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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第十七章 王の力
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第九話 全ては整った


「おしごと、がんばるさ~!」

「うけいれは、うちらにまかせるさ~」

「また、きてほしいさ~」


 色々あったけど、お仕事をすべて終えて帰途につく。

 冬眠できなかった緑しっぽちゃんたちや、偉い人ドワーフちゃんに見送られながら川を下る。

 当初の目的は全て達成したので、安心して戻れるね。


「これで、一連の懸念は解消できたね」

「あとはみつけて、つれてくるだけさ~」

「次はもっと大規模に捜索しよう」

「おてつだいするよ! おてつだい!」


 受け入れ先も問題がない事がわかったから、どしどしお引越しできるね。

 ただ、ひとつ懸念点もある。


「先に引っ越していた、あの船組と泳ぎ組の住居も、なんとかしてあげたいよね」

「とりあえずは、テントでも提供しとくか」


 ぽつりとこぼすと、高橋さんが俺のつぶやきを拾った。

 ……しかしテントじゃ、木の上に設営出来ないと思うけど。


「木の上にテントを張るの?」

「いや、今ある葉っぱの家さ、あの中でテントを張るんだよ」

「え? 家の中でテント?」

「そうだ。そうすりゃ雨風はしのげるぜ」


 高橋さんから大胆な案が出たけど、家の中でテントを広げるか……。

 まあ、確かにそれなら土台の問題は解決する。

 あとは雨漏り程度ならテントには浸水してこない。さらに、風はしっかり防いでくれるね。

 葉っぱの家を、フライシート替りにしちゃおうって事か。


「……悪くないかも」

「だろ? 小型のワンタッチテントなら、あの小さな葉っぱハウスの中でも幕営できるぜ」

「そうだね。ダメ元で試してみよう。今日帰ったら、さっそく発注しておくよ」

「それなら、届いたらまた海竜を使って運んでやろう」

「そうしよう」


 これで、冬眠失敗ドワーフちゃんたちの問題も、応急手当はできるかもだ。

 早い所用意して、提供してあげないとね。


 でも、あの冬眠失敗しっぽちゃんたちの状態を見て、大きな参考になった。

 送り届けてはいさよなら、では片手落ちだ。

 引っ越し先での第一歩につまづかないよう、手助けしてあげる必要はあるね。


 このうち、家の問題はなんとかなる。

 リザードマン建築隊に木の上まで運んでもらえば、あとはしっぽドワーフちゃんたちが何とかするだろう。

 となれば、やっぱり食糧か。とにかく、大量の保存食を調達しておこう。


 ――というわけで。


 今回の事で判明した事実を元に、また物資調達量を改善して。

 準備が整ったら――大規模捜索とお引越し事業、一気に進めよう!



 ◇



「たのしかったな~」

「ひさしぶりのたび、よかったわ~」

「あああああ」

「まんきつしました」

「あにめ! あにめみなきゃ!」


 ドワーフィンでの挨拶と今後の顔つなぎを終えて。

 ようやく村に戻って来た時には、夕方になっていた。


「タイシタイシ~、ゆうしょく、うちでたべてくです~」

「お、夕食のお誘い? それじゃあごちそうになっちゃおうかな」

「タカハシさんもユキも、いっしょにたべるです~」

「おう」

「ふふ、ハナちゃん一緒に食べようね」

「あい~!」


 ハナちゃんから夕食にも誘われて、和やかな一日の終わりになりそうだ。

 仕事も上手くいって、今日は成果が沢山あった一日だね。


「それじゃあ、きょうはカレーにしましょうか」

「良いねそれ、カナのカレーもどんどん美味しくなってるから」

「うふふ」


 カナさんとヤナさんも、仲睦まじい様子。

 今日のドワーフィン旅行で息抜きできたのか、二人ともにこにこ笑顔だ。


 それじゃあ、あとはゆっくり過ごそう。

 ――と、村へ向かって歩き始めたときの事。


「……ねえ、そのきのみ、だいじょうぶなの?」

「え? これすごくうまそうじゃん?」

「この、なぞのはっぱとかも、あぶなそうじゃない?」

「そうかな?」


 マイスターとステキさんが、なにやら袋をごそごそとしているのが見えた。

 それ……何?


