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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第二十章 未来へと繋がる、色
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第十九話 お騒がせしました


「はいさい~」


 果物農家の奥さんが紹介してくれたお爺さんは、キジムナーさんだった。

 正直状況が良くわからない。

 俺を待っていたようなので、それと関係したことなのかな?

 ひとまず、挨拶はしておこう。


「お爺さん。はいさい~。みなさんも、はいさい~」

「ふぉふぉふぉ。はいさい~」


 お爺さんはまた挨拶を返してくれて、ニコニコと微笑む。

 ゆるふわお爺さんだね。


「どうやら、お待たせしてしまったようで」


 和やかに挨拶を終えた後は、本題だ。

 俺に用事があるみたいだけど、それは何だろう?


「孫から話を聞いて、入守いりすって名前にピンと来たよー」

「大志さんの家名、『こっちの業界では有名』と教えられまして」

「ご挨拶にと~来ました~」

「ば~ぶばぶ」


 なるほど、そういうことか。

 狭い業界なだけに、うちの名前もある程度知れ渡っている。

 俺が渡した名刺を見て、お爺さんがピンと来たって事か。

 それでわざわざ、ホテルまで挨拶に来てくれたんだ。


「あとなんだか……ニュースになってもいますよね。これ、偶然じゃないのではと」

「あっはい」


 旦那さんが、ちらりとロビーに集うキジムナーさん軍団を見る。

 ですよね。おかしいと思いますよね。わかりますん。

 思いっきり、怪しまれておりますな。というか、ほぼクロと断定されているような。


「あ~、まあ色々とアレがこれでして……」


 釈明という名の言い訳をしたいところだけど、ここはロビー。

 さすがに立ち話というのもなあ。

 どこか、話をするのに良い場所は……。


「大志さん、そこの喫茶店でお話はどうですか?」


 色々困っていると、ユキちゃんから一つの提案が。

 たしかにここで立ち話をするより、ホテルのおしゃれな喫茶店で話すほうが良いね。


「そうだね、そうしよう」

「ハナもいくです~」

「あ、私たちもご一緒しますよ」


 ハナちゃん一家もお付き合いしてくれるようなので、みんなでお話だね。

 あとは……。あっちのキジムナーさん軍団も誘っておこう。

 関係の無い話でもないわけだし。


「あの~、みなさんお時間ございますか? ちょっとそこの喫茶店で、お話をしたくて」

「おや? どちらさまで?」


 キジムナーさんたちの中で、近くに居た人に声をかける。

 自己紹介しないとね。


「私、入守大志と申します」

「あいっ! お名前は聞いたことありますよ! はじみてぃやーさい!」


 はじみてぃやーさい? これ、どう返答したら良いのだろう?


「大志、初めましてって言ってるぞ」

「あ、そうなんだ」


 困っていると、親父が助け船を出してくれた。

 どうやら「初めまして」という意味らしい。

 それじゃあ、こちらもお返事しないとね。


「は、はじみてぃやーさい」


 なんとか返答できて、ほっと一安心。

 しかしどうやらこの方も家の名前は聞いたことがあるようで、ニコニコと挨拶してくれた。

 しかし、俺のように島の外の人間と話すときは沖縄弁あんまり使わないんだな。

 まあ正直、気を遣ってくれているのだろう。


「ちょっと待っていて下さい。みんなに話を通してきますので」

「助かります」


 なんかすんなり話が通ったけど、初対面だよね?

