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エルフのハナちゃん  作者: Wilco
第十章  えるふのなつやすみ
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第十九話 スピードの向こう側、そこにいるもの


 海洞探検のはずが、突如謎の世界でのトップスピード大会となった。

 目指すは遠くにきらめく謎の光。

 海竜ちゃんと俺は、全力でそちらに向かっている。


「大志さん! ここって一体なんでしょうか!」

「全然わからない! でも、ここは最近水没したみたいだ!」


 チラリと水底を確認すると、そこは花が咲き乱れている。

 水中でこんな咲き方をする花は、ふつうあり得ない。

 せめて水面まで茎を伸ばして水中から脱して、それから咲くのが合理的だ。

 水中で花を咲かせたところで、なんの意味も無い。

 花を咲かせるのは虫を呼ぶため、受粉するためなのだから。


 たとえここが異世界でも、花を咲かせる意味と必要性が変わるとは思えない。

 水中で受粉する手段があるなら、花を咲かせる必要が無い。

 生物とは、ある一定の合理性に基づいて活動しているものだ。

 ……そうだと良いな。


 まあ、細かいことは後にして、今は全力で光を目指そう。

 謎の声は急いでといっていたから、きっと残された時間はそれほど無い。

 ――もっとスピードを上げよう!



 ◇



(とまって! とまって~!)

「みんな! とまるです~!」


 三十分ほど全力で移動した後、謎の声から停止の指令だ。

 慌てて急停止する。

 このカヌーとオールすごいな、こんな急制動にも耐えてるよ……。

 並の出来じゃ無い。こいつは使える。


「大志さん、あそこに光が! 光が見えます!」

「ちかづいてきたです~!」

「ぎゃう?」


 そうしてエルフカヌーの出来に関心していると、ユキちゃんとハナちゃんが指をさして大騒ぎだ。

 どうやら目的地までかなり近づいたみたいだね。

 ハナちゃんとユキちゃんの指さす先に、百メートル先くらいに謎の光が輝いていて……そして――ふっと消えた。


「あや! ひかりきえちゃったです~!」

「到着したってことかな?」

「なんでしょう……なんにもありませんよね?」

「ぎゃう」


 謎の声に言われて急停止したけど、まわりは相変わらず水しか無い。

 そして水底には相変わらずの咲き乱れた花。

 ここで何をするのか、それとも待っているのか……。


 そうしてみんなで困惑していると――。

 ――ふと、ハナちゃんの耳がぴこっと動いた。


「タイシ! なにかおよいできたです!」

「何か? 音が聞こえたの?」

「あい~! ぱしゃぱしゃいってるです~!」


 ハナちゃんのすーぱーエルフ耳が、何かの音を捉えたようだ。

 どうやら泳いでいるようで、その音を拾ったのかな?


 しばらく耳を澄ませて、音を聞いてみる。


 ……。

 …………――。


 ――聞こえた! 確かにぱしゃぱしゃと水音がして、こっちに近づいてきているようだ!


「確かに何か近づいてきてるね……しばらく待ってみよう」

「あい~!」


 ということで、成り行き任せに待ってみることに。


「何が来るんでしょうか……ちょっと怖いですね」

「大丈夫だよ。こっちには神様もいるんだから」

「え、ええまあ……」


 ユキちゃんは不安で仕方が無いようだけど、これは神様の思し召しで起こったことだ。

 そうそう変なことにはなるまい。


 そうしてしばらく待っていると……やがてなにかが泳いで近づいてきた。

 あれは――。


「ギニャ~! ギニャ~!」


 ――フクロイヌ!

 なぜ、フクロイヌがここにいるんだ!


「あややややや! フクロイヌがいるです~!」

「ええ!? 大志さんホントですか!?」

「ああ、ホントだ。フクロイヌが泳いでる」

「ぎゃうぎゃう!」


 あまりの出来事に俺もみんなもビックリ仰天だけど、慌てている暇はあまりないな。

 フクロイヌがおぼれかかっている。助けてあげないと!


