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レッスルヒーローズ  作者: バルクルーバー
第三章 現代世界は騒動だらけ
40/48

暴君の降臨

今回は新たな敵の降臨です!

「あの……一つ聞いていいですか?」


「何?」


 朧丸は怪訝な表情をしながら、キョトンとしているリサに呼びかける。


「なんで俺が皆のスキンシップに参加しなければならないのですか!?」


 朧丸はリサに抱かれて頭を撫でられながら文句を言うが、他の皆も抱き合いつつ、色んな所を触りながらスキンシップを楽しんでいた。


「しょうがないでしょ?仲良くする為には、お互いの身体を触れ合いながら交流しないと」


「そうそう。エヴァのお胸気持ちいい〜」


「こらこら」


 佳乃の意見にキララも同意し、エヴァの胸の中に顔を埋める。エヴァも苦笑いしながらキララの頭を撫でていた。


「だからといって俺はこういうのは苦手です!お願いだから抜けさせてください!」


「おっと、逃さないわよ」


「私もやる!」


「僕も!」


「私もしようかな?」


 朧丸は逃げようとするが、リサは彼を強く抱き締め、右には佳乃、左はヒヨリ、後ろはランと抱き着いて四面楚歌になってしまった。


(うう……オーバーオールのデニム生地とアオザイの感触が気持ち良くて倒れそう……)


