(競作) 「わたしメリーさん……」
始まりました好評頂いております競作。
今回は第5弾! テーマは「人形(ぬいぐるみも可)」です。
最後まで楽しんでいただければ幸いです。
それではどうぞ!
皆さんは『メリーさん』という都市伝説をご存知だろうか?
その昔、引越しの際『メリー』という人形を捨てた少女がいた。
そしてその夜、少女の家に奇妙な電話が掛かってくる。
『わたしメリーさん……今ゴミ捨て場にいるの……』
そしてその日から、毎夜少女の元に掛かってくるメリーさんからの電話。
『わたしメリーさん……今あなたのお家の前にいるの……』
電話ごとにどんどん自分に近づいてくるメリーさん。
そして最後の電話は……。
『わたしメリーさん……今あなたの後ろにいるの……』
………………。
バイトで貯めた貯金を元手に、国府田彰は憧れの一人暮らしに心を躍らせていた。
新居に到着し、彰はワクワクしながら荷解きを始める。
「あれ?」
すると彰は、開けたダンボールの中から見慣れない、薄汚れたフランス人形を発見する。
「なんだこれ? こんなの俺持ってたっけ?」
買った憶えもダンボールに入れた憶えもない人形に彰は困惑する。
「もしかして妹のか? 荷物に紛れ込んじまったのかなぁ……」
今度帰ったら妹に返そうか……とも一瞬思うが、それまでこの人形を保管しとくのもなぁ、という面倒臭さが湧いてくる。
「まぁいいか。ダンボールと一緒に捨てて、聞かれたら知らない振りで誤魔化そう」
その日の夕方、彰は荷解きの際でたゴミと一緒に人形をゴミ捨て場に捨てた。
だがその晩、彰の携帯に電話が掛かってくる。
携帯電話のディスプレイを見ると『非通知設定』という表示。
「非通知? 誰だろう?」
不気味に思いつつも、彰は通話ボタンを押し応答する。
「もしもし……」
すると電話の向こうから、まるでヘリウムガスを吸ったような声で相手はこう囁いた。
『わたしメリーさん……今ゴミ捨て場にいるの……』
………………。
……それから今日で三日目。
昨日の電話ではメリーさんは彰の家の前にいると言っていた。
「ネットで見た都市伝説が本当なら今日、俺の後ろに……」
彰の足がソワソワと落ち着きなく震える。
彰が見たネットの情報によると、最後は自分の後ろにいるという電話があり、振り向くと……という内容だった。
「どうする……もうすぐ電話が掛かってくる時間だ。クソッ! こんなわけわかんねぇことで死ぬのかよ!」
グダグダとそんなことを考えている間に、気づけばいつも電話が掛かってくる時間になっていた。
だが、これといってどうすることもできず、半ば諦めた様子で彰は叫ぶ。
すると彰の携帯が『ブゥゥッ!』と激しく振動する。
「!?」
ビクッと肩を震わせる彰。
来た……そう思いながら、恐る恐る携帯のディスプレイを見ると見慣れた『非通知設定』の文字。
「も、もしもし」
震える手で受話器に耳をあてる。
「わたしメリーさん……今あなたの後ろにいるの」
振り向くな! と彰の脳が警告音を鳴らす。
だが、そんな意志とは無関係に、彰の首はゆっくりと後ろを振り返る。
(止めろ……止めろ! 後ろを向くな!)
