林間学校 一日目
新宿からロマンスカーに乗って、
足柄※の林間学校に出かけた!
駅からは、バスに乗り込んで、
山道をゆくと、
辿り着いた♪
作者注※ 昔作者の小中学校時代にはあった施設のイメージですが、
現在は廃校となり、有名な幽霊スポットになっているようです( ̄□ ̄;)!!
【林間学校】
二泊三日の林間学校は、
毎度新宿区立の小中学生が利用する足柄の専用施設だ!
食事を作る班を
クラスの席の班に
先生が決めちゃって、
改めて決め直す意見もなく、
同意させられたみたいな感じだった……(^_^;)
だから、
一誠はルンルンだ♪
いつも以上に
異常な、
ハイパーな……(*_*)
剛志は、なんとなく、
恵子に話しかけにくいと思っていた……(^_^;)
気まずいから、
これから、晩御飯やら、
班での活動をするのが、
気が重かった……(+_+)
男女別、クラス別で部屋が割り当てられて、
一誠&剛志の腐れ縁は続いた!
「なんか、
この部屋、
カブの時のメンバーばっかだな♪」
一誠が部屋の面子をみて言った。
「本当だ〜(=^_^=)」
「皆、ボーイ隊に上進しない奴らばっか(^_^;)」
「仕方ないだろ!
俺は塾を選んだから!」
「剛志はな……(^_^;)
尚はサッカーだろ?」
「そういう俊は、野球なんだろ?」
「野球部で活躍してる♪」
「で、亮は、少林寺続けてるのか?」
「おう!
皆の靴、脚下照顧
で、揃えたぜ♪」
「相変わらずだな〜(=^_^=)」
「浩は何やってるか?」
「野球、サッカー、少林寺、バスケ掛け持ちしてたけど、
中学でバスケ部になってから、
部活一本だな〜(^_^;)」
「浩は皆の習い事とほぼ重なってた(+_+)」
「違いねぇ〜(^^)」
「久々にこの面子だから、
なんかやりてぇ〜(^O^)♪」
「カブん時思い出すな♪
組分けして、組長、次長つくらねぇ〜か?」
「え〜(^_^;)
何やんだよ……(+_+)」
「じゃあ、グーパーで組分けしようぜ!」
「仕方ないな……(^_^;)」
「グーパージャス、
グーパージャス……。」
剛志と一誠は分かれた(^O^)♪
剛志には、尚と浩で、
一誠は、俊と亮だった!
「じゃあ、組長決め、
誰がやる?」
「剛志だろ?」
「やりたい♪」
「他は?」
「俺次長やる!」
「尚やるなら俺はいい〜(=^_^=)」
剛志の組は決まった(^O^)
「じゃんけんで勝ったら組長!
残りでじゃんけんで次長で良い?」
「おう!」
「じゃんけんぽん!」
「あ、一誠組長〜♪」
「次長決めのじゃんけん!」
「亮だな♪」
一誠の組は、じゃんけんで決めた!
「組名はどうする?」
「剛志組、一誠組で良いじゃん、わかりやすいし♪」
「良いで〜す!」
「じゃあ、この部屋の組ごとの陣地真ん中で分けるぞ!」
一誠が、ロープを出して部屋の真ん中に置いた。
「一誠、ロープ持って来たんだ!」
「家の班、手品やるから、
剛志も持って来たぜ!」
「紐のマジックには、
ロープも必要だな♪」
「組長〜♪
荷物置き場決めようぜ!」
「じゃあ、しおりのスケジュールについて、
部屋で休憩は、
あと10分だから、
もうすぐ、屋根付き集会場に移動だな♪」
剛志がしおりを取り出して言った!
「ほ〜い(^O^)」
「移動中、非常口を確認しようぜ!」
亮の意見に皆賛成した(^^)
★☆★☆
屋根付き集会場は、
雨でもキャンドルファイヤーが出来る屋外施設だ!
新宿の中学は、
校庭が狭いので、
集会場がとても広く感じた!
校庭のトラックぐらいはある広い集会場だ!
林間学校が始まる開所式のためだ!
担任の先生が、
剛志と恵子を呼んだ。
「今日は、A組が国旗掲揚当番なんだが、
国旗、区旗、校旗を揚げるから、
六人ずつ、
開所式と、夜の集いで前に出てやってくれる人を募って欲しいんだが……(^_^;)」
「えっ、六人ずつですか?」
「最低六人、頼むよ(^^)」
「国旗掲揚やりたいやついるか?」
剛志が言った!
「最低六人、最大で十二人です!」
恵子が言うと、
「俺らでやる♪」
一誠組と、剛志組だけが手を挙げた(^^)
「決まりだな♪
一誠組と剛志組で、
どっち先にするか?」
「剛志、じゃんけん♪」
一誠と剛志がじゃんけんした!
「剛志組が会所式揚げるんだな♪
一誠組は補助な!」
「お〜(^O^)♪」
「国旗掲揚なんて久々だぜ♪」
恵子と先生は、異様な盛り上がりに、
あっけに取られていた……(^_^;)
「先生!
今、練習して良いですか?」
「あ……あぁ、あそこのポールに用意されてるから、
始まるまで、まだ時間あるからな……(^_^;)」
「じゃあ、剛志組が揚げて、一誠組が下げるで良いか?」
「やろうぜ♪」
ポールの紐を皆で手早く外して、
国旗とかの上下を確認したら、
素早く結んだ。
「国歌にあわせて、ゆっくり揚げるんだぞ!」
「はい!」
剛志組が国旗とかをするする揚げて、
一誠組は、それぞれ補助につく!
手早く紐をくくり付けた。
先生方は、何も教える事なく、
完璧だった!
「じゃあ、一誠組に交代(^O^)♪」
やはり皆手早く紐を外し、
するする国旗とかを下げていった。
揚げ下げには、
必ず補助について、
いきなり息もぴったりだった!
