2話お金がない
前回のあらすじ
始まりの街プリメールに着いた咲良達は
ノルンから貰ったお金で装備を整えたのだが
装備代と宿代でお金が底をついてしまった。
街の宿屋で一晩過ごした咲良達、深刻な問題が・・・
「お金がなーーーーーーーーーーい!」
「騒がしいですわねぇ落ち着いてお茶も飲めませんわ」
夏海の大きい声で始まった1日
冬華は冷静にお茶を飲む。
「お前のせいだろうがーーーー!!」
夏海と冬華のやりとりであった。
この街の宿屋の宿泊代は食事もついた優しい宿屋
「あんたたちお金に困ってるのかい?」
「あっはい」
宿屋のおかみさんが話かけてきた。
「冒険者ギルドに行くといいさ」
「あそこは冒険者達の集い場情報収集にはもってこいさ」
「ありがとうございます」
「そうとわかればしゅっぱーつ」
「えぇーもう行くの???」
モグモグ・・・
咲良はまだ朝食を済ませてなかったようだ。
「あっあれかな?」
「そのようだね」
「広いですわね」
「おぉ武器を持った人がいっぱぁい♪」
「いらしゃいませー」
冒険者ギルドに着くとベレー帽をかぶった優しい笑顔の受付のお姉さんがいた。
「お金が欲しいです!!」
4人が躊躇なく発した言葉であった。
「差支えなければ理由をお聞かせ願えますか?」
「実は・・・カクカク・・シカジカ・・」
「なるほど探し物のために世界各地を旅するわけですね」
「でもあなた達はまだ駆け出しね」
「プリメールエリアから出るには実力ないと」
「えっ・・・・」
「実力のない冒険者をエリア外に出すわけいかないの」
「どゆこと??」
「昔ね・・・」
「実力のない冒険者が危険エリアに行って死体となってしまったの」
「ひえぇーーーー!!」
「だからね実力があるって証明しギルドが認めれば初めてエリア外に旅立てるの」
お姉さんの話で四人が固まった・・・・
「どうしよ・・・」
「いや!ウチラには強運のニートがいる」
「はぁっ!?」
「期待してるよ♪冬華ちゃん♪」
「うんうん」
「ホーッホッホッわたくしに任せない!!」
うまく乗せられた冬華。
「話を続けて良いかしら?」
「はいっ」
「実力を証明するにはねクエストをこなせばいいわ」
「ふむふむ」
クエストリストを渡された。
「そこに書いてあるクエストをこなせばいいわよ」
「報酬も出るからお金も稼げて一石二鳥よ♪」
「ありがとうございます!!」
「くれぐれも無茶しちゃだめですよ」
「行く前に街の教会でお祈りしていくといいわ」
教会へ向かう最中ふと気づいた。
「そういえば私たちの冒険者カードてかスマホ」
「みんな何の違和感なくこのスマホ見てたよね」
「そういえばそうだね他のみんなと違うよね?」
「あのチビっこホントに・・」
「恩を売って下僕にしようと思いましたのに・・・」
改めてノルンて凄いやつなのかと感じた4人
「あっ着いたよー」
咲良が教会を見つけ走り出す。
ドテッ!!!
