俺もお酒を物色する。

 十年ものの古酒クースとか、良い値段がするけど美味しそう。

 ひとまずこれを買っておこう。


「うきゃ~、かわいいぬいぐるみです~」

「こっちにある貝の小物も可愛いわよ」

「きれいなこうげいひんです~」


 ……ハナちゃんとユキちゃんは、お土産探し作戦に入ってしまった。

 ああいや、本題は偉い人ちゃん接待用のお酒調達でして。

 シーサーのぬいぐるみとか、確かに可愛いけど目的はそれじゃなくてですね。


「これとか、かわいいです~」

(きゃ~)


 あれですね、ぬいぐるみで大盛り上がりですね。

 シーサーのふわもこぬいぐるみを、ハナちゃんと神輿がキラッキラお目々で見つめている。


「た、大志さん。このアクセサリーとか、い、良いと思いません?」


 さらにユキちゃんが、しきりに宝飾品をプッシュしてくるわけで。

 本来の目的はいずこへ……。


「ま、まあ普段のお礼もあるから、みんなに買ってあげるよ」

「タイシ! ほんとです!?」

(やたー!)

「キター!」


 せっかくだからお土産買ってあげると提案すると、三人ともキャッキャと大はしゃぎだ。

 普段から色々手伝って貰っているからね。どどんと買っちゃうよ。

 というわけで、それぞれご希望の品をお会計だ。


「はい、ハナちゃんと神様にはぬいぐるみだね。シーサーさんだよ」

「タイシありがとです~!」

(ありがと~!)


 ふわもこシーサーさんを二人に贈ると、ひしっと抱えて大喜び。


「ユキちゃんには……このネックレスだね」

「ありがとうございます!」


 ユキ先生には、シンプルな細い銀色チェーンのネックレスを。

 結構なお値段がしたやつだよ。


「で、ではどうぞ」


 そして先生、なぜか襟をぐいっと引っ張って首を見せるわけだ。

 ……俺につけろと?


「どうぞ、どうぞどうぞ!」

「……では、参る」


 どうやらそうらしいので、ネックレスを付けてあげる。

 おお……! この体勢、キツネ耳ががふぁっふぁ顔に当たりますな!

 さすがの毛並みですな! あと、なんかリンスの香りがふあっとする。

 この耳しっぽ、守りたい。


「お、おお……見事なツヤ」

「ふ、ふふふ……効いてる効いてる」


 ふって沸いたふわふわ毛並みイベント、ごちそうさまでござった。

 ユキちゃんもネックレスを装着してご機嫌なので、お互いニッコニコだよ。


「かわいいぬいぐるみです~」

(ふわふわ~)

「ふふふ……アクセサリーの贈り物は、特別よね……」


 三者三様に喜んでいるけど、楽しい買い物が出来た。

 ホテルの売店、侮りがたし。


 でもですね、本来の目的は偉い人ちゃん接待用のお酒を買いに来たわけでして。

 脱線しまくりですよ。


 ――とまあいろいろあったけど、なんとかお酒は買った。


 クースやらウィスキーとかブランデーやらを調達して、準備完了だ。

 これから偉い人ちゃんたちのお部屋に訪問して、ざっくばらんに飲み会を始める!


「じゃあ、部屋に行こうか」

「あい~」

「行きましょう」

(あそびにいくよ~)


 女性陣三人を引き連れ、ロビーから移動だ。

 すると――。


「わきゃ? タイシさんなにしてるさ~?」

「おかいものさ~?」

「クワワ~?」


 ちょうど良いことに、お風呂上がりの偉い人ちゃんと遭遇した。

 子供ドワーフちゃんとペンギンちゃんもいっしょだね。


「タイシさんこんばんわ! こんばんわ!」

「おふろはいってきたよ! おふろ!」

「ほかほかだよ! ほかほか!」


 妖精さんたちもお風呂上がりのようで、三人娘ちゃんたちがほかほかアピールだ。


「こんばんは。みんな湯上がり美人だね」

「ほめられちゃった! ほめられちゃった!」

「きゃい~」

「びじんだって! びじん!」


 妖精さんたちに挨拶すると、きゃいっきゃいで粒子を散布だ。

 ロビーが物理的に明るくなった。夜なのにみんな元気だな。

 さすが妖精さんだ。


 ひとまず、みんな元気いっぱいな様子。

 これだけ元気なら、飲み会作戦しても明日には引きずらないよね。

 早速、状況を開始しよう。


「あ~、これからお姉さんとの接待飲み会をしようと思いまして、お酒を買っていたのですよ」

「わきゃ~! おねえさんなんて、いいひとさ~!」


 飲み会よりもお姉さんというワードに反応したけど、まあいつものことで。

 さてさて、お酒のお誘いの方はどうかな?