だがまるで後ろを向くのは既に決められた事象であるかのように、自分の意思とは無関係に勝手に彰の頭が後ろに回っていく。
抗うこともできず、彰は完全に後ろを振り返る。
「!?」
その姿を見て彰の思考が停止する。
まず最初に目に飛び込んできたのは白。
全身にフリルが施された白いゴシックロリータ、更には眩い金髪につば広帽子。
……そこには彰が捨てたあのフランス人形と同じ格好をした青い瞳の少女が、得意げな表情を浮かべ静かに佇んでいた。
「わたしメリーさん……よくもわたしを捨ててくれたわね。だからあなたに復讐しに来たの」
メリーさんがフフッと妖艶な笑みを浮かべながら、ゆっくりと彰に近づく。
そして彰の目の前まで来ると、メリーさんが座椅子に座り固まっている彰を見下ろす。
「ふふっ、恐怖で声も出ないのかしら? せめて最後の瞬間くらいは素敵な悲鳴を聞かせてよね」
メリーさんが腕を上げる。
「とは言っても、一瞬で首を撥ねられるのだから悲鳴なんてあげられ……」
「ど……こ……た」
メリーさんの言葉を遮って、うつむきながらボソボソと彰が何かを呟く。
「ん、何か言った? 最後に何か言い残したことでもあるのかしら?」
メリーさんが彰の口元に耳を近づける。
『ガタンッ!』
「どうしてこうなった----!!」
「きゃあ!?」
いきなりガバッと立ち上がった彰に驚いて、メリーさんは小さい悲鳴をあげながら尻餅をつく。
「あ、あなた突然何を……」
「ふざけんなー! この数日夜もロクロク眠れず、毎日怯えながら暮らしてたってのに、実際会ってみたら、メリーさん? ただのゴスロリ金髪幼女じゃねぇか!」
「んなっ!?」
彰のゴスロり金髪幼女という言葉を聞いて、メリーさんの顔が真っ赤に染まっていく。
「あの捨てた人形がでっかい斧持って襲い掛かってくるんじゃなかったのかよ! こんな可愛い幼女が殺しに来るなんてネットに書いてなかったぞ!」
「か、可愛いですって? あなた、わたしのことが怖くないの……?」
非難するような口調でメリーさんは立ち上がり、彰を睨み付ける。
「怖いわけあるか! むしろ頭を撫でたいくらいだ! 声だってものっそい可愛いじゃないか! なんだったんだよ、あの電話の時の機械音みたいな不気味な声は!」
「あ、あれは仕様というかその……って、ほんとに頭を撫でるんじゃないわよ!」
ナデナデと頭を撫でる彰の手をメリーさんがパンッと払う。
「あ、すまん……つい」
彰の言葉を聞いて、力が抜けたようにメリーさんはヘナヘナとその場に座り込む。
「もう、なんでいつもこう……。前回の奴もそう。わたしの姿を見るなり、いきなり「もえー」とか言って飛び掛ってきて……」
メリーさんがうなだれながら力無く呟く。
「まぁそいつの気持ちはわからんでもないな」
「最近はそんなのばっかり! やっと今回はわたしの姿を見て恐怖しているかと思ったのに……ブツブツ」
(メリーさんが愚痴ってる……)
そのあまりにシュールな光景に、彰は苦笑いを浮かべる。
「どうして? 三十年くらい前は、みんなわたしの姿を見るだけで恐怖に満ちた表情で命乞いをしてきたというのに」
半泣きになりながら遠い目をするメリーさんを見て、彰は困った表情を浮かべ頭を掻く。
「まぁ……そのなんだ。時代が悪かったっつーか、萌え文化が進みすぎた日本にメリーさんが向いてないっつーか……」
彰はそう言いながらメリーさんの前に座りこみ、メリーさんの肩に手をポンと置く。
「まぁその……とりあえず頑張れ」
「う、うわぁぁぁん! に、人間ごときに馬鹿にされるなんて~!」
彰のなんのフォローにもなってないフォローを聞いて、メリーさんはわぁわぁと泣きだしてしまう。
そしてその泣き声は、メリーさんの愚痴と共に明け方まで続くのだった……。
………………。
