人形の王様は目覚める
深い・・・とても深いまどろみの中で僕は目を覚まそうとしている
あれからどれくらいたっただろう・・・
まだみんなはちんけな争いをしてるんだろうか・・・それとも・・・
『・・・全システムチェック完了・・・異常なし・・起動シークエンス開始をします・・・』
やっとか・・・やっと・・・
『・・・腕部・脚部回路接続・・・全パーツ正常な位置に固定・・・システムオールグリーン・・・コードマスター・アリス起動』
そうして僕は目を開けた
『おかえりなさいませ・・・マスター』
「うーん‼いやー久々の体‼いいもんだね‼」
そう言って僕は体を伸ばす
『あんまり・・・王らしい振る舞いではないと思うのですが・・・』
そう言って語り掛けてくるのは万能コンピューター・・・通称冥土さんだ
「いいじゃんいいじゃん‼僕のこの性格は今に始まったことじゃないし‼」
そう言って僕はけらけらと笑う
『はぁ・・・そうですね・・・ところで、マスターが現世に復活したのは大変うれしいことですが、いくつかお伝えしなければならないことがあります。』
「ほえ?どしたの?」
『まず、あなたが眠ってからすでに1000000年が経過しています。』
「はえ?」
ちょ~っと待ってね今何て言った?
『1000000年が経過しています。あ、ちょうどいま新年を迎えましたねじゃあ、1000001年が経過しました。ちなみに正確な時間は1000001年0ヶ月0日・・・』
「いや⁉いいよ⁉さすがにそこまでしなくて‼」
そう言って僕は冥土さんに突っ込む
こういうところまできっちり報告しなくていいんだけど・・・誰がプログラミングしたんだったっけ?
『それはマスターでございます』
「あ、そうだったね。って勝手に人の思考読まないで‼」
ちなみに、今更だがメイドさんはテレビのような画面であり、心音計のようなものが一定間隔で動いている
あ、ついでに僕は金髪ロングで青色の目、そして水色を基調としたドレスを着ている。まさに童話不思議の国のアリスのアリスのような感じだ
「はあ、で?次は?」
『6人の王についてです。』
そうメイドさんが言った瞬間僕の意識は切り替わった
「ああ、あのクソどもね・・・」
『はい、マスターを裏切ったにっくきクソどもです。』
まあ、なんでこんなに僕とメイドさんがなぜこんなにも増悪を含んでいるかはあとあと話すとして・・・
「で?どしたの?」
『はい。すでに全員他界しました』
「はい?」
いや待って?他界ってどゆこと?まあ人間とかはまだわかるけどドラゴンとかエルフとかは数億年生きれるはずだよね?でも全員他界したの?
『人間とか獣人とかは寿命ですね。あとは確か戦死でしたかね?』
「いやなにがあったし」
てか戦死って物騒だなおい
『それはですね。数十万年前にとある戦争がおきまして・・・』
ふむふむ
『なんでも全世界を巻き込んだ大戦争だったみたいで・・・』
うん、なんかわかってきたぞ・・・
『なんか核ぶっ放しまくった結果文明が崩壊しました』
おいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい⁉
「いや⁉予測できたけど‼できたけど‼何やってんのあいつら‼」
『で、その時にドラゴンとエルフは死亡。その他の王はその前の戦争で死にました』
「まじかぁ・・・」
かつてはを交えたこともある者たちが死んだと聞いて何とも言えない気持ちがある
別に友情などは感じられないが、ただ「ざまぁ」という気持ちと、できれば自分で殺したかったという念に駆られる
『あ、ちなみに全員の王の死にざまは録画しておきましたが見ますか?』
「あ、それは見たいな。まあ、でもほかの報告を聞いてからにしようかな」
『了解です。それでは次の報告ですが、先ほど文明が崩壊したといいましたね?』
「うん言ったね」
『はい。その後何とか文明は再構築されました』
「あ、そうなんだ」
その報告を聞いて安心した。さすがに全世界でたった一人だけというのはちょっと心細かったからね
『私もいますが?』
「だから人の心読まないでよ⁉」
『はぁ・・・?それでは、報告を続けます』
「ほいほい」
『それでは・・・まず今のこの世界の生活水準ですが、まあ、中世のようなものになっています』
数万年でそれだけ?