 身分証明とかしなくて良いの? お父さん心配なんだけど。


「あのイリスさんから、ちゃー誘われたよー。そこのでっかい人」

「だぁ、しんけん? ヤバイ人さー!」

「ゆくしだろー!」


 遠巻きに様子を眺めていると、なんだか大騒ぎになっている。

 どうやら仲間内とかでは、沖縄語バリバリな感じで。

 正直言うと、どんな感じで言われているのかわからない。

 ヤバい人って、ネガティブな意味ではないことを祈りたいでござる。


 ……まあなんだかしばらくワーキャーしたあと、全員こっちにやってきた。


「はいさい~」

「ども! はじみてぃやーさい!」

「ほんもの?」


 集まったキジムナーさんたちが陽気に挨拶してくれて、集合完了だね。


「は、はじみてぃやーさい。本物ですよ」

「ほんものー!」

「でっかー!」

「握手おねがいします!」


 周囲をキジムナーさんたちに囲まれて、なんだか握手を求められたりした。

 実はみなさん、それほど背も低くない。

 彼らの背が小さいという伝承は、食習慣が変わった今はもう過去の話。

 高度経済成長期以降生まれの世代は、それなりに大柄になっていたりする。

 子供の頃から、お肉がたくさん食べられた世代だからね。


 この辺のギャップが、キジムナーさんがその辺を歩いていてもバレない、カモフラージュを容易にする一つの要素だったりする。

 茶髪や黒髪にしている方々もいて、さっきは普通の人と思ってスルーしていた人も。

 実はキジムナーさんだったのね。全然わからなかった。


「あ~、髪を染めてしまうと、ほんと分からないですね」

「科学のおかげだぁ」

「おかげで働きに出るのも、楽ですね」


 戦前戦中の髪染めは質が悪く、紫が一番マシだった時代があった。

 お婆ちゃんが髪を紫に染めるのも、それが原因だったり。

 その質の悪い髪染めでは、赤い髪のカモフラージュは難しい。

 しかし戦後の発展により髪染めも凄まじく進化し、その恩恵をキジムナーさんたちも大いに受け取ったと言うわけだね。


 これが戦後にキジムナーさんたちを見なくなった、最大の原因である。

 見なくなったと言うより、単に見分けが付かなくなっただけのこと。

 正体を隠すのが、とても簡単になった。


 ……神秘とは、実はみんなのすぐとなりに存在するのだ。

 科学の外に居る神秘だって、科学の恩恵を思いっきり享受しているのである。


「大志さん、席を確保してきました」


 おっと、キジムナーさんたちの歴史について考えていたら、ユキちゃんが喫茶店の座席を確保してくれたようだ。

 大変にありがたい。お礼を言っておこう。


「ユキちゃんありがとう。さすがだよ」

「ますます欠かせない存在に……ふふふふ」


 ……ま、まあ確かに欠かせない存在ではあります。

 これからもその耳しっぽを堪能させて下さい。

 とまあ、それはそれとして。

 会場の準備は出来たようなので、さっそくみんなでお話しよう。


「それでは、あちらでお話をしましょう」

「おしゃれなおみせです~」

「私たちもお付き合いしますよ。みんなはそれぞれ、温泉に入っていて下さい」

「「「はーい」」」


 ほかの村人たちは、各々自由に過ごして貰うため解散してもらって、俺たちは喫茶店でお話だ。

 参加者は俺とユキちゃん、ハナちゃん一家に親父と高橋さん。

 そしてキジムナーさん一行と、果物農家さん一家。これで喫茶店は満員御礼だね。


 ちなみに支払いはうちのおごりである。お誘いしたのはこちらなので。

 そうして果物農家さん一家と適当な席に座り、その周辺のテーブルに他のキジムナーさんたちも着座。


(おそなえもの~)