それから一週間。
彰とメリーさんは何故か、奇妙な共同生活を送っていた。
「わたしは取り憑いた人間を殺すまで、その人間から離れることはできないの」
……というなんともありきたりな設定のおかげで、金髪幼女との嬉し恥ずかし共同生活を送ることになった彰だが、どうも一つ気になることがあった。
「なぁ、俺を殺せば開放されるのに、なんで俺を殺さないんだ?」
喫茶店でコーヒーを飲みながら、目の前でパクパクとイチゴパフェを頬張るメリーさんに彰は質問する。
「折角の機会だから、もぐもぐ……ここであなたに取り憑きつつ、んぐんぐ……今の人間がどんなものに恐怖するのかを、ぱくぱく……研究することにしたの。わたしは同じ轍を踏まない、もぐもぐ……優秀な人間なのよ」
「いや、同じ轍踏んでるし、人間でもないだろ……てか、食うか話すかどっちかにしろ!」
小さな頬を膨らませ、パフェを食べながら喋るメリーさんに突っ込みを入れる。
「んぐ……まぁそれに、この時代は思っていた以上に美味しいものがたくさんあるし、あなたとの生活もその……まぁまぁ、有意義ではあるしね」
真っ白な頬を薄く染めながら、メリーさんはプイッとそっぽを向き再びパフェを食べ始める。
「いやいや……妖怪にそんな絵に書いたような萌え要素を見せられても。つか、殺す予定の人間と有意義な時間を過ごすなよ」
「と、とにかく! 人が何に恐怖を感じるかを学ぶ環境としてはそこそこの条件だから、とりあえず今は殺さないでいてあげてるの! 感謝なさい」
「するか!」
彰が叫ぶと、何か異質なものを見るような周りの客からの視線が彰に飛んでくる。
(おっと、取り憑かれた人間以外にはメリーさんの姿は見えないんだよな……)
彰はゴホンッと一つ咳払いをし、何事も無かったかのようにコーヒーをすする。
(つまり今の俺は周りから見たら、何故か勝手に無くなっていくパフェの前で独り言を呟いてる危ない青年か)
そっちの方がよっぽどホラーだ……彰は心の中で大きな溜息を吐く。
「さて、そろそろ晩飯の買い物に行かないとな」
コーヒーを飲み終え、彰は席を立つ。
「ふふふ、わたしは一昨日食べた『かれぇ』という料理を所望するわ』
同じくパフェを食べ終えたメリーさんも席を立つ。
「殺す予定の人間に晩飯のリクエストをするな……」
憎まれ口を叩きつつ、店のウェイトレスに代金を払い、彰は店を出る。
「あぢぃ……」
夕方とはいえ八月の、しかも都会独特の蒸し暑さと、焼けるような夕日が店を出た彰の身体を容赦なく照りつける。
「お前よくそんな格好してて熱くないな……」
モッサリとしたメリーさんのゴスロリ姿を見て、彰はげんなりとした顔をする。
「わたしくらいの高尚な存在になるとね、暑いなんて感じなくなるのよ」
メリーさんはフフンと得意げな顔をする。
「嘘吐け! ただ単に妖怪だからだろうが! って、あ~怒鳴ったら更に暑くなった」
彰は燃えるような夕日から避難すべく、ビルの隙間の小道に入る。
「こっちから行けば日陰も多いし、スーパーの近道にもなるし……」
そう呟きながら歩き始めると後ろの方からメリーさんの声が聞こえる。
「ちょっと! どこにいったの!? か弱いレディを置き去りにして先に行くなんて……ブツブツ」
どうやら彰が小道に入ったのに気づかなかったらしい。
「ったく、おぉい! こっ、ち……っ!?」
後ろを振り向きそう叫んだ瞬間、彰のわき腹に凄まじい痛みが走る。
何事かと彰はわき腹に視線を落とす。
「!? こ、れ……」
彰は目を見開き呆然とする。
彰の視線に映ったのは深々と自分のわき腹に刺さったナイフ……そしてそれを荒い鼻息で握り締めるレインコートを着た、小太りの男の姿だった。
『ヌチュッ!』
「ガハッ!」
わき腹に刺さったナイフが乱暴に引き抜かれる。