「お二人とも、その袋の中身って……何です?」


 不穏な空気がしたので、確認しておかないと。

 すると――。


「これ、あっちのせかいで、おいしそうなやつをとってきたじゃん?」

「わたしは、とめました。とめましたよ」


 ――なんてことをおっしゃる。

 ステキさんは止めたようだけど、マイスターは止まらなかったようだ。

 もうすっごい、嫌な予感がするね……。

 明らかに袋からアレなオーラがでているけど、念のため現地の人に鑑定してもらおう。


「申し訳ないけど、あの袋の中にある木の実とか葉っぱとか草とか、大丈夫なやつか見て欲しい」

「わかったさ~」


 お母さんドワーフにお願いすると、てこてこと二人の所へ歩いて行った。

 そして、マイスターの持っている袋を、ぴょこっと覗き込む。


「……わ、わわわわきゃ~……。やばいやつばっかりさ~」


 案の定、ぷるぷると赤しっぽを震わせるお母さんドワーフだ。

 やばいやつしか、ないようだね……。


「むしろ、あんぜんなやつが、ひとつもないさ~」

「やっぱり」

「いつもどおりです~」


 お母さんドワーフが言うには、安全なやつが一つもないとな。

 ステキさんとハナちゃんも納得の、ポイズンマイスター平常運転でござる……。


「え? これとかうまそうじゃん?」

「それをおいしそうとおもうとか、ふるえる」

「ありえないです~」


 マイスターは、素で美味しそうだと思っている数々の危険物。

 ステキさんもハナちゃんも、即座に否定だね。


「それをたべたら、まちがいなく、アレするさ~」

「まじで?」

「どくのあぶらがたっぷり、なかにはいっているさ~」

「おわああああ!」


 お母さんドワーフにどんな物体か教えて貰って、ようやく事の重大さに気づくマイスター。

 慌てて袋を放り出しているけど、もうほんと、流石としか言いようがない。

 なんで挨拶旅行に参加したのかと思えば、これが目的だったのね。

 異世界に行ってまで、毒草マイスターしなくても……。


 というか、マイスターが持ってきちゃったこの危険物……どうしよう。


 ――――。


 その後、村人を集めて「この危険物どうしよう会議」を緊急開催。

 結果、マイスターが持ってきたデンジャー物体は……全会一致により「持ってきた当人が責任をもって保管する」ことに決定した。

 うかつに焼却するのも怖いし、ドワーフィンに廃棄するのもはばかられる。

 無事アレなやつの処遇が決定して、一安心だね。

 こうして雑に問題を解決し、めでたしめでたしとなった。


 ――さて、それじゃあ気を取り直して。


 お次は救助作戦を大規模化して、計画の遂行を早めるフェーズに突入だ。

 出来れば一週間くらいで、事を終えたい。


 村人やリザードマン世界、そして日に日に増えて行く妖精さんたちと一丸となって、取り組もう。

 いよいよ救助作戦は本番だ。

 根こそぎ冬眠ドワーフちゃんたち見つけ出して、みんな引っ越しさせちゃうぞ!



 ◇



 救助計画の大筋の流れができあがり、受け入れ先にも話を通してきた。

 これにより、大規模作戦の展開が可能となる。

 ひとまず数百人ほどを保護したのち、隣の湖へと送る計画となった。


 というわけで、これから大規模捜索、迅速じんそく保護の計画を実施する。

 今回はなんと、妖精さんを――五千人も動員しちゃうよ!


 …………。


 ――そう、増えたのだ。

 知らぬ間に、妖精さんが二千人くらい、増えていたのだ……。


「わたしたちは、おるすばん? おるすばん?」

「はねをなおすひつようが、あるんだって! あるんだって!」

「なおったら、てつだいましょ! てつだいましょ!」


 脆化病治療がまだの妖精さんを除いても、五千人を動員できてしまう。

 恐ろしいほどに、増殖していた妖精さんたちであった……。


 ――にぎやかで楽しいね!



