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永伝(エデン)   作者: ちがタニ
永伝(エデン) 第2章 邪族戦争後期編
16/36

4.非はいずれにもあらず

前回のあらすじ

魔王城より連れ帰った少女に隼は光と名前を付ける、優によって身体を得た少女が喜ぶのもつかの間 隼に迫るサキュバスとギガース 堕悪が来たことで難を逃れ泣く2人

一方久は、軍師三等の追及により窮地に立たされたのだった


「ご説明願えますかな?伝永久殿」ここまで仕組まれた動き、うやむやにはできまいと悟った俺は

「わかった三等、ちょうどいい私も話したいことがあったんだよ」 と言って皆を作戦室へ案内した


「では早速話してもらおうか!まず…」 三等の進行を遮って俺は話した

「我、伝永久カセイ国守官は、現時刻を持って今日までのカセイ国軍との連携を撤廃する旨を宣言する!」 それを聞き当然周囲はざわつき出した


「な、何をおっしゃるか…我々は貴方の父上である雄司様の代から尽力してきた間柄で」

「父はもういない!」 慌てふためく三等にキッパリと言い切った

「ぐっ…まあいいでしょう、それで責任を果たすとおっしゃるなら」


「言っておくが、国守官の座を明け渡すつもりはない」

「なんですと!いやはやそれでは筋が」 憤る三等に高慢な態度でこう告げた

「説明を果たせばいいのだろう?貴様が言うようにな」 それを聞いて三等は一瞬驚きつつも持ち直し

「ふんっやれるものなら!」


「ではまず最初に…邪族軍基地・天空樹侵攻作戦に際し、貴方は部下に殺傷を禁じた。これはどういうことか!」いちいち荒ぶる三等に丁寧に説明していった


「それは先に説明しただろう?闇属性まで殺すことはないと、そのために」

「闇属性を殺さない?何を言い出すかと思えば…我々は邪族根絶のため戦っているのですぞ?いくら邪族を滅ぼしたとて闇属性が恨み憎しみにかられて邪族と化せば同じことの繰り返しだ!」


「フッ」 俺は試しに笑ってみせた

「なっ今のはなんですか」

「三等、貴様は自分でそう言ってるではないか

憎しみが彼らを変えるのであれば傷つけるのは邪族のみで良いとそう…」

「あいや、んん…」 三等は黙ってしまったが


「ええいっわかりましたそれはそれで良しとして」 意見を呑んだのか次の事案に移った

「次!貴方は天空樹侵攻作戦において、捕虜と際しそこの男を勝手に連れ帰った。これは職権乱用ではないですか?しかも増えとるし!」


「彼らは私の協力者だ、友好な信頼関係を築き今では仲間同然のな。捕虜としたのは説明を省くためだった少し野暮用でなそこは謝罪しよう」 俺は頭を下げた

「ちっ、なら次です先程の邪族は一体なんだったのですか?」


「あれは敵軍の奇襲だ、以前から何度もあっただろう?」 その言葉に再度兵達がざわつきだしたが…

「ええい静かに!」 三等が黙らせた

「いいか?我々にだって予想不可能なことぐらいあるだから何もおかしなことではない!」 そう言ってのけたが、内心穏やかではないだろう…


「へっでは久殿、逆に貴方は軍の支援無しでそれらに対抗できるんですかな?今までは大丈夫でもこれからそれ以上の強敵が現れた時貴方はここを守れると?」 そう言い切った三等は心の中でほくそ笑んでいた


「無論だ、第一私1人ではないのでな」 そう言うと俺は

「改めて紹介しよう、私の仲間達を」 拘束を解かせ1人ずつ名前を告げていく


「まず彼が堕悪、闇属性の能力者で圧倒的破壊力の黒い手を使い防御と攻撃を兼ねる俺の1番の相棒だ」


「次に隼、風属性の能力者で飛行に気体化と多才であり信じる心と他者を敬う精神を持つ良いやつだ」

「そして光、まだ入ったばかりで慣れないことも多いだろうが頼りにしている」 そうして俺は

「ほら、外の2人も警戒といて入ってきたらどうだ」 と言い放つと


「だっあっくーーー」

「良かった、どうやら無事のようだな久殿」 2人も合流し

「そしてこちらが闇属性の力剣士夜暗江美、面倒見が良くまた他者の意を察することが得意でいつも助けられている」

「ついでに、天才児 優な!」 堕悪が優の頭を撫でながら付け足した


「改めて言われると照れるな…」

「久さん一生ついて行きます!」

「わ、私も尽力致します!」

一連の流れを見せられた三等は場が悪くなったのか

「ふんっどうやら私の思い過ごしだったようですね、ではこれで…」 と兵達を連れその場を離れた。俺は急いで追いかけると


「三等、本当にそれだけか?忘れていることなどあれば先に…」

「いえいえ、もうありませんよそんなもの…」 (意外だったな…てっきり下倉の死を追求されるかと思っていたのに、口封じがよっぽど効いたか)