「早く助けてあげよう、フクロイヌのところに行くよ!」

「いくです~!」

「ぎゃう!」


 急いでフクロイヌの所に向かって、カヌーに引き上げてあげる。


「ギニャ! ギニャニャ~ン!」


 カヌーに引き上げられたフクロイヌは、大喜びでしがみついてきて顔をぺろぺろと舐めてくれた。

 まだまだ元気があるから、大事には至っていないね。

 ……間に合って良かった。


 しかし、神様が急いでいた理由はこれなのかな?

 確かに、フクロイヌはおぼれかかっていたのであまり時間的猶予が無かった。

 そして俺たちが移動を開始した地点からここまで、感覚的に数十キロは離れている。

 これ……。

 俺と、海竜ちゃんのトップスピードがなければ――間に合わなかったかも。


 ――あ! そういえば佐渡に来てから、謎の声の発言内容がなんだかおかしいときがいくつかあった。

 たしか「ひっぱるの、いいかも」とか「いいやりかた、みつけた」とか……。


 もしかして……。

 もしかして、神様は遊んでいたように見えて。


 ――ずっと、このフクロイヌを助ける方法、探していたのかも知れない……。


 神様、俺たちの知らないところで、ずっと頑張っていたのかも。

 もしそうだとしたら、本当に凄い神様だ。

 こんな神様、見たこと無いよ。


「フクロイヌを助けるためにここまで来ちゃうって、この神様凄いね」

「あえ? フクロイヌをたすけるです?」

「今の状況からすると、そうかなって思うよ」

「そうですか~。かみさま、すごいです~」

(それほどでも~)

「ギニャ~」


 神様を褒めたら、神輿がぴっかぴか光った。

 謎の声ももう慌てていないから、もう大丈夫のようだね。

 フクロイヌも元気だし、一安心だ。


 さて、それで一安心したところで、一つの問題が。


「それで、俺たちこれからどうしよう」

「どうするですかね~」

「ぎゃう」

「え? どうするというと? まさか……大志さんノープランですか?」

「有り体に言うとそうだね」

「ええ……?」


 実はもとの佐渡の洞窟に帰る方向も、分かりません。

 だって急いで来たからね。あっはっは。


 ……ほんとどうしよう。



 ◇



 なんとか帰れました。

 どっちに行ったら良いのか困っていたら、また遠くが光ったのでそちらを目指して一直線。

 すると、もとの佐渡の海洞に出てきたわけだ。


「あれ? タイシさんさきにいったはずでは……」

「なんでうしろから?」

「ハナもいっしょにうしろから? なにがあったの?」


 そうして元の洞窟に戻ると、どうやらほとんど時間が経っていないようだった。

 さらにみなさんの後ろに流れ着いたので、きょとんとした顔で見られている。

 そして――。


「――ギニャ~」

「え!? なんでフクロイヌがここに?」

「むらにいるはずでは?」


 カヌーに同乗していたフクロイヌを見て、みなさんびっくり顔に。

 俺もなぜフクロイヌがあの場所にいたかは分からないので、経緯だけを説明する。

 かくかくしかじか。


「そんなことが……」

「ほんとですか?」

「にわかには、しんじられないけど……フクロイヌがいるからな~」

「ギニャン」


 その話を聞いたみなさん、首を傾げて不思議そうにフクロイヌを見つめた。

 みんなの注目を浴びて嬉しいのか、フクロイヌはしっぽをふりふりだね。

 おぼれていた影響もないようで、ほんと良かった。

 まあ、この話は良くわからないことだらけだ。

 ひとまず何とかなったぽいので、新しい仲間を加えて洞窟探検を再開しよう。


「良くわからない事がありましたが、洞窟探検を再開しましょう。考えるのは後で」

「たんけんするです~」

「ぎゃうぎゃう」

「ええ……?」


 ユキちゃんは困惑顔だけど、せっかくの洞窟探検だからね。

 ちょっと不思議なことがあったからといって、中止する理由も無い。


「おう大志、なんかあったみたいだけど……まあ大丈夫だよな?」

「ちょっとフルスピードを出したくらいだからね、大したことないよ」

「じゃ気を取り直して、探検再開だ! 先導するぜ」

「頼んだ」


 高橋さんから確認が来たけど、まあ大丈夫だ。

 それじゃ、予定通り洞窟探検、再開しますか!



