大嫌いな貴方へ
『大好きだよ』
いつだっけ。同い年ぐらいの男性が笑顔で言った。
私には嫌いな人がいる。嫌いというか関わりたくない人だ。
何故嫌いになったのか。それは小学6年の時くらいに起きた男子と女子の対立が原因だ。
ピピッピピッ
(もう朝か、、)三学期はじめの朝。夏は終わったはずなのに、燃えるように熱い。最近試験勉強で、寝不足気味になってきた。
(そろそろ大学受験か、、間に合うかな)
高校3年、朝倉茉菜。
普通の高校生だ。
「高校生活あっという間だったな、、」
1年の入学式が昨日のように思える。
「まなー起きてるー?」
お母さんの声が聞こえた。
「起きてるー!」
ベッドから出てリビングへ向かった。
「まなおはよう。早く食べなきゃ間に合わなくなるわよ」
私は時計を見た。
(やばい!!友達と待ち合わせしてるのに間に合わないかも!!)
私は急いで朝ごはんをたべ制服に着替えた。
「んー、いつものポニーテールでいっか!」
いつも通りの髪型にしてかばんをもった。
「お母さーん行ってきます!」
「いってらっしゃい」
私は小走りで駅に向かった。
「間に合いそう良かった、、、」
私はホッとして駅へ向かった。
ドンッ
「わっ!ごめんなさい!」
私は人にぶつかってしまった。
顔を上げると自分の高校と同じ制服だった。
(あれこんな人居たっけ?、、)
「大丈夫ですよ。」
男の人だった。
その人は走るように行ってしまった。
私が駅に着いてから5分後ぐらいに友だちが来た。
「まなー!ごめん待ってた?」
友達の千遥だ。
「待ってないよ!時間ピッタ!」
私は笑顔で答えた。
「じゃっ行こっか!」
私達は電車に乗った。
ここから学校まで電車で30分ぐらいだ。
「ちはるさっきね、私達と同じ学校の制服を着た人がいたんだけど顔見たことなかったんだよね」
私はさっきのことを話した。
ちはるは不思議そうに答えた。
「えー?誰だろー?」
やはりちはるも分からなそうだった。
(1、2年の可能性もあるよね、、)
次は桜嵐、桜嵐
降りる駅についた。
改札をでて学校に向かった。
「あっ、、」
私は声を出してしまった。
(さっきぶつかった人と似てるな、、)
「まな?おーい!」
ちはるが心配した。
「あっ!大丈夫大丈夫!早く行こっ!」
(わぁぁ、なんか気になる、、、)
私はこの気持ちを持ちながら学校へ向かった。
学校に着いてから10分後、ホームルームが始まった。
「えー、今日はこんな時期だが転校生が来た。温かく接しろよ。」 担任が言った。
(だれだろ、てかこんな時期に転校生とかあるんだ)
ガラッ 前扉が開いた。
(ん?、、)
「沙央高校から来ました、河井理人です」
キリッとした顔、スラッとした高身長。
(まってまって、無わけ無いよね??)
転校生は小学生の頃に私が片思いしていた相手だった。
(間違えるはず無い。初恋だったから)
「仲良くしてあげてねー。席はー」
担任が席を探している。
「よし。朝倉」
いきなり名前を呼ばれた。
「はっはい!」
(なになに!?)
「河井、今立っている朝倉の隣が河井の席だ」
(えっ………)
「ええ!?」
私は嬉しさよりも緊張が勝った。
(バレませんように、神様ぁぁぁ!)
カタッ
「よろしくね、朝倉さ、、ん」
理人くんの目が大きく開いた。
(バレたバレたの!?)
「よろしく!河井くん!」
私は他人のように振る舞った。
初対面の相手のように。
「えー、そろそろ受験だから気を引き締めるように。以上」
ホームルームが終わった。
(三学期バレずに済むのか、、!?)
「朝倉さんちょっと」
理人くんに呼ばれた。
「はっはい!」
(わぁー、好きだけど、、、)
『嫌い』
今出会いたくなかった。もう一生会いたくなかった。
小学6年の時夏の終わり。
そろそろ中学の準備の期間になりそうだった。
『このクラスに告ったやつ居るらしいぞ!!』
クラスの男子が言った。
クラス中にどよめきが広がる。
(まって、それ私じゃない、、、?)
