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朝が近づいてきた
スマホの時計を見ると、夜の3時。
「おう!!行くぜ!!」
クラブも盛り上がってきた。
お酒でヘロヘロになる。
それでも。
声をかけなきゃ。
みんな声かけてるから。
ナンパしなきゃ。
そんな義務感に。
かられている。
どんどんと大きな音になってクラブは盛り上がりを見せていく。
女の子に話しかけても、何度も無視される。
その度に、精神を折られる。
男たちは最後のブーストにかかっていく。
ある女の子と目が合った。
「楽しんでる?」
「うん!楽しんでる!」
女の子は、手を繋いできた。
おれはそれを、ぎゅっと強く繋ぎ返した。