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Saga of Dragons Fragments of the Memories  作者: evilplant
chapter1 howling
19/32

howling 3-1

前回投稿から10日経過しました。

……すみません色々忙しかったんですごめんなさい。

次は出来るだけ早く書きます。


時は既に放課後。

日の傾いた通学路を、サンダー達は話しながら歩いていた。

「……へえ。じゃあ、2人共クロー使いなんだ。白虎君はともかく、ローグ君はちょっと以外だなあ」

D組だった為に今回の件を見ていないウィンドが、そんな事を言う。

ちなみに、今日の訓練はA、B、C組で合同授業だった。

「おいおい、そんな事言うなよ。これでも俺と同じ位強いんだぜ」

と、ファイアがローグの強さをウィンドに教える。

「そうだったのね。じゃあ、白虎君とローグ君を比べたら、どちらが強いの?」

スティリアが何気なく問い掛けると、以外にも返事はすぐに返って来た。

「どっち、って事は無ぇなあ。大体同じって所だな」

「鍛練でも、勝負が着いた事は無いですね」

どうやら、2人はかなり実力が拮抗しているらしい。

「白虎達の師匠は誰か、と聞いても良いだろうか?」

珍しく会話に入って来たダークが、2人に向けて質問する。

「ええ。今はもう会って無いんですけど……」



「……何と」

以外にも、その答えは本人からもたらされた。

「その姿、白虎にローグではないか!」

「えっ……アースさん!?」

「……マジかよ」

ローグとファイアが別々な理由で驚く。

「お前ら、アースと知り合いだったんだな……」

「これは意外です……」

サンダーとアクアがそれこそ意外だと言うかのように呟いた。流石に自分達の家族だとは思っていなかったからだ。

彼の名前はアース•グラドアルガ。大地の力を持つ水晶竜人族で、今は重竜種(ベヒモス)の姿だ。

ちなみに重竜種は鱗竜人オンリーで、身長が高くて体重が重く、手と足の指がかなり太く3本しか無いという特徴的な竜人族だ。

_____体重の原因が太りすぎか、筋肉が発達しているかという違いはあるが。

もちろんアースは後者である。


-閑話休題-


「随分と大きくなったな。最後に会ったのは7年前だったか……。どうだ、元気にしているか?」

懐かしげにアースが白虎達に話し掛ける。

「勿論です!これでも大分強くなったんですから!」

ローグが自慢げにアースに報告するが、

「まだまだ親父にはかなわないけどな」

と、すぐに白虎に突っ込まれてしまった。

「それでも2人で戦えば何とか勝てる位にはなったんですよ」

「そうか、連携も大分上手になったか。_____これならば、2人に新しい事を教えられる事ができそうだな」

「本当ですか!?」

すぐにローグが食いつく。

だが、そのためには大きな壁を越えなければいけなかった。

「しかし……ローグ、まだ獣化は出来ないのか?」

「っ!……はい、まだ……」

ローグには、『獣化が出来ない』という致命的な欠点があったのだ。

獣化とは、獣人の血を持つ者が別の姿から獣人の姿へと変化する能力の事。

出来ないからと言って特にデメリットは無いが、ローグの場合は別だ。

獣人等の亜人を嫌う者が多いハイエルフと、特に競争心の高い狼系獣人のハーフなのだ。

『彼の両親と同じく、辛い経験をしているのだろうな』とサンダーは考えていた。

「ううむ、やはり重要な何かが抜けているのか……?」

「重要な何か?」

確かに、獣化するために必要な事はある。

一定の強さ、精神力が無いと自由に扱うのは難しいからだ。

だが、ローグにはそれがある。だとすれば何が足りないのか_____

そう考えていると、不意にローグの魔力がおかしい事に気が付いた。

「スティリア、ローグの魔力の形状を見てくれないか」

「形状?」

疑問に思いつつ、スティリアは目に魔力を流してローグを見た。

「何、これ……穴が開いているわ……」

「えっ、穴ですか!?」

びっくりした声に、スティリアは頷く。

「ええ、ここ……」

そう言って、彼女はローグの胸の真ん中当たりで円を描いた。

「あなたの心臓の所だけ、こうやって綺麗に抜けているわ」

スティリアが断言する。

「抜けている、ですか……?」

「ええ、そうよ。……まず魔力の性質について説明して良いかしら」

「あのさあ」

と、さっきまで蚊帳の外だったウィンドが口を挟んで来た。かなり不機嫌な顔で。

「取りあえず、中で話さない?」

その提案に、彼女の家族全員が無言で頷いたのは言う迄も無い。

そして何があったのかを知らない2人は、アースまでもがそれに従っていたのを驚いた様子で見ていた。



「あらあら、可愛い狼さんね」

『ミカゲっす。よろしくおねがいしますっす、オフィリスさん!』

「ふふふ、よろしくね。とってもふわふわだわ……」

『なんか恥ずかしいっす……』

家に入った途端にオフィリスに捕獲されたミカゲを哀れむような視線で見た後、スティリアはソファに座った2人に視線を戻した。

「あれ、放っておいて良いんでしょうか……」

「良いのよ。オフィリス姉さんはいつもこんな感じだから……。

とにかく、まずは魔力の形状を改めて説明するわね」

「はい、よろしくお願いします……」

スティリアは軽く咳払いをすると、説明を始めた。

「まず、一般に『魔力』と呼ばれているのは、魔法や魔術、法術等の様々な『非接触系特技』を使用出来る回数の限度。殆どは不定形で、基本的には体の隅々まで満たしているように見えるの。