そして結んだ国旗とかを外し、
紐をポールにくくり付けた。
キチンと国旗とかを畳んで元の場所に戻した。
「早っ(゜゜〃)」
「君たち、随分手際が良いね!」
感心した校長先生が声をかけた!
「青年の家とか、国民宿舎とかに泊まる時に、
毎回やりますから……(^_^;)」
「ほぉ〜、
そうかね(^^)」
開所式が始まって、
剛志組の国旗などの掲揚が、
テープで流れさた国歌にあわせて、
ベストタイミングで揚げられた!
これはクラスメート達が、剛志達を一目置くきっかけだった!
【お弁当と出し物練習】
開所式が終わって、
持って来たお弁当を皆で食べた!
好きなメンバーで食べて良いというので、
剛志組、一誠組はそれぞれ、
固まって食べていた!
「一誠組とか、剛志組って言ってたけど……(^_^;)
何かしら?」
恵子が言った!
「さぁ……、
ヤクザとか、
不良の組じゃあ……ないよね?」
「そんな面子じゃあないわね……(^_^;)」
「なんだか、ゴハンなんたらって歌ってるよ(+_+)」
「何それ!
あっ!
線路は続くよ〜♪
の替え歌!?」
★☆★☆
お弁当を食べ終わって、
明日の出し物の練習時間が近づいた!
クラスの班別行動だ!
「学級委員と班長さんは、集会場前方に集合して下さい!」
先生がマイクで呼びかけた!
担任の先生が、
練習場所を割り当てるからだ!
「各班は、宿舎の男子と女子の部屋に、
相部屋で練習……になる!」
「え〜(-_-;)
先生、宿泊の部屋の人数に合わせれば、
練習場所が不足しなかったのでは……(^_^;)」
「A組だけでなく、
全クラス、一緒の条件だ……(^_^;)」
「じゃあ、相部屋でも差し支え無い出し物か判断して、
班長さん達、
どうしても駄目な所は無いか?」
剛志が言った!
班長は剛志だったが、
学級委員は召集されたので、
恵子もいた!
二人の班長が手を挙げた。
「では、この二班だけ相部屋無しで、
ちょうど割り切れるな、
女子の部屋、
男子の部屋の割り当ては、
アミダくじにしよう!」
「先に二班の部屋は……、」
「二班用のと、相部屋用のアミダ作って、
二班先に決めて、
次に相部屋で!」
「分かったわ!」
恵子はてきぱきアミダくじを作る。
「先に二班、アミダ引いて!」
剛志がアミダくじを引かせている間、
恵子が相部屋用アミダくじを作る。
班長達は、二人の鮮やかな連携プレーに感心している。
恵子がアミダ先に決まった二班以外の部屋を書き込んで、
剛志達班長が順番でアミダくじを選んだ!
「よっしゃ!
決まり(^O^)」
偶然、剛志の部屋に決まった!
「山岡さんは、山崎さん連れて来てくれるかな?」
「分かったわ!
皆〜!
部屋片付けて!」
「学級委員が、てきぱきしてて、
先生助かるな〜♪」
先生が言わないと動かないクラスもあるのに、
今年は任せて、
とても楽だと担任の先生は感じた!
★☆★☆
部屋に戻ると、恵子達は、
散らかった部屋を片付けていた。
荷物が一部散乱していたが、
弁当と敷物を取りに行った時に部屋のメンバーがやらかしたのである〜(=^_^=)
男子が部屋を使う!?
女子だけだからと油断しちゃった〜( ̄□ ̄;)!!
というのが本音だろう……(^_^;)
慌てて皆が部屋の荷物を片付けていた!
恵子と由理は、始めからキチンとまとめておいたので、
「私達終わってるから、
先に見回りしてから行くね(^^ゞ」
と言って、同じクラスの女子の部屋を
ちょっと覗いて、
声をかけながら行き、
男子の階へ向かった。
「男子の部屋は、片付いてるかしら?」
「さぁ?」
恵子も由理も、なんだかちょっと、
怖いモノ見たさでワクワクしていた!
「女子が来ちゃったぞ〜( ̄□ ̄;)!!」
慌てて荷物を一ヶ所にずらしただけの片付けをしている部屋をちらっと横目で見た!
「きっと、どこも同じよ(^_^;)」
★☆★☆
剛志達の部屋を見て、
恵子と由理は驚いた!
すっきり整頓されている……(*_*)
それだけでは無い(^_^;)
洗濯物干し用の紐を部屋の真ん中に張っているのだ!
「何しているの?」
「もう来たのか……(^_^;)
相部屋だからさ……、」
「毛布を洗濯バサミで止めて、
カーテンみたいに仕切り作ってるんだ!」
「へぇ〜スゴい……(=^_^=)」
ロープを固定している結び方は、
見かけない結び方だった……(*_*)
「んじゃ、始めっか♪」
「手品ね〜!」
「どんなのか、考えて来たの?」
「俺は紐のマジック(^O^)♪」
剛志は言った!
「俺はトランプ♪
剛志に言われて、
ロープ持参してある!」
なぬ!?
ロープだって!
恵子と由理は一瞬たじろいだ(+_+)
お揃いだ!
しかも一誠のは、剛志よりも使い込んでいる!
「例えば、」
と言って、剛志は恵子に
「ちょっと客役やって♪」
と言って、
片腕にロープを巻き付けた( ̄□ ̄;)!!
「な……何?」
複雑に巻いている!
「大丈夫♪」
スル〜っと引っ張って、
ロープは恵子の腕からほどけてしまった(゜_゜)
「(+_+)?」
「嘘っ!
