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レッスルヒーローズ  作者: バルクルーバー
第三章 現代世界は騒動だらけ
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HARUKAの覚悟と新たな道(前編)

今回はHARUKAの最大の試練。前後編に分けて投稿します!


あと、一二三大賞にこの作品を応募しましたが落選しました……誰か指摘部分があれば教えてください!

 動物園の戦いから数日後、朧丸達は新たな偉人を回収し終えていた。彼女はネイティブアメリカンの羽飾りを着けていて、オーバーオールを着用していた。


「今回はポカホンタスか。確かポウハタン族のアメリカインディアンで初めてイギリスに行ったと聞いているが……実際には誘拐されたのが正解だろう」


「うん。美談化されても現実は違う。私としても今までのやり方は許せないからね……」


 リサはポカホンタスの方を見ると、彼女はムスッとした表情で睨みつける。


「私をどうする気なの?」


「悪いようにはしない。俺達と共に戦って欲しいんだ。実は……」


 朧丸はこれまでの事をポカホンタスに話し、彼女はその話に納得する。


「私で良ければいいけど、プロレスというのは初めて聞くわ」


「それなら5日後に試合がある。俺とHARUKAさんが出るから、いい試合見せてあげるよ」


「本当!?楽しみにしているわ!」


 ポカホンタスの笑顔に朧丸も笑顔で返す。


「そう言えばオクチョンさん、閔妃から何か分かった事はあるのか?」


「うん。まだ他にも多くの偉人がいるから油断はできないって。あと、彼女については優里亜さん達が引き取ってくれたわ」


「そうか。にしても、ゴッドレジェンズは暫く行動を控えるが、シルバリズムもいる限りは油断できないな……」


 朧丸が真剣な表情をする中、佳乃がメルの方を向いてある事を思い出す。


「そう言えば……メル、シャンバラの動物をこの島に連れてきたと聞いたけど……」


「それなら牧場にいるので、案内します」


 メルはシャンバラの動物を紹介する為、皆を連れて牧場の方へと向かい出した。





「着きました!こちらです!」


 牧場に辿り着くと、そこには巨大な牙と長い体毛、更には鼻も長く耳はアフリカゾウ並の大型の象だ。


「なんだこりゃ?マンモスとは違うが……」


「この子はポルファス。草食系の象ですが、とても大人しくて家畜として使われています」


「「「家畜?」」」


 メルの説明に朧丸達は一斉に首を傾げる。


「シャンバラではポルファスを家畜として使っているし、ここでも15匹いるからね。因みにポルミルク、ポル肉、ポルのタンも取れるから」


「なるほど……ん?ポカホンタスは?」


 佳乃がポカホンタスがいない事に気付いたその時、彼女はポルファスに近付いてきた。


「ふかふか……」


「ブオーン」


 ポカホンタスはポルファスに抱き着いてしまい、この様子に朧丸達は慌てて彼女を連れ戻しに向かう。


「おい!怒らせると怪我するぞ!」


「大丈夫!危害を加えなければOKよ。それにこの子、すっかりポルファス達に懐かれているわ」


「「「へ!?」」」


 メルの説明に朧丸達は周りを見ると、なんとポルファス達は次々とポカホンタスの周りに集まってきたのだ。


「ひょっとしてポカホンタス……お前、生き物の言葉が分かるのか!?」


「うん。小さい頃から動物達と話をしていたからね」


 ポカホンタスが笑顔で朧丸の質問に答えたその時だった。



「へー、レッスルヒーローズって色んな人達がいるのね」


「ん?」



 朧丸が声のした方を見ると、エメラルドの漢服を着た少女が、こちらに歩きながら近寄ってきた。


「あなたは?」


「私は花木蘭(ファ・ムーラン)。ムーランでいいわ」


 ムーランが自己紹介した直後、ポカホンタスが彼女に近付く。


「ああ。彼女は私の友人なの。別行動していたけど、先に来ていたのね……」


「レッスルヒーローズには前から興味あったし、私も入ろうかなって」


「なるほど……でも、味方が増えるなら大歓迎だ。ますます面白くなるし」


 朧丸の賛同に皆も頷く中、HARUKAが彼に近付く。


「そろそろ特訓に入ろうか。試合まで5日後やし」


「そうですね。すぐに向かいましょう!」


 朧丸とHARUKAはトレーニングルームの方へ向かい、ムーランがポカホンタスの方を見る。


「プロレスって、格闘技とエンタメの戦いと聞いたけど……この二人が5日後に戦うの?」


「うん。その相手はHARUKAの因縁の相手と聞いているわ」


 ポカホンタスの説明にムーランは納得の表情をする。


「どんな訓練をしているのか見に向かいましょう。面白そうだし」


「そうね。私達もこの戦いをする事になるし、後を追いかけようか」


