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ショートショート11月〜5回目

作者: たかさば

……目の前に、玉がある。


キラキラとしてはいないけれど、どこそこ透き通っている。

てのひらに乗るくらいの、中途半端なサイズ。

絶対に自分のものではない、全く見覚えがない物体。


……なんだ?これ。


誰かが置いていった?

……一人暮らしなのに、誰が。


突然現れた?

……そんな馬鹿な。


もしかして、自分の記憶が欠落している?

……そう言えば、少し頭が痛いような気もする。


これは…どうするべきなんだろう。


とりあえず、落ち着いていた方がよさそうではある。

騒ぎ立てたところで、おそらく何一つ問題は解決しないと思われるから。


とはいえ…、落ち着き払ってぼんやりしていてもヤバそうだ。

ふいに爆発したりする可能性がないとは言い切れない。


じたばたしたところで…、なるようにしかならないとは、思う。


自分は…、特殊能力も、専門的な知識も、持ち合わせてはいないのだ。

未知の玉を目の前にしてできることは、ただただ呆然と見続けるか、イタズラに表面をつついてみるとか、逆ギレして叩きつけるぐらいしか、できない。


まあ…いろいろとやろうと思えば、色々とできないこともなさそうではあるけれども。


玉を握ってみるとか。

玉の味をなめて確かめてみるとか。

玉をかじってみるとか。

玉に水をかけるとか。

玉をライターで焙るとか。

玉の表面を包丁でこすってみるとか。

玉に落書きしてみるとか。

玉を写真に撮りまくるとか。

玉の事をSNSでフォロワーさんに聞いてみるとか。

玉について実況してみるとか。

玉に化粧してみるとか。

玉を思いっきり殴ってみるとか。

玉にサンポールぶっかけるとか。

玉を味噌汁の中に入れて煮込んでみるとか。

玉をPOP用サインペンで塗りつぶすとか。

玉の事なんかほっといてお風呂に入ってヨガをして寝るとか。

玉を使って足裏マッサージするとか。

玉の上に乗ってみるとか。


……あとは、そうだな。


ああ、玉に衣をつけて揚げてみるとか?




「いいねえ、それ!!新しい発想、いただきました!!よ~し、さっそくやってみよう!!!」




………。


…………?



あれ?


ええと、今…なにしてたんだっけ。



ああ、……そうだ。


家に帰ってきて、ご飯を食べて。

お風呂に入ろうとしたところで、明日使うPOPを先に書いておこうと思って。


机に向かって、バイト用のペンを引き出しから出そうとして……。



……うん?


目の前に……、玉がある。



なんだ、これ……。









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