部活
残暑の二学期が、
始まって、
放課後の部活で……。
【プール】
一誠の部活は、
9月に入っても、
まだプールでの練習がある!
まだまだ暑いから、
体育の授業が、
校庭や体育館で汗だくになったクラスメートから、
水泳部の連中は、
この時期羨ましがられる♪
★☆★☆
一誠は毎日、
もうすぐ開催される水泳大会に向けて、
個人種目のクロールと、
背泳ぎ、
リレーの練習をしていた!
水疱瘡の痕が、
まだちょっと残るが、
泳ぎはいつもの調子に戻っていた♪
★☆★☆
由理は、
恵子と同じ美術部に入って、
たまたまプールが覗ける美術室にいる!
ふと見下ろすと、
一誠らしき人と何人かが飛び込みをして、
クロールを泳ぎ始めた!
一誠とおぼしき人は、
あまり息継ぎしないで、
ぐんぐん両隣の水泳部員を
引き離している!
由理は思わず、
前髪をさっとかき上げ、
確認した(^^)
やっぱり、梅田くんだ♪
と、ゴールするまで、
目で追った!
★☆★☆
美術部は、
あまり積極的な部活ではなかったから、
週に3回しか無い。
しかも部長の先輩は、
今日は帰ったらしい!
皆で好き勝手に絵を描いてたから、
由理がプールをじっと見ても、
誰も注意する人はいなかった!
由理は、スケッチブックを持って、
プールの見える景色をスケッチし始めた♪
誰もが由理が真面目に絵を描いていると、
勘違いしていたが、
恵子は内心、
由理が一誠が見えるプールを描いている(フリ?)のが、
なんともいじらしく可愛いらしい〜(*^^*)
と、思って微笑んだ♪
プールから上がって、
一誠はストップウォッチと笛を受け取ると、
他の部員がスタート台に立った!
「位置について!」
一誠が大きな声で促す!
「よ〜い……。」
ピッ!
一誠はストップウォッチを押すのと同時に笛を吹き、
勢い良く、
部員達が飛び込む!
バタフライが二人と、
平泳ぎが三人、
男女混合だ!
泳ぐ部員達を眼で追いながら、
ゴーグルを首に下げ、
スイムキャップを
外して、首を二回降った!
競泳用水着の腰にスイムキャップを挟み
バタフライのコースをじっと見ている!
他に二人、
一誠と一緒にストップウォッチを持っている部員が、
平泳ぎのコースをじっと見ていた!
★☆★☆
そんな様子を由理は、
オペラグラスか、
双眼鏡があったら、
ちょっと見てみたかった!
次回は絶対持ってきたいなんて、
思わず考えて、
やだ、ストーカーみたい(=^_^=)、
とも思って一人で赤面していた!
一誠のがっしりした体つきは、
水泳で鍛えたんだなぁ〜と、
鉛筆を握ったまま、
ぽ〜っと眺めていた(*^^*)
★☆★☆
「外の景色描いていたの?」
部活の先輩に由理は声をかけられた!
「すみません〜、
何描いたらいいか、
あんまり……進まなくって!」
由理は赤くなって言った!
「良いのよ、山崎さんは夏休み前に入部したばかりだから、
文化祭までに一枚、何か描ければ……(=^_^=)
あんまり気を張って、
逆に描けなくても困るから、
家の美術部は、ほとんど遊び感覚なの♪」
「あっ、先生!」
急にダベってた皆が、絵を描き出す!
★☆★☆
先生は一応顧問としてのつとめを果たそうと、
部活の日には、
ちょろっと顔を出して、
皆の絵を講評して、
美術準備室に引き返すのだ!
顧問の先生だけ要チェックだから、
ほどほどに描くのも必要みたいだ!
「山崎さん、
アナタ……スケッチは初めてかね!」
「はぁ……、
美術の授業ぐらいしかやってませんので……。」
すると、なんだか、
先生が由理のスケッチブックにどんどん手を入れ始めた!
人物を鉛筆を寝かせてこすり、
影が入った(;□;)!!
「光の感じと、
描く基本に、
プールとかは、
縦横が比率を無視してはいけない!
