第一話 ユキ、変です?
みーんみんみんみん。セミが元気に鳴いています。
村は、夏本番!
青い空、遠くに見える入道雲、そしてじりじりと照りつける太陽。
これでもかという位の、夏。
お婆ちゃんが孫の為に麦茶を量産する季節の、到来です!
そんな灼熱の中――。
「ああああ……あづいです~」
「ギニャ~……」
「ミュ?」
――ハナちゃんとフクロイヌ、おうちのテラスでぐでっと伸びています。
ハナちゃん達が暮らしていた森は常春の環境でしたので、こんな暑さは初めてです。
初めて経験する日本の夏に、ぐんにゃりなのでした。
何故かそんな中に、あの羽の生えたネコちゃんがまじっています。
でも、ネコちゃんはこの暑さでも平気そうですね。
暑さにぐにゃるハナちゃんとフクロイヌをしり目に、しっぽを立ててご機嫌な様子。
そして、ハナちゃんがこんなに暑い中、なぜおうちのテラスに居るかといえば……。
「タイシ~、まだ来ないですか~……」
「ギニャ~」
そう、大志を待っているのです。
ここで耳を澄ましていれば、大志がやってきてもすぐに分かるのでした。
そんな感じでぐんにゃりしながら大志を待つハナちゃんでしたが……。
ふと、お耳がぴこん! と立ちました。
ぶろろろろ。
ハナちゃんの耳がとらえたのは、いつもの車の音です。
大志が村にやってきました!
「タイシ来たです~!」
「ギニャ!」
「ミュ~!」
暑さでぐにゃっていたのも吹き飛んだ様子で、ハナちゃん元気に広場に向かいます!
フクロイヌもネコちゃんも、そんなハナちゃんの後にトテテテっと続きます。
さあ、みんなで大志に飛びつきましょう!
◇
「タイシ~! 待ってたです~!」
「ギニャニャ~!」
「ミュ~!」
大志が車から降りて来るなり、ハナちゃんと残りの二匹が飛びつきました!
「おっと。みんな、こんにちわ」
「こんにちわです~」
「ギニャ」
「ミュ」
全員難なく受け止めて、ハナちゃんをひょいと肩車してあげる大志でした。
フクロイヌとネコちゃんは大志にしがみついて、いらっしゃいの挨拶です。
凄く、暑そうですね。
「……タイシさん、あつくないですか? それ」
助手席から、雪恵も降りて来ました。
ハナちゃんと毛玉二つを装備した大志を見て、ふふっと微笑みます。
「ぶっちゃけあつい」
「暑いです~」
「けどまあ、このじきあついのはあたりまえ、きにすることじゃないね」
「ギニャ」
「ミュ~」
暑くてもおおらかに振る舞う大志に、ハナちゃんも動物達も遠慮なく甘えています。
でも大志、汗だらだらですけどね。
「ふふ。タイシさんらしいですね」
微笑ましい光景に、雪恵は自分のハンカチで大志の汗を拭きつつ、ふんわりと笑顔です。
のんびり和やか。暑いけれど、今日も村は平和です。
「そうそう。きょうはみんなにおみやげがあるから、たのしみにしててね」
「あや! お土産です?」
「そうそう。あついときには、ぴったりのおみやげだよ」
「楽しみです~」
暑いときにぴったりのお土産、楽しみですね。
さて、どんなお土産かな?
◇
「なつといったらこれ! かきごおりです」
「つめたくておいしいですよ」
お土産があると聞いて、エルフ達は集会場に集まっていました。
大勢集まったので、より一層暑くなりました。
皆汗をふきふき、暑さに参っているご様子。
そんな皆に大志と雪恵が見せたのは――でっかい氷とかき氷器です。
暑い夏には、ぴったりのお土産ですね。
クーラーボックスの中にあるドライアイスから――もうもうと冷霧が出ていて、見るからに涼しそうです。
「あの透明なやつ、なんだろ」
「あれ、食べられるの?」
「楽しみ~」
「かっこいい」
氷を見たことが無いエルフ達、でっかくて四角い氷に興味深々ですね。
約一名、かき氷器のメカに首ったけな方もおりますけど。
そんな興味津々のエルフ達には、ひとまず氷の説明です。
「これはこおりといって、みずをひやしまくって、かためたやつです」
「ああ、前に言ってましたね。これがそれですか」
「そうです。これがその、みずがこおったものなんです」
ヤナさんは前の話を覚えていたようで、氷を上から下から覗き込んでいます。
前に聞いたときは半信半疑でしたが、実物がここにあります。
ようやく本当の事だと、理解出来たのでした。
「あれがそうなんだ!」
「水があんなふうに固まるとか、震える」
「最近、俺の自慢の品を出す機会がないんだが」
噂に聞いていた氷を見て、エルフ達はより一層興味をそそられました。
目をまん丸にして、透明な氷を見ています。
……おっちゃんエルフは、何故か積み木を取り出して積み始めましたけど。
そのうち自慢の品をお披露目できることもありますから、今はしまっておきましょうね。
「それできょうは、このこおりをけずったおかしを、みんなでたべたいとおもいます」
「あまくてつめたくて、びっくりしますよ」
そう言いながら、氷をかき氷器にセットしたり、シロップを用意する二人でした。
息がぴったりですね。二人とも、手慣れた手つきです。
「あや! 冷たいお菓子、凄そうです~」
「どんなのだろ?」
「早く! 早く!」
そして「甘くて冷たいお菓子」と聞いた途端、子供たちがかぶりつきになりました。
キラキラしたお目々で、大志と雪恵を見上げています。
子供たちのキラキラ光線、大志と雪恵に直撃です!