「というわけで、みんなでこれから一杯やりませんかね」

「もちろんさ~。おふろあがりのいっぱい、たまらんさ~」


 飲み会のお誘いも快く受けてもらえたので、いよいよミッション開始だ。

 偉い人ちゃんの謎――解き明かしますよ!



 ◇



「わきゃ~、このくーすーってやつ、かおりだかいさ~」

「確かにこれ、美味しいですね。十年寝かせたやつらしいですよ」

「てまかかってるさ~」


 現在、偉い人ちゃんたちのお部屋で酒盛り中だ。

 ヤナさんたちは明日早いのとお年寄りがいるので、もうおねむしてもらっている。

 その関係上、こっちの部屋で騒ぐしかないのだよね。


「このこーらってやつ、くちのなかがチクチクするです~」

「わきゃ~! ふしぎなあじさ~!」

(しげきてき~!)


 ハナちゃんと子供ドワーフちゃん、そして神輿も参加していて、いまはコーラで目を白黒させている。

 炭酸飲料は刺激が強すぎたかな?

 謎の声的には、刺激的で良い感触っぽいけど。


「ひやしたくだもの、おいしいね! おいしいね!」

「おふろあがりだから、さいこうだね! さいこう!」

「ひんやり~」


 妖精さんたちは、ドワーフちゃんに冷やしてもらった果物で喉を潤している。

 凍らせたマンゴーとかを、しゃりしゃり食べたりだね。

 結構美味しそうだから、俺も後で頼んでみよう。


「そう、そうなのよ……夜のバーに誘えば良かったのよ……」


 そして耳しっぽ全開キツネさんは、なにかを呟いている。

 飲んでいるのは紅茶なので、シラフなはずなのだけど……目が据わっているわけで。


「なぜこれを思いつかなかったの……、明日こそは……!」


 ま、まあしばらくそっとしておこう。

 若い娘さんには、色々あると思うんだ。

 そんな黒いオーラゆらめくキツネさんはさておき。


「やっぱり、おさけはねかせたのがいいさ~」

「つくるのは、てまかかるさ~」

「うちらは、すぐにのんじゃうさ~」

「ギニャン」


 リーダー格お母さんとその娘さんたちも、んぐんぐとウィスキーを飲んでいる。

 お酒を飲みがらフクロイヌをなでなでしてあげたりと、ゆったりした雰囲気だ。

 なんだか普通の楽しい交流会になっているけど、本来の目的は違っていてですね。

 あれなんですよ、そこの黄色から変わんない人のあれこれを探らないと。


「なれてきたら、けっこうのめるです~」

「おふろあがりにのむと、おいしいかもさ~」

(それそれ~)

「明日はバーに誘って……ふふふ」


 ハナちゃんとユキちゃんは、戦力にならない感じ。

 ひとまず作戦参謀である俺が対処しよう。

 さてさて、しっぽをそれとなく観察して……おや?

 なんだか……先っちょが変だな。


「わきゃ~、くーすおいしいさ~」


 ご機嫌でくぴくぴと古酒を飲む偉い人ちゃん、黄色しっぽがゆ~らゆら。

 その先端が……なんだか、剥がれかけてひらひらしている感。


 ……ウロコが剥がれそうってわけじゃないな。

 なんだか、カバーがめくれそうな感じに見える。

 もしかして、何かで覆っているのだろうか?


 ――あ! そういえば!