近くで、実際に違う角度で見たりして、
プールの違った視点からも、
どうして、
こういった風に見えるのか分かるから、
後で降りて、
別アングルでも描くといい!」
先生はひたすら説明しながら、
スケッチをラフなセザンヌ風に上書きして、
満足そうに眺めたら、
スケッチブックを由理に返した!
★☆★☆
梅田くんが真っ黒になっちゃった〜(T_T)
由理はズーンと落ち込んだ……。
「山崎さん♪
一緒に外にスケッチに行こ(^O^)」
恵子が、いたわるように微笑んだ!
「先生が、近くで、
別アングルでも描いてみたらって、
おっしゃったから!」
由理は気を取り直して、うなずいた!
★☆★☆
靴を履き替えて、
校庭に出ると、
プール独特の塩素のにおいと、
ばた足の水しぶきが、
マイナスイオンを産む♪
砂漠のような校庭に潤いが、
心なしか涼しい風と共に来る……(=^_^=)
何処で描こうとプールの周りをうろうろしていたら、
「山崎さ〜ん♪
山岡さん!」
一誠が一番近くのプールサイドに上がって、
フェンスまで駆けつけてきた\(^O^)/♪
「う……梅田くん!」
由理は競泳水着姿の一誠を間近に見て、
真っ赤になった(●^^●)
腹筋は割れていないものの、意外と筋肉質だ!
どうしよう〜カッコイイ〜(*^^*)
由理は恵子のセーラー服の上着の裾をつまんでいた!
「俺の水着姿に興奮しちゃった?」
「んな訳無いでしょ(-_-;)
女のコは、裸に興奮しないから!」
恵子が切り返した!
「あはは……(^_^;)
そ〜ゆ〜モンか?」
一誠は全然悪気無い(^_^;)
★☆★☆
「ちょっと……カッコイイ……かな?」
由理がつぶやくように言った!
一誠には、どんな小さな由理の声も聞きもらさない(^O^)♪
「本当〜(*^^*)
嬉しいなぁ〜(o^-^o)」
「梅田〜!
何んしょっと!」
「うわぁ〜!
ぶ……部長!」
「あれ?
君たち、
スケッチブックば持っとるけん、
絵でも描くと?」
先輩が恵子達に尋ねた!
「はい、美術部で、
プールとか校庭の景色を部室から描いていたら、
顧問の先生に、違うアングルも描いてみるように言われて……(^_^;)」
「ふ〜ん♪
プールサイドの邪魔にならない見学者の所だったら、
入って描いてけばよか♪
あそこ日陰だし♪」
「ありがとうございます(o^-^o)」
「良かったね(^^)」
「梅田!
はよ練習せんか(>д<)」
「は〜い♪」
「じゃあ、靴とか裸足で、
足ば消毒通ってね♪」
「部長〜何、二年の女子入れてるの?
ナンパは止めて欲しいわ(-_-;)」
「この娘達、美術部で、絵描くだけって……、
良かろう?(^_^;)」
部長は、下心見透かされて、
しどろもどろに答えた。
「だったら、男子は描いて構わないけど、
女子は描かないでちょうだい!
いいわね!」
先輩風吹かせて、
迫力満点の三年生女子部員が、
腕を組みながら、ビシッと恵子達にいい放った!
「はい、わかりました!」
その場にいた誰もが、
おっかね〜と思った(^_^;)
★☆★☆
見学者用の日除けのある所で、
由理と恵子は並んでスケッチブックを開いた!
「本当〜、
プールって、
上から眺めていたのと、
景色が違うわ♪」
「飛び込み台って、
ここからだと、
こんな感じなんだわ……!」
由理が飛び込み台の上を見て、
はっとした!
梅田くん!
今から飛び込むんだ♪
そのまま、由理は一誠に眼が釘付けだ!
恵子は、携帯を取り出して、
スケッチブックで隠しながら、
一誠を隠し撮りした!
由理は撮影すら思いつかない、
すっかり夢中だ!
由理の携帯に恵子は画像データを添付して、
メール送信しておいた(^^)
★☆★☆
「そろそろ、描きましょ!」
恵子は由理をつっついた!