あまりの激痛に彰はたまらずその場にうずくまる。
「ゲホ、ゲホッ!」
口の中に鉄の味が広がっていく。
タタタッという音に頭を上げると、滲む視界には走って逃げていく男の姿。
わき腹を押さえる手には、捻った水道に手をあてているかのように、暖かい水がドクドクと流れ出ている感触。
「なん、だよこ、れ? 死、ぬのか俺? ははっ……だったら、まだメリーさんに殺されたほうが、良かったなぁ……」
意識が朦朧とし、ドサッとその場に彰は倒れこむ。
「もう! どこに行ったのよ~。 わ、わたし、一人じゃ帰れないのよ!」
すると、遠ざかる意識の中でメリーさんの半泣きのような声が聞こえる。
「ったく……。泣き虫な……お化けのくせ、に」
痛みが徐々に無くなっていく。それと同時に強烈な眠気が彰を襲う。
彰は眠気の抗えず、スッと目を閉じる。
瞼の裏側に浮かぶのはオロオロと半べそをかきながら、自分を探すメリーさんの姿。
「プッ!」
その姿を思い浮かべた瞬間、彰はもうすぐ自分が死ぬということを忘れて噴きだしてしまう。
「あーわりぃ、な……カレー、作って……や、れな……」
それと同時にパタパタと彰に向かって走ってくる足音。
「あぁ! こんなところにいたのね!」
………………。
「ふわ~今日は暇ですね~」
街の片隅。
ベレー帽を被った少女が八重歯を覗かせ、道に広げた骨董品の真ん中で大きなあくびをする。
「眠くなってきたですし……早いですけど今日はもう店じまいですかね」
うつらうつらと少女が舟を漕ぎ始める。
するとそんな少女にスゥッと小さな影が落ちる。
「ふぇ!? い、いらっしゃいませです~!」
慌てて瞼を開け、ニパッと少女が影に向かって笑いかける。
「相変わらず背中が痒くなる悪どい営業スマイルね」
「ふぇ?」
聞きなれた声に少女は目を開ける。
「……ってなんだ、メリーさんですか」
自分の前に立つメリーさんの姿を見て、少女は溜息を吐き、かったるそうにその場に座る。
「あら、なんだとはご挨拶ね。一応今日はお客なのだけれど」
「客~? って! メリーさん、あんたどうしたんですか? なんか消えかかってるじゃないですか!」
訝しい目でメリーさんを見た少女は目を丸くする。
「身体も半透明ですし……そんなに一体、何に力を使ったんです?」
「別に。ちょっと『かれぇ』のお礼をしただけよ」
「はぁ? カレーのお礼って、一体どんだけ高いカレー食べたんですかあんたは」
「大きなお世話よ。……それにしても鬼子。あなた、本当に素の姿と営業時の姿の差がひどいわね」
メリーさんが深い溜息を吐く。
「ほっといてくださいよ! それにわたしの名前は鬼子じゃないと何回言えば……」
「そんなことはどうでもいいわ。それよりも、今日はお客だと言ったでしょう? あなたに頼みたいことがあるの」
鬼子の話を遮り、メリーさんが話を先に進める。
「どうでもよくねーですよ! ……って、頼みごと?」
鬼子がきょとんとした顔でメリーさんを見る。
「一応言っときますけど、それだけ力を消耗したらもう回復は無理ですよ?」
鬼子が怪訝な顔をしながらメリーさんにそう告げる。
「死人でも生き返らせたのか何なのか知らないですけど、恐らく二、三日中には……」
「わたしは消えてしまうのでしょう? 知ってるわ」
「おや、そうですか。ならいいんですけどね」
自分がもうすぐ消えてしまうというのに、穏やかな笑顔を浮かべているメリーさんに鬼子は少し疑問を抱く。
(でもまぁ、クライアントにはあまり立ち入ったことを聞かないのがルールですしねぇ)
鬼子は頭を切り替え、営業モードに入る。
「では改めて♪ おねえちゃん!わたしに頼みごとって、一体なんですか~♪」
人懐っこい笑顔を浮かべて、鬼子はメリーさんに仕事内容を尋ねる。
「ふふふ、それでこそ鬼子だわ。実はね……」
