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第5話 魔力属性検査に行くみたい②

 一夜開けて遂に検査に行く日がやってきた。


 昨夜は久しぶりにガーディアン領を出るため、服を選んだり貴族として失礼のないように礼儀の作法をアナに叩き込まれ精神的に疲れてしまいすぐに爆睡。


 礼儀の作法を教えるときの母さんとアナはめっちゃ怖かった。


 俺がちょっと面倒そうにしただけなんだよ?


 それも出来るだけバレないように。


 なのにあっさりバレて怒られた。


 あの時は何というか気迫が凄くて怪物が後ろに居たように見えたから震えが止まらなかったなぁ。


 絶対に2人の前ではちゃんとしようと心に誓った瞬間だった。


 そんなことがあったことで疲れが限界を超えていたためとても気持ちよく寝れたのに……。


 無惨にもアナに布団を取られた。


 気持ちよかったのにぃ……。


 しかしアナにおこされて部屋の窓を開けてもらうともう日が昇っていて、出発まで後30分に迫っていることに気づく。


 やっばい!完全に寝坊した!


 何が『気持ちよかったのにぃ』だ、そんなこと持ってる場合じゃなかった!


 急いで支度をしてなんとか馬車に乗る。


 あぶねー、ほんとに遅刻するとこだった……。


 それにしてもこの馬車の椅子めっちゃふかふかで気持ちいいんですけど。


 なんなら俺のベットよりふかふか。


 是非とも俺のベットと交換して欲しい。


 この馬車絶対高いんだろうなぁ……。


 一体どのくらいするんだろう。


 俺は始めての馬車でテンションが爆上がりでしているが、父さんと母さんは慣れているのかいつも通りだった。


 ちなみに今日は俺と父さん母さんは車内におり、御者は執事のソバスさんがしていてアナは留守番している。


 執事のソバスは俺が生まれる前からいる執事長で、見た目は白髪のイケオジで、片目眼鏡をつけているまさに執事って感じの人だ。


 名前を聞いた時は「なんで、セバスじゃなくてソバスなんだよ!!」と思わず叫んでしまった。


 まぁその時はまだ話せなかったから誰もわかっていなかったけど。


 馬車が動き始めたのでさっき気になったことを父さんに尋ねてみる。


「とうさま!このばしゃはどのくらいおかねかかったのですか?」


 父さんは俺の声を聞き、こっちに向いて満面の笑みを浮かべながら口を開く。


「この馬車はアルトのために買ったものだ。特別なものだから大体白金貨一枚だ」


 えっと……大金貨は一枚100万で、白金貨は大金貨10枚分だから……1000万っ!?


 高っ!たかが対して使わない馬車のために1000万円も使うとかうちの親は金銭感覚狂ってるんじゃないのか?


 でも俺のためって言ってるから何も言えないし……。


 今度それとなく注意しておこう。


 ところで今俺たちが向かっているのはトルー領と言う場所だ。


 トルー領はアルバート・フォン・トルー子爵が治めている領地で、最近なぜか急成長している街らしい。


 しかしそんなことよりアルバートってめっちゃ主人公ぽい名前だな。


 これでデブが出てきたら完全に名前負けしてる。


 どうせならデブの方がいいな……主人公ぽい人と話すにはまだコミュ力が足りない。


 見ただけで圧倒されてしまう。


 トルー領はうちの領地から馬車で2時間ほどの場所にある。


 結構近いが俺は行ったことは一度もない。


 なんなら今まで王都の王城にしかうちの領地から外に出たことがないまでもある。


 それも一回だけ。


 なのになぜ知っているかって?


