第1話 聖槌
新シリーズです。アクセス数が多ければ続編書くかもです。
悪魔、人間達の恐怖や負の感情から生まれ、人を喰らい、寿命、時には魂も奪う。長く生きれば生きるほど強さはまし、闇や死等様々な物や事象ををそれぞれの悪魔達が司っている。そんな人間とは相入れない化物それが俺だ。
俺の名前はバルク。闇を司る悪魔だ。俺はフィーリア聖王国という聖騎士と教皇が国を動かしている国の人間を喰っている。森の中で一番大きい道で俺は国に行く者や国から出てきた者を喰らって生活している。
「腹、減ったな」
今話しかけてきたこいつは俺が一番仲の良い悪魔仲間であるフィデース鋼鉄を司る悪魔だ。そう俺達は腹が減った。何故か最近この森を全く人が通らなくなったのだ。聖王国は海とこの森に囲まれているから他にルートはないはずだ。もしや、船だけで国の経済を回しているのか?それとも森内にある他の道でも使っているのか?調べてみるか。
「フィデース、俺聖王国まで行ってくるは」
「警備兵でも喰うのか?」
「いや、聖王国の貿易がどうなっているのか見てくる。場合によっては引っ越しだな。」
「腹減ったー」
「お前はここで待ってろよ」
「えっ俺も一緒に…」
「だめだ、お前の場合いきなり襲いかかるだろ」
「チェッ」
「じゃあ行ってくるわ」
「おう!」
俺は能力で闇を操りコウモリに似た翼を背中に創り、フィーリア聖王国の正門へ飛んでいく。
正門が見えてきた所で俺は近くの木に着地して様子をうかがった。聖王国のやつらめ、俺達がいるあの道の他に新たに道を作ってそっちを使っているわけか。道理でこっちを全く人が通らないわけだ。
そんなことを考えていると正門から大勢の武装した騎士らしき者達が出てきた。ざっと40くらいか?おそらくまた俺達悪魔を倒そうと討伐隊が出てきたのだろう。だが、その中心には全身赤い鎧を着た騎士がいた。あいつのことは悪魔の俺でも知っている。あれは、フィーリア聖王国の五騎士と呼ばれる者の1人「紅魔の騎士 センプテッド」あいつはまずい、速く他の悪魔達に伝えなければ…最悪の場合全滅もあり得る。
そうして再び翼を創りもと来た方向に戻ろうとした瞬間…グチョッ
「クッ」
なんだ?何が起きた?俺の左肩に矢が刺さっている。矢が飛んできた方向を見ると全身が隠れる程の緑色のマントを着ている弓矢の騎士がいた。
あいつも五騎士の1人「疾風の騎士 ゼリューダ」
何故五騎士が二人も!?これは本気でやばい。俺は左肩に刺さっている矢を引き抜き闇で傷穴を覆って止血し急いで飛び去った。
「取り逃がしてしまいましたか。」
左肩から血を流し、急いで帰ってきた俺を見てフィデースは驚きの表情を浮かべている。
「何があったんだバルク?どうして血が…」
「…や、ばい」
「他の悪魔達にも伝えろ、五騎士がここに来る。」
「ご、五騎士!?」
「いいから急げ」
「ああ、森中の悪魔に伝えてここに集めろ」
「わかった」
それから少し経ち、森の上位の悪魔4体(バルク、フィデース、ベルじぃ、ヴァルカス)と60体程の通常悪魔がバルクの元に集まった。
「五騎士が来るとはどういうことだ?」
そう訪ねてきたのは森一番の年寄りであるベルじぃ、魔法の扱いに長けておりまだまだ衰えを感じないほど強い。ちなみに魔法を司っており若い時は相当暴れていたらしい。
「ああ、この森に五騎士二人と40人程の騎士が向かってきている。」
「なんだと?」
「嘘だろ!?」
「何ひよってやがる?全員喰ってやればいい話だ」
このバカみたいなことを言っているのはヴァルカス、近接戦闘で右に出るものはいない程の強者で炎を司っている。
「でもあのバルクが傷を負うとはな~」
「そういや、五騎士のどいつが来るんだ?」
「俺が見たのはゼリューダ、センプテッドだ」
「紅魔の騎士に疾風の騎士か…」
「この森にはそれなりに名のある悪魔もいる。全員でかかれば五騎士も倒せるはずだ」
「ああ、それもそうだな」
ギョエェェェ
見張りをしていたはずの悪魔の額に矢が刺さりそのまま倒れた。
「くそ、もう来たのか」
「やるぞぉ、お前らぁ!」
ヴァルカスがそう叫び悪魔達と共に騎士達の方に突っ込んでいった。
「わしは後ろから魔法を放って皆を支援する」
「わかった」
「俺達も行くぞバルク!」
「ああ、」
ヴァルカスが炎の剣を使って紅魔の騎士と一騎討ちをしていた。そういえば疾風の騎士が見当たらない。続々と悪魔達が騎士共を倒している、だが次の瞬間騎士達を蹂躙していた悪魔達が騎士もろとも矢の雨によってやられた。矢の雨が放たれたと思われる方向に俺とフィデースは向かう。
フィデースは自身の体を鋼鉄化させ、疾風の騎士に向かって殴りかかろうとすると、近くにいた護衛の騎士二人に邪魔される。俺が上空から闇の玉を連射するが全てかわされてしまう。
「バルク、フィデース避けるのじゃ!」
その言葉に俺達は咄嗟に場を離れる。
ドガァーーーン
ベルじぃが特大の魔法を放ち護衛二人を吹っ飛ばし、疾風にも傷を負わせれた。俺は即座に闇で短剣を生成し、ふらついている疾風の首もとを斬る。
「疾風は撃ち取ったぞ!」
残るは紅魔の騎士のみ、こちらはまだ4体の上位悪魔と下級悪魔数名が残っている。このまま行けば勝てる!
グチョッ…鈍い音がした。肉が斬れる音がした。
恐る恐るそこを見るとヴァルカスの首を持った紅魔の騎士が立っていた。あのヴァルカスがやられたのか?
「この野郎ぉぉぉ」
フィデースが紅魔の騎士のほうに突っ込んでいった。鋼鉄化したフィデースの身体をいとも容易く紅魔の騎士は斬り捨てた。
「フィデース!」
「ベルじぃ援護を…ベルじぃ?」
返事が返ってこない、隣にいたベルじぃは額を矢で撃ち抜かれていた。どういうことだ?疾風は倒したはずだろ?
「ほんっと悪魔はバカですね~」
「全くだ」
後ろから声が聞こえる。
「な、何故お前が?さっき首を斬ったはず」
「この僕がそんな簡単に斬られるわけないじゃないですかwあれは幻影ですよ。」
俺は即座に闇で剣を百本近く創り、やつらに向けて放つ。が、放った全てを弾かれ胸部を紅魔に斬られてしまう。
「グハッ」
ピチョ、ピチョ、俺の血が地面に滴る。
片方だけでも道連れにしてやる。俺は全身を闇で創った硬鉄で覆い再び疾風の騎士に突っ込む。
だが、直前で疾風の姿は霧のように消えて紅魔が後ろから出てきて俺は再び胸部を斬られてしまった。
「くそッ」
俺はどうにか逃げきった。仲間も住みかも全てやつらに奪われた。だが、今の俺では仇を打つどころかやられてしまう。だから俺はフィーリア聖王国から離れることにした。
「力を蓄えて聖王国と五騎士を俺が喰ってあいつらの無念を晴らしてやる。」
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