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毒親育ちの自伝小説  作者: YuRi.
序章
1/15

最初の記憶

ユリの最初の記憶は痛みと混乱の入り交じった光景だった。

暖かさや笑顔で満ちた家庭のイメージなど彼女には存在しない。

あるのは父親の荒々しい声だけだった。


まだ小さな体でユリは手に小銭を握りしめ、近所の煙草屋に向かっていた。

父親に命じられたのだ。

「これを買ってこい」と言われたが、店員はそんな幼い子供に煙草を売るわけがなかった。

彼女は手ぶらで帰るしかなかった。


「なんで買ってこないんだよ!」


家に着くなり父親の怒鳴り声が彼女を迎えた。

次の瞬間、何かが飛んできた。

避ける間もなくそれはガラスの扉を突き破った。

ユリの体は恐怖で固まり、目には涙が溜まっていった。

泣いてはいけないと思いつつ抑えられなかった。

涙が頬を伝う感覚だけが現実の痛みを思い出させる。

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