 ◇



「すごかったです~」

「うみのどうくつって、すごくきれいなんですね」

「みずがあおくて、まるでべつのせかいにいるみたいでした」


 海洞探検は大好評だった。

 みなさんキャッキャと大はしゃぎで、探検の興奮冷めやらぬ様子だ。


「ギニャ~」


 そして良くわからぬまま仲間に加わったフクロイヌも、なんだか楽しそうだ。

 みんなと一緒に遊べて、嬉しいのかも。


「まるで何事も無かったかのように……。みなさんタフですね……」

「ユキ、おつかれがおです~」

「ぎゃう?」


 しかしユキちゃんは、いきなりの不思議体験にお疲れの様子だ。

 体力は使っていないから、気疲れかもね。

 ここは一つ、前向きに考えてもらおう。


「ユキちゃん。むしろ、貴重な体験が出来たと考えたら凄くない?」

「貴重な体験ですか?」

「そうそう。あんな体験、普通出来ないよ。一生に一度かもね」

「……そう考えるとまあ。……得したかもしれませんね」


 お、ユキちゃん元気が出てきたね。

 気が抜けたのか、頭に可愛らしいもふもふが見えるよ。

 俺がもふもふを見えてるって気づいてないようだけど、まあ内緒にしておこう。


「ちなみにタイシさん、おれのじまんのフネ、やくだちました?」


 おっちゃんエルフは自分のカヌーの出来が気になったようで、自信なさげに聞いてきた。

 良い出来なので、もうそのまま使った感想を伝えよう。


「それはもう。これはいいフネですね。まっすぐ進みますし、もの凄い速度を出してもビクともしない。良い腕してますよ」

「それはよかった~。うれしいな~」

「今回はこのフネに大いに助けられました。自信を持って下さい」

「そうですか! そうですか!」


 おっちゃんは、もう凄いえびす顔になった。

 こっちの技術で同程度の物を作るとするなら……出来なくはないけど、大手が研究を重ねないと無理だろうな。

 カヌーでこれほどの耐久性と精度の両立は要求されないから、恐らくどこも作ってはいない。

 エルフ工芸製品の凄さ、こういう面で光るわけだ。


 しかし不思議に思う点も一つある。

 見た限りでは、あっちのエルフの森でここまでのカヌーが必要になる要素が見当たらない。

 大きな川もなかったし、俺の知る範囲だけだけど大きな湖もなかった。

 なぜ、ここまでのカヌーを作る必要があったのだろうか。

 文化的な物で生まれたのか、それとも……。


「タイシタイシ、これからどうするです?」

「ギニャ?」


 エルフカヌーについて考えていると、ハナちゃんから今後の予定について質問が来た。 俺のカヌーに乗っているフクロイヌも、俺の方を振り返ってしっぽをふりふりだ。

 フクロイヌが新たに参加したけど、特に予定変更はしなくても問題ないかな。


「予定は特に変わりは無いかな。これからフクロイヌも一緒にお昼を食べて、それからまた海遊びだよ」

「フクロイヌ、いっしょです~」

「ギニャ~ン」

(よかったね~)


