第十四話 僕が一番
日本 神奈川 荒廃したビル街―― P.M1:40 11月 28日
「――――……次はお前か?」
カマエルは、ソウマに声を掛ける。
かつての中華街近く、ソウマとカマエルは睨み合い、ライハは近くのビルに隠れながらソウマを見つめている。
睨みつけているのはソウマだけであるのだが。
「ああ」
「――――……穢れてんなぁ、お前」
挑発するかのように、カマエルはソウマに嫌な言葉を浴びせる。
「……あ?」
「――――あ? じゃねえよ、ボケ」
「――――俺らの同胞を食らったばかりか、人間としてもイカれてる。その上腹黒さとクズさが程よく混じり合ってるじゃねえか」
「穢れてる以外に言葉は出ねえよ」
どこか哀れむかのように、声を掛けるカマエル。
「黙れ」
それに対し、怒りで表情を歪ませながらカマエルに視線を向けるソウマ。
正に一触即発の状態だ。
「お前みたいな、バケモンに何が分かる!」
「フザケやがって……!」
「殺す!!」
突風を纏わせながら、カマエルに襲いかかるソウマ。
「死ね! 死ね!」
一撃一撃が躱され、段々とストレスと苛立ちが募ってゆくソウマをよそめに、カマエルは言葉を交わす。
「――――何に苛立ってんだ?」
「――――意味も無い怒りは、身を滅ぼすぜ?」
「黙れ!」
必死にパンチを当てようとするも、空振る。
「――――残念だがその程度じゃ無理だ……諦めな」
「殺すぅ……」
「殺してやる!」
「何人たりとも……俺を越えられねえんだ!」
――――この争いは、余りにも醜い。




