第一話 私の幼馴染
学校には、カーストがある。
カーストの中の偉い方__いわゆる1軍と最下層5軍では、扱いが違う。
例えば、1軍なら、掃除をサボったりしても何も言われない。
でも、もし5軍なんかが掃除をサボったりなんてすれば、一気に無視され、有り得ないと言われ、
もし次に何かの事件などが起こったとしたら、その人が疑いの目を向けられる。
私はいわゆる3軍女子である。
「花蓮おっはよ!ごめん待った?」
「大丈夫」
彼女は根島由香里。
私の幼馴染で1軍。
由香里は明るくて、友達も多い。
小さな頃からずっと一緒いるのに、どうしてこんなに私と違うんだろ・・・。
「花蓮、こないだのテスト満点だったじゃん。ほんと頭いいね」
「そんなことないよ」
「えぇ!?あるって、塾も通ってるんでしょ?」
「うん、そうだけど」
「すごいじゃん、私なんかすぐにやめちゃったよ」
「全然すごくないよ。」
「そう?」
沈黙。
由香里が頑張って私に話を合わせて話やすくしてくれているのは分かる。
でも、なんて返したらいいのか分かんなくて、
由香里がそんなことするはずはないと思うけど、頑張って返した返事がもし、変だったら
私を嘲笑うんじゃないかって思っちゃって
何も返事が出来ない。
ごめんね由香里。
由香里のおかげで3軍に入れるのに
役に立てなくてごめんね。