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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第二十章 未来へと繋がる、色
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第十一話 偉い人ちゃんの扱いは、繊細に


「わきゃ~……いまからふるえるさ~……」

「じっさい、さむくてふるえるです~」


 長野の秘密を一つ知ってしまった偉い人ちゃん、ぷるぷる震える。

 黄色しっぽもぷるっぷるだ。おまけにハナちゃんも一緒にぷるぷる。

 あれですよ、ひとまず冬の事は忘れちゃおう!


「まあその辺は村に帰ってから活動するとして、今は沖縄を楽しもう!」

「あい~!」

「そ、そうするさ~……」


 ハナちゃん元気にお返事、偉い人ちゃんぷるぷるしながお返事。

 いまいち吹っ切れていない方が約一名だけど、ここは賄賂でなんとかだね。

 偉い人ちゃんに、こそっと耳打ちだ。


「……ひとまず、みんなには冬のこと内緒でお願いします。口止め料は、お酒でどうでしょうか?」

「わきゃ? うちはなんもきいてないさ~?」


 偉い人ちゃん、速攻とぼけた。さすが権力者、いろいろ話がスムースで助かる。

 ぐふふふ。


「わるいおとなが、いるです~」

「ハナちゃん、人は権力を持つとああなるのよ」

「ああなっちゃうですか~」


 ――い、言い訳できない……。



 ◇



 海遊びをしたり悪巧みをしたりと色々あったけど、そろそろお昼の時間。

 ということで、みんなでお昼としゃれこもう。


「はいみなさん、そろそろお昼の時間となりました」

「おひるだ!」

「たべるわよ~」

(おそなえもの~)


 お昼を宣言すると、食いしん坊村民たちがすすすっと集まってくる。

 ではでは、昼食会場へと移動しましょう!


「お昼は宿泊場所にお願いして、会場を借りてあります。みなさんこちらへどうぞ」

「「「はーい!」」」


 俺とユキちゃんが先導して、みんなでぞろぞろ移動する。

 すぐさまホテルのイベント会場へ到着だ。


「おう、みんな来たか」

「準備は出来てますよ」


 会場では、高橋さんと親父があれこれやってくれていた。

 テーブルが出されていて、その上には軽食が並べられている。

 立食形式で、サンドイッチとかを摘まみましょうって感じだね。


「あちらで手を洗って、そしたらお昼と行きましょう」

「あらってくるです~」

「うちもいくさ~」

「きれいにしようね! きれいに!」


 ひとまず手を洗って貰い、その後は各々テーブルへと案内だ。

 準備は出来たようなので、頂きますをしましょう!


「はいみなさんよろしいですか? では、頂きます!」

「「「いただきまーす!」」」


 みんな元気に頂きますをして、いざ昼食開始。

 献立はサンドイッチやおにぎり、唐揚げにポテトフライと良くあるパーティーメニュー。

 ホテルにお願いして、用意してもらった。

 まあ朝から食べまくり、おまけに朝食からさほど時間が経っていないわけで。

 これ位のメニューがちょうど良いかなと思って計画してある。


「神様、こちらのテーブル全部がお供え物です。どうぞお召し上がりください」

(おそなえもの、たくさん~!)


 神様用にはテーブル一つを用意してあるけど、神輿大喜び。

 テーブルの上にほよっと降り立ち、もぐもぐとサンドイッチを食べ始める。


(おいし~)