 朧丸の赤面も上昇してしまい、失神してしまうのも時間の問題となっている。それにも関わらずリサ達のスキンシップは止まらない。


「こうなったら……忍法、変わり身の術!」


「「「!?」」」


 朧丸は変わり身の術で木の人形を置いてその場から逃げてしまい、全員がこの光景に驚いてしまう。


「逃げられた……」


「しかも、変わり身の術で……」


「忍者って、本当に実現したのね……」


 リサ達は朧丸の忍法に驚きを隠せず、ボニー達も同意する。


「私達も最初は驚いたけどね。詠春」


「はい!」


 ボニーは詠春の方を向き、詠春はサーチイアで朧丸の行方を探す。


「見つかりました!彼は河川敷にいます!」


「河川敷ね。どうせ彼の事だから筋トレをしているみたいし、取り敢えず探しに向かいましょう!」


 佳乃の提案に全員が頷き、その場から立ち上がって一斉に朧丸を探しに向かい出した。





「ハァ……俺はスキンシップに耐性が無いからな……」


 朧丸は河川敷でヒンズースクワットをこなしている中、右側にある橋の下で大きなカバが退屈座りをしていた。


「ん?このカバ、何処かで……」


 朧丸はすぐにカバに近付き、声を掛け始める。


「こんな所で何をしているんだ、ヒポゾウ」


「あれ?君って……龍二君だっけ?」


「今は朧丸だけどな。それよりもなんで脱走なんかしたんだ?」


「実は……」


 ヒポゾウはこれまでの事を朧丸に話し始めた。





「あれ?あそこにいるのって……ヒポゾウ?」


 佳乃達が朧丸を探している中、彼女はヒポゾウの姿を見かける。その様子を見たエヴァは彼女に近付く。


「どうしたの?」


「あそこにいるの……ひだまり動物園のヒポゾウだけど、どうしてこんなところにいるのかな?」


「そう言えば……今朝のニュースでひだまり動物園のカバが脱走したと聞いたけど……もしかしてあのカバじゃない?」


 朝のニュースでエヴァがヒポゾウを見て思い出したその時、朧丸が立ち上がる。


「なるほど。脱走したのは自分が喋った事で報道陣に追いかけられ、もう嫌になって逃げたのか」


「そうなんだ。そういう朧丸君も?」


「ああ。俺もスキンシップのやり過ぎで酷い目に遭いまくりだからな……それで逃げてきたんだよ」


 朧丸がため息をついたその時、佳乃とエヴァが姿を現す。


「見つけた!」


「うわっ!見つかったか!」


「あれ?佳乃ちゃんも来ていたの?」


 佳乃に見つかった朧丸は慌てるが、ヒポゾウはキョトンとした表情で見ていた。


「ヒポゾウがここにいるなんて驚いたけど、動物園に戻らないの?」


「うん。また報道陣に詰め寄られるのが怖くて……」


 ヒポゾウはガタガタ震えてしまい、佳乃が彼の身体を撫でる。


「大丈夫。落ち着くまで私達のいる場所に住めば良いわ。私達が面倒見るから」


「へ?もしかしてあのカバを私達の島に入れるの?」


 佳乃の提案にエヴァがキョトンとしたその時、報道陣の足音が聞こえる。


「ヒポゾウさん、何処ですか!?」


「あっ、隠れろ!」


 朧丸達が隠れたその時だった。



「見つけたぞ、朧丸!」


「!?」



 全員が声のした方を見た途端、空から一人の男が姿を現す。


「何者だ!?」


「わしの名は燕山君(よんさんぐん)!偉人軍団の一人だ!」


「燕山君!?朝鮮王朝の暴君だが……見た目とは全然違うな……」


 燕山君の自己紹介に朧丸は驚くが、彼の姿に唖然とした表情をしていた。


「黙れ!わしは転生したらこんな姿になるんだ!」


 燕山君が吠えた直後、赤い韓服の女性も姿を現す。


「見つけたの、貴方?」


「おお、ノクス!」


張緑水(チャン・ノクス)……オクチョンさんと同じ韓国三大悪女の一人か!)


