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永伝(エデン)   作者: ちがタニ
永伝(エデン) 第2章 邪族戦争後期編
13/36

1.巡り会わせの脅威

前回のあらすじ

魔王を倒し堕悪と和解を果たした久は、記憶を

取り戻すべく家に戻るも…精神融合装置は爆発し中から謎の少女が登場!

一方その頃、魔王軍に新たなる手が差し伸べられた

「んぅ…」

「やっと起きたか」 眼前には青い髪の男が映る

「むにゃ、なぁにー」 眠たそうに目を擦りながら少女は起き上がった

「いきなりですまないが、お前何者だ?」

少女は少し頭を捻らせつつ話し出した

「わたしは(ゆう)だよ、あなたこそだーれ?」

見かけによらず言葉が拙いな…精神成長年齢がまだ幼いのか


「俺は伝永久だ、そして…」 大声で堕悪を呼ぶ

「なんだあどした〜?」 どうやら堕悪も仮眠をとっていたようだ

「例の子が目覚めた」

「本当か!?何聞いたんだ?」

「名前は優だってさ」 堕悪はそれを聞くと急いで駆け寄ってきて


「名前なんかよりもっと重要なことがあるだろ!なあお前優ってんだな?何故ここに現れた?フルネームは?伝永雄司のことをなにか知らないか?」 だがそれを聞いた途端優の体は震え出した

「つた、雄…うっうああああああ」 そうして叫び出し苦しむ優


「おい、大丈夫か?」 この反応どう考えても伝永雄司となにか関係している気がするが

「堕悪…今はひとまずその話題を聞くのはやめよう、この子も記憶がないのかもしれない」

「なるほどな…」 俺は堕悪にブランケットを持ってこさせるように言い、俺はそれで優を包んだ

「安心しろ、これ以上無理に問うことはないだから落ち着け」 俺の声が届いたのか優は落ち着きを取り戻した


「ごめんなさい、急に頭が痛くなっちゃって」

「気にすんな…俺にも非がある、すまんな優」

「えへへ、大丈夫だよだーく」

そうして俺達は禁句ワードに触れないよう注意しつつ他の情報を聞き出した この子は結局 名前は 優 としか知らず ここにいた理由も分からず 親やカセイ星のことすら全く知らないようだった


「結局何も分からずじまいかー」 堕悪がため息をつきながら優の頭を撫でる、優は喜んでいるようだ

「とにかく、今は分かっている情報を頼りに俺の第2の友人とやらを探すべきだろうな」

と俺は今後の見立てを話したのだが

「そんなことより、優の服はどうすんだよ」

「ん?」

「ん?じゃねえよ、いつまでもお前の服着せとく訳にはいかないだろ。ちゃんと女物の服と下、着をだな…」 そうか、たしかに問題だな


「じゃあ早速買いに行こうか、堕悪支度を…」

「馬鹿か!どう見ても迷子、良くて家出少女ぐらいの見た目した優を男2人で連れ歩いたら色々問題だろうが。」 堕悪がそういうなら他の手を模索するしかないだろう

「なら、軍の者に言って買いに行かせようか」

そう言うと堕悪が

「それもダメだ、お前俺の処理まだしてないだろ、捕虜とは伝えたようだがハッキリしてない状態で軍のやつと接触するのは避けるべきだ」と堕悪は言い放った

「確かに一理あるが…それだともはや手がないように思えるのだが」 そういうと堕悪は

「今回は俺に任せろ、お前は優を連れて待ってるだけでいい終わったら連絡する」 と言うので俺は信じてみることにした


トゥルルルル 堕悪からの連絡のようだ

「見つかったぞ!今政府国なんだがちょっと来てくれるか?」 堕悪のやつどこまで行っているんだ…俺は車を借りて優と共に政府国に走った


〜政府国街道〜

指定された場所に着くと、堕悪の隣にフードを被った人がいる…首を傾げながら車を降りると堕悪が早足で駆け寄ってきて

「あ!良かった久、早速で悪いんだがなほら今こっち向かってきてるやつ協力者なんだがちょっと訳ありでお前に手間かけさせるかもしんねどわぁはっ」 堕悪がなぎ払われた

「お前が久の野郎殿か!」 そう言いつつフードを脱ぐとそこには


褐色 ワンカールショート 武士っ子 キター


「女…の子?」 そいつは何やら古めかしい服を着ており左腰に刀のような物を携帯していた

「お前、強いんだろう?そこの圧倒的強者オーラを放つ男から聞いたぞ!」 と堕悪を指差す

対する堕悪の方は呆れつつ俺に申し訳なさそうにしている

「だが私が求める強者は風格だけで決まるものではない!1戦交えさせてもらうぞ」 といいすかさず距離を取ると彼女は刀を構えた


「待ってくれ、状況が掴めない堕悪!これは一体どういうことだ」 しかし堕悪はまともに聞いていなかった。

「参る!」 俺と彼女の壮絶な戦いが始まってしまった

キンッ ガインッ 初手を避けるも、そこから高速で飛んでくる2太刀目 良けれないと判断し

流槍刃を展開!

