第十四話 勘違い
(よっぱらっちった~)
「まだ、まだたべられる……」
「のむのよ……」
「つめこめるだけ、つめこむさ~……」
「おかしおいしいね! おいしいね!」
「ぎゃうぎゃう!」
食べ放題は大いに盛り上がって、みなさん食べられるだけ食べるフェーズに突入。
特に神輿は、お供え物をあるだけ食べて飲んだので酔っ払ってぐんにゃりだ。
「……」
ちなみに偉い人ちゃんはいまだにカニと日本酒を攻略中だ。
どんだけ気に入ったのさ。
「うきゃ~、おかしとくだもの、おいしいです~」
「これは美味しいですね!」
「ふしぎなあじがするわ」
ちなみにハナちゃん一家は平和そのもので食べ放題を楽しんでいて、ハナちゃんはデザートを堪能する段階に入っている。
無理して詰め込まずに、美味しく食べられるラインを心がけているね。
「タイシもたべるです~。はい、あ~ん」
美味しい果物をお勧めしたいのか、フォークに刺したパパイヤを食べて食べてと差し出してくる。
にぱっと笑顔で、エルフ耳もぴっこぴこ。ご機嫌ハナちゃんだね。
「それじゃ頂くよ」
「あい~」
せっかくなので食べさせて貰うと、確かにこれは芳醇な味。
南国フルーツに特有のやわらかな食感に、特徴的な香りと甘さが口の中を満たす。
あの果物農家さんの作る農作物は、確かに一級品だ。
なかなかの腕である。
「これは美味しいね。あのご夫婦の作った果物、たいしたもんだ」
「です~」
ハナちゃんと一緒に果物を食べて、二人でキャッキャする。
そうしてデザートを楽しんでいると――。
「大志さん、ここのアイスも美味しいですよ。地元産らしいです」
と言いながら、ユキちゃんがアイスをすくったスプーンを差し出してくる。
これは、あ~んしてというミッションでござるかな?
「……」
謎の圧力が加わってきた。
ま、まあユキ先生からも食べさせて貰おう。
若い娘さんに食べさせて貰うのは正直照れるけど、せっかくだからね。
「で、では頂きます」
「どうぞ! どうぞどうぞ!」
スプーンのアイスをぱくっと食べると、冷たい食感の次に爽やかな甘みが。
果汁がふんだんに使われているらしく、豊かな味わいだ。
良いアイスじゃないか。
「確かにこれも美味しいね。ユキちゃんありがとう」
「どういたしまして!」
妙にご機嫌耳しっぽさんだけど、まあ元気なのは良いことで。
ユキちゃんも存分に沖縄旅行やディナービュッフェを楽しんでいるようで、良かった良かった。
こうして、楽しく食べ放題の時間は過ぎていき――。
「わ、わきゃ~……さすがにもう、たべられないさ~……」
「カニ……カニさ~……」
「お、おなかいっぱい……」
「すごくたべたね! おなかいっぱいだね!」
(おそなえもの、たんまり~)
食べ放題終了目前になり、とうとうみなさんの許容量が限界を迎える。
ほんわかした顔で、お腹をさする方々だ。
すてきな食べ放題、堪能頂けて何よりだね。
「しかし、まだのこっている」
「た、たべなくては……」
「もったいないわ~……」
ただ、食べ放題だけあって補充が鬼である。
テーブルの上にはまだ結構料理が残っていて、みなさんなんとか食べ尽くそうと頑張るものの……。
「お、おお……もうげんかいが……」
「う、うまれる……」
「おりょうり、おりょうり……」
何かが生まれそうな感じだ。あ、あまり無理せずとも……。
ただまあ、みんな食べ物が無くて困った事がある方々で。
残すっていうのは、選択肢にないんだろう。
その辺の心構えは素敵なのだけど、生まれてしまうと意味が無いわけで。
(お、おそなえもの~……)
神輿も食べ過ぎでピクピクしているくらいだ。
でもご満足頂けたのか、ほよっほよと光ってご機嫌な感じだけど。
まあ、補充はこれで終わりにしてもらって、後は俺が美味しく頂こう。
と、思っていたときのこと。
ピカピカっと光って、残りのお料理が……全部消えた!
