プラネタリウム
【プラネタリウムへ】
塾や習い事、部活の都合良い日、
地下鉄の曙橋駅で、
待ち合わせをした。
剛志と一誠が、先に改札口で待っていた!
由理と恵子が、駆け寄った。
由理は、
キュロットスカートに、
チェックのブラウス、
恵子は、
ロングスカートに薄手のカーディガンを羽織っている♪
なんか二人共、
林間学校の私服と感じが違って見えた!
葛飾のプラネタリウムに行く事にしたのだ!
「今日は土曜日だから、
小中学生が、
プラネタリウム観覧料無料の日なんだ♪」
剛志が言った。
「プラネタリウム無料って、嬉しいわね♪」
恵子が答えた。
「本当♪
そういえば、お昼はどうするの?」
「どっかコンビニかなんかで買ってから、
プラネタリウムのロビーか、
近くの公園で食べよう♪」
一誠が言った。
「うん♪」
「小川町で、東京メトロ千代田線の新御茶ノ水で乗り換えて、
京成本線の
町屋で乗り換えで、
お花茶屋で降りるから♪」
剛志が言った!
「電車のナビは任せるわ(o^-^o)」
恵子が言った!
「今日はどんな所に行くの?」
由理がたずねた。
「葛飾区の考古資料から、
近現代までの郷土資料が、
ある歴史民俗博物館みたいなのと、
天文学の資料が集まった、
科学館みたいなのに、
プラネタリウムとか、
天文台が一緒に楽しめる所……(=^_^=)」
剛志が言った(^_^;)
「何だかよく分からないけど……(^_^;)
スゴいのね(*^^*)」
恵子が言った!
「おう!
色々てんこ盛りだぜ!」
一誠が言った(^O^)
地下鉄や電車を乗り継いで、
お花茶屋駅に着いた。
「確か……こっちだな?」
「多分(^O^)」
階段を降りて、駅前から、
広い道路に出た。
「ここをずっと真っ直ぐ行くんだけど、
途中でコンビニ寄るから……(=^_^=)」
剛志が行き先を説明した。
「分かったわ(o^-^o)」
夏の日差しはギラギラしている……(^_^;)
「どこか涼しい所……、
お昼ご飯は、
直射日光当たらない方が良くない?」
「んじゃ、プラネタリウムのロビーだな!」
途中、コンビニでお弁当を買って、
プラネタリウムにたどり着いた(^O^)
★☆★☆
中学生以下、
入館料とプラネタリウム観覧料が、
土曜日は無料だった(^O^)♪
プラネタリウムは、各回ごとに、
無料観覧券をもらって、入れ替え制だ!
まだ時間が有るので、
ロビーで、早いお弁当を食べてから、
常設展示を見に、階段を登った。
★☆★☆
始めに、二階の考古資料から見た♪
葛飾区が、一体どういう成り立ちなのか、
どういった産業が有るのか、
ちょっと昔の暮らしの再現とかが、
展示で実感出来る(^O^)
なかなか先に進まない、
恵子と剛志にしびれを切らした一誠は、
昔遊びコーナーで、
他の来館者の小さな子どもと、
メンコやベーゴマに興じてた!
★☆★☆
由理は、ちょっと昔の再現住宅の中で、
自由に試着出来る着物を羽織ってみた。
一誠が気がついて、
由理の一昔前風一般庶民姿を
携帯で撮影した(o^-^o)
白黒テレビにちゃぶ台、
歩くと食器棚が振動でカタカタ音をたてる!
汲み取り式のトイレまで、
使えないけど覗けた(^_^;)
プラネタリウム投影時間が近いと、
館内放送が入った!
「そろそろ、プラネタリウムに行こうか!」
剛志と恵子が、
由理と一誠のいる、
昔体験の所にやって来て言った!
「プラネタリウムは上なの?」
恵子が聞いた。
「4階だよ♪」
一誠が答えた。
「行きましょ!」
由理が促した。
【プラネタリウム投影】
午後の投影番組は、
三種類あった。
始めの二回は、
同じクイズ番組、
三番目は、
アンコール番組という、
以前上映した番組、
最後は、星空と音楽を楽しむという番組だ!
「三つとも見ようぜ!」
剛志の提案に、
「もちろん(^O^)」
「見たい!」
「タダだし♪」
皆賛成した(o^-^o)
★☆★☆
座席に座って、
恵子と由理が並び、
両脇に剛志と一誠が座った。
クイズ番組というのは、
博物館や星に関するもので、
右側のスイッチが椅子にあり、
三択問題をスイッチを押して答えるというもの!