それでも幾つかの例外があるのだけれど、その中の1つに、私達が『獣魔力』と呼んでいる者があるわ」

スティリアが手の平を上にして広げると、直径30セル程の、中に透明なフェザードラゴンが見える球体がふわりと現れた。

「この魔力は通常よりも特殊で、最初から外に出した時の大きさと中の獣の形が決まっているの。普通の獣人なら10セル、竜人なら15セルね。

種族や個人差、特性によって大きさが変わるから、けっこうばらつきがあるわね」

ここで言葉を切り、手を閉じて球体を消すと、続きを話し始めた。

「この魔力は主に、獣人形態に変化したり、逆に人間の姿に変化する時に消費するわ。

_____と言っても、使うのは本当に少しだけだし、元々魔力が無い人も獣魔力自体はあるから、気にしなくても大丈夫よ」

「へえ、そうだったのか……じゃあ、ローグが獣人化出来ないのは、その魔力が無いから……って事か?」

その問いに、スティリアは一瞬答えを返すのを躊躇った。

「ええ……そうよ。さっき見せてもらった時に、その魔力の器ごと消えていたの」

「全部……ですか?」

「そう、全部よ。本来これは起こり得ない事なんだけれど、何か別の存在に持って行かれるとこういう現象が起こるわ。

問題は、その存在が何なのか、って事なのだけど……」

そこで、ミカゲが会話に入って来た。

『そう言えば、ここに来たのは同族に呼ばれたからなんっすよ』

その言葉に、スティリアが驚いたような表情を見せた。

「同族?でも、ミカゲはランクが高いから、それ以上となると……」

「『シャドウフェンリル』か『ナイトメアフェンリル』しか居ないぜ。……だけどよ、仮にそんなのが居たら、誰だって気付く筈だぜ」

白虎の言う通り、強大な力を持つ者は通常、極限まで抑えていても力が漏れ出しているのだ。

『そうっすよね。確かに、声は聞こえたっすけど、気配は感じないんっすよ』

そしてミカゲのその言葉は、その存在がどこに居るかを示唆していた。

「って事は、その存在は神樹の上に居るって訳か……」

それを聞いた白虎は、正に全員が考えていた事を呟いた。

ちなみに神樹というのは、主要な大都市全てに存在する、高さ2~3グレイル(1グレイル=1キロメートル)の大樹の事だ。

都市を創った『創生者』が、そこ一帯に対する祝福として植えた物なので、全ての都市において神聖視されている。

ここ央京の神樹は『久遠桜』と呼ばれる巨大な桜。創世の頃から一度も散る事は無く、季節によって色が変わる不思議な特性を持つ。

根元には神社があり、御神体であるため、樹の上に登る事はその神社の巫女と神主以外は禁止されている。


-閑話休題-


「だとしたら、手の付けようが無いわね。御神体だから、上に登る事は出来ないしなぁ……」

その言葉の後、全員が再び考え込んでしまった。

「……取り敢えず、後日偵察に行こうぜ。一応、樹の周りじゃ無いなら、上空を飛行すればなんとかなるからな」

「そう……ね。そうしましょう。

ごめんなさいね、色々付き合わせてしまって」

スティリアが謝罪すると、ローグがあわててそれに応えた。

「あ、いえ!むしろ感謝したいくらいです。僕の事でこんなに考えてくれて……」

「うふふ、良いのよ。困った時はお互い様、ってね」

リーフがのほほんとした表情でそう言うと、ローグもつられてほっとしたような笑みを浮かべた。



玄関でローグ達を見送ったリーフは、皆の前に戻ると真剣な表情でサンダー達に指示を飛ばした。

「さて、あなた達。やる事は分かっているわね?」

「勿論!でも、なんでこんなに早い段階でやるの?」

ウィンドが質問すると、リーフからはすぐに答えが返ってきた。

「あの子ね、私の友達の子供なのよ。彼女、ハイエルフなのにも関わらず、ずっと1人だった私に普通に接してくれたの。だから、今回の事で恩返ししたいと思ったのよ。

……凄く個人的な理由なんだけど、お願い出来るかしら?」

その願いに、真っ先に答えたのはアースだった。

「愚問だ。私が断る理由など無い」

「俺も。クラスメートだしな、あいつは」

「困っている奴は放って置けない主義でな」

「あらあら、ダークったら良い事言うじゃない。まあ、私も同じだけどね」

ファイア、ダーク、ルミナスが賛同する。

「構わない」

「腕が鳴るわね」

「ウィンド、無理し過ぎは厳禁ですからね」

「皆で頑張ればすぐに解決しますよ」

サンダー、ウィンド、スティリア、アクアも異議は無かった。

「皆、ありがとう。

それじゃ、まずはご飯にしましょうか。空腹は竜をも屈服させる(「腹が減っては戦が出来ぬ」と同じ意味だ)、って言う程だからね」

そう言って、リーフは台所の方に向かった。

※補足説明※

◎□□□□□□□


(ページは黒く塗り潰されており、読む事が出来ない)

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