由理は、慌てて描き始めた(^_^;)
恵子は、由理が一誠に夢中になっている様子を見て、
無性に剛志に会いたくなった。
今、剛志は、理科室で部活のハズだ。
理科室のある校舎は、
校庭側には無い(T_T)
二学期始まって、
まだ席替えしていないけど、
同じ班の隣同士が、
ずっと続いて欲しかった!
【保健室】
九月だというのに、
照りつける太陽は、
まだ真夏だ!
あらかたスケッチを終えた頃、
部長達三年生の眼を盗んで、
バスタオルを肩にかけた一誠が、
由理達の方にプールから上がって来た!
「山崎さん♪」
「梅田くん、大丈夫なの?」
恵子が心配して尋ねた。
「山崎さん、なんか、顔色悪い!」
一誠が由理の額の汗をバスタオルでそっと拭いた。
「山崎さん!?」
「頭……痛い……(+_+)」
「山崎さん、大丈夫?」
「なんだか、頭痛がするの……。」
由理が、こめかみに手を当てた!
「保健室!
連れてく!」
「梅田〜!
サボらんで、
やらんか!」
「すみません!
山崎さん、
保健室連れて来ます!」
「どげんしたと?」
「山崎さんが具合悪くなりました!」
一誠が由理を抱き抱えて、
出口に向かう!
「まぁ!
大変!」
サボりじゃあないと、
事情を飲み込めた他の水泳部員が騒ぎ始めた!
「俺のビーサン使え!」
ハッシーが、
ビーチサンダルを出口の履きやすい所に置いた!
恵子は、
由理のスケッチブックなど一式を手に持って、
「ありがとうございました!
梅田くんお借りします!」
他の部員に一礼してから後を追った!
「今時、珍しか〜!」
部長は、感心してつぶやいた♪
「確かに、あの娘、礼儀正しいですね(^^)」
★☆★☆
恵子は、
由理の靴も持って、
一誠の後を追った!
昇降口で、
ビーチサンダルを脱ぎ、
一誠は裸足で、
保健室に向かった!
恵子は、
由理と自分の靴を上履きに替えて、
由理の靴下を握りしめ、
後から保健室に向かった!
保健室は空いていたが、
養護教諭はいらっしゃらなかった!
ベッドは全て空いていた!
「梅田くん、そこに寝かせてくれる?
職員室に行って、
誰か先生呼んでくるわ!」
恵子が、
保健室にスケッチブックとか、
靴下とかを置いて、
職員室に向かった!
★☆★☆
「山崎さんっ!」
一誠は由理をギュッと一度抱きしめてから、
ベッドに寝かせた!
前髪を優しくかきあげて、
額にキスをした(*^^*)
「先生、プールサイドで絵を描いてましたら、頭痛がすると……!」
恵子の声と足音が、響き渡って、
一誠は我に返った!
「梅田くん……(-_-;)
私、今、具合悪いの……(T_T)
そういう事は、
元気な時にして欲しかったわ……(+_+)」
由理は、力なく言った。
頬を染めてはいたが、
由理の顔色は青白かった!
「ご……ごめん!」
「あらあら!
シーツびしょ濡れ!」
養護教諭が、おっしゃった!
「君、付き添いたかったら、着替えて来て!」
「はい!
すみません〜(>д<)」
「吐き気は?」
「ちょっと、ムカムカします……(+_+)」
先生は、吐き気対応の袋を広げて、
由理に渡した!
「あと、頭痛なのね!
体温はかりましょうね!
部活の顧問の先生に、
熱射病か熱中症だと思うから、
知らせてくれる?」
「はい!」
恵子は、スケッチブックを持って、
美術室に向かった!
★☆★☆
一誠は、由理さんが、
吐き気あったんだぁ〜(>д<)
と、廊下で自己嫌悪に襲われていた(T_T)
「梅田くん!
私一人じゃ、
山崎さん、連れ帰るの大変だから、
手伝って欲しいわ!」
恵子が声をかけたら、
一誠は、急に復活した!
「分かった!」
すごい勢いで、ビーチサンダルを履いて、
プールに駆け出した!
【家へ】
由理は結局、
熱中症か熱射病という事で、
保健室で寝ていた(-_-)zzz
恵子は、美術部の顧問の先生や、
先輩方に説明すると、
由理に付いて、
早めに帰るように言われた!
