林間学校 二日目 夜
【夜の集いの出し物♪】
一誠組&剛志組+恵子&由理が戻ってすぐ、
食堂で晩御飯だった♪
今日はたっぷり身体を動かしたから、
ご飯が美味しかった(^O^)
昨日、飯ごうに失敗したグループには、
三食マトモに食べられるのは、
当たり前では無かったのだなぁ〜と、
母親の有り難みを知ったのだ……(^_^;)
食後ゆっくり休憩する間もなく、
夜の集いになった!
今日はA組とB組の出し物だけで、
肝だめしとかは特に無い(^_^;)
昨日と同様、キャンドルファイヤーに、
火の精霊姿の校長先生が、
キャンドルに火を灯して、始まった!
亮と浩や谷口さん、坂本さんの班と、
俊のいる班は、
出し物がかぶるというので、
合同でやった!
シーツをスクリーン代わりにした影絵だ!
最初に影絵人形の劇は、
亮と浩達の班だった♪
スクリーンや灯かりを支えるのは、俊達の班だ!
割り箸や厚紙、
色セロハン、
たこ糸で、
人形を作り、
懐中電灯で後ろから照らすと、
色セロハンが綺麗に見える♪
BGMを流し、幻想的な人形劇に皆楽しんだ♪
★☆★☆
俊達の班に交代すると、
俊達は、指を組んで、
犬とか、鳩とかの形に組むのだが、
犬がくしゃみしたら、
鳩が口から出てきたり、
とにかくユーモラスなストーリーだ!
指で色々な影絵が表現出来るだなんて!
皆笑いながらも、
感心した(^O^)♪
★☆★☆
次は、剛志達の手品だ!
恵子や由理の百均グッズ手品の後に、
一誠のトランプ、
そして剛志のロープマジックを
やったら、
皆大ウケだった♪
皆の反応は、ちょうど練習の時に、恵子や由理が驚いた通り、
一誠や剛志が一体どこでこんな隠し芸を仕込んで来たのかと、皆が驚いた!
★☆★☆
尚達の班は、
一風変わっていた……!
白いシーツを身にまとって、
砂漠の国みたいな感じの、
顔をシーツで目だけ出して、現れた( ̄□ ̄;)
!!
「我らは、デンスム教の集まりである!」
尚が高らかに宣言した!
「これから、デンスムの教えを唱える!
まず、われわれが、
見本を示し、
皆で、
われわれと共に、
デンスムの教えを唱えるのだ!」
尚の班の人達が、
模造紙を開くと、
デンスムの教えが書かれていた(^_^;)
テイラヒ デンスム
デンスム テッウヲテ
テイラヒタマ
テッウヲテ
ヲテノソ
ニエウ
これが模造紙に縦書きで書いてあった(^_^;)
これを唱えながら、
手をギュッと握りこぶし作ったり、
手を開いて、かしわ手打ったり、
開いた手を上に上げて、
はは〜っとばかりに、下ろして、
床に膝まずいて、
ひれ伏した!
皆怪しげな宗教団体に入信しちゃったみたいな……複雑な気持ちで、
尚達の真似をして、
唱えた……(^_^;)
皆が真似をしながら、
唱えたら、
テイラヒ デンスム
デンスム テッウヲテ
テイラヒタマ
テッウヲテ
ヲテノソ
ニエウ
で終わらなくて、
急に知っている手遊び歌になった!
ムスンデ……(=^_^=)
※(デンスム教の唱える言葉を、
左からでなく、
右側から、
読んでみよう)
「あぁ〜(=^_^=)
なんだ(^O^)
だまされた(^_^;)」
とか、口々に皆がどよめいたけど、
久々に、有名な手遊び歌で誰もが楽しそうにしていた♪
普通なら、シラケてやらないだろうけど、
こんなに楽しげに手遊び歌をやったのは、
実に幼稚園か保育園以来だ!
このあとやる出し物が気の毒なぐらい超盛り上がった(^O^)
【星空】
昨日と違って、
夜空には雲がなく、
星が見える♪
夜の集いが終わったその足で、
クラスごとに固まって、
星空観察をしに移動した!
★☆★☆
昨日着いて早々バスを降りた所の駐車場は、周りが開けていて、
満天の星だった!
「うわ〜(o^-^o)
星が沢山♪」
都会っ子は、
ビルとビルの間に、
小さく空が見える所に
暮らしている……。
星と言えば、
太陽や月、
一等星以上の明るい星が、
ビルの隙間の小さな空に
ちょこっと見えるだけだ!
「『東京には、本当の空はない』……。」
由理が思わずつぶやいた……。
なんだっけ?