 ◇



「それでは、これから捜索を始めたいと思います」

「いってくるね! いってくるね!」

「みつけたら、おしらせするね! おしらせ!」

「おまかせ~」


 ドワーフィンに指令所を設営し、準備完了。

 まずは妖精さんたちによる、大規模ローラー作戦を展開だ。


「これだけの人数だと、壮観ですね……」

「あや~、まいにちふえてるです~」


 約五千人の妖精さんたちが張り切る様子を見て、ユキちゃんもハナちゃんもお目々まんまるだね。

 さすがにこれほどの人数だと、たしかに大迫力だ。

 というか、大勢の妖精さんがキラキラ光るから、なんか昼みたいに明るい。

 物量は正義である。


「俺らも、いつでも出動できるぜ」

「たくさんあつめてきました!」

「みつけしだい、むかいます!」

「がうがう」

「が~う~」


 リザードマン部隊も、百五十人動員した。

 十人で一つの隊を作るので、やろうと思えば十五もの部隊を同時展開できる。

 休憩や待機も必要なので、同時に展開するのは八部隊までにするけど。

 この一部隊には四頭の海竜が協力するよう計画しているけど、今日は四十頭参加してくれた。

 うまいことローテーションさせて、負担を減らしてあげよう。


「ぎゃう~」


 あとは海竜ちゃんもゲストとして参加だ。

 特にお仕事はしないのだけど、ご両親が活躍する姿を見せたいかなって思ったわけで。

 かっこよく救助して来る姿を見れば、あの二年半の離別も無意味なものではなかったと、そう思えるかもしれない。


「海竜ちゃん、お父さんとお母さんのお仕事、しっかり応援してあげてね」

「ぎゃう~!」


 海竜ちゃんに話しかけると、前ひれをぱたぱたさせて応じてくれた。

 元気いっぱい、良い表情だね。なでなでしてあげよう。


「ぎゃう~」

「ほんで、おれらはどうすんの?」

「たびをすればいいのかしら」


 海竜ちゃんと戯れていたら、平原の五人衆が話しかけてきた。

 彼らは、今現在構想中の計画を説明するためにご足労そくろう頂いた。

 何をしてほしいのか、構想を聞いてもらおう。


「えっとですね、みなさんには……もしかなり遠くで要救助者が発見された場合に、大活躍して頂きたくて」

「かなりとおくで?」

「なにをするの?」

「くわしく」


 平原の五人衆にお願いしたいのは、中継キャンプの運営だ。

 そうとう遠くで発見されてしまった場合、その日のうちにこの洞窟まで連れてくるのは……ちょっと厳しい。

 そこで、いくつかの手頃な陸地に中継キャンプを用意する。

 遠方のしっぽちゃんたちは、いったんこの中継地点に集めて、ある程度の人数になったら一気に連れてくる。

 これにより、捜索とは違って人員を動員しにくい輸送を効率化する。


 この中継キャンプが必要になったとき、旅慣れている彼らが大いに助けになる。

 知らない土地で、平然とキャンプができ、知らない人が沢山いても物怖ものおじしない。

 連日保存食でも美味しく食べちゃう、そんな平原の人たちが……適任だと思ったわけだ。


 ――と、こんな考えを説明したところ……。


「おれら、うってつけ!」

「たび! じんめいきゅうじょのたび!」

「もえるうううあああああ!」

「たべもののしんぱいがないのも、いいな!」

「あにめはよやくろくががあるので、もうなにもこわくない!」


 平原の焼き物五人衆の熱気がすごくなった。

 みなさん燃えていらっしゃる。人命救助の旅、という点がツボのようだ。

 これはお任せしても、大丈夫そうかなって思う。


 でもあにめさん……そのセリフは、魔女っ子アニメではフラグが立つやつですよ。

 うかつに契約したらあかん方面のやつです。


「あ! おれらのなかまもさそっちゃわない?」

「いいかも!」


 ……あれ? いや、まだ遠くの人たちを発見していないわけで。

 実際に中継キャンプを作るかは、構想段階でしてね。


「むらにいるひと、つれてくる!」

「ねこそぎひっぱってくるわね!」


 あ! ちょっと待って! まだ仲間呼ぶの早いから!

 構想を話しておきたかっただけだから!


 ――しかし、止める間もなく……。


「ひとだすけのたびだって!」

「たぎるな!」

「てつだうてつだう!」


 平原の人たちも増えたでござる。

 まあ、みなさんはしばしの間、待機をしていてくださいだね。


「がんばるぞ~!」

「たくさんたすけようね!」

「じゅんびしとこう!」


 ……あ、そこでテントを張っちゃうの?

 いや、村で待機して頂いて構いませんので……。


 …………。


「あや~、おおごとになってきたです~」

「どんどん人が増えて行きますね」


 ハナちゃんとユキちゃん、どんどん規模がでかくなる救助隊の様子を見て、お目々まんまる。

 あれだよ、物量は正義だよ。ジャスティスなんだよ。たぶん。


 ――よし! それじゃあそろそろ、捜索を開始しよう!

 ドワーフィンでの冬眠しっぽちゃん大規模救助作戦、開始だ!



