VSカエル
そこからは地獄のトレーニングが開始された。
こんなことを繰り返すこと数日、俺の体は悲鳴を上げていた。
「も、もうムリ、休ませて、お願い!」
俺が息を切らしていると、どこからか以前現れたデカめのカエルがやってきた。
「じゃあ…私からの課題、あのカエルを…倒して…。」
このスパルタ人間ミラちゃんは、俺にそんな無理難題を投げかけてきたのだった。
「何でや、何でなんや!この鬼っ!!」
俺は思わず関西弁が出てしまった。
「それでは…課題、スタート…。」
彼女はパン、と手を鳴らした。
こちらの姿をとらえたカエルは突進してきた。
俺はすんでのところでそれをかわす。
だが、カエルの攻撃は止まらない。避けるはしから突進を繰り返してくるカエル。
とてもじゃないが攻撃なんてできない。
「無理無理無理無理!!」
このままじゃ直にやられる。なんとかしないと…
俺はカエルの攻撃を避けながらなんとかスキはないかと観察を試みる。
カエルはいくら速いといっても愚直に突進を繰り返すだけ。ならば…
俺は突進してきたカエルを横っ跳びでかわす。
カエルは方向転換してまた突進してくる。それを今度はバックステップでかわす。
するとちょうど横腹を向けた状態になった。
「でぇい」
ザシュッと俺の攻撃はカエルにヒットした。」
「ぐえっ」
カエルは苦悶の表情を浮かべる。
だが、いきり立ったカエルはまた突進してきた。
俺は先ほどと同じ要領で攻撃をかわす。
ザシュッ。俺の攻撃はまたしてもカエルにヒットした。
激昂したカエルは再度突進を試みる。
馬鹿の一つ覚えだな。俺はニヤリと笑った。
しかし、一度目の突進を避けた後二度目の突進はなかった。代わりにカエルは舌を伸ばし。
「しまった!」
俺は足をからめとられてしまった。
体勢を崩し転んでしまう俺。とっさに剣で舌を切り払う。
カエルはそれを察知し舌をひっこめると今度はプレス攻撃を繰り出してきた。
それをギリギリで転がってかわす。
プレス攻撃をしたことでカエルにスキができた。
俺は間髪入れずに立ち上がりカエルの顔を踏みつけカエルの上に登った。
そして渾身の力でカエルの薄い目めがけて剣を突き立てた、
「グワァッー!!」
カエルが断末魔を上げた。