ハナビの向不可逆
失恋した経験を
ファンタジーを織り交ぜて描きました
実際の経験なので心理描写に苦しみませんでした。
失恋した方
ぜひ読んでほしいです。
君と一緒にいた時間は
わたしの体の中の幸せ計測器を
ゆっくりと破壊する
流れ出したその愛は
わたしの奥底に眠る薄い膜を包んでくれる
極楽浄土へ導いてゆく
君の別れを告げる言葉は
わたしの体の中の不幸計測器を激しく破壊する
流れ出したそのへどろは
わたしをわたしでない得体の知れないなにかにしてしまう
そして阿鼻地獄へ導く
不可逆と名乗るその怪物を見上げ
時間はとまる
戻れない
戻れない
戻れない
戻れない
戻れない
戻れない
生きる唯一の喜びを失ったハナビは
黒くて繊細な霧に包まれてゆく
これが自殺念慮というものだろうか
美しい
眼光が無くなったハナビにもまだ感じる心はあるようだ
目にちからがはいらなくなり
丹田から白い玉のような光がでてゆく
その瞬間ばたっと強い音をたて
動かなくなってしまった
ハナビは微笑んでいた