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第2話 悪魔は商人に成る

更新です、誤字脱字が結構あるかもです…

あの惨劇から三年。俺は今、聖王国の外れにあるイノプス村という村に人間の剣士のふりをして住んでいる。


「バルク、今日も練習に付き合ってくれ!」


今話しかけてきたこの少女はセシリア。この村の村長の13歳の娘で、聖騎士になるのが夢らしい。

だから、ずっと俺に剣の指導を頼んでくる。この村に来た時は人間と群れるつもりはないし、ましては聖騎士になりたいとかいっているやつは論外だ…と思っていたが、セシリアは俺がどれだけ無視しようが着いてきて俺の真似をして俺のとなりで素振りを始めるのだ。あまりにもしつこかったので少し前に「セシリアは剣筋は悪くないが、力が足りていないのでもう少し基礎体力を付けた方がいい」と簡単なアドバイスをしてやるとセシリアはとても喜んで、最近はずっと俺が素振りしているとなりで筋トレをしている。


今日もいつも通り森で俺は素振り、セシリアは筋トレをしていると、


ガサガサ


「人間、イタ」

「オマエ、アクマ?」

「トナリ、コドモ、クワセロ」


子供?セシリアのことか?


「これは俺の獲物だ」


気付くと俺はセシリアの前に立って、睨みながら悪魔に剣を構え、そう言っていた。


「オレ、カエル」

「オマエラ、テ、出サナイ」

「ああ、そうしてくれ」


悪魔はさっと森の奥へ消えていった。


「大丈夫かセシリア?」


バァアッ、セシリアは俺の方を見て眼を輝かせていた。その後俺が村に帰るとセシリアが村長に言ったらしく俺がセシリアを悪魔から守ったという話は村中に伝わっていた。


全く俺は何をやっているんだ?何故人間を庇った?あの悪魔だって腹が減っていただろうに…

きっと人間と一緒にいすぎて情が沸いてしまったのだろう、明日この村を出よう。


「バルクさん、ありがとうございます」

「バルクや、ありがとうな」

「バルク!ありがと!」


だめだ、それ以上俺に…やめろ、やめてくれ、

俺は村の奴らのセシリアの目の前で変身を解き、翼を出した。


「ヒッ悪魔!」

「悪魔だ、」

「なんかおかしいと思ってたぜ」


そうだ、それでこそお前らは人間だ。良かったこれなら情も沸かない。


「バルク!、どうして…?」


セシリアは俺に近づこうとしている。


「来るな、」


俺は闇の棘をセシリアの目の前に出した。


「キャッ」

「じゃあな」


俺はそう言い飛び立った。次は何処に行こう、また他の村に行くか?いや、もう人間と関わるのはごめんだ。…そうだ、久しぶりに"あの"森に戻ろう。そう思い、俺は翼を広げてあの森の方に最速で向かった。


「…そりゃそうだよな」


森には巨大な市場(スーク)ができていた。当然だ。森にいた悪魔は俺以外全滅したし、俺も今の今までイノプス村にいたのだ。




憎い、みんな殺された




返せ、そこは"俺達"の場所だ




でもだめだ、普通に壊すだけじゃ同じ轍を踏むことになる。イノプス村の時みたいに人間に化けて俺を信用させてから壊してやる。それまで、待っててくれみんな。


「化・万変姿(ポリモーフ)


俺は角と尻尾を隠し、顔も人間の青年くらいの顔に変えた。これでバレることはないだろう、、、まずは情報収集からだ。この三年で色々と変わっている筈だ。


「おい、そこの君!何をしているんだ?そこは今から出店する場所だよ?」

(け、憲兵…幸先悪いな)

「すいません、気付かなくて…」

「もしかして君も出店したいのかい?」

(出店…店か情報収集に使えるな)

「はい、そうなんです。でも僕、田舎の村から来たのでどうすればいいのかわからなくて…」

「なら、俺が教えてやるよ!」

「俺の名前はバーンズ!見ての通り憲兵だ!お前は?」

(こいつは使えるな…)

「バルクと言います」

「そうか、バルク!まずは役場に行くぞ」

「役場?」

「そうだ!出店するためにはまず役場で商人登録して身分証(ランクカード)を貰わないとといけない」

「役場はあの一番大きいテントだ」


バーンズはそう言い一番大きいテントを指さす。


「俺は憲兵の仕事があるからついていけないが、頑張れよ!」

「はい、ありがとうございます!」


      ーーーー登録後ーーーー


「これが身分証(ランクカード)か…」


俺はC級商人として役場に登録した。C級商人はこの市場(スーク)でのみ、商売を許されている一番ランクが低い商人だ。売り上げを上げればB、A級商人になって、市場(スーク)だけではなく聖王国内でも商売ができるようになるらしい。俺は役場で貰ったテントなどを組み立てた。ちなみに俺が売るのは俺の闇の力で生み出す魔道具(マジックアイテム)だ。


「創・生成(クリエイト)

「設置完了!」


売り物も並べた、あとは客が来るのを待つだけだ。


「これはいくらだ?」


声がする方を見ると俺の作った魔球(オーブ)を見ている騎士がいた。


(聖騎士!?)

「それは1万レルですね」

「1万レルか…安いな、これを買わせて貰う」

(早速売れるとは、相手が聖騎士ってのはいただけないが…)

「はい、ありがとうございます」


聖騎士が行った後も何人か客が来て商品は完売した。実は魔道具(マジックアイテム)は安いものでも50万レルはする高価な物。それを1万レルで売っている商人がいると少し噂になっていたのだ。


「案外商人も楽勝だな」


俺は今テント内の椅子で今日の稼ぎを計算している。その日の稼ぎを役場に報告しなければいけないからだ。


「すまない、もう店仕舞いか?」

(は?)


そこにいたのは紅魔の騎士センプテッドだった。俺の仲間達を殺した憎き聖騎士の1人。剣に手が伸びる、だめだ、まだ我慢だ。


魔道具(マジックアイテム)を売っていると聞いて来たのだが…」

「すいません、もう今日は売りきれてしまって…」

「明日もここで売るのか?」

「はい、」

「なら明日もう一度来よう、ではまた」


危なかった。奴の顔をあと少しでも見ていたら襲いかかるところだった。まぁこちらとしては都合が良い。しばらくは魔道具(マジックアイテム)を売るのを続けよう。



バルクの技名は「(漢字一文字)・技名」という漢字の表記です。質問あればコメントお願いします

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