 フクロイヌも一緒と伝えると、ハナちゃんお耳ぴっこぴこになった。

 神輿はぴかぴか光って、フクロイヌもくるくる回る。

 みんな大喜びだね。

 さて、それじゃ陸地に戻ってお昼にしよう。


「みなさん、フクロイヌが仲間に加わりましたが予定に変更はありません。これからお昼にしますので、沢山食べて力をつけましょう」

「「「わーい!」」」


 お昼と聞いて、食いしん坊エルフのみなさんキャッキャする。

 今日のお昼は浜辺でバーベキューだ。

 フクロイヌも途中参加したから、みんなでワイワイギニャギニャとよりいっそう賑やかになるね。



 ◇



 海洞から異世界に渡り、フクロイヌを救出するという不可思議体験。

 そんな出来事があったとは言え、つつがなくイベントは進行していく。

 昨日言ったとおり、今日のお昼はハナちゃんと焼きそば作りだ。


「それじゃハナちゃん、焼きそばを作るよ」

「がんばるです~!」

「わたしたちも、おてつだいします」

「てつだうの」

「やきそば、つくっちゃうわよ~」


 ハナちゃんの他にいつもの奥様方も参加し、いざ焼きそばを作りましょう!

 ……とはいえ、野菜を刻んで炒めて、あとは麺を投入してまた炒めるだけ。

 特に気をつけることも無い簡単お料理だ。


 それじゃ、まずはお野菜を刻んでもらおう。


「最初はこれらのお野菜を刻んで、食べやすい大きさにします」

「やさいいためとおなじです?」

「同じだね。特に気をつけることは無いから、ハナちゃんの思うとおりで良いよ」

「あい~! おやさいきざむです~」


 さっそく、トントンとお野菜を刻み始めるハナちゃんだ。

 六月頃、カナさんにお料理を習い始めたときとは違って、手つきがこなれてきているね。

 ハナちゃん、確実に成長が見受けられる。


「ハナちゃんお野菜切るの上手くなったね~」

「えへへ」


 手並みを褒めると、ハナちゃん耳がでろんと垂れて、てれてれになった。

 てれてれハナちゃんだね。

 しかし、てれながらもお料理の手際は変わらない。

 安定した手つきだ。


「タイシ、おやさいきれたです~」

「わたしもできました」

「みんなできたわ~」


 しばらくして、みなさんお野菜を刻み終わった。

 次は火が通るまで炒めて、それからお肉を投入だね。


「それじゃ次は炒めましょう。これも思うとおりで良いですよ」

「あい~!」


 ハナちゃん、キャッキャしながらお野菜をフライパンに投入していく。

 ちゃんと芯のあるもを先に投入しているあたり、ここでも手際の良さが出ている。


「ハナちゃん、おりょうりうまくなったわね~」

「まいにち、おてつだいしてるです~」

「えらいの」

「うちもたすかってます。かぞくがおおいもので」


 奥様方と一緒に、ハナちゃんにっこにこで野菜を炒めている。

 みんなに褒められて、やっぱりてれてれハナちゃんだね。

 かわいいエルフ耳の角度が、どんどん垂れ下がってきてるよ。


 そうして和気藹々と野菜を炒めてお肉を投入し、いよいよ仕上げだ。

 麺を投入して、粉末ソースで味付けだね。


「お野菜とお肉を炒め終わったら、いよいよ麺の投入です」

「きたです~!」

「なにか、きをつけることはありますか?」

「特にありません。麺とこの粉を入れて炒めれば、もう完成です」

「かんたんです~!」


 ということでさっそく麺と粉末ソースを投入し、野菜と絡める。

 途端にふわっとソースの香りが漂い、一気に食欲を刺激する。


「あや! いいにおいです~」

「これはたまりませんね」

「おなかすいてきた~」

「かんたんおりょうりとか、すてき」


 焼きそばソースの匂いに、見学者のみなさんもうっとりだ。

 お腹もグーグー鳴らして、焼きそばの出来上がりを期待を込めた眼差しで見つめている。


 ……そろそろ良いな。それじゃ、焼きそばの出来上がりだ!