プラネタリウムのイメージは、
眠くなるとか、
リラックス系だが、
この番組は、
真逆で、
脳を活性化して、
エキサイトする感じだ(^O^)♪
番組後半で、
北半球と、
南半球の夜空のどちらか
選択出来ると言われて、
番組鑑賞者のスイッチを押す多数決で、
南半球に決まった!
最初の番組を見た後、
再び一階の受付で、
アンコール番組の券を受け取り、
常設展示の続きを見に行った!
2階には、他に企画展示も有り、
3階には、
天文関係の展示になる!
恵子と剛志は2階、由理と一誠は3階に行った。
「もっと小さい頃に来たかっわ!
小学校の理科の成績が、
多少上がったのに!」
由理は言った!
「けっこう、面白いだろ?」
一誠が言った!
「うん♪」
由理は展示の操作をしながらうなずいた。
★☆★☆
恵子と剛志も3階にやって来た!
「太陽の今の黒点が、
観測できちゃうのね(*^^*)」
「そうそう、これはダイレクトに、
今見えてる太陽の黒点が、
視覚的に見える装置なんだ♪」
相変わらず、難しそうな話題で、
恵子と剛志は話しが弾んでる……(^_^;)
ひととおり、
展示を見学しているうちに、アンコール番組の投影時間になった!
★☆★☆
アンコール番組は、
スイッチを使わないもので、
これぞプラネタリウムという感じだった(^O^)
地球を離れ、
銀河系を離れ、
沢山の銀河が小さくなって行き、
分かっている宇宙の範囲を
素晴らしいCG画像で、
疑似体験する……。
あまりにリアルなので、
本当に宇宙空間に飛び出したみたいだ!
画像を見ていると、
不思議な浮遊感があった!
★☆★☆
自然と由理は、一誠の手を握り、
一誠の肩に頭を寄りかかっていた(*^^*)
普段、クラッシックのBGMを聞きながら、
プラネタリウムの投影中、
寝ちゃっていた一誠は、
♪d(⌒〇⌒)b♪
ウルトラハッピーなぅ〜!
★☆★☆
その頃、
剛志は、さりげなく、
恵子の手を握ってみた。
恵子は、由理達の様子をちらっと横目で見て、
恋人同士みたいだと、思って
ドキンとした!
遠慮がちに、剛志の肩に頭を寄りかけてみた。
剛志は、恵子の頭を
もっとしっかり置いてと言わんばかりに、
手で促した……(=^_^=)
★☆★☆
投影が終わり、
次の回の券をもらいにまた1階に降りた!
「次は、どんなのかしら♪」
「小学生の時に見た番組とは、全部違うから、
俺らも初めて見る♪」
「寝ないで最後まで見たの初めてだ(o^-^o)」
「一誠〜(^_^;)
大抵寝てたのかよ……。」
一誠は由理と目が合うと、
お互い紅くなった!
一誠は、券を受け取ると、
階段を駆け上がった!
「梅田くん!
3階見てく!」
由理が声かけた。
一誠は、4階へ行く階段を
途中でUターンした(^_^;)
★☆★☆
最後の投影番組の場合、
さっきの席順とは、左右逆に座った。
四人共、寄りかかる肩を逆にするという意図があった……(*^^*)
ドキドキしながら、
プラネタリウムを鑑賞するなんて、
皆今日が初めてだ!
さすがに夕方の最後の番組なので、
小学生以下は帰ってしまった(o^-^o)
ちょっと、大人の時間の仲間入りだと思った……(*^^*)
【星空観察】
プラネタリウムを見終わって、
一階に降りたら、
「星空観察会は、7時半からです♪」
と、博物館の方に声をかけられた(o^-^o)
「どうする?」
「見たい……けど……(^_^;)
帰り遅くなりそう……。」
恵子が言った!
「帰るか?」
剛志の一言に恵子は、
まだ一緒にいたいと感じ……、
「ちょっと、聞いてみる!」
恵子は家に電話した!
由理は携帯を開いて、
メールを打ち込み始めた。
★☆★☆
「私は大丈夫よ!