神様! 最後の最後で全部持っていったの!?
「あ、ぜんぶたべつくしたです?」
「これでこころのこりはないのだ……」
「やりきったわ~……」
食べ物を完食したのを見届けて、みなさん力尽きる。
みんなは食べ放題という戦いを、最後まで乗り越えたのだ。
「私、食べ放題を完食したのって初めて見ました」
「自分もだよ」
そんな偉業を見て、ユキちゃんもビックリ。
俺も驚き。食べ放題完食とか、普通無いからね。
(まんぞく~)
こうして、楽しい食べ放題は幕を閉じた。
「う、うごけないのだ……」
「おなかいっぱいさ~」
「たべすぎたね! うごけないね!」
あとは……この満腹星人のみなさんを、部屋に運ばないと。
みなさん、よく頑張りました!
◇
楽しい食べ放題を終えて、食休みも終えて。
お次は明日に備えて、おねむの時間だ。
「うふふ~、うふふ~。タイシといっしょにおやすみです~」
(ふわふわおふとん~)
ハナちゃんルームでは、ハナちゃんがベッドの上でニッコニコ。足もぱたぱたさせて、ご機嫌だね。
神輿も枕の上でふわっふわと楽しんでいる。
「そ、そう言えば相部屋だった……。チャンスが、チャンスが……」
あと、一緒に食休みしていたユキちゃんがなぜかどんよりしている。
一人で部屋に泊まる人はいないけど、何かまずかったかな?
「タイシさん。明日は、海遊びを思いっきりするのでしたっけ?」
どんよりキツネさんはさておき、ヤナさんから明日の確認が来た。
雨が降らなければ、予定通り思い切り海遊び日程だ。
「そうですね。海遊びは明日が本番って感じです」
「たのしみです~」
明日が本番と聞いて、ハナちゃんお耳をぴこぴこさせて期待を膨らませる。
うきうきしすぎたのか、座ったままぴょんぴょんと跳ねちゃう。
そしてベッドの反発により、神輿もぴょこんと跳ねて転がったり。
定位置に戻しておこう。
(ありがと~)
そうして神輿をふわふわ枕の上に戻したところで、そろそろお休みなさいだね。
「というわけで、そろそろ寝ましょうか」
「あい~」
「チャンスが……」
そろそろ寝ましょう宣言をすると、ハナちゃん元気にお返事。
耳しっぽさんは、どんよりしたまま荷物をまとめる。
「た、大志さん。おやすみなさい……」
そしてどんよりしたまま、部屋を後にする耳しっぽさん。
……あ、明日なにかご機嫌取りをしておこう。それが良い。
とまあ、ユキちゃんのことは明日なんとかするとして。
「タイシタイシ~、こっちです~」
ハナちゃんがベッドをぽふぽふして、一緒におねむしようとお誘いだ。
テンションアゲアゲのハナちゃんだけど、ぐっすりおねむできるかな?
「それじゃ、お邪魔します」
「あい~……すぴぴ」
もうおねむした。いつもながら、見事な寝付きの良さである。
「それじゃ、私たちも寝ましょうか」
「そうしましょう」
「おやすみなさい」
「ふがふが」
ハナちゃんがぐっすりおねむしたのを見て、ご家族のみなさんもベッドに横になる。
それじゃあ、みなさんお休みなさいだね。
電気を消して、目を瞑る。
まぶたの裏に、今日一日の楽しい思い出が流れていき……Zzz。
◇
ここはとある世界のとあるホテル。
食べ放題でお腹いっぱいのみんなは、お部屋でぐっすりお休み。
楽しい出来事がたくさんあった一日の、締めくくりです。
「それで、どんな感じなの~?」
「とりあえず、いっしょにゆうひをみてですね……」
「夕日を二人でみつめるとか、素敵」
ただ、とある独身女子三人部屋では、なにかの打ち合わせが行われておりますね。
お酒片手にキャーキャーと、姦しい感じで盛り上がっております。
「ただまあ、いいかんじにふたりっきりになるのが、なかなかむずかしくて」
「大人数だものね」
「ままならないわ~」
色々狙っているようですが、なかなか難しいこともあるようですね。
お酒も回ってきて、女子会トークは熱が入っていきます。
「で、でもまあ……ほぼ、きまってますから。あとは、いつにするかだけで」
「応援するわ~」
「式は盛大にやろうね!」
ん? なにやら話の方向が怪しい感じに。
……ユキちゃん、大志は全く気づいてませんけど。
大丈夫ですかね……。
「私たちも、ちょっとずつ進めていきましょう」
「そうするわ~」
「いろいろおてつだいしますので、ごそうだんしてくださいね!」
……。
ま、まあその辺は大志がなんとかするとして。
これ以上見守ると色々いたたまれないので、別のお部屋を見守りに行きましょうか。
そうしましょう!