何で!?」
「はい、無事にロープはほどけました♪」
一誠は、ニコニコ眺めて言った(=^_^=)
「あとは、脱出マジック風の(^_-)」
と言って、
「山崎さんと山岡さん、
俺の手と足を縛って♪」
「……いいの?」
「きつくやってね〜(^^)」
「じゃあ、遠慮なく(^O^)」
剛志の組んだ腕と足をそれぞれ結んだ。
「一誠〜!」
一誠はシーツを幕代わりに垂らした!
掃除道具入れのほうきの柄にシーツを止めている!
「ワン、ツー、スリー♪」
\(^O^)/じゃ〜ん!
剛志は、
両手にロープを持って、
出て来た!
「えっ!
きつく縛ったのに!」
剛志は得意気にニヤニヤ( ̄ー ̄)
笑っていた!
★☆★☆
「トランプは、
山崎さん、
一枚選んで、」
裏になったトランプを扇状に持った一誠が、
由理に選ばせた。
「じゃあ……これ……(^^)」
「俺後ろ向いてるから、
皆に見せて♪」
ハートの7だった!
「じゃあ、
トランプの束を
俺に見せないで一番上に戻して、
切っちゃって♪」
「シャッフルね(^^)」
由理はシャッフルする……。
「ありがとう(o^-^o)
由理さんの選んだカードを当てます!」
一誠はカードを受け取り、一枚選んだ!
ハートの7!
「え〜(*_*)!」
「スゴい!」
「私達は、百均のマジックグッズなの……(^_^;)
ロープやトランプとかで、できちゃうなんて、
スゴい!」
「うわぁ〜スッゲ〜( ̄□ ̄;)!!」
毛布のカーテンの向こうから声がした!
「毛布のカーテンだ!」
「おっ、来たな♪」
相部屋の班の連中だな♪
「こっちは始めてるから、そこのカーテンの向こうで、
練習しててくれ!」
「声はしても、とりあえず見えないから、
当日の楽しみはあるよな♪」
「気にせずやってくれ!」
「おう!」
★☆★☆
「ねぇ〜、私にも出来るかしら?」
「ああ、簡単さ♪
手、こうやって……。」
「あら?
そっかぁ♪
じゃあ、ロープできつく縛っちゃって♪」
「ほ〜い♪」
「足も縛って♪」
「なぁ〜(^_^;)
隣、何やってんだか……(=^_^=)」
「覗こうぜ!」
「山岡が縛られてる!?」
「何!?」
「ちょっと、何やってんの?」
高木さん達女子までもが毛布のカーテンをめくって、
隣の連中全員顔を出した!
「は?」
「何覗いてんだよ!」
「私達、手品やってんのよ(^_^;)
何か勘違いしてません(-_-;)」
「す……すいませんでした〜(=^_^=)」
隣の連中は、
引っ込んだ!
「一体何を勘違いしたんだか……(^_^;)」
剛志は言った!
「ロープで縛られる女子って聞いて、
鼻血出しそうな妄想でもしちゃったんじゃない?」
由理がさらっと言った!
四人で爆笑した!
★☆★☆
「隣は楽しそうだな……(^_^;)」
「だな……(+_+)」
毛布カーテンの向こうは、
シラケてた……。
【晩御飯づくり】
飯ごう炊飯にカレーという、
定番メニューを
二班合同で作る。
出しものの練習が終わって、
いよいよ晩御飯づくりになった!
エプロンに三角巾代わりのバンダナ付けて、野外調理場に皆集合した!
二班合同なので、
谷口さんと、
坂本さん、亮と浩の班と一緒だった!
食材は、班のテーブルに分けて置かれていた!
「家庭科の調理実習でやったように、
カレーづくりに、
お米は、飯ごう炊飯を始めて行う!
お米のとぎかたは、
同じだが、
失敗したら、
米なしでカレーを食べるかもしれないぞ!」
皆先生のいつもの軽いジョークのつもりで、
苦笑した(^_^)
何班かは、飯ごうの難しさを身を持って知る事になる……とは、
思いもよらないで……(^_^;)
★☆★☆
「どうする?」
谷口さんと、坂本さんが、恵子を見た。
「米とぎと、
カレーづくりよね……(^_^;)」
「洗い場も限られるから、
野菜洗いと、米とぎは、
誰か二人やってもらって、
野菜洗い場から、
運ぶのが一人、
後は皮むきとか、
包丁だな……!」
剛志が言った!
「俺米とぎと、
飯ごうやりたい♪」
一誠が言った!
「一誠は、プロだから、
飯ごうの補助は一人でいいかな?」
「じゃあ、俺やる!」
亮が言った!
「おう♪」
一誠と亮が、片手をバシッとタッチした。
「私、野菜洗うわ!」
由理は言った!
だって、包丁、
あまり得意じゃあないし……(^_^;)
「運ぶの手伝うわ(^^)」
恵子が、野菜の入ったかごを持って、
洗い場に付いて行った。
★☆★☆
「私達、何やろう?」
谷口さんと、坂本さんは、
顔を見合わせていた。
「んじゃ、玉ねぎの皮むくから、
切っちゃって♪」
浩が、玉ねぎの皮をむきながら言った!
「早っ!」
剛志と浩が、既に玉ねぎをむき始めていたのに、
二人は、驚いていた。
★☆★☆
洗い場には、
一誠や由理達が、一番乗りだったが、
そのうち急に混雑してきた!
「委員長の言った通りになったわ!」
「本当!」
見ると、一つのグループで、
5人も洗い場を占領していたり、
同様に、洗い場空き待ちで、
その後ろに並んでいたから、
まだ調理に取りかかれないグループも続出!
一誠達が、飯ごうにお米の水加減を終える頃に、
やっと先生が、
一グループに一蛇口と、
交通整理して、
洗い場のもめ事は、
やっと解決した!
浩や亮、一誠が、洗い場に次々やって来て、
洗った野菜を運んでくれたので、
恵子も由理と一緒に野菜を洗っていた!