 ◇



「みつけたよ! みつけたよ!」

「おっきなしゅうらく~」

「たくさん! たくさん!」


 さすが五千人も手伝ってくれるだけあって、見つかるわ見つかるわ。

 捜索開始から一日経ったところで、ちいさな集落が四つ、大きな集落は二つ確認された。

 推定すると、現在八百人規模の要救助者が発見されていることになる。


 捜索範囲は、慣性航法装置の履歴りれきを見ると……半径五十キロを網羅もうらしている。

 これからじょじょに範囲を広げて行き、最終的に灰化した湖を起点に半径二百キロは網羅したい。

 現在のペースで行けば、捜索なら十日もあればカタがつくかと思われる。


「妖精たちの捜索が早すぎて、俺らがおっつかねえぜ」

「すごいでしょ? すごいでしょ!」

「くろいはこ、おわたし~」

「あんないするよ! あんない!」


 妖精さんが持つ、驚異の捜し物見つけちゃう能力のおかげで、救助班が追いつかないほど。

 ひとまず近間にある小さな集落をまず救助しに行き、遠くの集落や大きなところは後回しにする。

 これら後回しにした箇所は、慣性航法装置の情報を元に効率的に巡回できるよう調整する予定だ。


「わきゃ~! ここがひなんばしょさ~?」

「おじゃまするさ~」

「みそラーメン、おいしかったさ~」


 そうしているうちにも、救助班が小さな集落の人たちを連れてくる。

 一つの集落につき、家の取り外しと荷揚げ、さらには輸送も含めて六時間ってところかな。

 引っ越しの説得時間は……多分三十分もかかっていないだろう。

 ほいほいついてきちゃうからね。お父さん心配だよ。


「それじゃあかわいこちゃんたち、おさかなのいるみずうみへ、いきましょ~!」

「わきゃ~! おさかなさ~!」

「いくさ~!」


 そんな避難民たちを、平原の動物好きお姉さんが誘導していく。

 今度はお姉さんにほいほいついて行っちゃう、黄色しっぽドワーフちゃんたちだ。

 今日はゆっくり、湖畔リゾートで過ごしてね。


「タイシさん、これでちゃんと、もくてきちまでいけましたよ!」

「すっごいべんり! ずれはちょびっとですね」


 そうしてほいほいついていく子たちを見ていると、救助隊リザードマンがタブレットを持って話しかけてきた。

 あれには慣性航法装置の情報を元に、タグを打った場所までの距離や方角を表示する機能を実装してある。

 ソフトウェアをなんとかこさえて、雑なUIでかぶせた急造品だけど……動いてはいるっぽいね。

 ドワーフィンの自転と公転による誤差も除去できているようで、ほっと一安心だ。


 うん、今の所順調だね。

 この調子で、捜索範囲拡大や中継キャンプの設置、さらに人員追加を計画していこう!




 ◇



 大規模作戦開始から、三日。

 現在捜索完了範囲は、洞窟から半径百キロ程。順調に要救助者発見中。

 三十キロごとに中継キャンプを設けて、キャンプごとに要救助者の保護を開始した。

 順調順調。今の所問題なし。


「はじめまして! はじめまして!」

「はなしをきいてきたよ! おてつだいだよ!」

「おだんご! おみやげのおだんごだよ!」


 あと、妖精さんがまた増えた。きゃいきゃいして可愛い。



 ◇



 五日目。

 集まった千二百人の避難民を、順に隣の湖まで送り届ける作戦を開始。

 一日五百人は送り届けられるので、三日もあれば全員のお引越しが出来る。

 それと並行して、捜索活動や中継キャンプへの輸送、キャンプから湖畔リゾートまでの輸送を行う。


「というわけで、みなさんを隣の湖に送ります」

「おねがいするさ~」

「たすかったさ~」


 送り届ける人たちに挨拶をして、別れとなる。

 ちょっとさみしいけど、いずれまた会えるのではと思う。

 そうして送り届けようとしたときの事。


「おせわになりっぱなしで、もうしわけないさ~」

「これは、うちらからの、おれいさ~」

「うけとってほしいさ~」


 避難民ドワーフちゃんたちから、お礼の品を受け取って欲しいと言われた。

 製錬済みのあの謎金属だったり、なんかの宝石だったり、良くわからない物質だったり。

 いま渡せる精いっぱいの贈り物を、差し出してきた。


「無理はしないでも良いんだよ。みんなは、これから大変なのだから」

「これくらいなら、へっちゃらさ~」

「また、むこうでさがせばいいさ~」

「いまは、たべものとフネよりきちょうなもの、ないさ~」


 どうやら無理はしていないようなので、ありがたく受け取ることにする。


「みんなありがとうね。大事にするよ」

「そうしてほしいさ~」

「きんぞくは、えんりょなくつかってほしいさ~」


 そうして気持ちのこもった贈り物を置いて、みんなは旅立っていった。

 あっちについたら、無理しないで過ごしてね。


 しかし、こちらは休む暇はない。

 また次から次へと、避難民を発見しては連れて来るを繰り返す。

 一人も残さず、見つけて連れてこないとね。


「こんにちは! こんにちは!」

「うわさをきいて~」

「おうさま! おうさま!」


 あと、妖精さんがまた増えた。賑やかで楽しい。



 ◇



 七日目。


「きゃい~」

「きゃい~きゃい~」


 妖精さんがまた増えた。捜索半径はさらに広がり、密度も高い。

 要救助者がどしどし見つかる。妖精さん凄い。


「きゃい~」

「おてつだいにきたよ! おてつだい!」

「おさがししましょ~」


 ――と思っていたら、また増えていた。

 おかしい。増えすぎていないだろうか?


 しかし物量は正義。ジャスティスなのだから。



 ◇



 八日目。


 よ、ようせいさんが、またまた、ふえた……。

 かわいい。

大志、思考停止

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