というわけで、大志たちのお部屋はどうかなと。
「ぐふふ~……ぐふふ~……」
(むにゃ~)
「う、う~ん……う~ん……」
ハナちゃんは大志の腕にガッチリしがみついて、ぐっふぐふ。
神輿は大志の顔の上でぐっすりおねむ。
そしてうなされる大志。平和そのものですね。
「んが~……んぐ」
「すや~」
「ふが~……」
ご家族もぐっすりおねむ。こちらも平和ですね。
みんなふわふわベッドの寝心地に包まれながら、安らかな寝顔。
この部屋は大丈夫でしょう。
ではでは、次のお部屋へ! 妖精さんたちを覗いてみましょう!
「おふとん、ふわふわだね! 気持ちいいね!」
「すぴぴ」
「お部屋広いね! すてきだね!」
妖精さんたちは、部屋を飛び回る子、おねむしている子、ベッドの上でぴょんぴょん飛び跳ねる子等々賑やか。
羽根からキラキラ粒子が出ていて、この部屋だけ妙に明るいですね。物理的に。
「羽根のお手入れしましょ! しましょ!」
「自慢のはね~」
「可愛くしなきゃね! 可愛く!」
鏡台の前では、ポージングしながら羽根のお手入れをする子たちも。
きゃいきゃいと賑やかに、自慢の羽根を拭いたりブラッシングしたりしていますね。
妖精さんたち、可愛く見せるために余念がありません。
母子や仲の良い同士で、お互いの羽根をお手入れです。
「明日も楽しみだね! 楽しみ!」
「きゃい~」
夜更かし妖精さんたち、きゃいっきゃいで明日を楽しみにしています。
ほどほどにはしゃいで、ほどほどの所でおねむしましょうね。
そうして、みんなのお部屋を見守って。
大志のお父さんと高橋さんのお部屋は、海竜ちゃんも一緒にぐっすりお休み。
しっぽドワーフちゃんたちも、すやすやおねむ。
みんな明日に備えて、ふわふわベッドで疲れを癒やしていますね。
平和で何より、ゆっくりおやすみ。
あとは最後に、偉い人ちゃんたちのお部屋を見て見ましょうか。
突然連れてこられただけに、見守ってあげないと。
ではでは、お部屋を覗いてっと。
「わきゃ~……わきゃ~……」
「すぴぴ」
「むにゃ……」
リーダーお母さんの一家は、ぐっすりおねむしていますね。
子供ドワーフちゃんとかは、しっぽをお母さんに巻き付けてすやすやおねむ。
まだまだ甘えたい年頃で、可愛らしいですね。
「ギニャ……ギニャ……」
「すやや~」
子供ドワーフちゃんの姉妹も、フクロイヌに抱きついてぐっすり。
ふわふわ毛並みが気持ちよいようで、すりすりほおずり。
とってもほんわかします。
「わきゃ……お手入れ、するさ~……」
ただ、偉い人ちゃんはバスルームで一人……何かやっております。
一体何をやっているのかな?