「おしまい♪」
「もう終わったの!」
他のグループの人がびっくりして言った!
二人は最初に洗い場を後にした(^^)
★☆★☆
剛志が皮むきして、
坂本さん、谷口さんが、包丁で刻んでいたが……。
「痛っ!」
坂本さんが叫んだ!
「ゆ……指……切っちゃた〜(ToT)!」
中指の先から、ちょっと血がにじみ出した!
坂本さんはすっかりパニクって泣き出した!
「どれ!」
浩がティッシュを一枚、
ポケットから出して、
傷口に当てた!
「どうしたの?」
恵子達が駆け寄ると、
「坂本さんが、指切っちゃったって!」
剛志が答えた。
「俺、手当てしとくから、
そこの包丁と、まな板、
ちょっと念のため、洗って!」
浩が言った。
「分かったわ!」
恵子と由理は、野菜を置くと、
まな板と包丁と、切りかけのじゃがいもを持って、
洗い場に向かった。
「俺、先生呼んでくる!」
亮が担任の先生の方に走った!
「坂本さん、もうちょい、手を高めに上げて、
そう、心臓より上に……!」
浩が言った!
「歩ける?
洗い場で、手を洗おう!
じゃがいもとか、
玉ねぎとか切ったんだろ?」
「うん……。」
坂本さんは少し落ち着いて、うなずいた。
★☆★☆
洗い場は、先ほどの混雑が嘘のように、
すっかり空いていた。
「坂本さん、今から、
傷口洗うよ!
ちょっと痛いけど、
ここで洗わないと、
バイ菌で膿んじゃうから、
ちょっと我慢してね!」
浩がティッシュを外し、
石鹸で坂本さんの手を洗い始めた。
「痛った〜(>_<)」
血が流しを紅く染めた!
坂本さんは、血を見て、
クラクラしていた!
「大丈夫だから、
今はちょっと血が出てるけど、
必ず止まるから……。」
★☆★☆
「おい、大丈夫か?」
亮の案内で担任の先生と、
保健の先生が来た!
「どれ……。」
保健の先生が、傷口を確認する。
「大丈夫、血は派手に出たけど、浅いわ(o^-^o)」
「消毒して、絆創膏で良いですか?」
「そうね、
後はやっておくわ!
それにしても、
よく、こういう時は、
傷口洗うって分かったわね♪」
「はい、
俺も、切った事ありますから……。」
「えっ……。」
坂本さんは、浩の言葉に驚いた!
男子も包丁で指切っちゃうって、
お手伝いしてるんだ!
★☆★☆
恵子が慣れた手付きで、
坂本さんの代わりに包丁を使っている。
由理は、キッチンばさみで、
ウィンナーを刻む。
「当たりのタコ入れね〜か?」
「タコ?」
亮が包丁で、ウィンナーを飾り切りした(^^)
「タコさんウィンナー!?
スゴい!」
「キッチンばさみでも出来るぜ!」
由理は亮に切り方を
教わった。
「出来た♪
ほら(o^-^o)」
由理は恵子にタコさんウィンナーを見せた!
あれ?
一誠が居ない事に気がついた……!
「そういえば……、
梅田くん、
見かけないわね……。」
由理が言ったら、
「あっちだよ、
飯ごう炊飯する所!」
剛志は、手元はにんじんを刻んでいたから、
あごをしゃくった。
飯ごう炊飯のために、
先生方が火おこししていたのだが……。
★☆★☆
「火、つきませんね〜(^_^;)」
「おかしいですね……(+_+)」
「先生、火おこし、
やりましょうか?」
「梅田くん、出来るのか?」
「大丈夫です!
先生〜(^_^;)
いきなり生木に火、
つきませんよ!」
一誠がかまどの木などを組直した!
「一誠、俺もやろうか?」
「ハッシーか、
あっちやってくれ!」
「おう!」
ハッシーは、C組だ!
★☆★☆
「梅田くん、かまどやってるね(^_^;)」
由理は言った。
「ハッシーもやり出したな♪」
剛志は言った!
「そっか、なら大丈夫♪」
「そうだね♪」
浩や亮が言った!
ハッシーは、一誠と一緒に活動しているボーイ隊だ!
一誠達は見事火をつけて、
炭に火がついた!
先生方は、普段の一誠達とは違った一面を見た!
とばかりのリアクションだ!
由理もまた、
一誠の違った一面をまた見つけた気がした……。
★☆★☆
坂本さんが手当終わって復帰した♪
「ご心配おかけしました(*^^*)」
「坂本さん、大丈夫?」
「もう血止まってる♪」
「じゃあ、坂本さんは、
水使わない、
野菜炒めるのやってもらおうか!」
剛志が皆に仕事を割り振る。
「うん♪」
浩が鍋を準備する。
まな板とか、
もう使わない調理器具を
他のメンバーで洗い場に運び、
洗う人、拭いて片付ける人と分担した(^^)
まだ他のグループは、
野菜を刻んでいたので、
洗い場は、他に誰も使っていなかった♪
ボールに水を汲み、
剛志は鍋に運び入れた!
ジュウ〜と音がして、炒めた野菜を煮るのだ!
剛志は鍋に蓋をした!
しばらくすると、
尚や、俊のいるグループも、
カレー鍋を持って来た!
「剛志ん所は、四人もいるから、
早いぜ(^_^;)」
尚が言った。
「幼稚園ん時から、
毎年カレーやってたから、
家の手伝いしてる奴除いて、
家庭科で初めて作った奴らとは、
キャリアが違うぜ!」
剛志は言った!
「ビーバーん時から、
長い奴で六年間か……(^^)」
俊が鍋の野菜を炒めながら言った。
「一誠やハッシーは、
九年目だし……(^_^;)」
尚も鍋の野菜を炒め始めて言った!