「事前に再生しておいてよかった」 現状流槍刃3本のみだがコンディションは良好、太刀の威力もそこまでのようだが

「ぐっ硬いな!これは期待が高まるな」 相手の方も生半可なものではなさそうだ


2人の戦いを遠くから眺める堕悪、その心境はどん底であった

「くぅ、久すまん俺のせいで…」


〜久到着数十分前〜

____________________

「やはり、残された手はこれしかないな」 そう言うと堕悪は駆け出し

「お姉さん!ちょっとよろしいかな?」

「え、はい?」

「ダメだったかぁ〜」 やはり女性の力を借りるには手っ取り早くナンパがいいと思ったがそうそうに上手くはいかないものだ

「いやしかしまだこの作戦は始まったばかり!」 そう言い堕悪は再び行動した

「お二人さん、今お出かけ中?」

「実わぁ道に迷ってましてぇ」

「ヘイガール!カモンベイベー…」


「は?キモイ」 「何あれぇ?」 「ん?ちょっと貴方闇属性じゃない?どういうつもりか知らないけど警察呼ぶわよ」

「あっいやなんでも、ではまた失礼〜」

「あっちょっと…待ちなさい!」


「惨敗だ…くっそおお」 だいたいナンパの常識なんて知らねえよ、成熟前にインプットされてんのは一般常識程度ぎにに…惚けた開発者めがぁ そうして天に嘆く堕悪であったが


「おい、そこのお前ちょっとよろしいか?」

振り返るとそこには女の子が

「あっ?えーとなんの御用件で?」

「お前強いだろう?私の仲間にならないか?」いきなりの問いかけに戸惑っているとその子は顔を赤らめ

「あぁすまぬ、久々の強者のオーラを感じとったせいでついテンションが…」 そうもじもじしかながら言い訳していると

「では!仕切り直して私は夜暗江美(やくらえみ)、共に戦ってくれる強者を探している者だ」

____________________

そして現在

キン ジャキン キン キン ガキン キン

「ほらどうしたどうした?かかってこぬか」

「どこまで追いついてくる気だよ」 久は流槍刃を使い街灯や建物を駆使して縦横無尽に逃げ回っているが、夜暗江美はそれに対し2本の足のみで同様に駆け!追いついていた…


「うぅ〜久、俺があの時」

____________________「実は今困ってて、協力してくれるなら俺に深手を負わせた強者を紹介してあげるよ」


「本当か!?なら乗った!是非とも頼みたい」

____________________

「なんて言わなければ…」 失意の念に駆られる堕悪を優はやさしく撫でた


キン キン ジャキン

「ん?どうした」 急に攻撃が止まった、俺は街灯に立ち相手に目をやると

「つまらん、つまらんぞ、強者というから期待してみたら防戦一方まるで反撃してこない」

俯き憤っているように見えるそいつは

「もうよい、こうなれば力づくでその気にさせる」 その瞬間気配が変わった


「秘技:邪力解放(じゃりょくかいほう)」 その声と同時に彼女の周囲から闇の瘴気が放出され、たちまち政府国の暗雲に覆いかぶさっていくそれを見てか

周囲に人が集まり出す


「いざ参る!」 そして攻撃が繰り出される

考えろ、これまでの攻撃は全て速度によるものだった…今更手を変えるとは考えにくい、なら

俺の方も流槍刃を一糸に構えた

「秘技:邪気一閃(じゃきいっせん)!」素早く飛んでくる瘴気をまとった一撃に対し俺は

「れんぞくぅぅぅやいばぁぁぁぁぁ!」流槍刃を交互に連続で打ち出し真正面から威力を抑えにかかったが

「あ、しまっ…」 ひとつの流槍刃が空回りし彼女の懐に刺さっ


「あ!おまわりさんあの人です」急な声に俺達は固まり攻撃は寸での所で止まった

すると、堕悪が慌て出し

「あ、しまっあのさっきナンパした…早く車に乗れ!」 と俺達を押し込み出す

「ど、どうした急に」

「状況的にもだいぶまずいんだよこれ瘴気出まくってるし早く逃げるぞ」

「あっおい!お前ら待てっ何だこの惨状は」

「あの人闇属性なんです!」

「何?」 俺は属性差別は良くないと思い飛び出して説明しようとするも

「おい、なにしようとしてんだ余計なこと考えんじゃねえええ」 と堕悪に抑えられた

「じゃあ行くぞ!」

俺達はそうして政府国を後にした。


〜魔王城・王の間〜


「なるほど現状はこうですか…現在魔王軍の戦線はカセイ転移装置前より後退、戦力は魔王死亡、1番隊隊長重傷、上層吹き抜けと幹部・構成員合わせ…ん"ん"ッッ幹部の6割が死亡と構成員数十名の死亡ですか」 そう語るのは夜白正直であった

