冒険の始まり
気が付けば俺は村外れの森の中に寝そべっていた。
意識を取り戻した俺は体を起こしてみる。しかし、何か違和感を感じる。
体がやけに軽い。なんだこれ?
そこら辺にあった水たまりで自分の姿を映してみた。
なんと、若返っているではないか。俺は元々28歳だった。
それが何ということでしょう、年齢にしておよそ12歳くらい。いわゆるショタになっていた。
これはまずいぞ。確かこの世界は剣と魔法の世界と言っていたはずだ。こんな体では力もろくに出ない。
ま、いいか、と俺は自らが獲得したスキルを持って村へと降りていった。
村へと着いた俺は早速村人(女)に色々質問しようとした。ところが
「え?誰です?いきなり。」と言ってそそくさと行ってしまった。
こんなもんか、と俺は少し落胆する。が、
「スキル、発動!」
俺はその村人にスキルを使った。すると
「先ほどは失礼しました。どうぞ何なりとお聞きください。」
村人は明らかに態度を変えて俺の所へ戻ってきた。
そう、これが俺の力。この力で俺は、神になる…!
「まずはこの村の名前を教えてもらおうか。」
「はい、ここはジハーマの村です。」
「ジハーマ村か。とりあえず宿屋まで案内してもらおうか。」
「いやです。」
何?
「もう一度言う、宿屋まで案内しろ。」
「いやです。そこまで歩きたくありません。」
これはどうしたことだ。
サービス精神が足りてないということなのか。
俺はスキル一覧をもう一度よく見なおした。するとそこにはレベル1と書いてあった。
そうか、レベル1程度のサービス精神の開放では質問に答える程度のサービスしかしてくれない。
現在レベル1 HP30 MP20
所持スキル サービス精神の開放 レベル1 消費MP5
弱いよっ…!俺のスキル!と、俺は心の中で全力で叫んでみた。ま、いっか、と俺は別の質問をしてみる。
「じゃあ武器屋を教えてくれ。武器がないと話にならん。」
そう聞くと村人は武器屋までの道のりを教えてくれた。
ちっ、宿屋までの道のりを聞くだけ聞いとけばよかったな。と俺は後悔していた。
武器屋に着くと、そこには様々な武器が並んでいた。
今の俺には多少の金があった。女神が親切にも持たせてくれたのだろう、ありがたい。
店内を見て回っていると、ちょうど自分が気に入った武器があった。
しかし、少し高い。今持っている金では足りない。
そこで俺は、
「へい、マスター、この剣をもらおうか。」
「何?坊主、そんな金を持っているのか?」
「スキル発動!」
俺は今あるMPをすべて消費して特大のスキルを放った。すると
「いいだろう、こんな村の武器屋まで子供一人で来たんだ。まけにまけてやろうじゃないか。もってけ泥棒!」
と、俺は気に入った剣をゲットした。