「それにしても、
料理上手な女子って少なくねぇ〜か?(^_^;)」
俊が言った!
「すみませ〜ん(^_^;)
私、食べる専門なんで、
怪我しちゃった……(=^_^=)」
坂本さんが自虐ネタを明るくぺろりと舌を出して言った!
「確かに〜!」
皆ウケた。
「でも……(^_^;)
宮田くん達、
どうして料理上手なの?」
坂本さんが言った!
「幼稚園から小学五年生まで、
同じ習い事していたんだ♪」
「そうそう(^^)」
「一誠と、C組の橋元が、まだ続けてる♪」
「へぇ〜、スゴいのね〜(^O^)」
幼稚園から料理教室だなんて!
坂本さんは、早とちりだった(^_^;)
★☆★☆
「ウィンナー投下♪」
「アク取り開始(^^)」
「こっちはまだ煮えてやねぇ〜(^_^;)」
後から次々と、他のグループが鍋を運んで来る!
「これから鍋やるんだよ〜
お前ら、早え〜!」
剛志はますます優越感に浸っているのが、
ハタで見てもわかる……(^_^;)
「じゃがいも大きめに切ってて正確だな♪」
剛志がカレールーを入れると、
美味しそうなカレーの匂いが、
辺りに漂い始めた(^O^)
浩が坂本さんにルーをうまくとかすための、
お玉の上手な混ぜ方を伝授していた(^^)
★☆★☆
ハッシーと一誠は、時計を気にしていた!
飯ごうの炊き上がる時間が微妙にあるようだ!
自分達のグループの飯ごうは、
たとえ先生が、
「そろそろ良いかな?」
と、おっしゃっても、
「まだまだです!」
とゆずらなかった。
他のグループは、
先生の言われるがまま出して開けてみたら、
まだ芯があったり、
べちゃべちゃだったりした( ̄□ ̄;)!!
「よし!」
最初に一誠が飯ごうを引き上げ、
次にハッシーが引き上げた!
他のグループもまだ火にかけていた所も、
飯ごうを引き上げた。
一誠やハッシーのグループは、
上手く炊けた(o^-^o)
結局、半分くらいのグループが、
かためだったり、
ちょっと水っぽいけど、
まあまあ食べられるご飯が炊け、
周りが焦げて、中の一握りがかろうじて食べられるという、
悲惨なグループもあった。
一誠やハッシーの炊いた美味しい飯ごうのご飯は、
失敗したグループに
ちょっとだけ分けた(o^-^o)
【夜の集い】
美味しいカレーを堪能した剛志達のグループは、
カレーの後片付けも、
てきぱきこなした(^O^)
部活や習い事、塾から帰ったら、
ご飯ができていて、
食べたら後片付けする間もなく、
普段過ごしている子ほど、
その大変さを感じ、
皿がちょっと汚れていたのを
文句言ってきたけど、
自分自身で洗ってみて、
カレーほど、洗い場の水では、
なかなか皿のカレーが落ちないことに気がついた……(^_^;)
剛志達は、予め、皿のカレーを拭き取る手間をかけて、
沸かしたお湯もボールに用意しておいたから、
素早く洗えたのだ♪
★☆★☆
晩御飯の後は、
一旦部屋に戻って、
夜の集いの準備をする。
キャンドルファイヤーや、C組の出し物があり、
肝だめしをして、
一誠組の国旗等をしまうという、
セレモニーがあるのだ(o^-^o)
出し物の順番は、
担任の先生のアミダくじで決まったらしい!
いつもA組から始まるのが、
不公平という話から、
そうなったようだ(^_^;)
★☆★☆
「そろそろ、夜の集いが始まります!
集会場に集合して下さい!」
各部屋に先生の放送が入った。
屋根付き集会場にわらわらと、生徒達が集まった。
剛志と恵子は、クラスメートの点呼を取り、
先生の指示の場所に皆を並ばせた。
レクリエーション係が、
夜の集いの企画&運営をしてて、
肝だめしもまた、各クラスの係が企画した!
毎年恒例らしいが、
肝だめしのコースや、脅かし方は、
毎年のレクリエーション係のオリジナルな企画になる!
キャンドルが、集会場の真ん中に山みたいに積まれ、
火の精霊王に扮した校長先生が、
キャンドルに火を灯して、
夜の集いが始まった!
C組の出し物を見て、
一通り楽しんだら、
キャンドルを消して、
通常の灯りに切り替わる。
肝だめしに出かけるまでは暇だから、
ミニゲームを始める。
肝だめしから戻った班は、全員が戻るまで、
ミニゲームをして待つのだと、
レクリエーション係から説明を受けた。
【肝だめし】
暗い夜道の肝だめしは、
また班行動だった!
「では出発〜♪」
5分おきに各班が出発した!
恵子と由理は、手をつないでいた!
「真っ暗だね……(^_^;)」
「怖いか?」
「全然〜(=^_^=)」
恵子が答えた。
由理は首を振った!
「山崎さんは怖いみたい!
私が一緒だから、大丈夫よ(^^)」
「こんなに暗い中、出歩きたくないわ……(+_+)」
「俺もいるから、大丈夫♪」
一誠は振り返って言った!
由理は小さくうなずいた。
「あれ?」
剛志の持つ懐中電灯の光が消えた!
「つかね〜(-_-;)」
カチカチスイッチをいじっている!
「どうしたの?」
恵子が駆け寄る時に、
由理の手を離してしまった!
「あっ……!?」
由理は足を誰かに捕まれた!
動けない!
声が出ない〜( ̄□ ̄;)!!
由理は立ち往生状態!
三人は気が付かない!
「あれっ?
山崎さんは?」
「えっ?
あら、私手をつないでいたのに……。」
恵子がキョロキョロ辺りを見回す!