「お化粧水も、たっぷりつけるさ~」
どうやら、お化粧に余念がないようで。
ドワーフコスメセットぽいものを洗面台に並べて、んしょんしょと身だしなみを整えています。
おねむの前にも、たゆまぬ努力。
黄色しっぽをピンと立てて、両手でペチペチと顔にお化粧水を染みこませています。
偉い人ちゃんも、女子力向上に一生懸命ですね。
「……わきゃ? もう剥がれてきちゃってるさ~……。塗っとかないとさ~」
そして鏡を見て、なんか剥がれちゃったやつのお手入れも。
コスメセットの筆を手に取り――。
「――お姉さん、なにしてるさ~?」
「クワ~?」
「わっきゃあああああああ!!!」
子供ドワーフちゃんとペンギンちゃん、いつの間にかバスルームを覗き込んでいました!
不意を突かれた偉い人ちゃん、筆をぽろりと落とし、黄色しっぽをピンと立ててめっちゃ驚いています。
「お、起こしちゃったさ~? ごめんなさいさ~」
心臓バクバクの偉い人ちゃんですが、ささっとコスメセットを隠しております。
隠れた努力、見られると恥ずかしいですからね。
「大丈夫さ~。ちょっと、お風呂に行こうと思ったのさ~」
「クワクワ~」
「わきゃ? お風呂さ~?」
そして子供ドワーフちゃん、偉い人ちゃんのあれこれをスルーして起きてきた理由を話しました。
どうやら、またお風呂に行きたいみたいですね。
ここのお風呂、夜遅くまで営業しております。
月や星空輝く空を見上げ、波の音を聞きながら浸かる温泉もなかなか良さそう。
子供ドワーフちゃん、夜の露天を楽しむようです。
「良かったら、一緒にお風呂に行くさ~?」
「わ、わきゃ……それも良いかもさ~」
子供ドワーフちゃんにお誘いを受けた偉い人ちゃん、まんざらでもなさそう。
あの素敵なお風呂とお肌ぷるぷるサウナを思い浮かべたのか、黄色しっぽがピクピクしていますね。
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて。一緒にお風呂、行くさ~」
「わきゃ~、一緒に行くさ~」
「クワワ~」
偉い人ちゃんもお風呂に行くと返事すると、子供ドワーフちゃんわっきゃわきゃですね。
優しいおば――おっとお姉さんと一緒にお風呂できて、大喜びです。
ペンギンちゃんも、やさしくなでなでしてくれる偉い人ちゃんと一緒が嬉しいのか、羽根をパタパタさせて大はしゃぎ。
というわけで、またお風呂ですね。
「わきゃ、これとか全部外しちゃうさ~」
「クワワ~」
わっきゃわきゃしながら脱衣所でキャストオフし。
「わきゃ~……暖まるさ~」
「ぬっくぬくさ~」
「クワ~」
三人でのんびりお風呂に浸かって。
「お肌……ぷるぷるさ~」
「わきゃ~、汗だらだらさ~」
「クワワ~」
サウナで蒸されて水風呂に入って。
「気持ちよかったさ~」
「夜のお風呂も、良いものさ~」
「クワ~」
一時間半ほどお風呂に入って、ほんわかドワーフちゃんとほんわかペンギンちゃんの出来上がり!
三人そろって、ロビーでまったりくつろぎます。
その時のこと――。
「けっこうおそくなっちゃったわね」
「フリーマーケット、たのしかったわ!」
「すごくあそんじゃったね」
ドワーフちゃんたちとペンギンちゃんがくつろいでいると、姦しい三人娘がキャッキャとホテルに入ってきました。ちたま人の観光客のようです。
どうやらナイトマーケットに行っていたようで、手に戦利品を抱えておりますね。
「さ~て、はやくねないと」
「あしたはかえるから、したくもしないと」
「もう、あそびすぎて、くたくたよ」
その三人娘がキャッキャと歩いて来て、湯上がりの休憩をしている三人の横を通り過ぎたとき。
「……あら? しっぽ?」
ふと、一人の女の子が異変に気づきました。
その視線の先には、子供ドワーフちゃんの姿が。
「ねえ……あのこども……おかしくない?」
「ちいさすぎるわ。それに、みみもながい……」
「というか、ペンギンもいるわ」
子供ドワーフちゃんとペンギンちゃんを見て、ひそひそと話し合う観光客女子たち。
「わきゃ? あの人たち、どうしたさ~?」
「……なんだか、こっちを見ているさ~?」
「クワ?」
……よく見ると、子供ドワーフちゃんとペンギンちゃん、増幅石を付けていないですね。
そういえば、さっきお風呂に入るとき全部キャストオフしていたような……。
そのまま、着け忘れてきちゃったみたいです。
そしてこれ、まずくないですかね?