………………。
時刻は午後五時。
男は鼻息を荒くしながら、リュックサックを背負う。
背負ったリュックサックの中には一昨日使用したレインコートとナイフ。
「そ、そうさ、これはストレス発散さ! 僕は今までストレスを発散しなかったから、受験で本当の力が出せなかったのさ! 優秀な僕の、成功の為の礎になれたんだから、一昨日のあ、あの男だって幸せなはずだ!」
自分を納得させるように男はそう叫びながら、ちらりと机の上を見る。
そこにはこれまで落ちてきた大学の受験番号表と、クシャクシャに丸められた今回の予備校でのテストの答案用紙。
「あのクソ講師! 僕の様な優秀な人間を差し置いて、あんなボンクラのほうがデキがいいだって? テ、テストの成績だけで人の価値を決めつけやがって!」
先日の予備校でのことを思い出し、男はムシャクシャしてくる。
「ババァには本屋で調べ物って言っとけば平気だし。ようし、き、今日はもう少し離れたところでストレス発散を……フヒヒ」
下にいる母親への言い訳と、今日の犯行を行う場所を考えながら、下品な笑いを浮かべた男は自室のドアノブに手を掛ける。
『ピリリリリ』
その瞬間、ポケットに入っていた携帯電話の着信音が鳴る。
普段、人から電話など掛かってくることのない男は、訝しげに携帯電話を取り出す。
「非通知設定?」
一瞬男は、警察を想像し青ざめる。
だがよくよく考えれば、警察が非通知設定で自分の携帯電話に電話をかけてくるわけがない……と思いなおす。
「で、でもだったら一体誰が」
無視しようかとも思ったが、もしかしたら一昨日の犯行が何か絡んでいるのでは? と不安になり、男は恐る恐る通話ボタンを押す。
「も、もしもし」
『わたしメリーさん……今あなたの後ろにいるの』
………………。
『ピンポーン』
「はーい!」
ガチャッと玄関のドアが開く。
「こんにちは! 鬼の子宅配便なのです~♪ お届け物ですよ、おにいさん♪」
「あ、あぁどうも」
ひきつった笑いの相手からサインを貰うと、鬼子はニパッと八重歯を覗かせ人懐っこい笑顔を見せる。
「ありがとうございました~♪ そのお荷物、貴重品なので大事に扱ってくださいね~」
「は、はぁ」
「それでは!」
『バタン』
……届け物を終え、鬼子はアパートの階段をのそのそと降りながら大きな溜息を吐く。
「はぁ、これだけ働いて報酬が『呪いのテディベア』1個じゃ、割り合わないですね」
鬼子は先日のメリーさんからの依頼を安請け合いしたことを後悔する。
「残った力を使ってメリーさんがターゲットを殺した後、力を失ってただの人形になったメリーさんを回収。そんでそれを……え~と、なんでしたっけ今の人。国府田彰でしたか? に届ける……と」
依頼内容を振り返り、改めて今回の報酬が安すぎることに鬼子は憤りを覚える。
「ったく、今回だけですよ。昔なじみのよしみでサービスするのは……」
鬼子は今しがた、届け物をした家のドアを振り返る。
「まぁ……とはいえ、もう二度とメリーさんに会うこともないでしょうけどね」
振り返ったドアの向こう。
そこから鬼子にはなんとなく聞こえた気がした。
メリーさんの……とても嬉しそうな声が。
鬼子は再び前を向き、小さな溜息を吐きながら階段を下りていく。
「良かったですねメリーさん。では、ご利用ありがとうございました……っと」
---『わたしメリーさん……ずっと、あなたのそばにいるの』---
今回はみんな大好き、幼女モノのお話でした! 好評頂いております鬼っ娘幼女も出演多めにしてみました。……はい、執筆者の趣味です、申し訳ありません(汗
やはりこれがボクのファンタジックホラーです。今回は少しファンタジーな要素を強めにしてみましたが如何だったでしょうか?
楽しんでいただけたのなら幸いです!