一誠が後ろを振り返ると、
由理の人影を少し離れた道の中に見つけた!
一誠が駆け寄った!
「梅田……くん!」
一誠が近づくにつれ、
言葉が出せて、
何か地面から伸びる手に捕まれて動けなかった身体が、
普通に動くようになっていた!
「梅田くん!」
何故か一誠が道を通ると、
由理に視えるモノが、
どんどん消えて行く!
「大丈夫?」
さりげなく一誠は、
由理と手をつないだ!
一誠は、
「やった〜\(^O^)/
手をつないだぞ〜(=^_^=)」
と、心の中で、
大喜びしていた!
「梅田くん……、
怖かった……(T_T)」
由理は、一誠の腕にしがみついた!
え(●^^●)?
一誠は幸せの絶頂にいた!
「山崎さん、ごめんね〜
私、いつの間にか手を離してたわ(T_T)」
恵子が声をかけた。
「俺がつないどくから、大丈夫だよ(^^)」
一誠は幸せそうに言ったら、
懐中電灯がいきなりついた!
「あ!」
剛志と恵子は、
見てはいけないモノを見たような気がして、
一誠と由理から視線を反らした……(=^_^=)
「山岡さんは、大丈夫か?」
剛志がたずねた。
恵子は、
怖くないわ♪と言おうとしたがやめた。
なんとなく、由理が一誠の腕にしがみ付いていたのが、
刺激になったのか……。
「……ちょっと……(^_^;)」
と言ってみた。
すると、剛志は左手を恵子のいる斜め後ろに伸ばした!
捕まれって事?
恵子が右手を乗せたら、
「山岡さんまで、置いてったら困るからな!」
と、剛志は言いながら、
しっかり手を握った(=^_^=)
★☆★☆
「誰かいる!?」
道に立っていたのは、
先生だった!
「はい、この坂道行ってね〜(^^)」
坂道を登って行くと、
墓地が( ̄□ ̄;)!!
「ここ、歩くのかよ(-_-;)」
「本格的な肝だめしだわ(^_^;)」
墓地の通路を歩いて、
しばらく行くと、
目の前の墓石の後ろから、
眩しい閃光と、
いかにも幽霊の長い髪に白い着物姿の……。
「う゛わ〜!」
という、男の子の声でいきなり現れた!
「きゃ〜(>д<)」
由理が叫んだ!
「アハハハ♪」
同時に恵子は笑っていた!
「山田くん、似合う♪」
レクリエーション係の山田くんが、
お化けの役をしていた!
「ストロボで演出したんだ♪」
ストロボ係の宮野くんも顔出した!
「もっと怖がれよ〜(-_-;)」
「この道、そのまま真っ直ぐ行くと、
ゴールだからな!」
「おう!
お疲れー(^^)」
★☆★☆
「山岡さんって、
肝座ってるな(^_^;)」
「そう?
可愛く無いでしょ?
山崎さんみたいに、
怖がれ無いから……。」
「そんな事、
ねぇ〜よ(^_^;)」
剛志は答えた。
ブン……!
低い虫の羽音がした!
「きゃ……!」
恵子が叫んだ!
「虫〜!
なんかとまった!」
「は?」
カブトムシが、恵子の背中にいた!
「カブトムシじゃん(^^)」
「やだ!
取って〜(>д<)」
お化けが出そうな暗がりは平気で、
カブトムシが怖い!?
「ほい♪」
剛志は手づかみで、カブトムシを外してやった。
カブトムシはまたどこかに飛んで行った。
剛志は、けっこう大きかったから、
持って帰りたかったが、
恵子が怖がるからやめた。
「ありがとう……(ToT)」
恵子は半泣きだった!
眼鏡を外して、
ハンカチを当てた。
「虫が駄目なんだ……(^_^;)」
恵子がうなずいた。
カワイイ所有るじゃん♪
剛志は、眼鏡外して涙を拭いている恵子を眺めて思った。
明るい光が差し込んで見えた!
「集会場、明るいな♪
懐中電灯要らないくらいだ(^^)」
「本当ね(^O^)♪」
「山崎さん、もうすぐ着くよ(●^o^●)」
「良かった〜(=^_^=)
梅田くん……ありがとう……。
人に見られるから、
ゴール近くになったら、
恵子と交代した方が、
良いかも……。」
とか言いながら、
しがみついている手に力が入っちゃって、
このままでいたいって、
言われてる気がすると、
一誠は思った♪
集会場に戻った時には、
由理と恵子は並んで歩いた……(=^_^=)
スーパーウルトラハイの一誠と、
剛志は、相変わらず淡々としている……みたいに振る舞っている……(^_^;)
最後の班と肝だめしの脅かし係が戻るまで、
ミニゲームをしていた。
そして、一誠組の国旗等を下げてしまうセレモニーが行われた!
由理は一誠組と補助する剛志組のうち、
一誠だけを見ていた……(=^_^=)
【由理の回想】
物心ついた頃から、
人には見えないモノが、
自分だけ視えると、
気がついた……!
★☆★☆
由理が通っていた幼稚園は、
お寺さんが経営する、
仏教系幼稚園だった……。
園庭の隣は、
本堂に墓地が、
丸見えだった……。
幼稚園は日当たりが良く、
日差しを遮る大木もなく、
幼稚園の普通保育時間には、
何も視なかったが……。
預かり保育時間、
夕方の5時には、
日がくれて、
それは、幼稚園のお教室に現れた!
半分透明に透き通っている……人!
由理が変な人だと思って、
眺めていたら、
「ねーねー、
ゆりちゃん、
あの人が視えるの?」
って、声をかけられた!
「あぁ、
のんちゃん♪
のんちゃんも見えるの?」
のんちゃんはうなずいた。
「たけちゃんと、
みずちゃんも視えるんだって!」
「ねー!」
「うん♪」
たけちゃんと、みずちゃんもうなずいた!