――大志、緊急事態ですよ!!!
「きいたことあるわ、キジムナーって、みみがとってもながいって」
「かみのけがあかいとかは?」
「しっぽとか、てがあかいわ」
あら? なんだか話が怪しい方向へ。
観光客女子三人、スマホで何か検索を始めて……。
「わりとちがうけど、まあキジムナーでいいんじゃない?」
「いいのかしら?」
「きいてみましょうよ!」
若いとは恐ろしいですね。
三人組女子、子供ドワーフちゃんの所へやってきて――。
「ねえ、きみってキジムナーなの?」
と、問いかけてしまいました。三人とも、その目はキラッキラ。
なにせ、伝承で聞いた現地の神秘と、出会えたのかも知れないのですから。
「わきゃ? キジムナーってなにさ~?」
「クワ~?」
ぴこっとしっぽを立てて、三人娘を見上げる子供ドワーフちゃんと、ペンギンちゃん。
二人とも、何が何だかわかりません。あと、石を付けていないことにまだ気づいておりません。
「キャー! かわいい~!」
「ちっちゃい~!」
「ね、ねえ。あたまなでてもいい?」
その二人の愛らしさに、三人娘はいちころ。
顔をほんわかさせて、二人をなでなでしちゃいます。
「わ、わきゃ~?」
「クワクワ~」
突然撫でられた子供ドワーフちゃん、とまどいながらもまんざらでもなく。
しっぽをぱったぱた振って、ご機嫌に。なんというちょろい子。
そしてペンギンちゃんも、嬉しくて羽根をぱったぱた。チョロペンちゃんです。
「あと、おねえさんはキジムナーちゃんのかんけいしゃですか?」
「わきゃ~! お姉さんなんて、いい人さ~!」
あ、身バレしていない偉い人ちゃんも、お姉さんと呼ばれてご機嫌。
黄色しっぽをぱったぱた振って、すっかり心を許してしまい。
ここにもチョロい人おりました……。
「すごいわね! キジムナーがほんとにいるなんて!」
「しかもかわいい!」
「ペンギンをつれているとか、だいはっけんよ!」
――それから、ロビーではなんだか盛り上がって。
三人娘はドワーフちゃんたちやペンギンちゃんに、ジュースを奢ってあげたり。
一緒に写真を撮ったり、お菓子を食べたりと。
夜のロビーでは楽しい時間が過ぎていったのでした。
「お菓子、たくさん貰っちゃったさ~」
「いい人たちだったさ~」
「クワワ~」
やがて、楽しい交流は終わり。三人娘と別れて。
ほっくほく顔で部屋に戻る、ドワーフちゃんとペンギンちゃんがおりました。
お風呂上がりのほてった状態で美味しい飲み物も奢ってもらい、お菓子もたくさん貰って。
ご機嫌でお部屋にてこてこ歩いて行きます。
「でも、キジムナーって結局なんだったさ~?」
「知らないさ~」
「クワ~」
そしてキジムナーという存在を知らないドワーフちゃんたち、首を傾げながらも、疑問は放置。
そのままベッドに潜り込んで、ぐっすりおやすみしたのでした。
大志が寝ている間に、いろいろまずい事が起きています。
明日朝起きたら、ごまかさないといけないんじゃないですかね……。
――まあ、そこは大志がなんとかするとして。
みんな寝てしまったので、今日の見守るお仕事はおしまい。
そして仕事の後は、飲み放題!
たくさん食べ物も調達できたので、これからお祭りです。
ひとまず、沖縄そばってやつから試しましょうかね!