 朧丸はノクスに対して警戒心を強める中、ボニー達が駆け付けてきた。


「一体何があったの!?」


「燕山君とノクスが俺に戦いを挑んできた。どうやら優里亜さんが言っていた転生偉人軍団かも知れない」


「キララ、サーチアイで調べてみて」


「ええ」


 キララがサーチアイで燕山君とノクスの確認をし始め、その正体を察知する。


「分かったわ!彼等はゴッドレジェンズ!歴史の偉人達で構成されている転生者軍団よ!」


「「「ええっ!?」」」


 キララの説明に佳乃達が驚く中、燕山君は彼女達に視線を移す。


「ほう。いい女が沢山いるな……」


「「「ひっ!?」」」


 燕山君が佳乃達を見て目を光らせ、彼女達が怯えてしまう。


「あなた?」


「うおっ!?す、すまない……」


 ところがノクスの睨みに燕山君は驚いてしまい、そのまま縮こまってしまった。


「浮気せずに奥さんを大事にしなよ。その方が夫婦円満に暮らせるぞ!」


「そう言われるとキツい……こうなったら……プロレスで勝負だ!」


「望むところだ!」


 燕山君の宣言に朧丸が同意した直後、フレイヤが手を挙げる。


「待って!今から行うとしてもここじゃまずいわよ!それに……報道陣も来ているから……」


「「「あ」」」


 フレイヤが指差す方を見ると、報道陣に既に見つかってしまい、全員が声を上げてしまった。


「ヒポゾウさん、こんな所にいましたか!あっ、HARUKAさんにナツミさんまで!」


「写真を撮らせてください!」


「見つかってしまったか……」


 朧丸がガックリと項垂れる中、燕山君が前に出る。


「プロレスバトルを宣言すると聞きましたが、何処で行うのですか?」


「路上プロレスだ。場所についてはわしがいい場所を知っている」


「その場所とは!?」


「ひだまり動物園だ!」


 燕山君の宣言にその場にいる皆が驚きを隠せずにいた。


「いやいや、動物園に迷惑掛かるから!それに許可を得ないと!」


「その事なら事前に話したからな。許可を得てもらった」


 ランが慌てながら止めるが、燕山君の説明に彼女達はズッコケてしまう。


「用意周到ね……」


「というか、どうやって説得したの?」


「さあ……」


 起き上がったベトラ、カルミナ、アリアンが気になる中、HARUKAが燕山君の方に視線を移す。


「それならウチも戦う。路上タッグバトルで勝負や!」 


「いいだろう!今から移動するぞ!」


「今からやるの?」


 レイミがポカンとしながら燕山君にツッコみ、彼女達はそのままひだまり動物園へと向いだした。





「という事で……ひだまり動物園路上プロレスを開始致します!」


 ひだまり動物園園長の白樺土左衛門の宣言と同時に、路上プロレスが始まりを告げられる事になった。


「土左衛門さんが許可を得るなんて驚きました」


「動物園の集客アップにもなるし、人気のレッスルヒーローズが来るのは良いアピールになるからな」


「なるほど……」


 土左衛門の説明にプラムとマリーは納得の表情をする。


「さて、今から始めるけど……レフェリーについては私がやるわ」


 エリザベートが前に出たと直後、コロナとエンターブラザーズが姿を現す。


「おっと!ここは我々に任せてもらおう!」


「出た!エンターブラザーズ!」


 いきなりの登場に驚く中、エンターブラザーズとコロナは準備に入る。


「レッスルヒーローズの戦いを伝えるのは我々エンターブラザーズ!今日も激しくお伝えします!」


「幸い報道陣もいるし、これは俺達が盛り上げないとな!」


「アンタ達すっかりやる気ね……」


 エンターブラザーズのやる気にキリカが唖然とする中、燕山君とノクスがプロレスコスで姿を現す。朧丸とHARUKAは通常の服だ。


「HARUKAさん、タッグを組んでくれてありがとうございます。俺、あなたとタッグを組むのを楽しみにしていました」


「ウチも。やるからには勝ちに行くで」


「はい!」


 朧丸とHARUKAは戦闘態勢に入り、ゴングはジャンヌが鳴らして試合が始まった。


「大丈夫かな……」


 ヒポゾウが朧丸とHARUKAの事を心配する中、燕山君がタックルで朧丸を弾き飛ばそうとする。


「させるか!」


 朧丸はジャンプして回避し、空中回し蹴りで燕山君を倒してしまう。


「ここで空中回し蹴り!忍者ならこの技も可能だ!」


「チッ!」


 燕山君はすぐに立ち上がり、朧丸の足首を掴んでジャイアントスイングをしてしまう。


「ジャイアントスイング!偉人達もプロレスを覚えていたなんて!」


「この世界ではプロレスが有名だからな。だからこそ、我々はプロレスを学んだのだよ!」


「マジですか!?プロレスって……そんなに有名クラスになっていましたっけ?」


 アリンが疑問に感じる中、イリスがスマホで検索して調べている。


「どうやら……日本ではプロレスが有名となってしまったみたい……」


「嘘!?どういう事!?」