 ちなみにちゃっかり神輿も付いてきて、ケーキのメニューをキャッキャと眺めている。

 ……チャンスを逃さないお方だ。俺たちも、メニューを見て飲み物でも注文しよう。


「ばぶばぶ~」

「かわいいです~」

「でしょ~。目の中に入れても……まあ~痛いけど、でも可愛いわよ~」


 席に座って飲み物を選んでいると、赤ちゃんはなんだかご機嫌な様子。

 そして赤ちゃんとキャッキャするハナちゃんと、ニコニコ奥さん。

 ほのぼのする光景を眺めながら、飲み物やデザートを注文して、お話の準備完了。

 いきなり核心から聞いちゃうよ。


「え~と……もしかして、奥さんは街に出たキジムナーさんの血縁ですか?」

「かっこよく~言うと、クォーターですね~」


 クォーターなら、そこそこ本来の性質を残しているはず。

 しかし、見た目は全然そうとはわからない。身長だって、百五十センチくらい。

 言われなければ、気づくことは不可能だな。


「見た感じ、全然わかりませんね」

「実は~髪を黒く染めて~ます。学校に通い始めてから~、ずっとですね~」


 お、そういうカモフラージュはしているんだな。就学を機に染め始めたようだ。

 でもお子さんは茶髪。赤ちゃんに髪染めをするとは考えにくいので、これは素の姿かと思うけど……。


「お子さんはあまり特徴が出ていませんね」

「ワンエイスですから、ここまで来るとほとんど日本人になっちゃうみたいですよ」

「なるほど」


 旦那さんが解説してくれたけど、まあそこまで日本人の血が濃くなったらキジムナー的特徴はほとんど発現しないようだ。


「ばぶ~」

「あい~」


 注目を浴びた八分の一キジムナーの赤ちゃん、両手を広げてキャッキャとアピール。

 ハナちゃんも真似をしてニッコリ笑顔で両手を広げ、エルフのお耳もぴこっぴこ。

 すっかり仲良しさんだね。


「ばぶば~ぶ」

「あいあ~い」


 赤ちゃんとハナちゃんにはそのまま遊んで貰うとして、話の続きだ。


「しかしまさか、同じ業界の方だったとは」

「世の中、狭いものですね。お爺ちゃんから話を聞いて、私もビックリですよ」


 果物農家さんとばかり思っていたけど、裏ではそんな繋がりがあったとはね。

 ……まさか、神輿はその辺に気づいて遊びに行ったのかな?

 なんだか不思議な人を見つけたから、遊んで貰おう! みたいな。

 まさかね。


(おいし~)


 もぐもぐと三個目のケーキを食べる神輿を、ちらっと横目で見る。

 この後夕食なんだけど、そんなに食べて大丈夫なのかな?


「おじーに名刺を見せたら~、飛び上がって~驚いていました~」

「最古のカミが、遊びに来たようなもんだからなあ」


 またもやフードファイト中の神輿はさておき。

 奥さんが昨日渡した俺の名刺を取り出して、お爺さんがわははと笑う。

 ……『カミ』とは言われているけど、どう言うニュアンスで言われているか判断に迷うな。

 そこでケーキを食べている神輿的な意味での神様なのか、それとも……領域持ちの「ヌシ」的な意味合いなのか。


「そちらの奥さんも、実はこっち業界ですよね」

「ふ、ふふふふふ……奥さん」


 お爺さんが今度はユキちゃんに問いかけたけど、なぜか突然ご機嫌になるキツネさん。

 しばらくあっちの世界に行ってしまうだろうから、そっとしておこう。


「彼女はウチを太古の昔から支えてくれている、大切な家の末娘さんです」

「おっと、それはそれは、なかなかのお役目を果たしておられるようで」

「ふ、ふふふふふ……大切……」


 こちらの話を聞いていない感じの耳しっぽさんはさておき、お話を続けよう。


「それでご挨拶に来て頂けたと」

「はい。お爺ちゃんも、大志さんの家には戦中戦後にお世話になったそうで」

「島のキジムナーは、一同あたまが上がりませぬ」


 ペコリとあたまを下げるお爺ちゃんだけど、まあ確かに記録には手助けしたとある。

 この辺は親父が詳しいかな?