 そんなの本を読んでいるとドラグーン王国の地図を見つけたからに決まっているじゃないか。


 もちろん読めることがバレないようにアナに読んでもらった。


 アナに呼んでもらって一発で内容を全部覚えれた時は『この体のスペック高すぎじゃね?』と驚愕したのをよく覚えている。


 今ちょうど馬車の窓から目的地が見えてきた。


 なんというか、外から見ると侵入を防ぐ壁しか見えない。


 正直に言って見ても全く面白くないな。


 外を見るのをすぐにやめ、揺られながら待っていると城門に着いた。


 城門の門番が声を張り上げる。


「そこの馬車止まれ!どこから来た!」


 どうやら俺たちの馬車のことのようだ。


 そんなにいきなり大声出さなくても……。


 その門番にソバスが返事をする。


「私たちはガーディアン領から来た、ガーディアン侯爵執事長ソバスと申します!魔力属性検査を受けるために来ました!通してくださいませんか!」


 おおソバスよ、そんなに大きな声が出たのか……。


 てっきり物静かな人かと思っていたんだが……。


 臨機応変に対応できるとは、さすが侯爵家の執事長を務めるだけあるな。


「あっ、侯爵家の方々の馬車でしたか……申し上げありませんでした。どうぞお通りください」


 見事な手のひら返しだな。


 まぁ俺の家は両親があんなのでも王国で上から3番目に位置する貴族だから仕方ないか。


 それに侯爵家とは知らなかったみたいだし。

 

 取り敢えずトルー領に入ることが出来た。


 そう言えば魔力属性検査はどこで受けるのだろうか。


 場所を調べてくるのを忘れてたな……。


 まぁこう言う時はラノベだと大体教会だった気がする。


 この世界でも教会なのか分からないため、母さんに聞くことにする。


「かあさま!まりょくぞくせいけんさはどこでうけるのですか!」


「あら、アルトが知らないなんて珍しいわね。検査は教会で受けるのよ」


 いや珍しいって言うけど俺まだまだ3歳だからね。


 断然知らないことの方が多いよ?


 それにしてもやっぱり教会でするんだな。


 この世界には女神教と言う宗教団体があり、殆どの国に布教している。


 そしてほんの一部だが邪神教たる邪教徒がいるらしい。


 もしバレたら、邪神教に入っている時点で死刑が決まるほど嫌われた宗教団体。


 邪神教って名前からしてアウトだよな。


 なにせ邪とついているくらいだし。


 てことは今から行くのは女神教の教会か……。


 少し緊張しながら窓の外を眺める。


 聞いた通りこの街は賑わっているな……。


 周りを見ると冒険者や商人などの様々な職種の人達や、多く亜人族がいる。


 人の数も種族の種類も俺たちの領地よりも面積が小さいはずなのに同じくらいの人数がいることに驚愕した。


 だってここ、俺らの領地の半分くらいしかないはずなのにね。


 この街に入って15分くらいで教会が見える所まで来た。


「アルト!教会が見えてきたぞ!」


「うわぁぁぁ、おっきいね!」


 ほんとにでかい。


 5階建てのビル並みに大きい。


「うーん、教会も久しぶりね。アルトはママと手を繋いでいきましょうね?はぐれないようにね」


「はいっ!かあさまとてをつなぎます!」


「おっアーク!俺とも手を繋ごう!」


「いえ、かあさまだけでたいじょうぶです」


「なんで!?」


 だってイケメンと手は繋ぎたくないし……。


 あっ、そういえば今俺超絶イケメンだったわ。


 イケメンは心が広くないとね。


 しょうがない、繋いであげるか。


「とおさまもいいですよ。つなぎましょう」


「明らかにテンション下がるのやめて!?」


「残念だったわねジーク。アルトは私の方が

好きみたいね」


「そこでルナもマウント取らないでいいから!!」


 やっぱり俺の親はなんか子供っぽいよな。


 まぁ見ていると楽しいしいっか。


 お陰で検査への緊張もほぐれてきたとこだし。


 それでは教会へ、いざ行かん!!


読者の皆様へ


この作品が、面白かった!続きが気になる!などと思っていただけた方は、目標の総合ポイント3000ptに向けて頑張りますので、


下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしてくださると嬉しいです。


勿論、★☆☆☆☆でも良いので入れてくれると作者が喜びます。


またブックマーク登録やいいね、よろしくお願いします!


ではではまた次話で。

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