由理と自分のかばんを持って、
保健室に急いだ!
★☆★☆
恵子が保健室にたどり着くと、
養護教諭と美術部顧問の先生が、
困ったように話していた!
「先生、どうなさいました?」
「あぁ、山岡くん、
山崎さんのご両親に連絡つかないんだよ……(^_^;)」
「両親共働きで、
お留守だと思います!
家が近所ですから、
付いて行きますし、
彼女、お父様にいつもメールしてましたから、
会社で通話は出来ないようです!
メアド知ってますから、やりとりしますね!
容態によっては、
病院に連れて行きます!」
恵子が、気をつけないといけない容態の説明を受けている間、
一誠が駆けつけた!
★☆★☆
一誠は、部活の連中に事情を説明して、
駆けつけた!
「古賀部長〜!
さっきの山崎さん、
熱中症でしたが、
俺、彼女を家に送る手伝いしたいので、
上がらせて下さい!」
「あぁ、
よかよ〜(o^-^o)」
「部長〜(^_^;)
そのよかは、
構わないよオッケー、
ダメだよのどっちでしょう?」
さっきのおっかない、
三年生女子部員がツッコミ入れた!
「五十嵐さん?
よかよ〜(o^-^o)は、
よ〜が付いて語尾が上がるから、
良いよ〜だよ!
ダメの場合、
せんでよか!
しないでいいと!
と言うから……(^_^;)
発音も中国や韓国語の激音とかに似とるけん……(^_^;)」
古賀部長は九州からの転校生で、
こういった親の転勤で移動する人は、
新宿の学校では珍しくない!
古賀部長のように、
なかなかお国言葉が抜けない人も
時にはいる。
「よ、は軽く発音して、
か、にアクセント付けて強く言うのですね?」
二人の漫才のようなやりとりを
おしまいまで聞かないで、
一誠は、
OKと分かった瞬間、
更衣室にダッシュしていた(^_^;)
★☆★☆
こうして、
一誠は息を切らして、
保健室にやってきた!
一誠が来て10分ほどたったら、
由理が目覚めたので、
帰る事にした!
なるべく、
暑い中にさらさないようにという事で、
タクシーを呼んだ。
恵子が上履きを取り替えに行ったら、
剛志が上履きを履き替えていた!
「山岡さん?」
「委員長、
山崎さんが熱中症で倒れて、
梅田くんの下駄箱って……!」
「一誠の?
ここだよ。
一誠が一緒なのか?」
「ええ、これから送りに行くの!
梅田くんに抱えてもらうの助けてもらってて……(^_^;)」
「何か手伝えるかい?」
恵子はうなずいた!
そばに居てくれると、
心強いわ……(=^_^=)
★☆★☆
タクシーは、正門前に付けていた!
恵子が、一誠と由理の下履きを正門前昇降口に運び、
剛志は、由理の荷物持ちをした(^_^;)
美術部の顧問の先生が、
タクシーの運転手に、
千円札を渡し、
領収書と、
お釣りを忘れずにと、
恵子に話した!
「先生、付いて行かなくても大丈夫かな?」
不安そうに先生が言った!
「先生、
俺らが付いてますから、
大丈夫です!」
剛志が言った!
一誠は、歩こうとする由理をさっと抱き抱えて、
タクシーに乗り込んだ!
剛志は助手席に、
恵子は由理の隣に乗り込んだ!
「商店街の山岡書店よりも曙橋方向のマンション前に……。」
と、剛志が行き先を説明し始めたら、
「新築のマンション前に……ですね?
お客さん♪」
「あ〜( ̄▽ ̄)
運転手さん!」
「?」
恵子と剛志は事情が飲み込めない!
「前にもお乗せしましたので……(=^_^=)」
「今日は、熱中症です(^_^;)」
「そういうお客さん、
今日は多かったですよ、
病院にはよろしいのですか?」
「症状は今のところ軽いので、
自宅で様子みます!」
「わかりました!」
「病気……は、良くなりましたか?」
「はい、おかげさまで♪
でもたまたま、熱中症になっちゃって……(^_^;)」
一誠が答えた!
