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ep2帰省
「…行くか…。」
やはり直前まで行くかどうか悩んだが重い腰を上げてアパートの扉を開けた。
「おや、おはよう。お出かけかい?」
おばあちゃんが花壇に水をやりながら声をかけてきた。
隣に住むおばあちゃんは俺が引っ越して来た時からとても優しくしてくれて面倒を見てくれてる人だ。
「おばあちゃんおはよう。水やり?」
「ちょっと地元行ってくるね。」
「そうかい、そうかい、親孝行しといでよ。」
「……うん。」
俯きがちに歩き出す。
おばあちゃんはその表情が気になったのか
「……帰りたくないのかい?」
無意識に表情に出ていたのだろうか?
「えっ? あ~~まぁいろいろあってね……。」
おばあちゃんは深くは聞かないでくれて優しい顔をしてこっちを見つめていた。
「家族がいるって良いことよ……。」
「そうかな?」
何故か急に恥ずかしくなって訳もなく空を見上げた。
「お土産買ってくるからね。」
「はい。気を付けていってらっしゃい。」
「行ってきます……」
きっと聞こえないであろう声でつぶやき手を振った。