「親父、その辺分かる?」

「爺さんが当事者だな。しばらくの間うちの村に疎開してもらったり、戦後植林したりといろいろあったそうだ」

「大変な時代だったんだね」


 そんないきさつもあって、恩を感じてくれているようだ。


「うちのおばーも、助かったって言ってたよー」

「有名人だぁ」

「まさか、会えるとはね~」


 周りのカモフラキジムナーさんたちも、わいわいと語る。

 こうした過去のお付き合い、語り継がれているんだね。

 家の仕事も、こういう事例を見るとやっていて良かったと本当に思うよ。


 そうしてしばらく、家とキジムナーさんたちの過去の交流話が続いて。


「あそうそう、可愛いキジムナーが居るって聞いたんだよー」


 若いGパンキジムナーさんが、ふとそんなお話を振ってきた。

 あっはい。そうですね、それが目的でしたよね。



 ◇



「およばれして、きたさ~」

「クワワ~」


 さくっと子供ドワーフちゃんを部屋までお迎えして、いっしょに喫茶店に来て貰った。

 共犯のペンギンちゃんもご一緒ですよ。


「おしゃれなおへやさ~」

「このあまいのみもの、おいしいさ~」


 ご家族と偉い人ちゃんも、事情を話して一緒に来て貰っている。

 トロピカルジュースをちびちび飲んで、みんなご機嫌だね。


「わきゃっ! これ、おねだんけっこうするさ~!」


 偉い人ちゃんは、飲み物の値段を見てびっくりしているけど。


「わきゃ~……おたかいのみもの、おごってもらっちゃったさ~」


 ただなんだか喜んで、黄色しっぽをぱたぱた振っている。接待にはなったかな?

 ……しかしこの人、もう日本語とアラビア数字をある程度読めるようになっている。

 運動は苦手だけど、勉強は凄く得意なようだ。賢い人だね。

 伊達に地域の頂点に君臨しているわけじゃあないようだ。


「大志さん、術はかけ終わりました」

「いつもありがとう。本当に助かるよ」

「いえいえ」


 そしてユキちゃんには人払いの術をかけてもらった。

 すると――すっと、人通りが途切れる。


「あ、お会計お願いします」

「私も」


 他のお客さんも、お会計を済ませて店を出て行く。

 原理は良くわからないけど、確実に周囲から人の気配が消えた。


「人払いですか。結構な腕前で」

「実家ではまず始めに、コレを覚えさせられるのですよ」


 お爺ちゃんキジムナーさんも感心の、人払いの術。

 ほめられたユキちゃんも、まんざらではない様子。

 頼りにしてますユキ先生。キャー素敵。


「また熱視線。ふ、ふふふふ……」


 あ、再度一人の世界に旅立ってしまった。耳しっぽも大盤振る舞い。

 毛並みが美しいね!