★☆★☆
住宅街を抜けて、
信号待ちの無い、
タクシーならではの抜け道を行き、
初乗り運賃で着いてしまった!
「着きました!
お釣りと、領収書です♪」
「ありがとうございます!」
マンションの入り口前に付けてくれた♪
「病院にいらっしゃる時には、
お呼び下さい!」
「はい!」
由理は、タクシーの運転手さんに会釈した!
★☆★☆
一誠は、由理を再び抱き抱えた!
恥ずかしがる由理に
「病人なんだから、
無理すんな!」
と、一誠は言った(^^)
内心、由理を抱き抱えると、
密着出来るから、
嬉しいという下心もあった( ̄▽ ̄)
そうとは知らずに、
由理は一誠が、
たくましく、
カッコイイ〜(o^-^o)と、
感じていた(*^^*)
★☆★☆
由理の家は、相変わらず、
日中誰もいなかったから、
むわ〜っと暑くなっていた!
恵子と剛志が、
窓を開けて、
風を入れた!
しばらく熱を風に乗せてある程度逃がし、
クーラーを入れた。
一誠は、
由理の部屋のベッドに由理を下ろした!
恵子は、
由理の部屋の窓を閉めて、
クーラーを入れた!
「かばん、ここでいいか?」
剛志が由理の荷物を机に置いた。
「ありがとう……(=^_^=)」
剛志や恵子が由理の部屋を出て行くと、
「山崎さん、吐き気おさまった?」
「まだ……気持ち悪い感じはするの……(^_^;)
さっきよりは頭痛は楽になったけど……(=^_^=)」
「そっかぁ……(^_^;)」
さっきみたいな事をすると、
嫌がるな(T_T)
一誠は、握っていた由理の手の甲にキスをした(*^^*)
「何か飲む?」
由理はうなずいた!
★☆★☆
「委員長、
付いて来てくれて、
助かったわ(o^-^o)」
「おぅ!
タクシーでここまで来れてお徳だったぜ!」
「……もし……、私が、
具合悪くなっちゃって、
倒れちゃったら、
委員長、梅田くんみたいに、
運んでくれる?」
「重かったら無理だな( ̄ω ̄)」
「委員長は、力なさそう(^o^)
きゃっ!」
剛志が、
力なさそうと言われてカチンと来て、
恵子を抱き抱えて見せた(*^_^*)
「山岡さん、
けっこう重いな〜( ̄▽ ̄)」
「ひど〜い!」
★☆★☆
「そこの新婚さん、
ここは披露宴会場では有りませんよ(o^-^o)」
一誠がにやにやしながら言った( ̄ー ̄)
「おめ〜に言われたくねぇ〜や!
で、披露宴会場はどっちでしょう?」
「おい!」
「もう〜下ろして〜(*^^*)」
★☆★☆
とりあえず麦茶をついで、
由理の分は、一誠が運んだ!
飲みやすいように、マグカップについだ。
【見舞いに】
「皆、私の家にいるって、
連絡しないでいいの?」
由理は心配そうに言った!
「一応、連絡するかぁ〜(^_^;)」
一誠が携帯で連絡いれたら……(+_+)
通話を終えて、
深いため息をついた……(T_T)
「母ちゃんが見舞いに来る……(+_+)
病院に行くなら、
呼ぶが男どもは一旦帰れって(T_T)」
「え?」
一誠は決まり悪そうに言った!
★☆★☆
ピーンポーン♪
「もう来た!?」
インターフォンに出た恵子が、
ちょっと焦っていた!
「お母さんだわ(^_^;)」
今日は定休日だから、
本屋は閉まっている!
「お邪魔しま〜す♪
恵子、これ、冷蔵庫冷やしといて!」
「はい〜!」
「由理ちゃん、大丈夫かしら?」
「おばさま……(=^_^=)
ありがとうございます!
ちょっと、まだ気持ち悪くて……。」
★☆★☆
「こんにちは〜!
母ちゃんそこまで来てるから迎えに行って来ます!」
一誠が恵子の母親と、
由理に言った!
剛志も、一誠と一緒に会釈した!