 ポカホンタスとムーランが駆け出そうとするが、エヴァが彼女達を捕まえる。


「その前に手続きを終わらせてからね。トレーニングはその後よ」


「「ぶーっ……」」


 ポカホンタスとムーランは口を3の字にしながら、不満の表情をし、彼女達はエヴァに連れられて入団時手続きに向かい出した。


「新しい味方も増えたけど、配属先も決めておかないとね」


「人数も増えたし、これからが大変となりそうね……」


 ボニーとキララはこの様子を見て、これから忙しくなると感じていた。





 それから5日後、東京の後楽園ホールではドリームバトルズの大会が開かれていた。観客は満席御礼、佳乃達は観客席で迫力のある試合を見ていた。


「ここがプロレス会場……凄いところね……」


 プロレス会場を初めて見たポカホンタスは、辺りをキョロキョロと回していた。


「うん。私も初めて来た時は迫力あって凄かったよ!」


「そのお陰で私達は既にプロレスラーだけどね」


 佳乃とすみれの説明にポカホンタスが納得する中、ムーランがある事に気付く。


「そう言えば、ナツミ、ヒヨリ、キリカ、ラン、エヴァがいないけど……」


「彼等はセコンドについています。HARUKAさん達のサポートを担当していますので」


「そうなんだ。二人共、大丈夫かな……」


 ムーランは心配そうな表情で、出入り口の方に視線を移していた。





「いよいよか……」


 入場口付近では朧丸とHARUKAが既に準備を終えていて、セコンドのナツミ達もソワソワしていた。


「この戦いこそ正念場だけど、藤本さんと黒松君と戦う事になるのは避けられへん。ウチも覚悟は既に決めとるし、後はそれをぶつけるだけや」


「ええ。俺もこの大会でのプロレスは初めてですが、やるからには……容赦なく倒す覚悟で向かいます!」


 HARUKAと朧丸の決意にナツミ達も頷く中、HARUKAの入場曲が流れ始める。


「行こか」


「はい!」


 HARUKA達は一斉に入場口に入り、そのままリングへと向かい出す。彼女の姿に歓声が起こる中、朧丸はその歓声の中でも冷静に歩いていた。


(凄い人気だな……HARUKAさんはこんなにも有名なのか……)


 朧丸が心の中で思う中、彼はリングロープを掴んでロープ飛び越えのリングインを決める。


「青コーナー、長州の忍者!朧丸!」


「これより任務に入る!」


 朧丸の宣言に拍手が巻き起こり、HARUKAもリングインする。


「京国のジャンヌ・ダルク!HARUKA!」


 HARUKAの紹介に大歓声が巻き起こり、HARUKAコールが鳴り響く。


「凄い人気!」


「HARUKAさん、ドリームバトルズの紅一点なんだね……」


 HARUKAコールにメイファン達が彼女の凄さを実感するが、リサはHARUKAの姿に心配そうな表情をしていた。


「ええ。けど、彼女がこの団体に所属するのもこれが最後だからね……」


「「「えっ!?」」」


 リサの呟きにすみれ達が驚く中、別の入場曲が鳴り響く。すると、そこから藤本と黒松が姿を現した。


「あの人達が対戦相手の藤本景吾と黒松俊哉……」


「彼等はHARUKAと共にボルケーノマテリアルズというユニットとして活躍しているけど、同門対決となると……これはキツいかも知れないわね……」


 イリスとケリーナが呟いた直後、藤本と黒松がリングに上がる。


「赤コーナー、黒炎の戦士、黒松俊哉!」


 黒松は冷静な状態で朧丸を睨みつける。


「ブラッドイーグル、藤本景吾!」


 藤本は黒松の隣に立ち、HARUKAの方に視線を移す。


(HARUKA。お前の覚悟を見せてもらうぜ)


 藤本の視線にHARUKAは息を呑むが、朧丸が彼女の肩を叩く。


「大丈夫です。俺があなたを支えます」


「朧丸……頼りにしているよ」


「ええ」


 朧丸はすぐに戦闘態勢に入り、反対コーナーからは黒松が出る。


(ドリームバトルズのリングで戦う日が来るとは……やるからには勝つ!)


 朧丸が意気込みを入れた直後、ゴングが鳴り響く。


「さあ、今スタート!HARUKAの最大の試練が始まった!」


「最初から攻めに向かう!」


 朧丸が駆け出したと同時にジャンプし、回し蹴りで黒松を倒してしまった。


「いきなり回し蹴りが炸裂した!」


「あのプロレスラーからダウンを奪うなんて……」


 するとレフェリーが倒れている黒松の元に駆け寄ってきた。


「白目向いて……いびきをかいている!駄目だこりゃ」


 そのままゴングが鳴ってしまい、試合があっという間に終了した。しかも、僅か8秒だ。


「あっという間に終わった!黒松俊哉、呆気ない結末でルーキーの忍者にやられてしまった!」


「勝者、朧丸!」


 勝者宣言が響き渡る中、朧丸は天井を見上げる。


(俺の一撃でプロレスラーを倒すとはな……まだまだ……これからだな……)