「もう出来上がりましたよ。さっそく配って、みんなで食べましょう」

「やきそば、できたです~!」

「これはかんたんでいいですね」

「むらでも、つくってみたいの」

「おみせでもだしたいわ~」


 ハナちゃんも奥様方も、焼きそばの手軽さに大はしゃぎだ。

 ナノさんと腕グキさんも、村で作りたいって行ってるね。

 村に新たな料理が加わるから、より一層食生活が豊かになるな。


 さて、みんなに配り終えたら、ひとまず焼きそばを頂きましょう。

 その間にバーベキューも焼いておけば、焼きそばを食べ終わる頃にはバーベキューも食べられる。

 お腹いっぱい食べましょう!



 ◇



「やきそば、おいしくできたです~!」

「ハナちゃん上手に出来てるよ、お料理上手だね」

「うふ~。タイシもっとたべるです~」

「てんこもりになりましたね」

「おんなのこだもの」


 ハナちゃんの焼きそばは上手に出来ていたので、みんなでおいしく頂く。

 そしておいしいよって褒めたら、どこからか大量の焼きそばが出てきて……俺の皿はメガ盛りになった。

 ……その分量、いつの間に作ったの?

 持ってきた食材、そんなにあったっけ?


(できたてやきそば~。おいし~)


 そして横では、同じくメガ盛り焼きそばを堪能する神様が。

 新たな技法としてちょっとずつお料理を持って行くのを覚えたようで、メガ盛り焼きそばがちょっとずつ消えていくね。

 一緒に食べている感があって、これは良いかもだ。


 ……神様も地味に成長してるかも。


「あんなかんたんにできるのに、うまいな~」

「やきそば、かんたんてがるでおいしいとか、すてき」

「これ、やさいもいっしょにたべられて、いいな~」

「ほら、フクロイヌもおたべ」

「ギニャニャ~ン」


 他のみなさんも、焼きそばをおいしそうにもぐもぐ食べている。

 自分たちで作った物だから、美味しさもひとしおかも知れないね。

 みんな笑顔で、ウッキウキだ。

 そしてフクロイヌも焼きそばを貰えて、しっぽふりふり大喜び。

 賑やかなお昼になったね。


 そんなこんなで、みんなでワイワイとお昼を食べていく。

 まだバーベキューもあるから、沢山食べて鋭気を養おう!


「ギニャ、ギニャギニャ」


 もぐもぐとバーベキューを堪能していると、俺の所にもフクロイヌがおねだりにやってくきた。

 その姿は元気いっぱいで、さっきまで謎の世界でおぼれていたとはとても思えない。

 しかし、一体なんであんなところにいたのだろうか……。


「君は、どうしてあの世界に居たのかな?」

「ギニャ?」


 問いかけると、首を傾げて上目遣いになるフクロイヌだ。かわいい。

 かわいいけど、理由は分からないままだね……。

 まあ、お肉を食べてね。沢山あるからね。


「ギニャニャ~」


 お肉をあげると、大喜びでかぶりつくフクロイヌだ。

 しっぽふりふり、もうご機嫌だね。


「タイシタイシ。フクロイヌ、これからどうするです?」

「ギニャ~」


 フクロイヌと戯れていると、ハナちゃんがぽてぽてとやってきた。

 この予定外の参加者の今後について、心配しているみたいだね。

 ……別に何が変わるわけでも無い、フクロイヌと一緒に海遊びをしよう。

 せっかく来てくれたんだから、遊ばない手はないよね!


「フクロイヌと一緒に、海で思いっきり遊ぼうよ。きっと楽しいよ」

「あや! いっしょにあそぶです?」

「そうそう。海を怖がっていないみたいだから、一緒に泳いだり浜辺を走ったり、楽しく過ごせるよ」

「ギニャ!」

「いいかもです~」


 フクロイヌと海遊びを提案すると、ハナちゃんとフクロイヌはぴょんぴょんした。

 ハナちゃんの顔はもうウッキウキ、フクロイヌもギニャギニャだね。


 良くわからない事が多いけど、今は気にせず遊ぼう。

 こんな機会、滅多にないからね。


 新たな仲間と海遊び、これ絶対楽しくなるから。

 間違いない。

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