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変な男

この頃、僕の周りに数人の監視がついた。

多分、公爵領の手の者だろう。勝手にダンジョンコアを壊されないように、見張っているのだろう。

『コアハンター』なる、二つ名が付いているせいで、警戒されてしまった。

いつも周りに居るので、スキルを使ってダンジョンコアの処に転移出来ない。本当に目障りな奴らだ。


「ミミ。ケビンと居るとき誰か見ている奴、いないか?」

「うん。いたあ!ケビンおじちゃんが、暫く狩りは、辞めようって言ってた。」

クソッ。やはり、そっちも監視が付いたか。特にミミは、獣人だという事は隠している。バレても問題は無いが、獣人の子供は人攫いという危険があるのだ。まあ、ミミなら返り討ちにしてしまいそうだが。

知られない方が、面倒が無くて良い。


「ミミ。じゃあ、勉強しよか。普通文字覚えないとな。」

「・・・わかったぁ」

「ミミは勉強は嫌いか。でも、今のうちに覚えておかないと、トトに差を付けられるぞ。」

ミミにはこう言っているが、実はミミは、トトより、知力が高い。魔法文字も、ミミには教えていないのに、トトのを見て覚えてしまっていた。知力が高くても、好き嫌いは別だが、兎に角、普通文字は直ぐ覚えてしまうだろう。

       ☆

久々に冒険者ギルドに来た。ミミは、食堂でジュースを飲んでいる。一日中家の中に居るのも飽きてしまったようだ。僕は以前狩った獲物を卸しに来た。

受付に向かおうとすると、突然男が殴りかかってきた。

「おまえーっ!ミミさんから手をひけぇぇ!」

僕は、男の拳をくるりと回って避け、そのまま後ろに回り、男の首を左の二の腕で絞めた。男はあっという間に落ちた。暫くギルドの床に転がしておく。

周りで見ていた冒険者達に、これはどうしたことだ?と、片眉を、クイッと上げてると、彼らは、「さあ?」と肩をすくめ、両手を上に向けた。

まるで、アメリカ映画だ。一寸かっこいい。

       ☆

男が目覚めて、話を聞くと、どうも、ミミに告白して振られたらしい。

何時?ミミの方を見ると、ペロッと下を出していた。たった今か!

全く油断も隙も無い。子供を持つ親の気持ちが良ーく分かった。

男が「監視が居るから無理と言われて・・・」と言った。

監視?確かに僕達には監視が付いているが、なんか話しのつじつまが合わない。

若しかして監視って、僕のことか?おのれ、ミミめ!僕を出汁にしたな!

兎に角、断られた男は、僕の事を追い払えば、ミミと付き合えると、勘違いした。

振られた原因は違うと思うぞ。しかし、若者は思い込んだらとまらない

僕に突っ込んできたと言うわけだ。そこで僕は、

「君はミミが、未だ8歳だと知っていて告ったのか?だったら、犯罪だぞ!」と、言ってやった。

男はそれを聞いて、愕然とした。何とも、人騒がせな奴だ。


その後男は「兄貴!俺を、弟子にしてください!」と言った。

何で、そうなる!!













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