さっきおふざけで、
恵子を抱き抱えてたから、
内心なんとも決まり悪かった(^_^;)
★☆★☆
「母ちゃん、
みさ姉〜(^_^;)」
最強コンビ襲来……。
「一誠〜、剛志くん!
あれ? かばんは?」
「あ、忘れてた!」
「俺も(^_^;)」
わざと?
「取りによらなきゃな!」
「そうだな!」
そこまでして、
戻りたいのかい!
二人の魂胆は、
お見通しだった……(-_-;)
★☆★☆
「お邪魔します♪」
剛志と一誠の案内で、
一誠の母親とみさ姉が、
由理のマンションにやってきた!
「あなた達は、
カバンとか、
早く持って帰りなさい!
一誠!
水着、洗濯しておく事!」
一誠の母親は剛志と一誠の眼をじっと睨みながら言った!
「わ〜ってるって!」
ヤバい!
真面目にしないと、
キレる一歩手前だ( ̄□ ̄;)!!
一誠と剛志は、
駆け足で、
カバンを取りに入った(^_^;)
「じゃ、お邪魔しました!」
二人は、速攻で帰った!
★☆★☆
「あ、こんにちは(^^)
いつも息子がお嬢様にお世話になって……。」
「こちらこそ、いつもありがとうございます!」
一誠の母親は、
恵子の母親と、
あいさつを交わす!
「お嬢様の具合は?」
「お母さん!
山岡さんのお母様だわよ!
由理ちゃんのお母様は、お仕事だって!」
「え?」
「だって、山岡書店の……!」
「あら、やだ……(=^_^=)
どおりで、何処でお会いしたような……と……。」
また天然ボケかまして……(-_-;)
弥紗は恥ずかしかった……。
★☆★☆
「で、増戸さん?
でいらしたかしら?」
「いえ、梅田です(^_^;)」
「小学校は違いましたよね?」
「はい、家は仲之原町小で……。
増戸剛志くんはお隣ですから、
幼稚園から一緒でした!」
「家は市ヶ谷第一小でしたので……。」
三人はとりあえず笑ってごまかした( ̄▽ ̄;)
お互い、付き合っている相手の母親だと、
勘違いしていたのだ!
笑ったら、急に緊張が解けた(^^)
「お母さん?
どうしたの?
あ、こんにちは(^^)
梅田くんのお母様と、お姉さまですね♪
いつもありがとうございます(o^-^o)」
「恵子?」
「家にこないだも、
本を買いにいらっしゃったわ(^O^)」
「へぇ〜(*^^*)
覚えててくれたの?」
弥紗は、
本屋の様子とは違って、
みつあみにメガネの恵子が、
いかにも真面目な優等生っぽくって、
剛志に背丈もぴったり釣り合っていると思った( ̄▽ ̄)
★☆★☆
「梅田くんのお母様、
弥紗さん!」
由理が起きてきた(^_^;)
「あらあら、由理ちゃん!
ごめんね、起こしちゃった?」
「具合悪いのでしょ?
寝てなさいよ(^^)」
「廊下でしゃべっててもなんだから、
山崎さん、
お部屋に戻って(o^-^o)」
「はい、すみません……(=^_^=)」
「由理ちゃん、
スポーツドリンクお見舞い♪」
弥紗がペットボトルを取り出した( ̄▽ ̄)
「あら〜一緒だわ♪」
「冷蔵庫に家の冷やしてます♪
先に同じだから、家のから開けます!
山崎さん、飲む?」
由理はうなずいた!
「じゃあこれ冷やしとくわ♪」
弥紗がペットボトルを抱えて、
マグカップを下げて台所に向かう恵子に付いて行った!
「熱はあるの?」
一誠の母親が、
由理の額に手を当てた!
「さっき測ったら平熱でした(^^)
ムカムカするけど、吐き気は無くて、
頭痛はするのよね?」
恵子の母親が言った。
「はい……、
さっき麦茶を飲めましたし、
吐き気は強くは無いです♪」
「軽い熱中症みたいね♪
経過観察で、よさそうな感じね(^^)」
「本当、良かったわ(o^-^o)」
「つわり……じゃあ無いよね?」
「弥紗!」
由理は激しく首を横に降った!