 やっぱりポテサラサンドがお気に入りか。夢中で食べておりますな。

 さっき果物を大量に食べたばかりだけど、食べ盛りで何よりです。


「からあげ、おいしいです~」


 神輿がフードファイトをしているとなりのテーブルでは、ハナちゃんが唐揚げとおにぎりを攻略中。

 お、レモンをかけているね。


「ハナちゃんは、レモンかける派なんだね」

「あい~。ちゃんときいてから、かけてるです~」

「えらいえらい。だまって全部にかけると、争いが起きるからね」

「おとうさんがそれやって、おかあさんにおこられてたです~」

「さもありなん」


 ヤナさんの失敗を見て、ハナちゃんきちんと学習しているようだ。

 とっても賢い子でお父さん安心だよ。


「……ちなみに、大志さんはレモンかける派ですか?」


 ハナちゃんと唐揚げキャッキャしていたら、ユキちゃんからご質問が。

 う~ん、その時の状況次第なんだよなあ。


「疲れていて酸味が欲しいときは、かけたりするかな」

「なるほど、気をつけますね」

「気をつける……?」

「ええまあ、主婦としての心得でして」

「さようで」


 ユキちゃんがメモを取り始めたけど、ユキちゃんって主婦なの?

 独身だよね?


「フフフ、円満にするにはこうしたちょっとしたことが大事」

「ユキ、どうしたです?」

「フフフ……」


 また一人の世界に旅立ったユキちゃんだけど、そっとしておこう。

 ただまあ……その辺は、そこまで気を遣う必要も無いとは思うけど。

 うちの両親なんて、いまだに鍋の締めはごはんかうどんかで争うからね。

 でも夫婦円満だから、大丈夫なんじゃないかと思う。

 ちなみに俺は、どっちでも良いから早く煮込もうぜ派だ。


「わきゃ~、ほくほくねっことカラアゲ、よくあうさ~」

「とりにくも、なかなかよいさ~」

「おいしいさ~」


 両親が巻き起こす鍋の締め戦争を思い起こしているうちに、ドワーフちゃんたちはフライドポテトと若鶏の唐揚げに首ったけになっていた。

 しっぽをぱったぱた振りながら、結構なペースで食べているね。


「こ、これはおさけに、よくあうさ~」


 偉い人ちゃんもわっきゃわきゃと食事中だけど、もうお酒飲んでる……。

 このあとまだ泳ぐのだけど、大丈夫なのかな?

 本人に聞いてもアテにならない可能性があるので、ちょこっとリーダー格のお母さんに聞いてみよう。


「あのかた、お酒をグビグビ飲んでるけど……この後の海水浴は大丈夫かな?」

「わきゃ? ……ちょっと、こっちではなすさ~」


 ひそひそと話しかけたら、ひそひそと返された。

 そして、集団から離れた所でお話となる。

 なんだろう? 大勢に聞かせられない話なのかな?


「……おとしよりは、おさけでねつをためるのさ~。あのていどじゃよわないから、だいじょうぶさ~」


 そしてリーダー格お母さん、ひそひそと教えてくれる。

 お年寄りは、お酒で熱を貯めるとな。

 それは何でだろう? と言うより、お年寄り?