 ハナちゃんが廊下で拾った謎の物体、あれも黄色だ。

 しかも、なんかのキャップみたいな感じだった。

 ……ちょっと、こっそり見てみよう。


 偉い人ちゃんに気づかれないよう、こっそりと仕舞っちゃうよう空間から物体Xを取り出す。

 そしてよくよく観察してみると――うっすらと、ドワーフちゃん特有のウロコパターンが観察できた。

 六角形で構成される、幾何学的な模様が一致するわけで。

 もしかしてこれ、ビンゴなのでは?


「――タイシさん、なにしてるさ~?」

「おわあああああああ!」


 子供ドワーフちゃんが、物体Xを覗き込んでいる!

 ちっちゃくて気づかなかったよ……。

 というか、この子はピンポイントで忍び寄ってくるな。

 家政婦は見たって感じで。


「それ、なにさ~?」


 おっと、ミタちゃんが物体Xに興味を持ってしまった。

 どうやってごまかそうか……。


「わきゃ? それ、しっぽのさきと、かたちがよくにてるさ~」

「で、ですかね?」

「ですさ~」


 そしてミタちゃん、一発でこの物体Xの特徴を捉える。

 俺の見解と、専門家からのご意見が一致したね。

 これはますます、あやしい。

 ひとまず、ハナちゃんとユキちゃんにも意見を聞いてみよう。


「ハナちゃんユキちゃん、ちょっとおいでませ」

「あえ? タイシどうしたです?」

「何でしょう?」


 二人を呼ぶと、こちらにすすすっとやってきた。

 ではでは、ちょっくらご意見聞きましょう。


「ほら、ハナちゃんが廊下で拾ったやつなんだけど……」

「あい、みおぼえあるですよ~」

「謎の物体ですよね」


 手のひらの物体Xを、二人が覗き込む。


「これって、もしかして――」


 先ほど気づいた点と、ミタちゃんの見解も添えて説明だ。

 そのお話を聞いて、ハナちゃんとユキちゃんは――。


「たしかに、それっぽいです~」

「言われてみれば、ウロコパターンと一致しますね」


 二人とも、やはり同じ見解となる。

 ちらちらと偉い人ちゃんを見ながら、物体Xと比較だ。


「わきゃ~、このおさけもおいしいさ~」


 俺たちの悪巧みはつゆしらず、当人はほのぼのとブランデーを飲んでおります。

 黄色しっぽの先がちょっと剥がれそうなのも気づかず、ご機嫌ですな。

 ただ、あやしいのは確かなのだけど、これからどうしようかという問題がある。

 まさか、剥がして確認するわけにもいかないわけで。


「あのしっぽを何とか確認したいけど、どうしようね」

「なんともしがたいです~」

「隠したがっているのは確かですからね……」


 俺たち三人、悩んでしまう。

 偉い人ちゃんが何かを細工しているのは確かだと思うけど、つまりそれは隠したい事であって。

 なんとかそれを知りたいとは思うのだけど、無理矢理ってのは良くないと思う。

 こう、話の流れで自然に……とは出来ないものか。


「難しい」

「むむむ~」

「私も、良い案が思いつかないです」


 あと一歩の所だけど、行き詰まってしまった。

 さて、どうしようか。


「あれれ? あれれ? なんかはがれたよ! はがれたよ!」


 と思っていたら、妖精さんたちが騒ぎ始めた。

 何だろうと思って見てみると――。


「きいろいやつ、とれたかんじだね! とれちゃったよ!」

「だいじょうぶ~?」


 サクラちゃんが、黄色いキャップみたいなものを……手に持っていた。

 あれは、まさか。


「――わきゃ?」


 妖精さんに指摘されて、偉い人ちゃんがきょとんと自分のしっぽを見つめる。


「わわわわきゃ~! はがれちゃってるさ~!」


 ようやく自分の状況に気づいたのか、大慌ての偉い人ちゃん。

 俺たちも、その箇所を見つめる。


「あや! タイシ~! しっぽのいろをみるです~!」

「これは……!」


 ハナちゃんとユキちゃん、ビックリまなこで「それ」を見つめる。

 黄色く彩られた偉い人ちゃんのしっぽ。

 しかし、先端だけ色が違っていて。

 その色は――。


「……青、じゃないか」


 しっぽドワーフちゃんにとっては――危険、を報せる色だった。

 …………。


 ――大変だー!!!!!!


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