このフレーズ……。
「智恵子抄ね、
教科書にあったわね……。
東京の空って、
こんなに広くなくって、
昔だから、ここまで酷くは無いんでしょうけど、
排気ガスでよどんでるし、
街の灯かりで、
星が見えないから、
空は空でも、
智恵子さんには、
違うものだったのね……!」
「そうだったわ、
何のフレーズか、
忘れていたわ……(=^_^=)」
初めて智恵子抄を読んだ時に、
小さな女のコが、
話している事を
大人が聞いて、
『あどけない話』
と、言っていると思った……(^_^;)
でも、田舎から都会に連れて来られて、
ホームシックになっている女性の台詞だと知り、
詩の世界の印象は一変した!
故郷に帰りたいと言う切実な叫びが、
『あどけない話』
で、一笑に付せられてしまう、
男性と女性の考え方の違い、
相互理解の難しさ……。
由理には、
『本当の空』が、
きっとこんなに広く、
澄んだ空だったんだろうな……と、
思えてきた。
★☆★☆
佐久間さんと平山さんが
剛志のそばにやって来た。
「本当、沢山あって分からないわ(^_^;)
ねぇ、委員長は、
星座とか分かるの?」
佐久間さんが聞いた。
「あぁ、あっちに、
ヒシャクみたいに並んでる星があるだろ?」
「えっ、どれ?」
佐久間さんは見たけど、
星が沢山で、良く分からない。
平山さんは、黙っている……。
佐久間さんは、わざと自分のいた
剛志側の立ち位置を、
平山さんに急に譲る。
平山さんは、
佐久間さんの服をつかんで慌てる。
佐久間さんは、
平山さんを剛志の方に
押しやる!
「どれがヒシャク?
わかんないわ(^_^;)
ねぇ、平山さん(^O^)
委員長〜、もっと私達に詳しく教えてよ!」
佐久間さんは、ちらっと恵子を見た。
恵子は、ちょっと剛志が、
佐久間さんと平山さんに
絡まれてるな〜(^_^;)と、
思ったけど、
なんだか、
佐久間さんが、こっち見て、
ニヤリ( ̄ー ̄)
と笑ったのが、
嫌な感じだったので、
目を反らした。
★☆★☆
剛志の説明で、
やっとヒシャクの位置が分かった平山さんと佐久間さんだったが、
剛志の専門的な話には、
付いて行けなかった……(^_^;)
★☆★☆
「平山さん、分かる?」
佐久間さんが、小声で聞いた。
「ちょっと、
難しい……(^_^;)」
「山岡さんが近くにいないうちに、
もっと直接話してみなよ!
私ばっか話してないでさ……!」
「でも〜(>д<)
何話したらいいの!」
難しい話しだから、
良く分からないよ〜(T_T)
頭が良いのは、
いいな〜って思うけど、
話しが出来ない(ToT)
平山さんは、
剛志にちょっと気があった……。
★☆★☆
尚、亮、俊、浩、一誠は、
一緒に固まっていた。
「星座を見つけた人!」
という先生の声に、
剛志組、一誠組が次々答える!
「まだ分かるの?」
と、皆びっくりした!
谷口さんは、坂本さんを
浩の隣に引っ張って行った。
一誠は、由理を見つけたら、すぐ隣にきた(^O^)
由理は恵子と一緒にいた。
★☆★☆
「宮田くん、星詳しいのね♪」
浩に坂本さんが声をかけた。
「小学校ん時に、俺ら、
プラネタリウムとか、
行ったりして、
色々調べたんだ♪」
「そうなんだ〜(o^-^o)」
「星座の形とか、知ってても、
実際に夜空で見つけるって難しいわね……(>_<)」
恵子が言った。
「本当、スゴいわ♪」
由理が言った!
「こんな感じに沢山星が見える所で夜空を見て、分かるようになったんだ!」
一誠が言った。
「山岡さんは、星は詳しいの?」
剛志は、平山さん達の所から、
恵子の方に近づきながら聞いた。
「本物はあまり見た事無いわ……(=^_^=)
でも、ちょっと興味有るの……。
昔の人が、星空で位置を割り出したり、
暦とかと関係があったって、
スゴいわよね(o^-^o)」
「あぁ、北斗七星とカシオペア座で、
北極星を割り出したり……。」
「北斗七星は何処?」
「こっちの四角く星が囲めるだろ?」
「あっ、やっと見えたわ♪
じゃあ、北極星はあれかしら?」
「そうそう♪
おおくま座の尻尾になる訳(^^)」
「カシオペア座は、
北極星を挟んだ向こうよね?
