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第十七話 賭けるは命

 日本 神奈川 中華街 ――P.M???? 11月28日


 

 カマエルが、戦いを申し込んでから、3分前後、既に戦いは始まっていた ――――



「……マジかよ!?」

「――――逃げるだけじゃつまらねえよぉ!」


 カマエルの持つ二又の槍からは炎が、その炎は大地を焼き尽くし、相手を追尾する力があった。


 只でさえ強い威力、それに加えて追尾機能、リョウは逃げるだけで精一杯であった。


 走っては回避、走っては回避、これの連続であった。


 リョウの身体能力は、使人には劣るもののかなりのものだ。


 それを持ってしても、回避は難を逃れなかった。



(冗談じゃねえ!! ガチでヤベェ!)

(殺しに来てるやがる……!)


「――――さぁ! 楽しませてくれやぁ!」


 カマエルは一心不乱に炎を放ちながら叫ぶ。


 その内の一発は……



「……!!」



 ――炎はリョウの体の一部を掠めた。


 痛みで表情が歪み、咄嗟に手で腹を触る。すると薄っすらと血が付いていた。


 リョウは恐怖を押し殺して直ぐ様建物であった筈の瓦礫群に隠れた。


 リョウの表情は、真っ青になった。もし、一歩でも遅ければ……


(……死んでいた……あれは本当にヤバかった)

(‚殺されてた。いや、一度もう死んだって言ってもおかしかねぇ……!)


 震える心臓を抑えながら、リョウは壁の外側の景色を見た。


 カマエルは不機嫌そうな顔で、リョウを見つめていた。


「――――なぁ? 逃げるだけじゃつまんねえぞ?」

「――――戦るんだったらよぉ、徹底的に、って言うだろぅ?」


 カマエルは槍を方に乗せながら、退屈そうに声を掛ける。


「好き勝手言いやがって……」


 リョウは、炎が掠ってしまった横腹の部分を手で押さえていた。ほんのちょっとだと言うのに既に傷は火傷の様なモノと化していた。


(だが、どうする!?)


(どう立ち向かえばいいんだ……!あのソウマやアスカですら手も足も恐らく出てねえような相手に!)


(どうしようもねえじゃねえか…)


 リョウの顔は暗くなった。絶望感が今のリョウを支配しているのだろう。



 ――――だが……



(……待てよ、アイツは確かに俺を殺しに来てはいるかもしれない……でも“何で炎を当ててこないんだ”?)

 

 一瞬、ハッとした表情になる。


(……アイツ、もしかして本当は“殺そうとしていなんいんじゃないか?)


(確かに可能性としてはあるかもしれない……アイツが単に当てるのが下手クソってだけかもしれない)


(だが、そこに賭けるしかねえ……!)



 覚悟は決めた。リョウの表情は決意に溢れていた。


 ゆっくりと、壁に少し手を付けながら、恐る恐る姿を現した。


「……」

「――――お? どした?」


 カマエルの表情は、少し晴れやかになった。リョウが戦う気を見せたと思っているのだろう。


「――――やる気スイッチはONになったかい?」

「ああ……」


「提案があるんだ」

「――――……あァ?」


 リョウは、カマエルの方を向いて……




「素手で戦らねえか? 天使さんよ……」

「――――は?」


 カマエルは、呆気にとられていた。


「――――何を言って」 

「そのままんさ……その前に」

「ワザとだろ? 炎を当てねえのは」


 リョウは、カマエルに重く言い放つ。


 カマエルの表情は、一瞬ギョッとした。


「……まぁ単なる予想だけどな……だがな」



「俺も“人間”なんだよ……少しは手加減してくれよぉ……“天使”さんよぉ!」




 






ソウマ視点は次回します!

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