表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第十七章 王の力
249/448

第十四話 大志、大丈夫?


 妖精さんたちがちたまのお菓子を作れるようにと、色々準備してきた。

 調理器具も揃い、いくつかのレシピも子猫亭につくってもらって、下地は出来たかな?

 あとは必要な物資を村へと輸送すれば、イベントが開催できる。

 もうすぐ、妖精さんへの贈り物第一弾ができるね。


 ――というわけで。今日も元気に倉庫業務だ。

 いつものバイトちゃんと一緒に、えんやこらとトラックに荷物を積んでいく。

 今日の物資を輸送すれば、必要なものは揃う。

 自然と気合が入るね。


 そうして朝からお仕事をして、お昼休みの事。


「ん~、これは順調順調。ほぼ落としかけてますなあ」


 事務所で食休みをしていると、バイトちゃんがそんなことを呟いた。

 スマホをいじりながら、ニヤニヤしているね。

 良い事でもあったのかな? 聞いてみるか。


「なにかいい事、あったのですか?」

「あったといえば、そうですね。お友達が、意中の人と順調みたいなんですよ」


 ほほう、恋バナか。どれどれ、お父さんに話してみなさい。

 だれかの幸せそうな話を聞くのは、結構好きなのだよ。

 ほのぼのするからね。


「へえ、順調ですか。それは良い事ですね。努力が報われたって感じですか?」

「そんな感じですね。めっちゃくちゃ努力してましたから、彼女」

「いいですねえ、努力が報われるのは、いいですねえ」


 世の中、努力したって必ず報われるわけじゃない。

 そんな中で報われたって話をきくと、勇気を貰えるね。


「さっき来た連絡では、『この間、二人の共同生活にとって必須のものを贈られた』とか連絡が来まして」

「あ~それもう、ほとんど決まりって感じがしますね」

「そうそう! ほぼ落ちてますよねそれ!」


 二人の共同生活に必要なものだからね。

 そこからいろいろ育んでいって、最終的に役所から貰って来た用紙にハンコを押すんだろう。

 やがて、目玉焼きに何をかけるかで、夫婦喧嘩をするんだ。

 親父は醤油派、お袋は塩胡椒派。心底どうでもいい理由で、揉めたあの日……。

 俺は黙って、両方かけた。白身は塩胡椒、黄身は醤油。塩分かけ過ぎで、若干しょっぱかった。

 とまあ見ている分には、わりと面白かった過去は置いといて。


「まあいろいろ残念な子なんですけど、いい子でして。応援もしてきたので、なんとかなりそうなのはほっとします」

「巣立っていくって感じですかね?」

「そうですね。母親のような気分で見ています。巣立たれると、それはそれで……ちょっとさみしいですけどね」

「見守ってあげましょう」


 そうして二人、恋バナでキャーキャーと盛り上がり、お昼休憩終了だ。

 ちょっとだけ、幸せを分けてもらったって感じがした昼さがりだね。


 ではでは! 良い話も聞けたところで。

 お仕事始めよう!


「すいません、この砂糖を積み込んでおいて頂けますか」

「はい、わかりました」


 お仕事の方は順調そのもの。

 バイトちゃんも無理はしなくなって、かえって作業効率は上がっている。

 ちゃんと休息をとってもらうようにしたのは、効果があったようだ。

 そして事故も起きなくなった。


 結局のところ、業務効率化のために余裕を削るのは、ダメなんだろうな。

 最適化という名目で安全マージンを削り、キッチキチの工程を組む。

 すると余裕がないため、ちょっとしたトラブルで全てが崩れる。そしてトラブルは必ず起きる。

 世の中計画通りに行く事など、ほとんどないからだ。

 結果、効率化したつもりがかえって……非効率なシステムが出来上がる。

 ただマージンを取りすぎるのも、やはり問題であって難しい話だ。


 ……このマージンをどの部分に、どれくらい割り当てるか。さじ加減という機微きび

 これがいわゆる、専業の人たちがもつノウハウってやつなんだろうな。

 自分が抱え込める許容量を、ちゃんと認識する。

 そのうえで、一見無駄とも思えるマージンを許容し、安全弁として活用していく。

 それが大事なんだ。


 ……そう、俺の仕事にも余裕が必要だ。とっても必要だ。

 お休み下さい! ここんところ休日が無いんです!

 俺はプロジェクトマネジメント経験少ないんです!