探してみるわ(^O^)」
平山さんが、
恵子と剛志が、
話しが弾んでるのを
遠巻きに見て、
つぶやいた。
「やっぱ、無理かな……(ToT)
私、全然話しも出来なかったし、
訳分かんなかった……。」
「そんな事無いって!
まだまだチャンスは有るって!」
佐久間さんは、
平山さんを元気付けるように言った!
山岡さん、委員長と仲良くっていいな……(>_<)
スッゴく楽しげ……(ToT)
「まっ、委員長が駄目なら、
高浜先輩もいるしね(^O^)」
平山さんは、
佐久間さんの台詞に真っ赤になって言った!
「高浜先輩は、もっと難しいわ(^_^;)
ライバルも多いし、
話しすらしたこと無いし!」
「ライバルは一人で、
委員長はとりあえず、
一言でも話し出来たと(^_^)」
佐久間さんは、
つぶやきながら思った。
あの二人が、
どう見ても、いい感じだけど、
委員長が平山さんに振り向くのかな?
振り向いた時に、
山岡さんがすましていられるのか、
見てみたいと!
★☆★☆
「星、分かるようになりたいな♪」
由理が言った。
「じゃあ、プラネタリウムがオススメだね(^O^)」
一誠が言った!
「プラネタリウムって、何処がいいのかしら?」
由理が聞いた。
「後でいくつか教える♪」
由理はうなずいた(o^-^o)
「できれば……、
歴博の時みたいに、
一緒に行きたいな(*^^*)♪」
「えぇ〜っ!?」
デ……デェート?
デートですっか?
一誠はうろたえた!
「山岡さんと、委員長と四人で♪」
「は……、はい(^_^;)」
ちぇっ、
二人っきりって訳じゃあねぇ〜のか……(=^_^=)
★☆★☆
「そろそろ引き上げるぞ〜(^O^)」
先生の言葉に、
剛志や恵子は、
声をかけながら、
クラスメートが全員付いて行ってるか、
確認していた!
「女子は?」
「いるわ!
男子は?」
「大丈夫!
行こう!」
由理や一誠も一緒にいて、
「なぁー、山崎さんと、
さっき話たんだけど、
俺ら四人でプラネタリウム行かねぇ〜か?」
一誠が切り出した!
「えっ!」
恵子と剛志がハモった(^_^;)
「歴博みたいに、楽しくなりそうだから……(=^_^=)
駄目?」
「別に……構わないわ……。」
恵子が言った!
「塾とか、部活とか、
スケジュール見て、
合うなら……。」
「じゃあ、空いてる日、
後でね(^^ゞ」
「おう!」
ダ……ダブル、
デートか?
これって!
剛志は、なんだかドキドキしてきた!
【二日目の夜】
昨日同様、
お風呂に入って、
布団敷いて、
あとは寝るって時に……。
一誠組、剛志組は……。
皆、布団に入って即、爆睡していた……(^_^;)
★☆★☆
女子は……、
「山崎さん、山岡さん!」
佐久間さんの声に全然反応が無い。
布団に入った二人は、
そのまま、熟睡していた……(^_^;)
「お二人さん、
山登ったんだっけ……?」
佐久間さんは言った。
「って聞いてるわ!」
坂本さんが答えた。
「うちらさ〜、
引き上げて、
たっぷり昼寝しちゃったじゃん?」
と、佐久間さん。
「なんか、まだまだ大丈夫って感じ!」
と、谷口さん。
「平山さん〜(^_^;)
お〜い、もしもし!」
坂本さんの呼びかけに反応して、
「はーい……、
まだ起きてるわ……。」
平山さんが、皆の方に向きを変えた。
「今日はお星さま、
こんなに沢山、
見ちゃったね(^O^)♪」
谷口さんが、話題をふった。
「えへへ〜(o^-^o)
宮田くんと、
ちょっと話せちゃった♪」
坂本さんが、報告した!
「へぇ〜、良かったじゃん♪」
佐久間さんが言った!
「星空の下で、ちょっとロマンチック〜(o^-^o)」
坂本さんは一人酔いしれていた(^_^;)
「はい、はい……。」
谷口さんが、馬に手綱を引くみたいに、
浮かれる坂本さんに合いの手を入れて、
落ち着かせる(^_^)
「いいな……、
一人だけ、上手くいっちゃったんだ〜。」
平山さんは、つぶやくように言った。
「暗いね〜(^_^;)
平山さん、どうしたの?」
「何でもないわ……(ToT)」
「そういえば、
夜の集いの、
デンスム教!