 朧丸がこれからの決意を感じた直後、HARUKAがマイクを取る。


「ストップストップ!」


「?」


「ん?音楽が止まったぞ?」


 すると音楽が止まってしまい、朧丸がこの状況に疑問に感じている。


「え?どういう事なん?」


「いや、いびきをかいているから!」


 レフェリーが説明した直後、HARUKAは倒れている黒松に近付く。


「何しとんねん、あんた。え?起きやんか!こんな所で寝てる場合か、起き!」


 HARUKAに起こされた黒松は、すぐに起き上がって彼の方を向く。


「何勝手に倒れとんねん?たった一撃で倒れるなんてアホちゃうんか?」


「いや、俺だって予想外でして……というより、今の一撃はキツかった……」


 HARUKAは黒松の右頬を強烈なストレートで殴り倒し、彼はそのまま仰向けに倒れてしまう。


「あーっと!HARUKAがブチ切れて黒松を張り手で倒した!」


「ブチ切れているわね……」


「朧丸さん、やらかしましたね」


 エリザベートと詠春が唖然とする中、HARUKAは朧丸に近付く。


「おい。今の回し蹴りはやり過ぎちゃうんか?もう少し手加減しいや」


「いや、これは流石にできる訳ないでしょ!それに相手も本格的に強いですし、全力で挑まなきゃ失礼でしょうが!」


 朧丸がHARUKAに反論した直後、強烈な張り手が彼の顔面に炸裂。彼はうつ伏せに倒れてしまう。


「仲間である朧丸にも張り手!正論なのに……」


「いやー、かなりぶち切れていますね……彼女としては納得できない部分もありますし」


 更にHARUKAはレフェリーにまで近付いてきた。


「おい、レフェリー。アンタ何してくれとんねん。こんな結末納得できへんわ!何試合裁いてきとんねんコラァ!!」


「うぇ〜ん……」


「あ、泣いた」


 HARUKAの怒声にレフェリーは泣いてしまい、彼女は強烈な拳骨で彼をうつ伏せに倒してしまう。


「レフェリーには拳骨!これは痛い……」


 レフェリーはピクピク痙攣していて、この展開に観客達は歓声が響き渡る。


「レフェリーにまで暴力を……」


「こんなのあり!?」


「プロレスの演出だからね……」


「怖いな……」


 フレイヤ達がこの光景に唖然とする中、HARUKAはマイクを取る。


「再試合や。文句は受け付けへんで」


 この結果、再試合となってしまい、朧丸は起き上がってHARUKAの方を見る。


(そうだった……プロレスは戦いは勿論、お客様を喜ばせる演出もなければ盛り上がらない。すっかり忘れていたかもな……)


 朧丸は自らの過ちを認めたと同時に、すぐに戦闘態勢に入る。


(回し蹴りをすると逆に睨まれてしまう。ここはローキックから始めるか!)


 立ち上がったレフェリーの合図で再びゴングが鳴り始め、朧丸は警戒しながら黒松の様子を見る。すると彼が接近してきた。


(そこだ!)


 朧丸は素早く駆け出し、強烈なローキックを黒松の太腿に放つ。


「ぐっ!」


(ほう。あいつ、ローキックを使いこなせるとはやるじゃねえか)


 黒松はローキックの痛みで後退してしまい、この光景に藤本は感心の表情をする。更に朧丸は黒松を掴み、青コーナーポストに向けて投げ飛ばした。


「舐めるな!」


 しかし、黒松は踏み切って朧丸にドロップキックを浴びせる。


「ぐっ!この野郎……」


 朧丸は耐え切ったと同時に、黒松にタックルで激突。その衝撃で彼は青いコーナーポストに激突した。


「HARUKAさん!」


「よし!」


 朧丸はエプロンサイドにいるHARUKAにタッチし、二人は場所を入れ替わる。その直後にHARUKAはコーナーポストから離れ、黒松が彼女に接近する。


「はっ!」


「ぐおっ!」


 HARUKAはすかさず強烈なハイキックを放ち、黒松をフォールする。


「1、2!」


「うおーっ!」


(カウント2。そう簡単に終わらせるわけには行かへんな)


 HARUKAはすぐに間合いを取り、黒松を睨みつける。


(どうやらこの試合はそう簡単にはいかないのは分かっている。けど、HARUKAさんがどう立ち向かうのかだ。俺は俺の役割を果たしておかないと!)


 朧丸はHARUKAの戦う姿を見ながら、心の中で決断したのだった。

朧丸が一撃必殺で倒した為、再試合。因みにこのやり方にブチ切れ展開をする人がいたり、やり直しを要求する人もいるので、この展開もありだと思ってこうなりました。


次回は後編。その結末をご覧あれ!

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― 新着の感想 ―
[一言] 観客ありのプロレスだと、盛り上がる試合展開を作るというのも選手の仕事だと思うので、観客を沸かせる展開にしたいところですね。 アクロバット系の魅せる技が出てくるといいなと思いました。
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