案の定転んだ・・
「ヒックヒック;;転んじゃったよー」
半べそ状態の咲良
何てか弱い戦士なんだ(汗)
ギイィィィィッ・・・
教会の重い扉をゆっくり開き中へ入る四人
中年の神父と若いシスターが迎えてくれた。
「おや?かわいらしい冒険者さんこんにちわ」
「こんにちわー」
事情を話した四人親身に聞いてくれる神父たち。
「事情はわかりました、では神像の前で安全祈願をしましょう」
身を清めるために聖水を振りまく神父
「冷たい・・」
「我慢♪我慢♪」
神社でもないのに心の中で願掛けをした四人
「とりあえずみんな無事でいられますように」
「お金欲しいぃぃぃ」
「わたくしがナンバーワンであり続けますように」
「クレープ食べたい・・・」
華凜がまともなのに他の3人は
私欲丸出しだ・・・・・・
お祈りも無事終えた4人だが一枚の絵画を目にした。
「ん?」
「あれ?ノルンちゃん?」
「ガキんちょだね」
「ですわね」
絵画の女性は4人が出会ったノルンだが雰囲気が違う
グラマラスな大人の女性ではないか。
「この絵はこの世界の神様ノルン様ですよ」
「なッなんだってえぇぇ!?」
神父が歴史を語りはじめ謎が解けた。
どうやら大昔この世界に疫災が起きた
それを救ったのが紛れもないノルンだった。
「つまり元々名もない世界をガキんちょが救い」
「この世界にノルンディアという名を与えたわけですか・・」
「そしてあの神像はノルンちゃん」
なんたる史実(汗)
「んじゃクエストこなしに行きますか」
教会を出た4人はクエストに向かった。
「さて、クエストは平原に現れるスライム退治」
「50匹だとおぉー!」
「燃えるじゃありませんこと?」
「頑張ろう♪」
【指定クエストスライム50匹討伐】
プリメール平原街道で舗装されてるが、
脇道入るとモンスターの巣窟
不思議と街道にはモンスターが侵入してこない。
「居たー☆」
「ぷにぷにですわね」
「かわいらしいけどモンスターなんだね」
「ツンツン♪冷たくて気持ちいい 」
「咲良~危ないぞモンスターだぞ」
咲良はかわいいものに目がないのか・・
「夏海ちゃん一番手いっきまぁーす」
シュッ!
ザシュッ!
お見事!陸上部で鍛えた脚力でダガー二刀流でスライムをバッサリ!
「おぉー夏海ちゃんすごーい♪」
倒れたスライムは同時にGと化した。
「なるほどモンスターを倒すとお金が手に入るのかぁ」
「さぁわたくしの為に戦いなさい」
「ちょっとは戦え―!ニートお嬢」
冬華は距離を置き行く末を見守ってる・・・
店で買ったレイピアは何だったのだ・・
重大な事に気づいた。
「そう言えばまだレベル1だからまだ魔法使えないんだった」
「えぇーッ!!」
「しょうがないなぁ・・」
店で貰ったショートボウを取り出す華凜
「ちょっと静かにしててね♪集中力乱れるから」
華凜が集中し、息をひそめて研ぎ澄ます。
ビュンッ!
さすが元弓道部一撃でスライムを仕留めた。
このお方狩人向きではないのか(笑)
冬華の前にスライムが寄ってきた
「ひっ!来ないでくださる」
レイピアを振り回す冬華・・・
当たらない・・・(泣)
「なぜ?当たりませんの?」
目をつぶっているから当たり前の結果であった。
「冬華ちゃん危なあぁい」
咲良が冬華の救援に入るが
ドテッ!!
転んだと同時に咲良の一撃がヒット
「咲良!?」
「咲良ちゃん??」
「あれ?やっつけちゃった(笑)」
なんたる強運・・・・
これはニートのジョブの冬華の影響なのかは謎である・・
休み休みグダグダになりながら
50匹討に伐成功した。
「やったー」
「やりましたわね」
「お前ほとんど何もしてねーだろ!」
「お腹すいたよー」
「あら?経験値が冒険者カードに記載されてるね」
なるほどこういう仕組みだったのか。
「500G手に入ったよー」
「50匹て数は大きいね」
「今日の宿代ゲットだねー♪」
「ギルドからも報酬入るしね」
4人は夕暮れの中ギルドに戻り報酬を受け取った。
「すげー3000G」
「財布に余裕があるっていいねー」
「ご飯食べに行こうよ♪」
「そうですわね」
「宝玉探す前にやることあるねー」
「魔王とか出たらどうなるのかな?」
「それはあれだよ他の冒険者に任せよ」
「私たちより強い人いっぱいいるしね」
「私たちは宝玉探しが優先だよ」
能天気な4人であった。
第2話無事書き終わりました。
読んで頂きありがとうございました。
次回も頑張って書いていきたいと思います。