「それじゃあ、かきごおりつくるよ~。みんなならんでね」
「「「はーい!」」」
子供たちを先頭に、エルフ達が並びました。
皆の準備はもう万端です。それでは、かき氷を作りましょう!
「はーい、けずるからねー」
大志がハンドルをくるくる回し始めました。
直ぐさまガリガリと氷が削れて、かき氷用の紙コップに積もって行きます。
それはまるで、雪のよう。真っ白ふんわり、積もります。
「あやややや! どんどん削れてくです~!」
「面白~い!」
「凄い~」
その様子を見た子供達は、もうキャッキャと大盛り上がり!
そうして盛り上がっているうちに、かき氷はどんどん出来ていきます。
大志は力持ち、これ位軽い物なのでした。
「はい、このなかからすきなのをえらんでね」
削り終わった大志は、紙コップを雪恵に渡しながら言いました。
雪恵の前には、イチゴ、レモン、メロン、ブルーハワイと、色とりどりなシロップがあります。
まあ、香りが違うだけで全部味は一緒なんですけどね。
「ユキ、どれが美味しいです?」
「わたしは……このあかいやつ、イチゴミルクがすきかな?」
「それなら、ハナはイチゴミルクにするです~!」
「イチゴミルクね。それじゃ、かけるねー」
白いかき氷にイチゴのシロップがドバドバとかけられて、赤とピンクの綺麗なグラデーションが出来上がります。
そこに、練乳をどっさり。見るからに甘くて美味しそう。
「はーい。おまちどうさま」
「わーい! ユキありがとです~」
イチゴミルクを受け取ったハナちゃん、お目々キラキラです。
そして、直ぐさまびっくり顔になりました。
「あややや! 容器が冷たいです~。ひんやりです~」
「ほんと? ほんと?」
「美味しいのかなっ!」
「早く食べたい~!」
ハナちゃんが受け取ったイチゴミルクを見て、子供も大人も大盛り上がりです。
冷たいお菓子がどんなものか、わくわく顔で見つめるのでした。
「それじゃハナちゃん、たべてみて」
「ちょっとずつ、たべるのがいいよ」
「あい~!」
大騒ぎの子供達ですが、早く食べないと溶けちゃいますからね。
大志と雪恵から勧められたハナちゃん、にぱっと笑顔で応じます。
「では、頂きますです~」
そうして皆が注目する中、ハナちゃんがかき氷を一口、ぱくりと食べました。
エルフ世界では初めての、氷菓の実食です!
「――!」
「ハナちゃん、どう? おいしいかな?」
一口食べた途端、ハナちゃんのお目々はまん丸になりました。
とってもビックリ、そしてにっこり。くるくる表情が変わります。
そんな様子に大志が問いかけますが、ハナちゃんお目々をキラキラにしてお返事です。
「冷たくて、甘くてしゃりしゃりで、とっても美味しいです~!」
「おくちにあったようだね。よかったよかった」
「たくさんあるから、あわてずにたべてね」
ハナちゃんもう大喜びですね。お耳がぴこぴこ、嬉しさが伝わってきます。
そして、お口に合うのが分かったので、大志と雪恵もほっとした表情です。
「美味しいって!」
「早く食べたい~」
「まだかな! まだかなっ!」
ハナちゃんが美味しそうにかき氷を食べる様子を見て、子供たちはもう我慢が出来ません。
お目々キラキラ光線でもって、おやつの催促です。
「それじゃ、ガンガンつくるよ~。みんなまっててね」
「「「はーい!」」」
子供たちはもう、大興奮!
