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祖母と私と祖父とオメガ

続きです!

曾祖母の死から8年後位の秋。

 私はあれから大学を出て就職し、結婚もし、今も大阪で普通に働いている。特に変わった出来事も無く、ごくごく普通社会人だった。だがその日は少し慌ただしかった。


 私はコンビニに、妻と一緒に、多分タバコを買いに行ったときだったと思う。そのコンビニの入り口は直接道路に面していて、2段程ステップがある。私はタバコを買いすぐに家に帰ろうとしたが、出口で躓いてしまった。

 入り口に2段程ステップが設置されていたため、こんな所で躓けばいくら2段だけとはいえ、誰でも身体ごと地面にたたきつけると思う。しかも倒れる先は歩道は無く直接道路と面しているのだ。私はそのまま道路に倒れそうになったが、不思議と体勢を保ち前屈みになった所で止まった。


 その瞬間、顔に突風が吹き抜け、目と鼻の先を乗用車が通り過ぎていった。私は時が止まった気がした。後ろからついてきていた妻は、私が車にひかれたと思い、私よりも興奮気味だった。私もよく体勢を立て直したと思う。火事場のくそ力だったのかなとその日はゆっくりと休日を満喫した。

 そして翌日の夜、母からのライン。母は電話をしても私が気まぐれにしか取らない、ということをここ数年で理解し、もっぱら連絡はラインだ。

 母から送られたメッセージがスマホの画面に点灯する。


『田舎のおばあちゃんが事故にあいました。連絡下さい・・・・・・』


 田舎のおばあちゃんは実家から車で20分程、電車で10分。小さい頃、よく駅まで迎えに来てもらって、駅に併設されている百貨店の最上階にあるレストランで食事をした。私がお子様ランチや、ちょっと背伸びをして、食べきれない料理お頼んでも、おばあちゃんは、笑顔で嬉しそうにしていた。今、思い出すと何とも言えない申し訳ない気持ちになる。でも、そのおばあちゃんが事故にあったときはそんな思いではよみがえってこず・・・。


 おお、マジかぁ、事故で連絡くれってことは多分、重傷なのかな? でも私は医者じゃないしなぁ・・・まぁいいか、連絡してもどうにかなる事でもないしな。と軽い感じで私は連絡もせず、その日は過ぎた。


 数週間後、母からおばあちゃんは寝たきりで、目を覚まさないとの連絡があった。一度、会いに来いと。

 母曰く、あんなに祖母が可愛がっていた私が会いに来れば、目を覚ますかもしれないと思ったそうだ。しかし私は行かなかった。


 それから2年が過ぎ、その日も少し肌寒い日曜日だった。私は半月ほど体調が悪く、常に微熱が続き、痰が喉と鼻にからみ続け、不快なまま過ごしていた。体調が優れない事を誰にも言ってはいなく、すぐに治るだろうと思い始めて半月、いい加減治れよと内心思いつつ、スマホを取り出すと母からのライン。


『田舎のおばあちゃんのお葬式があります。お別れ位いいなさい、必ず来るように』


 ああ、そうかそうだった、ずっと寝たきりだったんだ。流石にお葬式ぐらいは行かないとまずいな。と、会社に忌引き休暇をもらい妻とお葬式に向かう。


 実家から葬儀場まで車で向かい、中に入るとこれまた知らない人から、「おお、〇〇か! へぇー! 大きくなって!」と言う会話が延々と続く。「ああ、こんばんは」と、軽い返事を返しつつ。私はあなた達の事を全く知りません、憶えていません。などと思っていると、後方で気になるおばさん達の会話を耳にした。


 おばさん1「ずっとねたきりで、大変やったね、急に亡くなりはったんやって」


 おばさん2「それなぁ、聞いたらな、チューブに痰が詰まって息できへんようなって亡くなったそうやで」


 少し、ほんの少し寒気がし、そのまま誰にも私が半月ほど続いている微熱、鼻と喉の異常を打ち明ける事なくお通夜は終わった。お通夜の後、母は葬儀場に宿泊しなければならないらしい、そして私に一緒に泊まってくれと言う。本当は嫌だ、泊まる気なんて無い。なんならお通夜だけで帰ろうとも思っていたが、母が私を引き止める。


 「あんなに可愛がってもらって、見舞いも来ずにお別れしたんやから、最後ぐらい一緒にいてあげな」


 まぁ最後ぐらい仕方ないか。泊まっていくと母につげる。その夜はお通夜の行われた隣の部屋で母と私で一晩過ごした。会話もそれほどせず、私は風邪気味だという事を伝え、すぐに布団に入り寝た。


 翌日の朝、私の長引いていた微熱と鼻と喉の異常は、何事もなかったように治った。私を半月も地味に苦しめた微熱は引き、鼻も喉も快調そのもの。それまで季節の変わり目で体調が悪いだけと思っていた。流石にここまでタイミングとなると、色々な事が重なりすぎて納得するしか無かった。不思議だなと思いつつ、私はこの後の火葬場で、小学生の時のトラウマを克服せねばならない。


 火葬場には小学生の時のトラウマがあり、曾祖父の時に見た骸骨。それ以外のグロい物とか、目の前でバラバラの死体があっても大丈夫なのだが、全身揃った骸骨が駄目なのだ。


 祖母の火葬が始まり、気晴らしにタバコを吸いに外へと、私は向かった。外へと続く自動ドアが空くと数珠の紐が切れ、バラバラと珠が転がっていった。無数に四方八方へと散った珠を片付けないといけない、その時、かなりムカついた事を覚えている。


 数珠の珠はほったらかしで、火葬が終わるのを外で待ち、その後はお寺に行ったり、お墓に行ったり、みんなでご飯食べたりとまぁよくある流れで、それ以降は特に変わった事は無いので割愛したいと思う。


 そして現在、私は今もお墓参りに行っていない。最後に行ったのは、いつだったかも覚えていない。それ以降私の身体に起こる異変は、少しずつ私の世代に近付いている。


 頭痛が酷い時期には祖母(父の母)が脳梗塞になったり、腕が数日痺れていたと思うと、父が自転車で転倒し腕を骨折したりと、とても自分が恐い。

 ちなみに、祖父の遺体は山道の最奥の池で発見され、無残な姿だったそうです。私は丁度、新婚旅行という事で行けませんでしたが、太陽眩しいリゾート地だったので、水難事故など無くて本当に良かったと思った。


 後、飼ってた犬のオメガは死ぬ間際、私の部屋の前で力尽きていたそうです。外につないでたのに不思議ですね。



 

私の行動を見ると、共感できないですね。嫌われるタイプの人だ。

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