 イリスの説明にメイファンが驚く中、ジャンヌがある事を思い出す。


「どうやらシルバリズムとの戦いで有名になったのが原因です……」


「なるほど……それにしても燕山君は危険と言えるわ。初めてなのにも関わらず、プロレスの熟練度は高い……もしかすると、かなりの強敵かもね」


 ケリーナが燕山君を見て推測したその時、ノクスが蹴りを繰り出そうとするが、HARUKAに止められてしまう。


「はっ!」


 HARUKAの強烈なハイキックが炸裂し、ノクスはダウンで倒れてしまう。


「ノクス!?」


「今だ!」


 ノクスが倒れていたのを見た燕山君が驚く中、朧丸が彼の腰を掴んで投げ飛ばしてしまう。


「うおっ!?」


「まだまだ!」


 朧丸が攻撃を仕掛けようとするが、いきなりゴングが鳴る。


「「?」」


「ここで試合終了!勝者、HARUKA!」


 スリラーの宣言と同時に試合が終わり、朧丸はHARUKAの元に駆け寄る。


「もう終わったのですか!?」


「うん。大した事なかったけど」


「いくら何でも早過ぎません?」


 HARUKAのケロッとした表情に朧丸が唖然とする中、燕山君はノクスの元に駆け寄る。


「ノクス、無事か!?」


「御免なさい……」


 ノクスは涙を流しながら謝罪し、燕山君は彼女を背負いながらHARUKAの方を向く。


「この屈辱は忘れないぞ」


 燕山君は魔法陣を展開し、ノクスと共にその場から転移する。


「また来るけど……呆気ない展開で終わっちゃったわね………」


 ソフィアの苦笑いに朧丸とHARUKAも頷いていた。


「そうだな……これじゃ、流石に観客達も物足りないな……」


「じゃあ、折角だからもう一試合しておく?」


 HARUKAの提案に全員が彼女の方を向く。


「それは良いアイデアや!」


「私もやってみたいかも」


 阿国やオクチョンも同意し、他の皆も同意する。


「こうなるとシャニス様に伝えておかないとな……」


 朧丸がシャニスに連絡し始めるが、すぐに彼女が姿を現す。


「いいでしょう。レッスルヒーローズを皆に知ってもらうチャンスとなります!」


「いつの間に!?」


 朧丸が驚く中、美奈子達が一斉にプロレスコスになる。


「よし!楽しまないとね」


「実践は初めてだけど、頑張らないと!」


「ボニーには負けないニャ!」


「折角だから盛り上がらないと!」


 美奈子、メリアス、デイジー、ハピネスが気合を入れる中、更にはアルトス、ペルコ、アロアも駆け付ける。アルトスは水色のロングヘア、ペルコはピンクのボブヘアをした牛の獣人で、アロアは赤いボブヘアをした鶏の亜人だ。


「私達も戦います!」


「佳乃さんと共に戦いたいです!」


「すみれの姐さん、アタイも助太刀しますぜ!」


「大歓迎だよ!」


 佳乃が笑顔で応える中、ヒポゾウはこの光景を羨ましそうにじっと見ていた。


「僕もやってみたいな」


「へ!?ヒポゾウも!?」


 ヒポゾウはやりたそうな目でこの光景を見ていて、彼の発言に皆が驚きを隠せずにいた。


「うん。僕もこの試合を見てやりたくなったんだ」


「分かりました。それっ!」


 シャニスがヒポゾウに魔法をかけた途端、彼はプロレスコスを身に纏い、カバの獣人となったのだ。


「おお!これは凄い!」


 ヒポゾウが自身の姿に驚く中、新たに移籍してきた明華(めいか)松本(まつもと)ミリアがヒポゾウに駆け寄った。明華はサロペットスカートを着ていて、ミリアはアラビアンスタイルだ。


「とてもカッコいいよ!」


「ワシもこのカバさん好き!」


「ありがとう。じゃあ、始めようか!」


 ヒポゾウの合図と同時に皆は戦闘態勢に入り、そのままゴングが鳴らされて路上プロレスの第2ラウンドが始まりを告げられたのだった。





 さて、ゴッドレジェンズのアジトでは、燕山君とボロボロになったノクスを見て、部下達は驚きを隠せずにいた。


「ノクス様!?その姿は!?」


「HARUKAにやられたわ……まさかハイキックで倒れるとはね……」


 ノクスの説明に部下達は驚きを隠せず、一人の部下が手を挙げる。


「でしたら私が向かいます!ノクス様の仇を取りに向かいます!」


閔妃(びんひ)か。なら、頼むぞ!」


「はっ!」


 閔妃と呼ばれた女性は一礼し、部下達と共にその場から転移した。ノクスの仇を取る為に……

路上プロレスは第2ラウンドへ。その戦いはどうなるのか!?

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― 新着の感想 ―
[良い点] ヒポゾウくん獣人化はびっくりしました。偉人達もちゃんとプロレスするのは偉いですね。 [一言] HARUKAさん強すぎてやばいですね。あと偉人達の中には普通にプロレス強い人いそうですね。プロ…
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