今か今かとかき氷が出来るのを待っています。
どの味にしようかな? あれも良いな、これも良いな。
わくわくでいっぱいの表情です。
「はい、どうぞ」
「キャー!」
「きみもどうぞ」
「美味しそ~!」
そうして子供たちにかき氷が行き渡り、あちこちでキャーキャー歓声が沸きます。
「ちべたい~」
「甘いね! 美味しいねっ!」
「不思議なお菓子~」
かき氷を口に含んで、子供達は大騒ぎです。
キャッキャしながら、お互いのかき氷の食べっこを始めました。
これで子供達は一段落。次は大人の番ですね。
「それじゃあつぎは、おとなのかた、どうぞ」
「では、私はそのメロン、というのをお一つお願います」
「わかりました」
そうして、テキパキと氷を削り、かき氷を量産していきます。
「ぐああああ~!」
「頭が! 頭がキーンて!」
「奥歯が~! 上の奥歯が~!」
そして加減を知らない一部の方々は、一気に掻き込んで頭キーンとなっています。
マイスター、マッチョさん、おっちゃんエルフの順ですね。
アイスクリーム頭痛、エルフ達でも起きると判明した瞬間です。
「いっきにたべるとそうなりますので、ほどよいはやさで、たべてください」
「たくさんつくれますので、いそがなくてもだいじょうぶですよ」
全員に配り終えて一仕事終えた二人も、それぞれかき氷を楽しんでいます。
大志はブルーハワイ、雪恵はイチゴミルクですね。
たまにかき氷がピカっと光って消えたりもしています。
どうやら神様、ブルーハワイがお好みのご様子。
真っ青なシロップなのでエルフ達は割と敬遠しておりますが、神様一番のお気に入りですね。
そうして、皆で和やかにかき氷を食べて涼んでいたのですが……。
約一名、ちょっと不審な挙動を見せる人が現れました。
ちら、ちら……。
大志にちらちらと視線を送る人がいます。
それは――雪恵でした。
なんだか雪恵はちら、ちらりと大志の方を見ているのです。
何か気になる事でも、あるのかな?
「……ユキちゃん、どうしたの?」
「え? ……ああいえ。とくになにも……」
「そう?」
「え、ええまあ。おきになさらずに」
視線を大志に察知されて、ちょっとそわそわする雪恵でした。
どうしたんでしょうね?
「タイシ~。次はこの、メロン? が食べたいです~」
「はい、メロンね。ちょっとまっててね」
「そ、それじゃつくりましょう!」
微妙な空気が流れる中、ハナちゃんがお代りに来ました。
それを契機に、ごまかすように雪恵はいそいそと、かき氷制作に戻ります。
でも、やっぱりそわそわ。雪恵の様子――やっぱり変ですね。
「あえ?」
「どうしたんだろね」
いつもはふんわり笑顔の雪恵が……今日はなんだか、ちらちらそわそわ。
――挙動不審です。
そんな雪恵の様子に、首を傾げる大志とハナちゃんなのでした。
◇
「そうそう、涼しいで思い出したんだけど、森の中も結構涼しいじゃん?」
皆でかき氷を食べて涼をとっていると、マイスターがそんなことを言いました。
「まじで?」
「おう。森に入ると分かるけど、一気に涼しくなるんだよ」
「じゃあ、今日は暑いから森で涼もうぜ」
「良いわね~」
マイスターからの情報で、森が涼しいらしい事が分かりました。
皆暑さに参っていたので、朗報です。
涼しい所があるなら、そこで過ごせば良いですからね。
「あ、それならいいものをもってきました。もりにいくまえに、それをじゅんびしましょう」
「良い物です?」
「うん。つめたいものをつめたいまま、あついものはあついまま、ほぞんできるやつなんだ」
そういって大志が箱から取り出したのは……水筒とポットですね。
ステンレス製の――魔法瓶です。
「これにつめたいものをいれると、はんにちはつめたいまま、いけますよ」
「――という事は、何回も水を汲みに行かなくても良いのですか?」
「そうなります。おゆも、いちどわかせば……あさからひるまでは、あついままです」
「それは便利ですね!」
大志が取り出した魔法瓶を受け取り、右から左から眺めるヤナさんでした。
ヤナさんも、結構こっちの道具に興味を持っています。
大志が何か持ってくるたびに、好奇心が刺激されるのでした。
「すいじばにひいてある、あのわきみず。なつでもつめたいので、おいしくのめますよ」
「そうですね。あの湧水、こういう時は冷たくて良いですね」
炊事場に引いてある湧水は、夏でも十℃から十二℃くらい、冬でも十℃を下回らないのです。
地下水ですから、温度変化が少ないのですね。
水が冷たくて困ったこともありますが、こういう時はとても便利です。
そして、冷たい水があれば、いろいろ使い道があります。
その一つに……。
「このポットに、つめたいみずと……あとこれをいれると、おいしいのみものができますよ」
雪恵がポットを片手に、麦茶のティーバッグを持って説明しています。