「お年寄りとは?」

「としをとればとるほど、からだがおおきくなるさ~」

「あ、やっぱりそうなんだ」

「そうさ~」


 リーダー格お母さんが、またもやひそひそと教えてくれる。

 歳をとるごとに、体が大きくなると。

 これは色んなドワーフちゃんたちを見て、もしやと思っていた事だけど……確定っぽいね。

 そして偉い人ちゃんは、ユキちゃんより背が高い。

 ということは……。


「そうとう、長生きしてるって事かな?」

「みたかんじは、そうさ~」


 そういえば、ハナちゃんから「おねえさん」と言われてめっちゃ喜んでた。

 どうやら俺が思う以上に、お年を召しておられるようで……。


「からだがおおきくなると、すぐにはあったまらないさ~」

「あ~、まあ確かに。表面積が相対的に小さくなるから……」

「だから、おさけでなんとかしてるのさ~」


 この辺は、物理の制約があるようで。

 確かに体が大きくなると沢山熱を蓄えられるけど、表面積は減る。熱の吸収効率が下がるわけだ。

 そしてドワーフちゃんたちの主な熱吸収手段は、お風呂か日向ぼっこ。

 表面積が小さいというのは、これらの手段では不利になる。

 おおむね小さな体の方が、すぐに熱容量を満たせるってわけだ。


 これは小さなお子さんが、長湯できないのと一緒だね。

 体が小さいのですぐにあったまってしまうから、子供はすぐにのぼせてしまう。


「……なるほど、そう言うことなんだ」


 ドワーフちゃんたちの体が全体的に小さいのも、環境適応進化の結果ってやつか。

 いろいろ、理由ってのはあるもんだな。


「トシっていう『せんさい』なおはなしだから、タイシさんもきをつけるさ~」

「気をつけるようにするね」


 そしてリーダー格お母さんが、なぜひそひそ話をしたのか。これも良くわかった。

 偉い人ちゃんのお年にまつわるお話なので、デリケートな会話だったということだ。

 無神経に「体でっかいですね~!」とか言わなくて、ホント良かった……。


「わきゃ~、おいしいさ~」


 俺たちのひそひそ話はさておき、偉い人ちゃんはご機嫌で酒盛り中。

 その様子を、周りのドワーフちゃんたちもにこにこ見つめていた。

 なんだかんだで、みんなも偉い人ちゃんのことが好きなんだな。

 気遣ってあげているのが、良くわかるよ。

 俺たちもそれとなく、気遣ってあげないとね。


 ――というわけで!


「はいお姉さん、こちら……約束の泡盛ですよ」

「わきゃ~! おねえさんなんて、いいひとさ~!」


 偉い人ちゃんに「お姉さん」と声をかけると、そらもう大喜び。

 黄色しっぽをぱったんぱったん振って、超ご機嫌になった。

 それじゃあ、もっとご機嫌になって貰おう!


「まあまあ、一杯どうぞ。どうぞどうぞ!」

「わっきゃ~! いいかおりのする、おさけさ~!」


 堂々と賄賂を渡してお酌もしているのだけど、周りのドワーフちゃんはニコニコ見守ってくれる。

 偉い人ちゃん、人気者だ。まあ、彼女の人柄からすれば納得だ。

 このおばあ――おっとお姉さん、大事にしてあげたい。


「うちもまだまだ、いけるさ~!」


 こうしてご機嫌で昼間っからお酒をかっくらう偉い人ちゃんを、賄賂でもてなしたのだった。


 ――そして昼食後、一休みして海遊びを再開。


「わきゃ~、たのしいさ~」

「うちのせなかにのるさ~」

「クワ~」


 ご機嫌の偉い人ちゃん、子供ドワーフちゃんとペンギンちゃんを背中にのせてえっちらおっちら泳ぎ回る。

 お酒も大量摂取して、元気いっぱいのようだ。


「あ~、いつまでもうかんでられるじゃん」

「みずがつめたくないとか、すてき」

「ほんと、のんびりできるな」

「すばらしいわ~」


 その横では、エルフたちがのんびり浮かんでいた。

 このビーチではカヌーとか使えないので、浮き輪でぷかぷかだ。

 その辺のマリンリゾートは、明日以降だね。お楽しみにして下さいだ。


「またながされちゃったね! くせになるね!」

「ただようだけ~」

「ながされるのも、わるくない~」


 あと……相変わらず妖精さんたちは、波にさらわれ遊びをしている。

 俺たちからするとなんてこと無い波でも、彼女たちにとってはビッグウェーブ。

 とことんまで、波を楽しむようで。


「みてみて! なみにのれるよ! のれるよ!」


 ――アゲハちゃんが! 葉っぱでサーフィン始めた!

 しかもお上手!