「入守さん? 壁に向かってつぶやくのは、ちょっと危ないと思います……」

「見られた!」


 バイトちゃんに、ばっちり恥ずかしい場面を見られてしまった。

 いかん、危ない人になっている。


「自分、この仕事が終わったら休みを取ります」

「ゆ、ゆっくり休んで下さいね……」


 ドン引きのバイトちゃんだけど、あとちょっとだからね。

 今残された仕事は、ええと……。


 残り千五百人の避難民ドワーフちゃんたちを、隣の湖まで送り届ける仕事の下支えをして。

 お引越しした子たちの様子も、一遍見ておきたい。

 偉い人ドワーフちゃんにも、また挨拶に行きたいし。


 おっと、協力してくれている平原の人たちへのお礼も考えないと。

 リザードマンたちや海竜たちもだね。

 それと同時並行で、妖精さんたちの脆化病診断や……お菓子のレシピを贈る仕事もあって。


 合間を見て田植えをし、わさわさちゃんを植える最適な土地の選定とかもする。

 そうそう、放置していた遺跡の古代文字解読もしたいし、灰化現象の謎調査もしなきゃいけない。

 さらに村の運営について、方針や計画も立てないと。


 あとは電気工事技師の勉強も大詰めだし、ユキちゃんちに顔を出すといって結局出来ていない。

 他にも、お仕事は沢山、たくさん……。


 しごと、おおい。


「い、入守さん? 大丈夫ですか? また壁に向かって呟いていますけど……」

「……」

「応答しなくなった!?」


 仕事が終わる気がしないのは、気のせいなのだろうか。

 ……考えないようにしよう――。


 ――とまあ、いろいろタスク山積みだけど、ひとまずおいといて。

 物資をたんまり積んだトラックを転がし、村に到着だ。

 これでようやく、妖精さんお菓子パーリィが出来るね。

 さてさて、早速荷下ろしを――。


「タイシさん、めっちゃおつかれ」

「ほぐしますよ」

「あしつぼ」


 ――。



 ◇



 ――復活!

 体めっちゃ軽い!


「こんかい、まじやばかった」

「からだ、がっちがち」

「はたらきすぎですん」


 村に到着するなり、トリプルマッチョ炸裂。

 さわやかで落ち着くアロマの香りと共に、筋骨隆々のエルフ三人によるマッサージを受けた。

 ビジュアルはアレだけど、腕は確かなわけで。

 無事、復活できましたん。


「あ、お荷物運んでおきました」

「あっちにおいといたけど、よかったべか」

「ぜんぶはこんどいたじゃん」


 そして俺がほぐされている間に、ヤナさんはじめ、村のエルフたちが荷下ろししてくれたようで。

 ありがたやありがたや。


「タイシ~、ふっかつしたです?」

「大志さん、休み無しでしたからね」

「ギニャギニャ」

「さいきん、おつかれだったさ~」

「がんばりすぎだね! がんばりすぎ!」


 ハナちゃんやユキちゃんに、フクロイヌ。

 続いて子供のしっぽドワーフちゃんに妖精ちゃん。

 みんなでぽむぽむと、俺の体を叩いて調子を確認してくれている。

 どうやら、心配してくれていたみたいだね。


(つかれ、とれた~?)

「~?」


 あとは神輿が肩に乗って、もみもみしてくれている。

 ……わさわさちゃんは、俺の頭の上でわっさわさしているだけだけど。

 みんな、もう大丈夫だよ。体力は回復したよ。


 なんたって――オープニングトリプルマッチョで、ほぐされたからね!


 心配してくれたみんなに、大丈夫な旨を伝えよう。


「体力回復したから、ばんばん仕事できちゃうよ。みんなありがとね!」

「あや~、わかってないかんじです~」

「大志さん、そういう事では無くて……」

「がんじょうさが、なみじゃねえ」

「まだはたらくとか、ふるえる」


 あれ? みんな微妙な表情だけど……。

 なぜなの?



 ◇



 気を取り直して、今日は妖精さんとの楽しいイベント――お菓子作りを開催だ!

 これは楽しいイベントであって仕事じゃない。そう、ワークではなくホビーなのだ。

 息抜きであるのだから、休暇と言って差し支えない。


「というわけで、妖精さんたちとお菓子をつくって息抜きをするよ」

「若干腑に落ちませんが、息抜きになるなら……」

(ものは、いいよう~)


 ユキちゃんは腑に落ちない感じだけど、まあ本当の事で。

 こういうイベントは、とても良い息抜きなんだよ。

 ほら、謎の声も「物は言いよう」って言っているし。これでいいのだ。


「ハナもめいっぱい、たのしむです~」

「そうそう、みんなも目いっぱい、お菓子作りを楽しんでね」

「おかし! おかし!」

「きゃい~!」

「~」


 ハナちゃんや妖精さんたちは、目いっぱい楽しむぞオーラがみなぎっている。

 そうそう、それくらいのノリで丁度良い。

 神輿についてきたわさわさちゃんも、キャッキャとはしゃぐノリの良さだ。


 それじゃ、ノって来た所で。

 今日のお菓子レシピを発表しましょう!