「あの人を消せるよ!
ほら♪」
のんちゃんは、両手を組んでみせた!
皆で真似をした。
半分透明の人は、
消えてしまった!
「半分透明の人って、
他の子には視えないの……。
だから、こっちに襲いかかるような怖いのは、
これで払うの♪」
のんちゃんは、
さっきとは違う手の形に指を組んだ。
皆が真似出来るまで、教えてくれた。
★☆★☆
家に帰ると、
風呂場に透き通っているおサムライさんがいるので、
「ママ〜!
お風呂におサムライさんがいる!
お腹空いたって言ってるよ〜( ̄□ ̄;)!!」
「由理ちゃん?
何も居ないわよ!
嘘ついたらダメでしょ!」
「ママ……(T_T)」
ママは視えないんだ……!
のんちゃんが教えてくれたように、
手を組んで念じたら、
おサムライさんは消えた……。
★☆★☆
のんちゃんは、お引越ししたのか、
いつの間にか幼稚園にはいなくなっちゃった……。
これが、由理には、
他人に見えないモノが視えるという、
覚えている最初の記憶だった!
見えないモノの事を
母親みたいに信じてもらえないから、
誰にも話せなかった……。
だから、他人に知られないように、
気をつけていた……。
知られたら、絶対気味悪がられる……!
お母さんみたいに……!
由理は、恵子のような友達が今までいなかった……。
きっと恵子も、
自分の事を知ったら、
今まで通りに話してくれるとは、思えなかった……。
だから、絶対知られたくなかったのだ。
それから……。
梅田くんにも……。
何故か由理が、
一誠の腕にしがみついている間、
全然視えなかった……。
夜の墓地なんかに行ったら、
さっきの地面から伸びる手!
なんかよりおっかないモノが、
現れそうなものだが……(^_^;)
梅田くんって、不思議……。
【恋話】
各部屋で、皆布団敷いて、風呂入って、
後は寝るだけという時間!
部屋の仕切りに使った毛布カーテンは、
毛布だけ外して、
洗濯紐は張ったままだ!
「紐にブルーシートでも掛ければ、
デンみて〜だな♪」
「あぁ、カブん時、
組別に作った基地みたいなやつ?」
「色々遊べるな♪
枕をあの紐の上に
飛ばせるかゲーム♪
とか(^^)」
「布団敷いてからにしろよ〜(-_-;)」
剛志は言った!
「はいはい、
剛志は相変わらずだな♪」
皆で布団敷いた!
「消灯まであと30分だから、
枕投げとかするか?」
一誠が言った!
「やる時はやる!
遊ぶ時は遊ぶ!
だな♪」
剛志は最初に枕を投げた!
「あっ、クソ!
外れた(>_<)」
枕は軌道が読みにくい……!
皆ムキになって投げた!
白熱した枕投げが終わり、
「そろそろ、布団直して寝るか〜」
男子の階は、
まだまだ枕投げとかで、
騒がしいが、
剛志達は、明日に備えて、
さっさと布団に入った。
「剛志さ、山岡さんとどうなんだ?」
浩が言った!
「は?」
「とぼけんなよ〜(=^_^=)
まるで、
ビーバーん時の隊長夫妻みたいに、
いい感じじゃねぇ?」
「そうそう!
スッゲ〜連携プレーだよな!
俺らの知らないうちに、
隊長夫妻みたいな域に進んでたって事だな〜!」
俊が言った!
「だ〜か〜ら!
山岡さんとは何ともねぇ〜よ(-_-;)」
「絶対あやしいって!
なぁー、一誠!」
尚が言った!
「一誠?」
尚は一誠が、ボケ〜っとしてて、
何も聞いて無いので、
あれっと思った!
「何かあったと言えば、
こいつだぜ!
なぁー、一誠(^^)♪」
「えっ、何?」
一誠は、剛志にいきなりふられたみたいなリアクションをした(^_^;)
「何、何?」
亮も聞いた。
「一誠は、惚れっぽいから、
今度は誰か?」
俊が、失恋記録更新話を期待して言った!
「最初、こいつ、山岡さんが良いかなって言ってたけど……。」
剛志の話に皆、
「またか〜(=^_^=)」
と、反応した♪
「肝だめしの時に、
山崎さんにしがみつかれたんだ♪」
一誠が自ら暴露した(^_^;)
「何〜!?」
皆が声を合わせて叫んだ!
「こらこら、先生来ちゃうぜ!」
剛志は皆を静かにさせた!
「肝だめしの時は、何かあったか?」
剛志が聞いたが、
「全然〜(ToT)
男女別に別れて歩いたから……(^_^;)」
「何にもねぇ〜よ(T_T)」
皆口々に答えた。
剛志はちょっと優越感を感じつつ、
「明日は山登りだから、
そろそろ寝ようか?」
「ほ〜い(^_^;)」
★☆★☆
女子の部屋の布団には、
恵子と由理が隣どうし、
谷口さんと、坂本さん、
他に佐久間さんと、
平山さんだ!
「あの〜♪
今日は、包丁で怪我しちゃったけど、
楽しかったね(^^)」
「そうね♪」
坂本さんに谷口さんは相づちをうった!
「ね〜ね〜、
山岡さん、
委員長とは、
どうなの?」
平山さんが聞いた。
「はい?
なんでしょう?」
「も〜(=^_^=)
トボケちゃって〜、
二人はまるで、
長年連れ添った夫婦みたいよ(^O^)」
「そうそう!
話してよ〜♪」
佐久間さんもニヤニヤして言った!