「おもしろそうだね! わたしもするね!」

「あらたなあそびだね! まねするね!」


 それを見た妖精さんたち、きゃいっきゃいで葉っぱサーフィンを真似し始める。

 あっという間に、波打ち際では妖精サーフィン祭り開催。

 波に乗りながら、羽根でバランスと空力をコントロールするので異常に安定している……。


「きゃい~きゃい~」


 なんだろう、初めての海遊びなのに、妖精さんたちが一番堪能している気がする。

 何事にもチャレンジするその精神、見習いたい。


「わっきゃ~、わっきゃ~」


 妖精さんたちに刺激されたのか、ドワーフちゃんたちの泳ぎもダイナミックに。

 まるでトビウオのように水面を跳ねたり、潜ったり。

 彼女たちの泳ぐ能力が、ちょっとだけ発揮されてきた。

 まあ、遊泳箇所はそれほど広くは無いので、抑えめではあるけど。


「ぎゃうぎゃう~」

「こっちはのんびり泳ごうね」

「そうね」

「ふが~」


 ヤナさんたちは、海竜ちゃんの背中にのってのんびりクルージング。

 海竜ちゃんも、ここでスピードの向こう側に行く気はないようで。

 エルフ組は、だいたいまったり過ごしているね。

 妖精さんたちやドワーフちゃんのアクティブ組と、のんびり組とに別れた感じだ。


「いっしょにあそぼう!」

「ギニャ~」

「のんびりおよごうね!」


 フクロイヌものんびり組で、エルフの子供たちとゆったり浜辺で遊んでいる。

 これは、子守をしてくれているのかな?

 賢い動物だ。


「タイシタイシ~、こんどはせなかにのっても、いいです?」


 そんな村人たちを眺めていたら、ハナちゃんから遊びのお誘い。

 俺の背中に乗って、クルージングと行きたいようだ。

 お任せ下さいましだね!


「もちろん良いよ。それじゃあ、のんびり流そうか」

「あい~」


 しゃがんで背中を見せると、ハナちゃんがぴょいっとしがみついてくる。


「あ、私もその……よろしいですか?」


 俺とハナちゃんの様子を見て、ユキちゃんからもお願いが来た。

 これも、どうぞおいでませだ。


「もちろんだよ。どうぞおいでませ」

「はい!」


 耳しっぽがぽふぁって感じで顕現したけど、まだ霊能力者にバレるレベルだ。

 大丈夫大丈夫。多分霊能力者はここにはいない。恐らくそう。


「で、では失礼して」

「おっふ」


 そしてユキ先生は背中の乗ってくるわけだが、妙にカチコチしている。

 緊張しているのかな?

 あと毛並みが素晴らしい方、俺は脇腹が弱いわけで。ガッシと掴まれるとですね。

 すっごいくすぐったいでござる!


「タイシ~、あっちにいきたいです~」

「あっちね。了解だよ!」

「ふ、ふふ……」


 脇腹こそばゆいのは我慢するとして、ハナちゃんのご要望に沿って泳ぎ始める。

 ホテルのビーチからちょっと離れた所まで、すいすいと。

 耳しっぽさんもご機嫌のようだから、問題ないよね。


「わきゃ~、タイシさんけっこうはやいさ~」

「クワックワ~」

「なかなか、すごいさ~」


 そうして泳いでいると、偉い人ちゃんや子供ドワーフちゃん、あとペンギンちゃんも参加してきた。

 みんなで一緒に、あっちまで泳ごうかな。


「自分たちはあっちまで行くのだけど、ご一緒にいかが?」

「いくさ~」

「クワワ~」

「いっしょに、およぐさ~」


 お誘いをかけると、みなさんキャッキャと参加表明。

 ではでは、ちょっと遠くまで泳ぎましょう!


「うきゃ~、たのしいです~」

「最高ですね!」

「わきゃ~、ゆめみたいさ~」

「クワワ~」

「こっちに、きてよかったさ~」


 こうして日が暮れるまで、みんなと海遊びをしたのだった。



 ◇



「ここが沖縄旅行での宿泊場所となります。お部屋へ案内しますので、どうぞこちらへ」


 さんざん海遊びをした後は、ホテルへとチェックイン。

 旅の拠点となる、すてき施設だよ!


「おわ~! ここからも、うみがみえるんだ~」

「すてき~」

「きれいだわ~」


 ホテルのロビーからはサンセットビーチが見え、みなさんうっとり。

 でも、部屋からももっと素敵な景色が見られますよと。さっそく案内しちゃうからね!