 とまあ、それはそれとして。

 これで準備は出来たので、ドワーフちゃんをキジムナーさんたちに大公開しよう。


「それじゃ、石を外してくれるかな?」

「わかったさ~」

「クワ~」


 外から見えない位置で、子供ドワーフちゃんとペンギンちゃんに増幅石を外して貰う。

 二人が手首の石を、ぴろっと外した途端――。


「あいっ! しっぽがあるよー!」

「綺麗な金髪だぁ」

「あみりかの人?」


 ドワーフちゃんのお姿を見たキジムナーのみなさん、びっくりしながらも興味津々。

 子供ドワーフちゃんの、綺麗な金髪碧眼をふむふむと見つめる。


「わきゃ~、てれちゃうさ~」

「クワワ~」


 見つめられた子供ドワーフちゃんは、両手をほっぺに当て、照れちゃった。

 ペンギンちゃんも同じ仕草で、てれてれペンちゃんだね。


「ちなみに、ハナたちもこんなんです~」

「こっちも、あみりかの人かねー」

「可愛いよー」

「ぐふふ~」


 ハナちゃんもついでに石をとって、本当のお姿を見せる。

 可愛いって言われてぐっふぐふハナちゃんだね。


「ぐふ~」

「ばぶ~」


 そんなぐんにゃりハナちゃんを真似て、赤ちゃんもぐにゃる。

 微笑ましい。


「かわいいときいてきたよ! きたよ!」

「じまんのはね、みる? みる?」

「きゃい~」


 そして何故か、妖精さんたちが喫茶店に乱入。

 人払いの術が効いていない。あっさり結界を突破してきたぞ……。


「……気のせいですかね。フェアリーが見えますが」

「ほ、ほんもの?」

「あら~、可愛らしいわね~」

「かわいいって! かわいいって!」

「きゃい~きゃい~」


 旦那さんや他のキジムナーさんたち、茫然としながら妖精さんたちを目で追う。

 さすがに妖精キラキラ軍団が乱入してくるとは、思わないからね。俺も思ってなかった。


 ただ奥さんはゆるい感じで、妖精さんたちとキャッキャしはじめたけど。


「じまんのはねだよ! キラキラだよ!」

「ぞんぶんにながめてね! ひからせちゃうよ!」

「きゃい~」


 ……そしてテーブルの上で、きゃいきゃい踊り始める妖精さんたち。

 フリーダムでござる。


「ふぉふぉふぉ。さすが、旧いカミですな。不思議がたくさんです」

「きゃい~」


 驚いていたお爺ちゃんも、妖精さんの愛らしさにほっこり。

 目を細めて、目の前の不思議を楽しみ始めた。

 元々神秘側だけに、こういうのに耐性はあるんだろうね。


「まあ家は領域を持っているだけで、普通のちたま人ですよ」

「こっちでは、領域のヌシというのはカミですから」


 あ、やっぱりヌシ的な意味でのカミだったね。

 それならまあ、合っているとは言える。


「ご先祖様のおかげですよ。私自体は大したことない普通の人です」

「普通の人が、異界の民を引き連れて沖縄旅行に来ますかね?」

「ウチではわりと、普通のことですよ」

「えっ……?」


 え? お爺ちゃんなんでそんな「この人おかしくない?」みたいな顔するの?

 慰安旅行とか、普通でしょ?


「おじー、普通なの?」

「そもそも、普通カミは領域から出ないよー」

「そうなんだ~」


 奥さんとお爺ちゃんがひそひそ話を始めたけど、丸聞こえですよ。

 というかウチは、そもそも領域に住んでいないわけで。

 だって領域内で暮らしていたら、学校に通うのキツいんだもん。

 友達も家に誘えないし。


 ……まあ、この辺話し出すとキリがないので強引に話の流れを変えよう。


「まとめますが、こういう事情でございまして。お騒がせして申し訳ないです」

「入守さんちは、相変わらずって事ですね。カミなのに領域外で暮らしていることも含めて」

「そうとも言います」


 お爺ちゃんも、この辺で話をまとめてくれるようだね。

 領域内は良いところだけど、現代文明と寄り添うなら不便なところも多い。

 彼らも、だからこそ外に出てきているわけで。その辺は理解して貰えたと思う。

 まあ、神秘も領域から出てきちゃうくらい、現代文明は魅力的ってことだね。


 さてさて、果物農家さんご一家はこれで良しと。

 あとは、噂を聞きつけて可愛いキジムナーちゃんを探しに来た人たちだ。


「お菓子もらう?」

「ありがとさ~」

「可愛い子だね~」

「わきゃ~」

「ペンギンちゃんも可愛いね~」

「クワワ~」


 ……子供ドワーフちゃんやペンギンちゃん、普通に可愛がられている。

 お騒がせしたことについては、特に気にしていないようで。


「かわいい子が居たのは事実で、美人のお姉さんもみられたよー。噂は全部間違いってわけじゃないもんな」

「わきゃ~! おねえさんなんて、いいひとさ~!」


 偉い人ちゃんも、お姉さんって言われて大喜びだ。黄色しっぽをぱったぱただよ。

 そしてキジムナーさんたち的には、もうそれで良いらしい。

 おおらかな人たちで助かった。良かった良かった。


 ……テレビ局が来たとか一般人の噂にもなっている件については、何も解決していないけど。

 気にしないことにしよう。


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