「はいみんな、今日は――バームクーヘンを作るよ!」

「なにそれ? なにそれ?」

「どんなの? どんなの?」


 バームクーヘンと聞いて、妖精さんたち首を傾げた。

 みんなが食べたことのない、不思議なお菓子だよ。

 アゲハちゃんが楽しみにしていたから、まずはこれにした。


「まきまきおかしです~」

「見た目が面白くて、ふわっふわのお菓子なの。ほら、これがそうよ」


 お手伝いのハナちゃんとユキちゃん、まずは見本を見せる流れだね。

 見本があれば、どんなお菓子かは理解できるはずだ。


「きゃい~! ふしぎなかたち! ふしぎなかたち!」

「おかしなの? おかしなの?」

「しましまだね! しましま!」


 妖精さんたちはテーブルの上に置かれたクーヘンちゃんを見て、大盛り上がりだ。

 とっても不思議なこのお菓子、これから自作しちゃうわけだね。


 ……ちなみに、見本として用意した大量のバームクーヘンだけど……。


 その総重量は――なんと七百キログラムで、総額百万円。


 大手メーカーに発注して、なんとかこさえてもらった。

 しかしこれだけ用意しても、一人頭三十グラム程度しか行きわたらない。

 妖精さん物量の、すさまじさよ。


「みんな、これくらいの量を持って行って、味見してみてね」

「どうぞです~」


 そして、見本の配布が開始される。

 とはいえ、二万人に配るのは無理だから、セルフサービスで持って行ってもらう。


「きゃい~!」

「きゃいきゃい~!」

「きゃいきゃいきゃいきゃい~!」


 大騒ぎになるかな? とか思っていたけど、そうはならなかった。

 百人から二百人くらいのグループが自然と出来て、そのグループ代表者が一ロールを持っていく。

 あとは、グループ単位できゃいきゃいと分け合っているね。

 あまったら足りていないグループに分けてあげたりもしている。

 集まると、自然と協調や統制が生まれる、不思議な妖精さんたち。

 この協調能力があったからこそ、捜索活動でも連携して行動できたわけだ。


 ……鳥の群れや小魚の群れが本能で他の個体と協調し、群体を作るような。

 そんな習性を、妖精さんたちは持っているのかもしれない。

 ちいさな存在とは、そういう傾向があるのかも。


「おいしいね! ふわっふわだね!」

「あまいね! おもしろいね!」

「ふしぎなおかしだね! ふしぎ!」


 やがて、妖精さんたちが試食を始めた。

 サクラちゃんやイトカワちゃん、それとアゲハちゃんもバームクーヘンを抱えて、きゃいっきゃいだ。

 みんなでもむもむと、お菓子を堪能している。


(まきまきおそなえもの~)

「~~」


 神輿とわさわさちゃんもバームクーヘンをもらって、美味しそうに食べているね。

 全員に無事行きわたったようで、一安心だ。

 これで見た目と味は、わかってもらえたかなと思う。

 では次に、実際につくってみようじゃないか!


「みんな、どんなお菓子かはわかってくれたかな?」

「わかったよ! わかったよ!」

「これ、つくれるの? つくれるの?」

「どうやってつくるか、なぞだね! なぞ!」


 声をかけてみると、きゃい~って感じでお返事が来た。

 あまりに見た目が不思議なお菓子だけに、作れるかどうか不安だったり、作り方が想像もできない子もいるみたいだけど。


 ――でも大丈夫。

 これ、フライパンがあれば作れちゃうのだ!

 工程は簡単。フライパンでクレープみたいな生地を焼いて、ロールに巻き取る。

 これを何回も繰り返していくと、あの年輪みたいなケーキができあがるのだ。

 実は作るのが、思っているよりも難しくないお菓子である。


「じゃあ二人とも、手本を見せてあげよう」

「あい~!」

「お任せください!」


 ハナちゃんとユキちゃんが掲げたるは、ピッカピカの――アダマンフライパン!

 なぜユキちゃんも、アダマン調理器具を持っているかと言えば……。

 事前にバームクーヘン作りを練習したとき、ハナちゃんのピカピカフライパンを見て、羨ましそうなオーラが出ていたから。

 そんなユキちゃんにも、お料理道具を贈る運びとなったわけだ。

 ……いろいろお世話になっているから、お礼に贈るのはあたりまえだよね。

 とまあそんなわけで、アダマンフライパンを使って、バームクーヘン作りを開始だ。


「フ、フフフ……あと少し。もう一歩で……」

「そうだね、あと少しだね」


 ユキちゃんのフライパンの上では、生地が良い感じに焼けている。

 あと少し焼けば、ちょうど良いかもね。


「ええ! ゴールは近いですね!」


 焼け具合は……確かにもうちょっとでゴールだ。

 もう、生地を巻けるんじゃないかな?