『はい、それだけです』
なるほどなるほど・・・ってまた思考読まれた⁉まったくよくできたシステムだと・・・いったい誰が作ったのだろうね・・・って僕だったはあははは
『・・・まあ、いろいろ理由があるのですが。戦後このようなことが起こらないように文明を封印した者たちが一番の原因でしょう』
「ああ、そんな感じか」
『はい、その者たちは旧文明の力を禁忌と定め誰も使わないようにしたとか・・・』
「ちなみに破ったら?」
『確か死刑でしたね。昔とある科学者がはりつけにされて火あぶりにされたとか・・・』
うわぁ・・・ってじゃあ古代文明の塊みたいな僕はどうすんだよ⁉
そう、僕の体はすべて機械で構成されている。臓器はもちろん脳みそも・・・すべてが機械で出来上がっていた。ちなみにバカみたいな科学理論によって僕の体は破壊されても再生する
『さあ?ばれたら全世界から命を狙われるんじゃないですか?』
「それは・・・」
『・・・まあ、大丈夫ですよ。ばれたとしても昔みたいになるだけですし』
「そりゃそうだけどさぁ・・・」
『まあ、今はもうドール部隊はいないですし航空機動艦隊は全滅してますがね』
「ナニソノムリゲー」
ちなみにドール部隊というのは機械でできたアンドロイド部隊で、圧倒的な戦力を誇っているまあ、アイア〇マンのスーツ部隊みたいな感じのやつらだ・・・一体一体それぞれ特徴があって巨人のようなものもいればありのような奴らもいる
そして、もう一つの航空機動艦隊は、空中に浮かぶ戦艦や空母で構成された艦隊である。どこにでも移動できて、火力も馬鹿みたいに高いが・・・うん全滅しちゃったかぁ・・・せめてあいつは生きてるといいんだけど・・・そう僕は一人の少女を思い浮かべた
『ああ、あの方なら今は行方が分かっておりませんね。ですが、確かまだ生きていたはずです。
・・・とわいえ、厳しい状況に見えますが、そうでもないんですよ?』
はえ?
『まあ、理解できなかったとあ思いますが、実は全世界の戦闘力は今がた落ちしてます』
あ、そっか。僕たちの文明の遺産封印したんだったね
『はい。まあ今はどっちみち無理ですが』
「だよねぇ・・・」
戦闘水準ががた落ちしてるといってもこっちもがた落ちしてるからなぁ
『まあ、そういうことなのでちょっとずつ強化していきましょう』
「そうだね・・・」
『それでは、次です・・・』
その後いくつかの確認を終えた
現在使われている文明の特徴・・・どうやら魔法と呼ばれるものが主流になっているらしい。なるほどね、まあ確かに昔も魔法はあったけどあんまり使われなかったからね。まあ、使われていることが変わっているから文明の進みが違うのは想定できるか・・・
お金・・・金貨、銀貨、銅貨と別れているらしい。まあ、その間にも大金貨と呼ばれるものなどがあるそうだちなみに相場は場所によってさまざまらしい
国・・・まあ、王様がいる国であるが、別にわざわざ今の王様に復讐する理由ないしね。でも、敵対してきたら全力を持ってつぶすけど。一個一個はあんまり強くないらしい。今の状態でも余裕で国盗りできるよ‼まあする理由ないけど・・・そして、世界中には数十個の国があるらしく魔族は全世界と敵対しているとかなんとか・・・ちな、勇者もいるらしいワーオ
そして最後に、僕が今いる場所がどうなっているかということ。
今いる場所は僕が眠る前に使っていた隠し研究室の一つらしい。
非常用に作っていたからあんまりちゃんとした機材はないけど最低限のドールは作れそうだなお、1000000年も放置していてどこも壊れていない。なぜなら、そこらへんはちゃんと冥土さんがメンテナンスを行っていたからね。冥土さん様様だよ・・・ついでに冥土さんの話では生きている施設はここ以外はわからないという。航空機動艦隊のドックが生きてたらいいんだけどね・・・そしたら簡単に戦力回復できそうなんだけど・・・ない物ねだりしてもしょうがないか
それじゃ早速やっていこ〜♪
ちなみに「冥土さん」は僕がゲーム内でよく使う名前なんですよね(どうでもいい)
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