山崎さんは?」
由理は携帯に返信が来ない。
「まだ仕事中みたい、
いつも帰り遅いから、
多分大丈夫(^_^;)」
「いいの?」
「うん!」
由理はうなずいた。
「じゃあ、晩御飯調達して、
ロビーで腹ごしらえしてから、
十分間に合うな♪」
「さっきのコンビニで買うか?」
「行こう♪」
★☆★☆
「星空観察会は初めてだ!」
剛志は言った!
「最後に来たの小学五年生だったっけ?」
一誠は言った。
「あぁ、
小学生は保護者がついてないと、
平日の閉館時間までで、
帰ってこいだからな……(^_^;)」
剛志が言った。
「女のコは親が色々うるさいから……(^_^;)」
恵子が言った。
「家みたいに、普段から帰りが遅いと、
ある意味勝手出来るけど、
基本、私は夜出歩かないわ……(^_^;)」
由理の言葉に、
「だろうな♪」
肝だめしの怖がり様を思い出して、
皆うなずいた!
★☆★☆
弁当を食べ終わり、
5階の観察会場に上がった!
博物館の大きな望遠鏡で、
博物館の方の説明を受けながら、
色々観察する!
街の灯りで、夜空には、一等星ぐらいまでしか肉眼では見えないけど、
望遠鏡で見た星は、
素晴らしかった!
参加者は、
時間があっという間に過ぎてしまったと感じた。
★☆★☆
帰り道は、すっかり暗くなっていた(^_^;)
由理は思わず、一誠にしがみついた!
肝だめしの時みたいだな……♪
剛志は、恵子と駅まで手をつないでいた。
【お迎え】
曙橋駅に着いたら、改札口の外に、
恵子の母親が待っていた(^_^;)
「お母さん!」
恵子はちょっと慌てた(^_^;)
「お友達……と、
一緒だって言ってたわよね?」
「今晩は、山崎です!」
由理が挨拶した。
「今晩は……(^_^;)」
剛志と、一誠も挨拶した。
科学雑誌とか、
歴史とかの真面目な本を買ってく
増戸くんとか言ったコと、
漫画だけを買ってく
梅田くんとかいうコね……。
恵子の母親は、
二人を見ながら思った。
「増戸くんと、梅田くんね、
恵子達と、一緒だったの?」
「あ、はい……(^_^;)」
「今日は、星空観察まで、
つい、調子こいて……。」
「家のお店、よく利用してくれるでしょ?」
「はい!」
以前、本の取り寄せで名前と連絡先も、
恵子の母親は知っている……(^_^;)
「俺ら、同じクラスです!」
恵子の母親はうなずいた。
「山崎さん、お家の方は?」
「まだ、会社にいる時間です……。」
「じゃあ、家まで送ってくわ!」
「ありがとうございます♪」
★☆★☆
一誠と剛志のアパートに向かう道過ぎたのに、
二人は着いて来た!
「委員長達、いいの?」
恵子が聞いた。
「女性だけだと、物騒だろ?」
「一応、用心棒……って事で♪」
一誠の場合、由理の家の場所を知りたいという、下心もあった(^_^;)
一番遠いのが、恵子達の家で、
由理は、恵子のお店の手前の新築マンションだった(^O^)
一応、皆で玄関前まで由理を送った!
由理の家には誰も居なくて、
部屋は真っ暗だった!
玄関は人感センサーで、すぐ付いたけど、
各部屋は人の気配が無かった。
★☆★☆
恵子のお店の所にやって来たので、
「じゃあ、俺らはここで……(=^_^=)」
「委員長、梅田くん、
ありがとう(o^-^o)」
「わざわざ、ありがとうね。」
「はい!
失礼します!」
剛志と一誠は、
商店街を駅から来た方向に引き返して、
帰って行った。
★☆★☆
「恵子、
メガネのコが、委員長?」
恵子はちょっと紅くなって、
うなずいた。
「ダブルデート?
あんまり遅くならないでよ……(^_^;)」
「まだ……、友達!」
恵子は、剛志と付き合うとか、
まだ何も言われていないからそう言った!
母親の目から見ても、
剛志と付き合っているように見えた……。
この話を公開して、
数年経つうちに、
前に書いた歴博のモデルになった博物館や、
葛飾のプラネタリウムも、
リニューアルとかしましたので、
ちょっと前の様子になってしまいました♪
プラネタリウムは、
一昔前よりも、
コンピュータ・グラフィックスの技術向上して、
スゴいですよ♪