「そろそろ良いかもしれないね」

「そ、そうですね。……いつぐらいが、よろしいですか?」


 いつぐらい?

 生地をロールに巻くのは、ユキちゃんがタイミングを測れば良いよね?


「それは、ユキちゃんが良いと思った時で問題ないよ」

「わかりました……責任重大ですね」


 バームクーヘンを巻くのに、そんなに責任を感じているのか……。


「あや~、ユキ、すごいきあいはいってるです~」

「たいへんだね! たいへん!」

「がんばって! がんばって!」

「ええ、頑張っちゃうわ!」


 そんな気合みなぎるユキちゃん、みんなの応援を背にくるくると生地を巻いていく。

 なんでこれほど、気迫がこもっているのだろうか……。


「……フフフ、努力あるのみ」


 ユキちゃん、もうちょっと肩の力を抜いても良いよ。

 お菓子作りだからね。お菓子作り。



 ◇



 前半はいろいろあったものの、ユキちゃんとハナちゃんのお手本を見て。

 妖精さんたちも、バームクーヘン作りに挑戦を始めた。

 みんなちいさなフライパンを使って、自作のちいさなかまどでまきまきしている。

 火力が適当な感じとは聞いていたから、弱火でチャレンジだ。

 こうすれば、まあ焦げる前に察知はできるよね。


「じょうずにできたよ! まきまきだよ!」

「できちゃった! できちゃった!」

「せいこうしたやつ~!」


 やがて、サクラちゃんやアゲハちゃん、イトカワちゃんがお菓子を焼き上げた。

 とってもちっちゃいけど、確かにバームクーヘンになっている。


「こうだね! こう!」

「いがいと、いいでき! いいでき!」

「できたよ! できた!」


 そして次々に、バームクーヘンが完成していく。

 手間はかかるけど、手順はシンプル。

 失敗する要素は、生地を焦がしちゃうくらいだからね。

 みんないい感じだ。


(ふわふわまきまき~)

「~」


 ……あと、神輿も順調にバームクーヘンを作れている。

 わさわさちゃんを屋根にのっけて、ご機嫌だ。

 謎の声も鼻歌を歌うくらいで、余裕も感じられる。


「かみさま、じょうずです~」

(いいかんじ?)

「いいかんじです~!」

(わーい!)


 さらに言うと、神輿もアダマン調理器具を使っているわけだ。

 だって、神様は調理器具を持ってなかったからね。

 せっかくだから、神様用の器具も作ってもらって、お供えしたのだ。

 しかも、ちいさなサイズではない。通常サイズ。

 そんな通常の大きさであるフライパンを、神輿は器用に操っている。


 ……見た感じは、すっごいシュール。


(できた~!)

「おいしそうです~」

「か、神様予想以上にお上手……」


 やがて焼きあがる、神輿バームクーヘン。

 手作りとは思えない、まん丸さ。


 ……神輿すごい。


(じさくの、おそなえもの~)

「~」


 そして上手く出来たのが嬉しいのか、わさわさちゃんと一緒にはしゃぐ神輿。

 ……楽しんで頂けて、何よりです。


 とまあそんな事がありつつ、続々とバームクーヘンは焼きあがって行き――。


「ちたまのおかし、つくれた! つくれた!」

「おもしろいね! おいしいね!」

「たくさんつくろうね! た~くさん!」


 ――全員が、作り方を覚えた。

 これでお菓子レシピの第一弾は、贈れたね。

 第二弾はまた今度、企画しよう。


「タイシ、ふわっふわのやつ、どうぞです~」

「美味しく出来ましたね。大志さんもおひとつどうぞ」

(おすそわけ~)


 最後に、ハナちゃんとユキちゃん、あと神輿から完成品のおすそ分けを貰った。

 みんな上手に出来ていて、いい感じだね。


「みんなのお菓子、美味しく出来ているよ。大したもんだ」

「うふ~、うふふ~」

(ほめられちった~)

「~」


 お菓子の出来を褒めると、ハナちゃんも神輿もキャッキャと喜ぶ。

 ……なぜか、わさわさちゃんも一緒に喜んでいる。

 まあ、楽しかったんだろう。


「フ、フフフ……いつにしようかしら。紹介するのは」


 そしてユキちゃん、出来上がりのお菓子をみつめてご機嫌だ。

 しかし、何を紹介するんだろう?

 若い娘さんの考えることは、お父さんにはわからないなあ。


 とまあいろいろあったけど、今日ものんびり平和な一日。

 この調子で、ゆっくり確実に、前に進もう。


 連れてきたしっぽドワーフちゃんたちのお引越しも、もうすぐ終わる。

 それが終わったら、また計画を立てないとね。


「計画は、順調……フフフ」


 ……ユキちゃんの計画は順調そうで、何よりだ。

 一体何の計画なんだろうね。


危機管理能力なんてなかった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