「そういう関係じゃあないわ……(^_^;)
学級の仕事とかは、
確かに凄くスムーズだから、
やりやすいけど……、
テストの成績、ライバル視されてるから、
全然違うのよ〜
恋愛対象じゃあないわ……。」
恵子は淡々と語った。
由理は、何か言いたげだが、
ここでは言えないらしい……(^_^;)
「な〜んだ、残念〜、
誰か何か無いの〜?」
佐久間さんは言った。
「付き合ってる人、
手挙げて〜♪」
坂本さんが言ったが、
し〜ん……。
「誰もあげないの〜(-.-)
じゃあ〜、
片想いとかは?
ちょっと気になる男子♪」
坂本さんが聞いた。
「う〜んと、
部活の先輩♪」
平山さんが言った!
「えっ!
誰?」
皆耳がダンボになって聞いた(^^)
「高浜先輩♪」
「あぁ〜♪
かっこいいよね(^O^)
他は?」
「クラスの男子とかでいるの?」
「私、宮田浩くん、
ちょっといいなって思った〜♪」
坂本さんが、
指先の絆創膏をいじりながら、
言った!
「へぇ〜(=^_^=)
坂本さん、
そうなんだ♪」
「谷口さんは?」
「えっ……私、
まだ分からない……。」
「じゃあ、山岡さん、山崎さんは?」
恵子と由理は、顔を見合わせた!
恵子は、由理と一誠の様子が……。
由理には、恵子と剛志の様子が……。
「私は、まだ分からないわ……(^_^;)
ね、山岡さん。」
「そうね、
私も同じ……、
そういう佐久間さんは?」
「え〜っ!
いないよ〜(=^_^=)」
「本当?
あやしいわ(o^-^o)」
廊下を歩く足音が響いて、
「先生が巡回している!」
皆そのまま、静かになって、
女子の話は終わった……。
【おケイ◎さんの日記に】
剛志は、ゲームサイトにログインした!
あれ?
珍しくおケイ◎さんのコメントが無い(^_^;)
気になって、おケイ◎さんのプロフィールを見たら、
日記が更新していた!
――――――――――――
いきなり熟練夫婦みたいだなんて…(^_^;)
今日は、ちょっと気が合うって思っている男子と私の様子を
クラスメート達に
「長年連れ添った夫婦みたい」
って言われて、
ちょっとショック〜(ToT)
相手も、自分自身も気持ちが分からないのに…(^_^;)
いきなり、そんな風に言われたく無かったわ(T_T)
――――――――――――
へぇ〜(=^_^=)
おケイ◎さん、そういう事か♪
なんだか、俺と山岡さんみたいな感じだな……(^_^;)
確かに、言われたよな〜(^_^;)
夫婦みたいだって……!
剛志は、一誠と由理が、肝だめしの時に、
仲良さそうにしていたから、
つい、手をつないでみたくなったり、
カブトムシを怖がっていた恵子を思い出した。
本屋でちょっと憧れたのは、
彼女だったんだよな……(^_^;)
だから、どうなんだろう……?
本屋の娘=憧れ
山岡さん=成績ライバル
本屋の娘=山岡さん
そこまで考えて、
何考えてるのかと焦った。
コメントがあった。
――――――――――――
山百合→おケイ◎
そうなんだ、私も自分自身の気持ち分からないよ(^_^;)
一緒にいると、面白くて、
ちょっと不思議だなって思った。
私から見たら、多分、
ちょっと、他の人とは、
違う関係に見える。
単なるクラスメートじゃあない
ちょっと特別かな…。
――――――――――――
――――――――――――
タカシ→おケイ◎
世の中には、似たような事が有るものだな…(^_^;)
俺も確かに、クラスメート達に、
夫婦みたいだと言われる娘がいるぜ!
林間学校なぅ〜
だから、彼女の意外な一面を見て、
ライバル視じゃあなくって、
女のコとして、見たりした(^^)
他の娘と違うから、
ちょっとだけ特別かな?
だけど、周りに先走った事言われるのは、
嫌だよな〜(-.-)
――――――――――――
恵子は、携帯のコメントを見て、
みるみる顔が紅くなってきた……!
ウソ! ウソ! ウソ〜(=^_^=)
剛志が全然気が付かないで、
本人に本音語ってる!?
意外な一面どころか、
沢山見直しちゃって、
恵子から見た剛志は、
意外とかっこいいに昇格していた事に
気がついた……!
「どうしたの?」
由理が恵子の声にできない声を感じて、
恵子が差し出た携帯画面を覗き込んだ!
「(●^^●)!?
タカシって、委員長だよね?」
恵子の耳元でコソッと言った。
恵子はうなずいた。
真っ赤になっちゃって……(^_^;)
山岡さん、本当は、
委員長の事、
好きなんだ……(=^_^=)
由理は、
「良かったね(^^)」
と言ったが、
恵子は首を振った。
――――――――――――
だって、良く分かんない〜
――――――――――――
携帯画面に、恵子は素早く打ち込んだ!
由理はうなずくと、
恵子の背中をやさしくトントン叩いて、
「おやすみ♪」
と言った!
「おやすみ、ありがとう(*^^*)」
恵子は携帯を閉じた。
由理の幼稚園児のエピソードですが、
私には視えないモノを
息子が視えた〜(^^;)
って、言っていた話そのものですf(^_^;
のんちゃんの話は、
現実には男の子でしたが、
密教の印なんですよ〜(;^_^A
モノの本に、
確かにある印なんですよ〜!!
密教の印を
実践なんて僧侶の受戒もしてない幼稚園児に、
出来るのでしょうか??
息子は、消えたとか言っていたけど、
小学生高学年になってからは、
視えたって騒がなくなりました♪
オタッキーな印を教えてくれた幼稚園児って、
一体……?
リアル・ホラーな事を
語りまして、
背筋が寒くなりましたか?
でも、私には霊感無いんで、
由理の霊感は、
想像の世界です(^^)
林間学校は二泊三日です(^^)♪
まだまだ続きます(^^ゞ