「はい、お茶です」

「ぐっ面目ないぃだだだだだだ」

「ギラン様、あまり動かないでください!」

そんな言葉が流れる中一際大きな声を放ったのは

「おい!ひとつだけ言わせてくれるか」 魔王であった


「私はまだ死んでいないぞ、こうして再生のうぼぼぼぼぼぼ。」

「魔王様、別に体に問題はないですが培養液の中ではあまり喋らない方がいいと思いますよ」夜白がそう告げる

「ぎっ…ぜぇぜぇ、うぅ好きに話すこともできんとは復活って意外とつらぅぼぼぼぼぼぼ」


「まぁ再生がある程度完了すればまともに話すことも可能となります、それまでだけ当面の作戦等は私に一任ください最高の晴れ舞台は約束しますので」 夜白はそう言うと自らが創ったという傀儡に命じた

「ハヤブサ、マオ、サツキ、今から私が言う場所に先鋒として出向き殲滅してらっしゃい」

「先鋒?てことは1人か」

「私めはあなた様の意見を尊重します」

「ふぁぁ、私じゃないといいなぁ」

「ならハヤブサあなたが行きなさい、ただ暴れることだけを考えてればいい終わったらご褒美をあげるからね」

「言われなくとも分かってるって!」

夜白の命に従いハヤブサは高速で魔王城の外へ駆け出した

「けっ胡散臭い野郎共が…」 それを見ている邪君はそんな小言を呟いた


〜中央国ユウトピア〜


「ん〜この身体成長年齢だとこちらとこちらあとこちらかな」

「んんん〜」

「あぁっちょっと動いちゃダメよ」

俺達はユウトピアのショッピングモール内にある婦人服屋に来ていた


「はぁ〜助かったぜ…何も言わずに手伝ってくれて本当ありがとうな、夜暗〜さん?」

「江美でいい、いやぁあの一瞬息が詰まるかと思ったぞやはりお前が見込んだやつだけはあったようだ。」 と江美は久の方を向いて言う

「それに、最初から了承するつもりではいたわけだし当然だろう?」

「あっはは…」 堕悪はなんとも言えない表情になる、巻き込んでしまったことに罪悪感を感じずにはいられないようだ


「だあく〜!」 優の着替えが終わったようだ

「いい服だな」 優の髪色に合わせた水色かつ透明感のあるワンピースだ

「もぉー久じゃなくて堕悪を呼んでるのー!」

優がそういうので俺は堕悪を呼んだ


「おっ久が呼んでる、じゃあ行かないと…」 そうする堕悪の袖を江美が掴む

「ん?どうした」

「そ、それでだな巻き込まれたついでだし私をお前達の仲間に入れて…」

ドガーン!!!

「!?」 向かいのドラッグストアだろうか煙が上がっている

「どうした?」 周りの客達が集まる中俺達も向かおうとすると


「ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃあ〜、速攻!速殺!目にもの見せてくれるぜぇぇ」

薄気味悪い笑い声を発する者がブース内から現れた

「なんだ、暴徒か?」

「いや、あれは…」

「邪族!!!」

周囲がざわつきだす


「邪族だと?堕悪!」

「いや、あんなのは側近にいなかったそもそもなんでまだあんなのが残ってる!?」

とにかく一刻も早く抑えなければ


「私がいこう」 江美がかかろうとするのを俺は止めた

「何をする?」

「お前の技はダメだ、この密閉空間で光属性にとって毒の瘴気を大量放出する気か?俺が行く」 と向かおうとするも

「ダメだ」

「どうした堕悪?」 なんと堕悪が遮ってきた

「お前は気づいていないかもしれんが先の戦闘でかなり負傷している、万一があってはならない」 俺は自分の体を見ると確かにところどころ傷ついている上、流槍刃もすり減っていた


「お前ばかりに戦闘させて俺も申し訳が立たなくなりそうなところだ…いい加減こっちもいいとこ見せねえとな」 そう言って堕悪は邪族の元へ行く


「ひゃっひゃっへ?なんだぁお前」 邪族が堕悪の方を伺い鋭利な腕を構える

「目にもの見せると言ったな、ならこちらも見せてくれるぜ!」 堕悪のジャンバーが翻ると

「堕悪死、はんどおおおお!」

次回予告!

優の服を買い終えた俺達に、襲いかかる脅威ハヤブサ!本気の堕悪がぶつかりあう

勝敗はどちらに傾くのか!?

次回 第2章 2.揺さぶられた心

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