「そんなことより!軍との関係解消手続きは私の方で受理させていただきますよ、管理所はもぬけの殻となります故…あとの管理は貴方らに全て任せますよっほほほほ」と言い残し足早に三等は居なくなった


「まあ、部屋が空くなら本望か…」 そう呟いて俺は戻った


〜魔王城・王の間〜


「作戦失敗ね、まあいいでしょう」 今回の夜白はいつもとうってかわってさほど怒りに満ちてはいなかった

「あの、ですが別行動していたサツキ様が行方不明で…」 そう報告するギガースに対し

「あの子なら死んだわ、まあこの作戦には不向きだったということね」 夜白は淡々としていた


「そうですか、あっあとハヤブサ様だけでなく堕悪様も離反したという…」 言い切る前にサキュバスに口を塞がれた

「ちょっとギガース様、なに余計なことばかり報告してんのよもうちょっと取り繕いさないよ!」

「むごっしかし!我々の失態を正確に伝え…」

だが夜白は


「いいの、それももはやどうでも」そう言って背を向けていた正直が振り向いた

「私、もっといい駒を得たから…どうぞ!」 そう言うと魔王城の扉が開き出し全員の目がそこに釘付けとなった


「はーっはっはっはぁ、とうっ」 銀髪でガタイのいい男が現れたかと思うと

「はぁっ、ワシ参上!」 飛び上がり地面に着くと同時に拳を打ち付けた、皆が唖然とする中

「着任おめでとうございます、ゴルゴンゾラ第1提督さん!」 と夜白が駆け出していった


「ゴルゴンゾラ!?」 とその言葉にギガーンが反応し急に喋り出す

「ゴルゴンゾラと言えば属性戦争(旧邪族戦争)において多大なる影響を及ぼし今の闇属性達に安寧を与えたという英雄ではないごぼぼぼぼ…」

「ほう、今となっては廃れたこの肩書きを覚えてるやつがまだ居たとはねえ、嬉しいじゃないか」 そう涙ぐんだ素振りを見せると


「だが今日ワシは邪光族の1人として、邪族達を助けたいとここへ来た!また安寧を掴み取るためにだ」 その言葉が皆の心を奮い立たせる

「熱弁ありがとう提督、では作戦の説明をするわ。マオ!」 するとマオがその場に現れる


「夜白、ちょっと待て」 するとゴルゴンゾラ第1提督がマオに歩み寄っていく

「こんなところに害虫がいよるな」 と言い大剣を振りかざし

「提督!どうしたのマオは関係な…」

「違う!」 マオの背後に放り投げた

「ギャババッ!」 すると邪君がいたようで間一髪避けると

「キィーキィー」 なにかの鳴き声がする


「なんだ虫か?」 邪君が剣を除けるとそこには潰れた…

「曲者だ!」

「ぐっ…私は重力族支配階級第3位銅羅…」か細い声だが間違いなく彼のようだ


「あら?いつの間に紛れ込んでいたのかしら」

驚いて声を失う邪君は

「邪君、用がなくて暇してたんでしょ?それの処理を任せたわ」 正直にそう告げられ、弱った伯爵とともにその場を去った


「それにしても見事な観察眼ですこと、提督!」

「はっ着任時の手土産としてはいささか不十分だろうがのw」 そう言って笑う2人を横目に見るギガーン


「では、作戦の説明へと移ろうか」 そうして夜白からの説明を受けた提督とマオはカセイ国守官管理所へと向かった

そう、これは彼女の最後の賭けだった

全ては平和への…

次回予告!

事が済んだ久達には新居の部屋決めをする暇すら、与えては貰えなかった。

今までとはレベルが違う夜白の忠臣マオに苦戦する久達

1人残された優はゴルゴンゾラと相まみえる

次回 第2章 5.破られた休息

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