「冗談……(^_^;)
はい……すみません(+_+)」
「とにかく、
麦茶は無くなってしまったので、
皆さんで、
スポーツドリンク、
お持ちしました(^_^;)」
★☆★☆
スポーツドリンクを皆で飲みながら、
弥紗が言った!
「由理ちゃん、
恵子ちゃん、
実際、何処まで進んだの?」
母親達は、咳き込んだ!
由理と恵子は、真っ赤になった(=^_^=)
「弥紗さん!
私、まだ……委員長に付き合ってとか、
言われてませんっっ!」
「あれ〜?
剛志くん、
はっきり山岡さんと、
付き合ってるとか言ってたよ〜!
剛志くんって、誰も見てない所で、昔から、
悪さしてたから、
二人っきりとかになったらさー、
けっこう危なくない?」
恵子は何となく、
思い当たるフシがあった!
「キスとかしたの?」
「弥紗さんっっ!」
恵子は首を横にブンブン降った!
由理はうつむいた……(=^^=)
「由理ちゃん?」
「さっき……ここと、
ここに……(*^^*)」
額と手の甲を指差して、
由理は恥ずかしそうに真っ赤になった!
はぁ〜っと一誠の母親は深いため息をついた(+_+)
「手が早い所は、パパに似たわね……(^_^;)
男って、
本能的に、
子孫を残そうとするから、
段々エスカレートしてしまうの!」
「そうね……(^_^;)
身体の発達が未成熟なうちに、
妊娠した場合、
リスクも高いわ!
流産したり、
堕胎した場合、
女のコの心と、
身体に傷がつくの……(^_^;)」
「ヤレばデキるって事?」
「弥紗!」
さっきから、
弥紗は爆弾宣言連発(^_^;)
「弥紗も、他人事じゃあないのよ!」
「ふぁ〜い(+_+)」
★☆★☆
「皆、一線を越えないようにだけは、
気をつけて欲しいわ!」
「中学生とか、
学生時代におばちゃんの同級生だったカップルで、
結婚したの、
一組ぐらいしかいなかったわ!」
「そうね……(^_^;)
私も、学生時代に仲良しだった友達が、
結局、学生時代付き合っていた人とは別の人と結婚したのよ(^_^;)」
「だからね、
今付き合っている相手と、
添い遂げられるかは、
分からないわ……f(^_^;」
「でもね、由理ちゃん、
あなたみたいな娘が、
娘になってくれたら、
いいなって、
おばちゃん思ってるから……(o^-^o)」
「えっ?」
一誠の母親の言葉に由理は自然と涙がポロポロ流れていた(T_T)
「あらあら……(=^_^=)
ごめんなさいね、
調子悪いのに…。」
由理に寄り添った感じで、
一誠の母親は、
ベッドの傍らに座り、
ハンカチで、
由理の涙を拭いた。
「ご両親がお仕事で、いらっしゃらないのでしょう?
何か困った事があったら、
いつでも相談においで(^^)」
由理の中で、
張りつめてきた何かが弾けた!
お母さんにとりとめのない事でも、
ずっと話したかったけど、
仕事で忙しいからって、
いつも突き放されてきた……(T_T)
邪魔にされないように、一人で我慢してきた……。
★☆★☆
「定休日と、
店を閉めた時間帯しか、
寄れないけど、
いつも店にいるわ(^^)」
恵子の母親も言った!
由理は泣きながらうなずいた。
一誠の母親は、
由理を抱き寄せて、
小さな子どもにするように、
背中をさすった。
由理はしばらく涙が止まらなかったが、
背中をさすってもらうと涙も落ち着いて、
眠くなってきた。
そのうち、ぐっすり眠ってしまった(-_-)zzz
由理が寝ている間、
一誠の母親は由理に付き添っていた。
リビングに他の皆移動したが、
恵子と母親はいったん帰り、
弥紗はコップを洗い終わった!
ほっとしたら、
携帯が鳴り出した!
「みさ姉〜!
もしもし!」
一誠が弥紗の携帯に電話していた(^^)
「一誠〜( ̄▽ ̄)♪
聞いたわよ!
由理ちゃんにキスしちゃったんだって?」
あうぅ〜(;□;)!!