 ということで、エレベータに乗ってお部屋へと移動。

 いよいよ、素敵なお部屋へこんにちわだ。


「すてきなおうちだね! すてきだね!」

「うみがみえるね! ゆうひがきれいだね!」

「きゃい~!」


 いちおう部屋割りは世帯ごとだけど、妖精さんたちは二十人で一部屋だ。

 部屋に案内したら、きゃいっきゃいでベランダへと飛んでいった。

 この人数でも、妖精さんたちにとっては空間もベッドもあまる。

 ちいさなちいさな存在からすると、普通の部屋でも豪邸になっちゃうね。


「わっきゃ~! ながめ、さいこうさ~!」

「このねどこも、ふっかふかさ~!」

「いいとこ、きたさ~」


 ドワーフちゃんたちも、わっきゃわきゃで部屋に飛び込んでいく。

 妖精さんと同じくベランダへと走って行く子や、ベッドをぽふぽふする子も。

 しっぽをぱたぱた振って、ご機嫌だ。


「わきゃ、うちはこのおへやさ~?」

「うちらと、いっしょさ~」

「よろしくさ~」

「クワワ~」

「ギニャン」


 偉い人ちゃんは、リーダー格お母さん一家と同室だ。

 一人部屋にしようかとも思っていたけど、それじゃさみしいかなって。

 お母さん一家とも仲良しなので、一緒に旅の思い出を語り合って欲しい。

 フクロイヌも一緒なので、可愛がってあげてね。


「うっわ~、うみがきれいだな~」

「おかね、コツコツつみたてたかいがあったべ」

「うみがみえるおへやとか、すてき」

「きれいだわ~」


 もちろんエルフたちも、お目々キラッキラでお部屋へと入っていった。

 ちなみに腕グキさんちルームは、ユキちゃんもご同室だ。

 独身女子三人で、女子トークに花を咲かせて頂きたい。

 親父と高橋さんも同室で、一緒にお酒を飲むとのこと。

 それぞれが自分の部屋へと入っていき、少しの間休憩だ。


「タイシタイシ~、ハナたちのおへや、どこです?」

(おうち~)


 そして俺は、今回もハナちゃん一家とご一緒させてもらう。

 ハナハお嬢様たってのご希望だからね。叶えてあげないわけがない。

 神輿も一緒なので、みんなで夜遅くまでキャッキャしましょうだね!

 とまあそれはさておき、俺たちの部屋へ向かおう。


「こっちだよハナちゃん」

「こっちです~?」


 先導すると、ワクワクドキドキ顔でハナちゃんがぽててっと後を着いてくる。

 さあさあ、ここが俺たちが泊まるお部屋だ。

 とくとご覧あれ。


「うっきゃ~! すてきなおへやです~!」

「全部のお部屋から、海が見えるのでしたっけ」

「しゃしん! しゃしんとらなきゃ!」

「ふが~!」

「あらあら」

「ながめさいこうだな!」

(すてき~!)


 部屋に入ると、ここもやっぱり海が見える部屋。

 ベランダから振りそそぐ夕日と、その向こうに見える青い海。

 素敵な景観が、そこには広がっていた。


「うっきゃ~! うみがきれいです~!」


 そしてハナちゃん、ぽててっと走ってベランダへ。

 キラキラお目々で海を眺め始める。


「うきゃ~……いつまでも、ながめていられるです~」


 エルフ耳をぴこぴこさせて、ハナちゃんうっとり。

 高層階から眺める南国の海、そして夕日。

 村では味わえない絶景が、目の前にあった。


「すてきです~」


 そのまま、ハナちゃんはしばらく海を見つめていた。

 旅行初日にして、素敵な思い出が出来たね。


 でも沖縄旅行は始まったばかり。明日も明後日も、色々イベントあるからね。

 楽しみにしていて欲しい。


 それにまだ、この後お風呂に夕食などのイベントが待ち構えている。

 沖縄旅行初日、後半戦の始まりはもうすぐだよ!


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