面白かったね(^O^)」
谷口さんが話題を変えた。
「本当、何の宗教かと、思った〜(^_^;)」
佐久間さんが答えた。
「委員長のさー、
部屋の男子のいる班ってさー、
何か出し物がすごかったよね?」
谷口さんは言った。
「うちら、影絵やったけど、
うちの班、
宮田浩くんと、
松井亮くんがいるじゃない?
で、宮古俊二くんの班と、
合同にしちゃったけど、
手を使った影絵は、
宮古くんのアイデアなんだって!」
坂本さんが言った。
「デンスム教のアイデアは、
東山尚貴くんだってさー(^_^;)」
佐久間さんが言った。
「委員長達の手品、
すごかったね(^O^)」
平山さんが言った!
「そういえば、高木ちゃんがさー、
昨日の練習の時に、
委員長達と同じ部屋使ってて、
部屋の真ん中に洗濯のロープ張って、
毛布をカーテンにしていたんだって〜(o^-^o)」
佐久間さんが言った。
「へぇ〜、
で?」
と、平山さん。
「声は聞こえるから、
内容にあれ? って思った男子がさ、
覗いちゃったら、
山岡さんが縛られていたんだって!」
「え〜(*^^*)!
ありえない〜!」
皆でハモった!
「高木ちゃんも……思わず覗いちゃったら……(=^_^=)」
皆、唾をゴクリと飲んだ。
「手品の練習〜(^O^)♪」
佐久間さんは笑いながら言った(^O^)
「なんだ〜(>д<)
委員長のやったロープのマジック!?」
平山さんは、ほっとしたように言った!
「委員長の部屋の連中ってさー、
どういうつながりなのかな?」
平山さんが言った。
「部活?」
坂本さんが言った!
「違うと思うよ〜(^_^;)
委員長は、科学倶楽部で、
後は体育会系の部活だよ〜(>д<)」
谷口さんがツッコんだ!
「東山くんは、サッカー部、
宮田くんは、バスケ部でしょ?
で、梅田くんが水泳部で、
松井くんは、少林寺拳法同好会、
宮古くんは、野球部!」
「佐久間さん、
詳しいのね……(^_^;)」
平山さんが言った。
「小学校とか、皆バラバラだし……(^_^;)」
谷口さんが言った。
「あっ、そうだ!
お料理習ってたって!」
坂本さんが言った(^_^;)
「え〜(>д<)」
皆が違うんじゃんとばかりの声をあげた。
「……だって、
宮田くんが、
幼稚園から小学校の間に、
おんなじ習い事してたって……(^_^;)」
「おんなじ習い事がどうしてお料理になっちゃうの〜(>д<)」
谷口さんがツッコむ(^_^;)
「ガセネタ流さないでよ〜坂本さん!」
平山さんが言った。
「早とちり♪」
坂本さんはめげない(*_*)
「謎だね(^_^;)」
「うん……。」
皆うなずいた。
「でさ、委員長と、山岡さん!
やっぱ、いい感じだってさ〜(=^_^=)」
佐久間さんが言った!
「やっぱ〜(^_^;)」
「どう見ても……。」
「でもさー、昨日、
否定してたじゃん?
委員長、副委員長の仕事のパートナーってやつでさ……。」
谷口さんが言った!
「だったら、
フリーだよね……。」
平山さんが独り言みたいにポツリと言った!
「フリーだったら、
平山さん、
委員長のこと?」
谷口さんが聞き逃さずたずねた。
平山さんがちょっと紅くなった!
「ちょっと、良いかな〜って思っただけ……(=^_^=)」
「高浜先輩は?」
「先輩も良いかな〜って……(=^_^=)」
「もしさー、
両方に好きって、
告白され(こくられ)たら、
どっちがいいの?」
佐久間さんがあおる!
「え〜!
ありえない〜(*^^*)」
妙に盛り上がる声を聞きつけて、
見回りの先生に、
注意された……(>_<)
剛志たち元カブと、
一誠&ハッシーの現役ボーイという設定ですが、
この話を書いていた当時、
ボーイ隊の活動って、
どんなのか?
本当はよく分からない状態で、
しかも、
カブ隊は、下の子の、
ビーバーちゃんたちと過ごす合間に、
見かけた感じ……で、
キャンプの時に、
こんな事やってたな〜f(^_^;
程度で書いてました……(^^;)
ま、中二になって、
ここまで弾けるかな??
中坊になった息子を見てると、
幼い所と、
変に大人びた所とが、
同居してる……から、
まぁ〜アリかな?
スカウトのカッコいい所を
書きたかったダケなんです(;^_^A