そう、お婆ちゃんが夏に量産する、あの麦茶です。
暑い夏に飲む、冷えた麦茶。格別ですね。
「ユキ、お茶を作るときと、ほぼ一緒です?」
「おなじね。みずからだと、ちょっとじかんはかかるけど」
「わかったです~」
お茶のティーバッグは既に知っているエルフ達、すんなりと使い方を理解していきます。
「それじゃ、これでむぎちゃをつくって、もりでのみながらすずみましょう」
「「「はーい」」」
こうして、麦茶を作って森で涼むことになりました。
一時間ほどで出来るので、森で過ごしてのどが渇いたころには、良い感じに出来上がるでしょう。
暑い日は涼しい森で、お花を見ながらのんびり過ごす。
喉が渇いたら冷たい麦茶をごくり。
とっても優雅な、夏の過ごし方が出来そうですね。
◇
「おお、たしかにすずしい」
「ちょうどよいかんじですね」
森に入った途端、快適空間になりました。
外の暑さと比べれば、確かに涼しい環境。
大志と雪恵は、驚きつつも森の快適さににっこり笑顔です。
「これはよいですね。あつくてどうしようもないときは、もりですごせばよいとおもいます」
「暑くてだめなときは、そうするです~」
「よる、あつくてねむれないときは、テントをはってここでねるのもいいかもね」
「あや! 楽しそうです~」
森の中はひんやり爽やか。……不思議なことも、あるものですね。
木陰もありますから、避暑にはうってつけの環境といえます。
それに、森は今やお花でいっぱいです。
涼しくてお花が綺麗で、おまけに良い香りが漂う森。
避暑をするなら、これ以上ない環境なのでした。
「それじゃみなさん、ゆっくりしましょう」
「あい~」
「あ、わたしもごいっしょします」
大志が座った右隣に、ハナちゃんちょこんと座ります。
そして雪恵も慌てて、すとんと……ちょっと離れた、左側に座りました。
「僕はお昼寝でもしようかな。ここは涼しくて、気持ちよく寝られそうだ」
「私は絵を書いているわ」
「ふが」
ヤナさんカナさん、そしてひいお婆ちゃんものんびり過ごし始めました。
「じゃあ俺は、動物と遊ぶかな」
「あ、私も遊ぶ」
「俺は、おうちの模型でも作ろうかな」
涼しい環境を発見できたので、エルフ達も森でのんびり過ごし始めました。
お昼寝する人、趣味のお絵かきや工作をする人、動物と遊ぶ人。
そんな皆を、森は優しく受け入れます。
ちら、ちらちら。
そんなのんびり過ごす皆の中で、やっぱり雪恵はそわそわしていますね。
雑誌を読んでくつろいでいるふりをしていますが……やっぱり、ちらちらと大志の方を見ています。
「ユキ……なんか変です?」
「じつは、むかえにいったときから、こんななんだ。……どうしたんだろうね?」
大志とハナちゃん、ひそひそと雪恵の様子を話します。
どうやら、今日雪恵を迎えに行った時から――そわそわちらちら、していたみたいですね。
普段はふんわりとした雰囲気の雪恵だけに、様子の違いが目立ちます。
そうして、大志とハナちゃんがさりげなく雪恵の様子をうかがっていると――。
「――あ、あの! タイシさん!」
雪恵が、すちゃっと立ち上がって大志に声をかけました。
「あ、噛まれたです」
しかし頭上を確認しないで立ち上がったので、クラゲちゃんに接触したようです。
がじがじと、頭を甘噛みされてしまいました。
しかし、雪恵は頭を噛まれていることに、注意を払う余裕もない様子です。
がじがじされたまま、大志をじっと見つめています。
「なにかな?」
「あ……いえ。やっぱなんでもないです……」
そうして何かを言いかけた雪恵ですが、大志が応じるとしぼんでしまいます。
「そう? ……なにかあったら、えんりょなくいってね」
「え、ええまあ……」
へなへなと座り込み、また雑誌を開きます。
頭をがじがじ噛まれながらなので、割とシュールな光景ですね。
ちら、ちら……。
そしてまた、雑誌を読むふりをしながら――ちら、ちら……。
明らかに行動が不審です。
「……タイシ、ユキがなんか呟いてるです?」
「なんていってるの?」
「『ゆうきがでない』とか『いやでも……いきなりこれは』とか言ってるです?」
「……なんだろね」
「わかんないです~」
ただでさえ耳の良いエルフですが、ハナちゃんはその中でもひときわ良い耳を持っています。
かすかな呟きでも、エルフイヤーは捉えます。
いわば、筒抜けということですね。
しかし、断片的な呟きのため、結局何が言いたいのかは分かりませんでした。
「……そっとしておこう」
「そうするです~」
挙動不審な様子の雪恵ですが、出来ることはありません。
大志とハナちゃんは、そんな雪恵を……そっとしておくことにしました。
雪恵もうら若き女子。色々あるのだと思います。
ちら、ちら……。
――結局、その日はずっと……。
ちら、ちらりと大志を伺うだけの、雪恵なのでした。