『公開まで、さん・にぃー・いちぃ』
その男子が指を指した。
(あっ、、、)
その指は私へ向かっていた。
(あーあ、おわりだ、、)
泣きたいけど泣けない。
その時1人の女子が声を出した。
ちはるだ。
『いゃぁさ、そんなんやって楽しぃ?w
うちら女子ぜんっぜん楽しくないんだけどぉ?w』
ちはるが反論した。
『はぁ!?その言い方はねぇーだろ!?
誰に向かって言ってんだよw??』
その上からまた男子が反論した。
(あぁ、、私がこんなことしちゃったから、、)
でももう遅かった。
『んじゃ、そんな事言うならもう女子とわ関わんねぇー!!“卒業までな”』
ここから対立が始まった。
写真を撮るときは間が空いている。
女子の物は配らない。男子とは話さない。
これは本当に卒業まで続いた。
『卒業したね、、ほんとにこれで良かったのかな』ちはるが後悔したように言った。
でももうこの男子とは出会わないだろうと思っていた。
それがあったから、6年の頃の男子が嫌いだ。
そして、私が告った相手、「河井理人」
が今ここに居るのだ。
私は深呼吸をした。
ふぅー よし!
「「あのさっ!」」
(あっ、、)
「先良いよ!」
私は気まずすぎて譲ってしまった。
「じゃあ先にいう。朝倉って、小学校どこ?」
(絶対にバレた)
しかし、理人くんは真剣な眼差しだった。
「桜嵐小、、だけど」
理人くんの目が少し閉じた。
「やっぱり、朝倉か、、」
少し微笑んでいるように見えた。
「朝倉、6年の頃のこと覚えてる?」
「覚えてるよ、、」
「あれさ、ほんと後悔してたんだ。男子全員」
顔の微笑みは少し消えていた。
「え、、?」
予想外でびっくりした。
「そうだったんだ…」
「あともう一つ後悔してる」
その時先生が来た。
「今日は時短授業だからもう帰っていいぞぉー!」
ちょっとラッキーだ。
(いつも帰りは1人だから、理人くん誘って話の続きするか、、)
「理人くん一緒にかえる?」
(断られたらどうしよう)
「いいよ。」
帰って来たのは優しい言葉だった。
一緒に校門をでて話をした。
「もう一つの後悔って?」
「あぁ、その後悔は、朝倉だ。」
「え?」
「朝倉が好きだった。けど言えなかった。」
「どうして?」
「こんな俺とは釣り合わないと思ったんだ。」
私の気持ちはどうしてという気持ちでいっぱいだった。
「そんなの付き合った後に決めればいいじゃない!そんなの決めつけないで!」
私の目は少し潤っていた。
「分かった。朝倉、今の気持ち変わってないか?」
「変わってない、変わるわけ無いよ」
「よかった。朝倉付き合ってください」
理人くんは微笑んでいた。
「はい!」
同時に目から涙が出てきた。
(良かった。もう嫌いじゃないよ。)
『大好き』
2人で言った最初の言葉。
それから何ヶ月経ったのだろうか。
私達は受験期間に入った。
もう受験が終わった人もいる。
「私も頑張らなきゃな!」
カタッ
「おっ、朝倉も頑張ってるじゃん」
理人くんが隣に来た。
「理人くんはもう受験終わった?」
「いやまだだ。」
「じゃあ一緒だね!頑張ろっ!」
そこから2人で頑張って受験当日になった。
「うわぁ緊張するな…」
私はものすごく緊張していた。
「朝倉?」
「理人くん!?もしかして一緒?」
「ぽいな。参考書が同じだったからそうなのかなと思ってた。頑張ろうな」
数週間後、合否が出た。
なんと、合格。
「理人くんやった!理人くんのおかげだよ!」
「よかったな。俺も合格だった。」
2人で大学に行くのを私は楽しみにしている。
卒業式、ちはると写真を撮り話した。
「まな、これからも親友だよ!」
「当たり前じゃん!親友だからね!」
そしてちはると別れたあと理人くんの方へ行った。
「理人くん待ってた?」
「待ってない、大丈夫だよ。」
いつもよりも微笑みが増している。
「そうだ朝倉。話したいことがある。」
「なに?」
また真剣な顔だった。
「大学に入ってからでいいから、一緒に住まないか?」
「えぇ!?」
びっくりした。でも今を後悔したくない。
私は「うん!着いてく!」
それから何ヶ月経ったのだろうか。
「理人くんここ荷物置いて良い?」
「良いよ」
同棲がスタートした。
「同棲したからには、長く愛すからね?」
「分かってるよっ!」
「「これからも2人で愛し続けます」」