って事はっっ!
「い〜だろ!
彼女なんだから!」
開き直りだっ(-_-;)
「具合悪いのに( ̄ω ̄)」
「うっっ……。」
★☆★☆
「由理ちゃんは、
ぐっすり眠っているから、
今、私らで、
様子を見てるの!
一誠、アンタ水着は?」
「もう干したよ……(^_^;)
つ〜か晩御飯さー、どうする?」
「冷蔵庫見て!
何か作れそう?」
「あぁ、カレーの材料とか揃ってるよ(^_^;)」
「じゃ、任せた(^^ゞ」
「マジかよ〜(-_-;)」
「料理得意じゃん、
ご飯は……。」
「先に仕込んだんだろ?
炊けてるぜ!」
「じゃ、よろしく〜( ̄▽ ̄)」
――――――――――――
To:委員長
From:山岡恵子
Re:今日はありがとう(^^ゞ
梅田くんや、家の母とか来て、山崎さん、ぐっすり眠って、すっかり頭痛と吐き気がおさまったの(^^)さっきお粥食べたから、もう大丈夫(o^-^o)
来てくれて、ありがとう(^^)恵子
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私たちって、付き合っているの?
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何度も書いては消し……(=^_^=)
結局、当たり障りのないメールになっちゃった(^_^;)
恵子は、剛志に抱き抱えられた時を思い出して、
ドキドキした(*^^*)
学生時代に付き合っていたカップルが結婚出来たのは……(^_^;)
はぁ〜(>д<)
結婚とか、
ず〜っと先の事……にしか感じられない(T_T)
中学時代、
部活何やってましたか?
私は転校前は、
水泳部♪
転校後は、
美術部でした(^^)
美術部の顧問の先生は、
高校時代の美術部顧問の先生がモデルですね〜(^^;)
生徒の作品をセザンヌ化する所とか……f(^_^;
セザンヌ化された生徒のやる気が、
削がれるのですが、
私はゴッホ風タッチだったので、
流石に手を入れるのを躊躇させて、
対抗しました( ̄▽ ̄;)
中学時代の美術部は、
真面目に毎日活動があって、
こんな暇な部活では無かったのですが、
高校時代の美術部は、
けっこうこんなカンジでした(;^_^A
水泳部は、
夏休みなんかに、
ひたすら千メートル泳いでから、得意種目のタイムを競ったり、
やってました♪
皆、学校指定のスクール水着は着用せず、
スイミングの水着とか、
競泳用の水着でしたね♪
今は、千メートルなんて無理〜(;_;)
50メールで息切れします!Σ(×_×;)!
フォームは、
速く泳げるよう、
身体が覚えていますが、
スタミナが続かないのと、
あちこちガタがきています(/_;)
失ってから、
何でも気づくものですf(^_^;
若い時に出来た事は、
そう長く続かないって……。
さて、熱中症〜ですねf(^_^;
私は夏は調子良い方です♪
秋口から風邪引きやすく、
冬場はよく風邪引いてまして、
春先には花粉症です(^^;)
由理は、病弱な霊感少女という、
漫画キャラ時代の
元々の設定が、
あったので、
熱中症になってもらいましたが、
某深夜アニメの話にも、
影響受けて書き始めていますんで、
内容はパクリでは無いものの、
ここらへんは、
影響かな?
と、某深夜アニメをご存知の方は、
ニヤニヤ笑ってご覧くださいませ♪
と、いっても、
この話書き始めて数年経ってしまいましたので、
現在放送中番組ではありません(o^_^o)
落書きを見れば、
多分分かるかもしれませんが、
このサイトでは、
携帯で画像をUP出来ないので……(^^;)
由理のマンションに、
由理&一誠、
恵子&剛志が……(///∇///)
新築のマンションだからか、
何だか、
新婚気分のおふざけする剛志&恵子!?
一歩間違えば、
アブナイけれど……(  ̄▽ ̄)
やっぱり邪魔入れましたf(^_^;
中学時代の恋人で、結婚出来たのは?
同窓会やらないしわかんない〜( ̄▽ ̄;)
でも、
絶対結婚するだろうという二人が、
まさかの破局!!
は、事実です(^^;)